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その28 「私の顔の真上で始めるつもり……?」

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「……っ、…………んっっ」

 七瀬ななせはなかなかに強情と言うか、我慢強いと言うか。拘束を解かないまま胸から首筋から背中、腰や太ももに至るまで丁寧に愛撫して行くも、声を出さずに耐えている。
 抵抗しようにも拘束されているし、止めてくれと声に出してしまうと我慢している喘ぎ声が漏れてしまうので、無言の抵抗を決め込んでいるようだ。

 ソフトタッチでの愛撫をしているうちに、早百合さゆりが絶頂後の疲労から立ち直り、落ち着きを取り戻した。

「ねぇ一穂いちほ、私も混ざっていい?」

「なっ!? はぁっ……、んんっ……」

 早百合が責めに回るのがそんなに意外だったのだろうか。だとしたら七瀬の立てていた計画って緩過ぎないだろうか。
 早百合が七瀬ではなく俺に傾いている今、七瀬はただ拘束されて弄ばれるだけの存在に成り下がってしまった。
 まぁ、だからと言って無碍にするつもりはない。忘れていたとはいえ、許嫁の処女を奪った上で婚約何それなんて言うつもりはない。
 ただし、七瀬は舐め過ぎた。俺を、というか男を。だからちょっと痛い目に遭う必要があると思います。痛い目ではなく気持ち良い目、ですが!

「ん、いいぞ」

「やった!」

 早百合が喜んで咥えたのは、七瀬の乳首ではなく俺の愚息でした。混ざるって七瀬を一緒に可愛がろうって意味じゃなくて俺にフェラする事だったのね、まぁいいけど。


「じゅぼっ、んぐっ、はむっ、んっんっんっ」

 俺が七瀬の身体を愛撫し、早百合が俺のフェラをするという3P。割とがっつり早百合が俺の愚息を可愛がってくれるので、お遊び程度のつもりだった七瀬への愛撫を本気モードへ切り替える。
 あえて触れていなかった七瀬の秘裂。太ももを左右に割り開いて眺めると、ぐちょぐちょに濡れて愛液が垂れているのが分かる。
 右手首を右足首、左手首を左足首へと繋がれたまま、仰向けに寝転がらされている七瀬。顔を隠す事も秘裂を隠す事も出来ない状態。漏れ出る喘ぎ声を我慢していたが、俺が太ももを割り開いた事でそうもいかなくなったようだ。

「ちょっと待ちなさいよっ! 責められるのも挿れられるのも今更止めてなんて言わないわ。言わないからこの拘束を外しなさいよっ!!」

「何言ってんだ、早百合にした事がそのままお前に返って来ただけだろ。心配すんな、痛い事はしないから」

 わーわー言っている七瀬を無視し、秘裂へと中指を挿れる。外だけでなく膣内もぐじゅぐじゅに濡れているので何の抵抗もなくすーっと入っていった。
 七瀬の体内は熱く、侵入した中指を押し返すようにきゅっと締め付ける。ゆっくりと引いてから、上壁を擦るようにして再度押し入れる。
 声を我慢する為か、止めろ外せと騒いでいた七瀬が口を固く結んでいる。

「あ~、俺なんかの手では七瀬は感じないのかもなぁ。早百合、俺はいいから七瀬を気持ち良くしてやってくれよ」

「じゅぼっ、じゅぼっ、……、分かったぁ」

 分かったと言いつつチロチロと裏筋を舐める早百合を促し、仰向けのまま拘束されている七瀬の上に反対向けに跨らせる。
 百合69ユリシックスナイン、何か尖ったガールズバンドの名前みたいだな。

「んんんぁぁぁああああっっ!!」

 責めてが早百合に変わった途端、七瀬が声を我慢出来なくなったようだ。何それ、ちょっとは俺の立場ってもんを考えてくれよ。
 しかし責め手が女だからこそ女のイイところを分かっているという事なんだろう。俺だって相手が二重ふたえだったらこんなもんじゃないんだからね! マジでひーひー言わせるし。

「ちゅ~~~~~っ!! ねぇ一穂ぉ、七瀬が私の舐めてくれないんだけどぉ~」

「ん? あぁ、分かった分かった」

 七瀬が目の前にある早百合のクリトリスに舌を伸ばさないから、早百合が焦れてしまったようだ。早百合が俺におねだりして来たので、応えてやる事にする。

 早百合のお尻を後ろから眺める。いい形してんなぁ。七瀬が早百合の責めに耐えながら、俺を睨み付ける。
 お~こわ、怖いけど早百合の望みだから仕方ない。七瀬の顔の真上にある早百合の秘裂に指を這わせる。中出ししたばかりだから俺の出したザーメンが膣内から漏れ出て来る。

「きゃっ!? ちょっ、ちょっと待ってこれホントに嫌よっ!!」

 漏れ出たザーメンが七瀬の顔にぽとりぽとりと落ちる。うわぁ、これはホントに嫌だろうな。嫌だろうけど仕方ないよな、早百合の頼みだし。
 右手の人差し指と中指を同時に早百合の膣内へ挿れる。Gスポットを責める為にはどうしても手のひらを下にしなければならず、結果的に膣内のザーメンを掻き出して七瀬の顔に落とす形になってしまう。

 ぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅ、早百合の愛液と俺のザーメンが混じり合って七瀬の顔を汚して行く。

「あんった達覚えておきなさっ……、ぺっ! ぺっ! 口の中に入ったじゃないっ!!」

 喋るからだろうに。目を閉じて口も閉じて早百合から与えられる快感にだけ意識を集中しておけばいいのに。

「あむっ、れろちゅっ、んんっ!! い、ひちほぉ……」

 手マンだけでは物足りないらしい早百合が、お尻をふるふると左右に揺らす。はいはい、じゃあこのままバックで挿れますかね。
 膝立ちになって後ろから早百合の腰へ手を添える。

「ねぇ、私の顔の真上で始めるつもり……?」

 つもり。ってか聞かなくても分かってるよな? その呆れた声を聞く限り、最前列かぶりつきで俺と早百合が繋がっているところを見せられるって分かっているはずだけど。
 七瀬の疑問に対して返事はせず、黙ったまま早百合の秘裂にペニスをあてがう。ゆっくりと押し込み、奥をぐりぐりと刺激する。

「はぁぁぁぁっ……」

「はぁ……」

 嬌声とため息が被る。

「早百合、七瀬が飽きないようにちゃんと気持ち良くしてやれよ」

 言うだけ言って、腰を動かし始める。最初はゆっくりと、次第に緩急を付けて行き、そして勢い良く腰を打ち付ける。

 パンパンパンパンパンパンッ!!

「ちょっと! 私のおでこにぺちぺち当たってるんですけど!!」

 俺が腰を動かすたびに、俺の玉袋が七瀬の額にぺちぺちと叩き付けられる。うるさいなぁ、そんなところにいるのが悪いんだっつーのに。

「だめっ、もうだめっ、いくっ、いくいくいくっ……!!」

 ぐっと頭を上げて背中を反らし、早百合が絶頂に達した。挿れるのが2回目とはいえ早くないか?
 くたっ、と七瀬の身体に覆い被さり、倒れた拍子に秘裂からペニスが抜け出る。

「重いってば……!」

 七瀬が苦しそうにしているので早百合を横へと転がす。さて、ようやく七瀬の順番が回って来たって事かな。

「前からがいいか後ろからがいいか、どっちがいい?」

「はぁ……、どっちでもいいわ、止めてって言っても止めてくれないんでしょう?」

 いや、本気で嫌がられたらさすがに止めるけど。俺もそこまで鬼畜じゃないし。
 嫌がっている女を無理やり抑え付けてレイプするのって、よほど頭がイっている奴じゃないと出来ないと思う。泣き叫ぶ姿を見ると興奮するって奴は、あくまで作られた作品を見て興奮するのであって、実際に生身の女の人が泣き叫ぶのを見て愚息が勃つかって聞かれると、まぁ勃たないと思うよね。
 ただ、嫌がっているフリ、嫌がっているプレイってのは興奮する。難しいね、男心って。
 だからといって、諦めてどうでもいいわ、なんて顔をしている女に興味が持てないかと問われると……、俄然鳴かせなくなってしまうんだなこれが。
 面白いね、男心って。

「じゃあ早百合の方に向けてっと。恋人なのか違うのか知らんが、お前がこの女の事を気に入っているのは間違いなさそうだし。
 お気に入りの女の目の前でひぃひぃ鳴いているところ、いっぱい見てもらえよ」

 後側位でゆっくりとペニスを挿入する。俺はこの角度が堪らなく好きだ。本当は寝バックが一番好きなんだが、両手両脚を拘束している以上寝バックは出来ない。

「んぁああっ! んんっ、んんんっっ!!」

 あくまで声は我慢するつもりらしい。ずんっ、ずんっ、と後ろから深めのストロークで責める。両手を七瀬の後ろから胸へと伸ばし、たゆんたゆんと揺れる感触を楽しむ。
 早百合ほどではないにしても、十分に巨乳と言っていい七瀬の胸。乳首を痛いくらいに摘まみ上げる。どうにかして声を上げさせたい。

「……っ、はっ……、んふっ……」

 じゅちゅっ、パンッ、ぬちゅっ、パンッ、緩急を付けて出し入れする。七瀬の表情は窺えない。これでは人形を抱いているのとそう変わりないな。
 右手を七瀬のクリトリスへやる。こりこりと刺激を与えてやると、七瀬が身をきゅっと固くしてブルブルと震わした。声無くイったようだ。

「そう我慢すると、突然気が狂うほどの快感に襲われるぞ?」

 耳をペロッと舐めると、それが引き金になったのか、七瀬はさらに大きな絶頂を迎えたようだ。

「ああああああああああっっっ!!! ダメダメダメッ、ああぁぁっ……!!!!」

 七瀬の絶頂に合わせて後ろから七瀬の身体をがっちりと掴み、腰の動きを加速させる。
 パンパンパンパンパンパンッパンッ!
 最奥にペニスを押し当てて放つ。ドクドクドクッ!!

「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああっっ!!」

 ドクッ、ドクッ、ドクッ……。ふぅぅぅっ……。



「さゆりぃ……、おねがいだからもうやめてぇっ……」

 んっ……、出したと同時に眠ってしまったようだ。早百合に許しを乞う七瀬の声で目が覚めた。百合百合しい目覚めってのもなかなかいいもんだ。
 うっすらと目を開けて2人の様子を窺う。百合69ではあるがさっきとは上下が逆になっており、ベッドに顔を押し付ける形で四つん這いになっている七瀬の下に早百合が潜り込んでいるような形だ。

「いいでしょ? ちゃんと協力してあげてるんだし。一穂もまだ目を覚ましてないもん。ちゃんと一穂の精液舐め取ってあげるからじっとしててねっ」

「ぃゃぁ……」

「ちゃんとビデオの録画も出来てたし、もう止めてあるし、もういいでしょ?
 私は2人が結婚した後も今日みたいに混ぜてもらえればそれでいいからねっ?」

 ビデオ……? 今日の3Pが撮られていたって事か。くそっ、誰かに見せるつもりはないだろうけど、それをネタに結婚を迫るつもりだったんだろうな。
 いや、今更か。もう七瀬と結婚しないっていう道はないだろう。二重も妻になるつもりはないと言っているし、後は俺の気持ち次第か。

 七瀬が妻で二重は愛人。そしてもう1人の愛人として早百合。悪い話ではないが、まだ何か裏がありそうな気はしている。

「良かったね、これで七瀬の念願が叶うよ?」

「っっ……、さゆりぃ、もうだめっ、もうむりぃ……」

「ふふっ、七瀬可愛いねぇ。一穂とエッチしてからどんどん感度が上がってるみたいだし、いい事ずくめだねぇ」

 七瀬の秘裂から漏れ出てくる俺のザーメンを丁寧に舐め取っていく早百合。うぇ、自分が出した物とはいえ見ていて気持ちが良いものではないな。
 早百合は七瀬の下から這い出て、七瀬を横向けに寝転がして口写しで俺のザーメンを流し込む。うぇ。

「ほらっ、旦那様のなんだから嫌がらないのっ」

 両手で七瀬の顔を掴んで逃げられない状態でねっとりとキスをする早百合。自分のザーメンを分け合う百合カップルを目の前にして、完全に起きるタイミングを逃してしまった。

「あはっ、上手く行くといいねっ」

「苦いわっ、喉に引っかかるし……。
 はぁ~、早く起きないかしら。このままの格好でいるの結構辛いのだけれど」

「舐めてあげたら起きるかなっ?」

 早百合、頼むからその口でキスして来るなよ、頼むからな……。
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