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第十五章:結婚式
お香
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入浴が終わった後、新しい白装束を着せられた伊吹は、また巫女装束に着替えた少女達に手を引かれて皇宮内の別の建物へと連れて行かれた。
気絶した少女を省いた六人の少女が付き添い、広間へ案内される。
ちなみに、智枝も伊吹と同じ白装束だ。
伊吹が用意された座布団に座ると、侍女服を着たおば……、淑女達が広間の前までお膳を運んで来た。
六人の少女達が廊下へ出て、侍女達からそれぞれのお膳を受け取る。そして自分の座布団の前へとお膳を置いた。
(えっと、俺の分はないパターン?)
伊吹が戸惑っていると、一人の少女が立ち上がり、自分のお膳を運んで来て伊吹の対面に座り、箸で魚をほぐして伊吹の口元へ運ぶ。
伊吹が智枝へ視線を向けると、小さく頷いてみせた。
(儀式だから食べろと。はいはい)
すでに少女四人と肌を重ねた事もあり、伊吹は仕方なく口を開けて少女の箸を受け入れ、もぐもぐと咀嚼した。
すると、その少女は伊吹に使ったお箸を使い、箸で魚を取って自らの口に入れた。そして伊吹の目を見つめながら、もぐもぐと咀嚼する。こくりと嚥下すると伊吹へ一礼して、お膳を持って元いた場所へと戻って行った。
また別の少女がお膳を持って伊吹の前に座り、ご飯を取って伊吹の口元へ運ぶ。咀嚼する伊吹を見つめながら、少女はご飯を口にし、同じく咀嚼する。そして嚥下すると、一礼して元いた場所に戻っていく。
また別の少女が伊吹の口元へ湯呑を運び、伊吹が口に含んだ後にその湯呑で自らもお茶を飲んだ。
これが、少女達六人分のお膳の上の全ての食べ物がなくなるまで、何度も繰り返された。
夕食後、伊吹は少女の膝枕で歯磨きをされている。あーと口を開け、丁寧にごしごしと磨かれる。伊吹はもはや何も抵抗せず、疑問も口にしない。
伊吹は少女が差し出した柄杓で水を口に含み、口をすすいだあと、別の少女が用意した受け皿へ吐き出す。部屋の外で待機していた侍女へ受け皿が渡さた。
(さすがに飲まないよな……)
伊吹は少し安心した。
寝るにはまだ早い時間帯。侍女が用意した香炉を少女が受け取った。広間内に甘く濃厚な香りが広がっていく。
伊吹は香炉の香りが火が焚かれている時の香り、そして風呂場で全身に塗られたオイルの香りに似ている事に気付いた。
(性欲を高めるお香……?)
伊吹のやる気がまた高まってくる。が、それと同時にすでに四人も気絶させてしまった事も思い出し、我に返ってしまった。
(いやいやいや、俺明日結婚式なんだが!? ってか結婚式の前の儀式で他の女を抱くのがこの世界の常識なのか!?
女の子達が合意の上だとしても、さすがに皇宮内でこんな事して大丈夫なのか!?)
伊吹がぐるぐると思考の渦に囚われていると、智枝が抱き着いてキスをねだって来た。
「突然どうした?」
智枝は伊吹に抱き着いて、その慎ましい胸を精一杯押し付ける。
「そう深くお考えになられず、ただこの感触を、この香りを、この時を、感じるままにして下さい」
その言葉がきっかけだったかのように、少女達が伊吹の手や身体に自らの身体を押し付けて来る。
智枝が再び部屋の隅に控えると、伊吹は全身少女まみれになる。お香の香りか、少女達の体臭か。状況も相まって、伊吹の心が徐々に霞がかっていく。
「皆さん、伊吹様はまだまだお力を残されています。
さぁ、子種を授けて頂きなさい」
そしてその晩、七人が伊吹によって気絶させられた。
気絶した少女を省いた六人の少女が付き添い、広間へ案内される。
ちなみに、智枝も伊吹と同じ白装束だ。
伊吹が用意された座布団に座ると、侍女服を着たおば……、淑女達が広間の前までお膳を運んで来た。
六人の少女達が廊下へ出て、侍女達からそれぞれのお膳を受け取る。そして自分の座布団の前へとお膳を置いた。
(えっと、俺の分はないパターン?)
伊吹が戸惑っていると、一人の少女が立ち上がり、自分のお膳を運んで来て伊吹の対面に座り、箸で魚をほぐして伊吹の口元へ運ぶ。
伊吹が智枝へ視線を向けると、小さく頷いてみせた。
(儀式だから食べろと。はいはい)
すでに少女四人と肌を重ねた事もあり、伊吹は仕方なく口を開けて少女の箸を受け入れ、もぐもぐと咀嚼した。
すると、その少女は伊吹に使ったお箸を使い、箸で魚を取って自らの口に入れた。そして伊吹の目を見つめながら、もぐもぐと咀嚼する。こくりと嚥下すると伊吹へ一礼して、お膳を持って元いた場所へと戻って行った。
また別の少女がお膳を持って伊吹の前に座り、ご飯を取って伊吹の口元へ運ぶ。咀嚼する伊吹を見つめながら、少女はご飯を口にし、同じく咀嚼する。そして嚥下すると、一礼して元いた場所に戻っていく。
また別の少女が伊吹の口元へ湯呑を運び、伊吹が口に含んだ後にその湯呑で自らもお茶を飲んだ。
これが、少女達六人分のお膳の上の全ての食べ物がなくなるまで、何度も繰り返された。
夕食後、伊吹は少女の膝枕で歯磨きをされている。あーと口を開け、丁寧にごしごしと磨かれる。伊吹はもはや何も抵抗せず、疑問も口にしない。
伊吹は少女が差し出した柄杓で水を口に含み、口をすすいだあと、別の少女が用意した受け皿へ吐き出す。部屋の外で待機していた侍女へ受け皿が渡さた。
(さすがに飲まないよな……)
伊吹は少し安心した。
寝るにはまだ早い時間帯。侍女が用意した香炉を少女が受け取った。広間内に甘く濃厚な香りが広がっていく。
伊吹は香炉の香りが火が焚かれている時の香り、そして風呂場で全身に塗られたオイルの香りに似ている事に気付いた。
(性欲を高めるお香……?)
伊吹のやる気がまた高まってくる。が、それと同時にすでに四人も気絶させてしまった事も思い出し、我に返ってしまった。
(いやいやいや、俺明日結婚式なんだが!? ってか結婚式の前の儀式で他の女を抱くのがこの世界の常識なのか!?
女の子達が合意の上だとしても、さすがに皇宮内でこんな事して大丈夫なのか!?)
伊吹がぐるぐると思考の渦に囚われていると、智枝が抱き着いてキスをねだって来た。
「突然どうした?」
智枝は伊吹に抱き着いて、その慎ましい胸を精一杯押し付ける。
「そう深くお考えになられず、ただこの感触を、この香りを、この時を、感じるままにして下さい」
その言葉がきっかけだったかのように、少女達が伊吹の手や身体に自らの身体を押し付けて来る。
智枝が再び部屋の隅に控えると、伊吹は全身少女まみれになる。お香の香りか、少女達の体臭か。状況も相まって、伊吹の心が徐々に霞がかっていく。
「皆さん、伊吹様はまだまだお力を残されています。
さぁ、子種を授けて頂きなさい」
そしてその晩、七人が伊吹によって気絶させられた。
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