213 / 243
第十五章:結婚式
儀式
しおりを挟む
伊吹は巫女装束の少女達に手を取られ、着替えていた小部屋を出て、武三が待つ火が焚かれている土間へと戻った。
伊吹は火の前に敷かれたござの上へと座らされた。伊吹の周りを少女達が囲むように座る。
「それでは始めさせて頂きます」
武三が祝詞を読み上げながら、乾いた木のようなものを火へくべていく。
火の周りには鉄で出来た甕のようなものが複数置いてあり、中に石が詰められているのが見える。
武三が祝詞を読み上げながら、時折柄杓で水を汲んで熱せられた石に掛ける。じゅっ、という音を立てて蒸気が吹き上がり、室内の温度がさらに上がる。
(何だか不思議な香りがするな)
伊吹がすんすんと鼻から息を吸い込むと、ほんのり甘く、しかし刺激的で濃厚な木の香りを感じた。
「失礼致します」
伊吹の周りに座る少女が伊吹の額に手拭いを当て、優しく汗を拭き取った。
また、別の少女が濡らした手拭いを伊吹のうなじに当てて、身体を冷やしてくれる。
水を汲んだ柄杓を伊吹の口元へ運び、飲ませてくれるなど、甲斐甲斐しく世話を続ける少女達。
伊吹が水を飲んだ後、少女達は柄杓を回して各々で水を飲んでいく。
「失礼致します」
少女が柄杓を掲げ、伊吹の頭の上から水を垂らす。
「失礼致します」
別の少女がすぐさま手拭いで伊吹の頭を拭く。
「失礼致します」
また別の少女が手拭いで伊吹の濡れた顔を拭く。
伊吹は熱で火照った少女達の表情や、汗で濡れて透けている巫女装束のその下が気になり、少女達から感じる汗の匂いも相まって、どんどん気分が高まってくる。
(柔らかそうだなぁ……)
(お尻の形がくっきり見えるなぁ……)
(うなじが白くて綺麗だなぁ……)
(谷間に汗が溜まってるなぁ……)
(あれ? 今何してるんだったっけ……)
サウナほどではないしにしても、室内の温度は高く長時間座っている伊吹の頭はぼーっとしており、どんどん正常な判断がつきにくくなっていく。
首元の汗をぬぐっていた少女を抱き寄せようと手を伸ばしたが、伊吹の視界の端で武三が大汗を掻きながら祝詞を上げているのに意識が向いて、昂っていた気分が急激に萎えた。
伊吹が火にあたり続けて一時間ほどして、武三が伊吹へ終わりを告げた。
伊吹はまた少女達に手を引かれ、小部屋を抜けてさらに向こうにある風呂場へ連れて行かれた。
脱衣所へ着いた伊吹は少女達の手により、ずぶ濡れになった白装束を剥がれ、同じく巫女装束を脱いだ全裸の少女達と共に風呂場へと入る。
「あ゛ーーーーー」
水風呂へ入れられて、伊吹はまた頭がぼーっとさせる。
「こちらへどうぞ」
水風呂から出るよう促され、伊吹は広い洗い場に敷かれた畳に寝かされる。
(これって、俺が死ぬ直前に行こうとしていたアレでは……?)
伊吹の全身を少女達が隅々まで洗ったあと、丹念に揉みほぐされていく。
良い香りがするマッサージオイルが全身にまぶされ、指の一本一本まで丁寧に指圧される。
再び全身に血が巡り、伊吹の気分がまた昂ぶり始める。
伊吹が一人の少女の手を取って、自らの腰へと跨らせて……。
その後、浴室内で四人の少女が気絶した。
伊吹は火の前に敷かれたござの上へと座らされた。伊吹の周りを少女達が囲むように座る。
「それでは始めさせて頂きます」
武三が祝詞を読み上げながら、乾いた木のようなものを火へくべていく。
火の周りには鉄で出来た甕のようなものが複数置いてあり、中に石が詰められているのが見える。
武三が祝詞を読み上げながら、時折柄杓で水を汲んで熱せられた石に掛ける。じゅっ、という音を立てて蒸気が吹き上がり、室内の温度がさらに上がる。
(何だか不思議な香りがするな)
伊吹がすんすんと鼻から息を吸い込むと、ほんのり甘く、しかし刺激的で濃厚な木の香りを感じた。
「失礼致します」
伊吹の周りに座る少女が伊吹の額に手拭いを当て、優しく汗を拭き取った。
また、別の少女が濡らした手拭いを伊吹のうなじに当てて、身体を冷やしてくれる。
水を汲んだ柄杓を伊吹の口元へ運び、飲ませてくれるなど、甲斐甲斐しく世話を続ける少女達。
伊吹が水を飲んだ後、少女達は柄杓を回して各々で水を飲んでいく。
「失礼致します」
少女が柄杓を掲げ、伊吹の頭の上から水を垂らす。
「失礼致します」
別の少女がすぐさま手拭いで伊吹の頭を拭く。
「失礼致します」
また別の少女が手拭いで伊吹の濡れた顔を拭く。
伊吹は熱で火照った少女達の表情や、汗で濡れて透けている巫女装束のその下が気になり、少女達から感じる汗の匂いも相まって、どんどん気分が高まってくる。
(柔らかそうだなぁ……)
(お尻の形がくっきり見えるなぁ……)
(うなじが白くて綺麗だなぁ……)
(谷間に汗が溜まってるなぁ……)
(あれ? 今何してるんだったっけ……)
サウナほどではないしにしても、室内の温度は高く長時間座っている伊吹の頭はぼーっとしており、どんどん正常な判断がつきにくくなっていく。
首元の汗をぬぐっていた少女を抱き寄せようと手を伸ばしたが、伊吹の視界の端で武三が大汗を掻きながら祝詞を上げているのに意識が向いて、昂っていた気分が急激に萎えた。
伊吹が火にあたり続けて一時間ほどして、武三が伊吹へ終わりを告げた。
伊吹はまた少女達に手を引かれ、小部屋を抜けてさらに向こうにある風呂場へ連れて行かれた。
脱衣所へ着いた伊吹は少女達の手により、ずぶ濡れになった白装束を剥がれ、同じく巫女装束を脱いだ全裸の少女達と共に風呂場へと入る。
「あ゛ーーーーー」
水風呂へ入れられて、伊吹はまた頭がぼーっとさせる。
「こちらへどうぞ」
水風呂から出るよう促され、伊吹は広い洗い場に敷かれた畳に寝かされる。
(これって、俺が死ぬ直前に行こうとしていたアレでは……?)
伊吹の全身を少女達が隅々まで洗ったあと、丹念に揉みほぐされていく。
良い香りがするマッサージオイルが全身にまぶされ、指の一本一本まで丁寧に指圧される。
再び全身に血が巡り、伊吹の気分がまた昂ぶり始める。
伊吹が一人の少女の手を取って、自らの腰へと跨らせて……。
その後、浴室内で四人の少女が気絶した。
90
お気に入りに追加
512
あなたにおすすめの小説
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
男子中学生から女子校生になった僕
葵
大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。
普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。
強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!
貞操逆転世界ではキモデブの俺の遺伝子を美少女達が狙っている!!!!
お小遣い月3万
恋愛
貞操逆転世界ではキモデブのおっさんでもラブコメ無双である。
美少女達が俺の遺伝子を狙っていて、ハーレムどころの騒ぎじゃない。
幼馴染の美少女も、アイドル似の美少女も俺のことを狙っている。
痴女も変態女も俺のことを狙っている。
イモっこいお嬢様ですら俺のことを狙っている。
お前も俺のことを狙っているのか!
美少女達とイチャイチャしたり、痴女に拉致されたり、変態女に襲われて逃げたり、貞操逆転世界は男性にとっては大変である。
逆にモテすぎて困る。
絶対にヤレる美少女達が俺を落とすために、迫って来る。
俺は32歳の童貞だった。アダルトビデオに登場するようなブリーフ親父に似ている。しかも体重は100キロである。
働いたら負け、という名言があるように、俺は誰にも負けていなかった。
だけどある日、両親が死んで、勝ち続けるための資金源が無くなってしまった。
自殺も考えたけど死ぬのは怖い。だけど働きたくない。
俺の元へ政府の人間がやって来た。
将来、日本になにかあった時のためにコールドスリープする人間を探しているらしい。コールドスリープというのは冷凍保存のことである。
つまり絶望的な未来が来なければ、永遠に冷凍庫の隅っこで眠り続けるらしい。
俺は死んでも働きたくないので冷凍保存されることになった。
目覚めたら、そこは貞操逆転世界だった。
日本にとっては絶望的な未来だったのだ。男性は俺しかいない。
そんな日本を再生させるために、俺が解凍されたのだ。
つまり俺は日本を救う正義のヒーローだった。
じゃんじゃんセッ◯スしまくって女の子を孕ませるのが、正義のヒーローの俺の役目だった。
目覚めた俺は32歳なのに17歳という設定で高校に通い始める。謎展開である。学園ラブコメが始まってしまう。
もしかしたら学生の頃のトラウマを払拭させるために17歳という設定を押し付けられているのかもしれない。
そして俺は初恋である幼馴染の遺伝子を持った女の子と同じクラスになった。
あの時ヤリたかったあんな事やこんな事をしまくれる。絶対に幼馴染とヤレるラブコメ。
目覚めたらハーレムどころの騒ぎじゃなかった。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる