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第六章:続、Vtunerデビューの準備
キャラ名と色分け
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世界初の男性Vtuner、VividColorsからデビューする四人の名前は、あきら、えいじ、しょうた、おさむに決まった。
名字は安藤とし、四つ子と設定した。
長男、安藤治。イメージカラーは紫色。
次男、安藤旭。イメージカラーは赤色。
三男、安藤英知。イメージカラーは黄色。
四男、安藤翔太。イメージカラーは桜色。
イメージカラーは、100の質問で回答していた冠位十二階に由来する色を候補として挙げていたが、詳しく調べてみると冠位十二階という制度そのものはすぐに改定され、七色十三階冠とされた後も時代によって制度が複雑に変動し、色も変化している。
加えて、単純に上から順番に色を選んでしまうと四人全体のバランスがあまり良くない。全員が同じ絵に収まっているとして全体の色味を考えてみると、紫と赤と黄色と桜色はちょうど良い塩梅になった。
伊吹はあと二人いたら残りの色は青と緑だっただろうと思ったが、自分が六人のキャラを使い分ける自信がないので口には出さなかった。
「名前の由来については置いておくとして、全員呼びやすい名前だし、男性の名前として違和感もないし、いいと想う」
「元一期生や元二期生の名前みたいにゴテゴテしてないし、本当に存在しそうな名前で良いと思います」
燈子と藍子からの評価も悪くない。
「イラストの中から一つ選んで、髪型と服の色で四種類に分けてもらえる?」
「了解。着物姿自体はもう描き上がってるから、あとはどのイラストを元にするか決めるだけね」
燈子が十数枚のイラストをテーブルの上に並べて、それぞれ見比べている。
「この羽織袴のが良いと思う。で、袴の色を差分にするのはどうかな。
今は服装を一種類用意するので十分だけど、後々は浴衣とか着流しとか、正月には紋付き袴でご挨拶、とか出来たらいいな」
「季節ごとにアバターを変えるのは大変だろうけど、ここで河本さん達の会社を買収する価値が出て来るってことね」
「もちろん燈子さんにも頑張ってもらわないとだけど」
任せなさい、と燈子が笑顔で答える。
「伊吹さん、家紋はどうされます?」
伊吹は藍子に家紋について問われ、答えに詰まる。
そこまで考えていなかったのだ。紋付き袴の紋は家紋の紋である。
「うーん、既存の安藤家の家紋を勝手に使う訳にはいかないしな。
新たに作ります?」
「独自の家紋を作る、ですか。考えた事もなかったな……」
新たに作るにしても、既存のものとの被りがないかを確認する必要がある。なかなか大変な作業となるだろう。
「うーん、とこちゃんに丸投げ-」
急に面倒臭くなって来た伊吹は、人任せにしてソファーに寝転がる。
100の質問に答え、四人分の名前を考えた事で、伊吹の頭は機能低下中だ。
「ちょっと! だいたいこういう感じっていう取っ掛かりくらい考えてよね!
こっちはイラスト考えたんだから。ってかまだ動画の編集だってしなきゃならないんだから!!」
「じゃああーちゃんお願いー」
「ひゃ、ひゃい!!」
藍子は伊吹にあーちゃんと呼ばれ、ソファーから勢い良く立ち上がり気を付けをして返事をする。
「もう、お兄さんってば、あーちゃんをからかわないで!
あーちゃんは今から弁護士と税理士と色々手続きの相談して来なきゃなんだからね!」
そんなやり取りをしていると、藍子が出掛ける時間となってしまった。
名字は安藤とし、四つ子と設定した。
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加えて、単純に上から順番に色を選んでしまうと四人全体のバランスがあまり良くない。全員が同じ絵に収まっているとして全体の色味を考えてみると、紫と赤と黄色と桜色はちょうど良い塩梅になった。
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「名前の由来については置いておくとして、全員呼びやすい名前だし、男性の名前として違和感もないし、いいと想う」
「元一期生や元二期生の名前みたいにゴテゴテしてないし、本当に存在しそうな名前で良いと思います」
燈子と藍子からの評価も悪くない。
「イラストの中から一つ選んで、髪型と服の色で四種類に分けてもらえる?」
「了解。着物姿自体はもう描き上がってるから、あとはどのイラストを元にするか決めるだけね」
燈子が十数枚のイラストをテーブルの上に並べて、それぞれ見比べている。
「この羽織袴のが良いと思う。で、袴の色を差分にするのはどうかな。
今は服装を一種類用意するので十分だけど、後々は浴衣とか着流しとか、正月には紋付き袴でご挨拶、とか出来たらいいな」
「季節ごとにアバターを変えるのは大変だろうけど、ここで河本さん達の会社を買収する価値が出て来るってことね」
「もちろん燈子さんにも頑張ってもらわないとだけど」
任せなさい、と燈子が笑顔で答える。
「伊吹さん、家紋はどうされます?」
伊吹は藍子に家紋について問われ、答えに詰まる。
そこまで考えていなかったのだ。紋付き袴の紋は家紋の紋である。
「うーん、既存の安藤家の家紋を勝手に使う訳にはいかないしな。
新たに作ります?」
「独自の家紋を作る、ですか。考えた事もなかったな……」
新たに作るにしても、既存のものとの被りがないかを確認する必要がある。なかなか大変な作業となるだろう。
「うーん、とこちゃんに丸投げ-」
急に面倒臭くなって来た伊吹は、人任せにしてソファーに寝転がる。
100の質問に答え、四人分の名前を考えた事で、伊吹の頭は機能低下中だ。
「ちょっと! だいたいこういう感じっていう取っ掛かりくらい考えてよね!
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「じゃああーちゃんお願いー」
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「もう、お兄さんってば、あーちゃんをからかわないで!
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そんなやり取りをしていると、藍子が出掛ける時間となってしまった。
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