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第九話 気まずい夕食
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「とりあえず契約は完了したから飯にするぞ」
「えっ……」
ドラゴンの方を気にしつつバルハルトについていくと、2階の彼の部屋にまた連れて行かれた。
先程入った時と違うのはテーブルの上に二人分の食事が用意されていることである。
「バルハルトさんは食欲旺盛なんですね、二人分も食べるなんて……」
そういいつつ逃げようとするクルトの腕を素知らぬ顔でバルハルトは掴み、椅子に座るように手で促した。
「この際に及んでまだ遠慮するのか」
どうやら食べろということらしい。
しぶしぶ席に着き食事を開始するが非常に気まずい。
バルハルトは基本的にあまり喋らない性格のようだからクルトが口を開かない限り、この場は沈黙に包まれる。
彼が普段どんなことを話しているのか検討もつかず、クルトはただ時間を潰すために皿の上で肉を転がしていた。
前菜もスープもどれも豪華で非常に美味しいのだが、いかんせんバルハルトと一緒に食事をしているせいで、非常に落ち着かない気分になった。
「部屋は用意してあるから後で案内する。シャワーも好きな時に浴びてもらって構わない」
肉を切り分け口に運びながら不意に口を開いたバルハルトはごく短くそう言った。
契約の時も感じたが、ここではかなり自由に過ごすことができそうだ。
「では逆にここで私がやってはいけないことはあるの?」
少しだけ揶揄うつもりでクルトがそう尋ねるとしばし考えたあと、バルハルトが短く答えた。
「ない」
「えっ……」
ドラゴンの方を気にしつつバルハルトについていくと、2階の彼の部屋にまた連れて行かれた。
先程入った時と違うのはテーブルの上に二人分の食事が用意されていることである。
「バルハルトさんは食欲旺盛なんですね、二人分も食べるなんて……」
そういいつつ逃げようとするクルトの腕を素知らぬ顔でバルハルトは掴み、椅子に座るように手で促した。
「この際に及んでまだ遠慮するのか」
どうやら食べろということらしい。
しぶしぶ席に着き食事を開始するが非常に気まずい。
バルハルトは基本的にあまり喋らない性格のようだからクルトが口を開かない限り、この場は沈黙に包まれる。
彼が普段どんなことを話しているのか検討もつかず、クルトはただ時間を潰すために皿の上で肉を転がしていた。
前菜もスープもどれも豪華で非常に美味しいのだが、いかんせんバルハルトと一緒に食事をしているせいで、非常に落ち着かない気分になった。
「部屋は用意してあるから後で案内する。シャワーも好きな時に浴びてもらって構わない」
肉を切り分け口に運びながら不意に口を開いたバルハルトはごく短くそう言った。
契約の時も感じたが、ここではかなり自由に過ごすことができそうだ。
「では逆にここで私がやってはいけないことはあるの?」
少しだけ揶揄うつもりでクルトがそう尋ねるとしばし考えたあと、バルハルトが短く答えた。
「ない」
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