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第十二章 ベリル
248:最後まで愛してくれなきゃ、オレ、いつまでたっても寂しい
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「じゃあ、オレ、やり方教える。さっき、口づけしたら、オレ、勝手に自分の硬くなったし」
ぴったり肌を密着させて、唇を合わせる。
スーツ越しより何倍も気持ちがいい。
ベリルの背中の上で戸惑うアーサーの手を、「もっと触って、どこでもいいから触って」とねだりながら、前に連れてきた。
拙い口づけの攻撃を受け、アーサーはベリルの首筋や鎖骨を触り始めた。そして、手は降りて行って、薄桃色に色づいた二つの小さな突起を触れ始める。
「アアアンッ」
電気が走ったような甘い痺れに、ベリルの身体が突っ張る。
「あ、ごめっ」
夢中になりすぎて我を忘れていたアーサーが、ベリルの身体から離れかけるが、ベリルはアーサーの後頭部に手を回しそれを阻む。
「アーサー、もっと。もっと、触って」
息を荒くしていうと、アーサーがベリルの腕を振りほどき、身体の上に跨った。
そして、上体を倒して来て、ベリルの胸を吸い始める。
「ンンンッーーーー!!」
腰が浮きがるような感覚があったが、ベリルはしっかりアーサーに抑えられていて身動きが取れない。
アーサーの荒い呼吸に身体が痺れる。
獲物として差し出して、喰い尽くされたい。
アーサーの手がベリルの下半身に伸びていった。
掴まれた雄は、初めて自慰をさせられたときよりももっと硬く張り詰めていて、解放の時を待っている。
興奮しているアーサーは、あのときよりも少しだけ乱暴に、ベリルの雄を擦り上げた。
あっという間に極みがやって来て、ベリルの頭が真っ白になる。
「今夜は終わり。ありがとう」
額に口づけて、身体を離そうとするアーサーの手首を掴んで引き止める。
「オレ、まだ、終わってないって知ってる」
「最後まですることだけが、愛じゃないよ」
「そんなの分かっている。けど、オレの身体、足りないって言っている。中途半端だっていっている。ずっと寂しかったって」
訴えると、アーサーがのしかかって来た。
腿に、彼の硬い雄を感じる。
「アーサーの緊張、解けた?」
アーサーはベリルの耳元に顔を埋め、切なげに息をする。
「うん。でも、怖い」
「最後まで愛してくれなきゃ、オレ、いつまでたっても寂しい」
アーサーの手を探し、小指を絡める。
アーサーの呼吸が一段と荒くなり、まるで獲物を食らう獣みたいに、ベリルの身体を舐めたり噛んだりする。
でも、目からは涙を流していて、ベリルを切なくさせる。
「来いよ、アーサー。オレ、大丈夫だから。シファーチェはさ、鹿の園っていう狭い世界に住んでいて、苦しみにしか注目できない状況だったんだ。けど、オレは違うよ。アーサーや、ダニエル、それに本体。ルシウスにバロン、ラリーにキース。たくさんの人間とオールドドメインに触れて、いろんな感情を知った。男娼の過去は消せないけれど、喜びとか楽しさとかが絶え間なく降ってくるから、今のオレは悲しみに溺れている暇なんかないんだ。アーサーに愛されるのが一番の幸せなんだから、与えてくれよ」
アーサーはしっかりと目を閉じた。
頬に大粒の涙が伝っていく。
ぴったり肌を密着させて、唇を合わせる。
スーツ越しより何倍も気持ちがいい。
ベリルの背中の上で戸惑うアーサーの手を、「もっと触って、どこでもいいから触って」とねだりながら、前に連れてきた。
拙い口づけの攻撃を受け、アーサーはベリルの首筋や鎖骨を触り始めた。そして、手は降りて行って、薄桃色に色づいた二つの小さな突起を触れ始める。
「アアアンッ」
電気が走ったような甘い痺れに、ベリルの身体が突っ張る。
「あ、ごめっ」
夢中になりすぎて我を忘れていたアーサーが、ベリルの身体から離れかけるが、ベリルはアーサーの後頭部に手を回しそれを阻む。
「アーサー、もっと。もっと、触って」
息を荒くしていうと、アーサーがベリルの腕を振りほどき、身体の上に跨った。
そして、上体を倒して来て、ベリルの胸を吸い始める。
「ンンンッーーーー!!」
腰が浮きがるような感覚があったが、ベリルはしっかりアーサーに抑えられていて身動きが取れない。
アーサーの荒い呼吸に身体が痺れる。
獲物として差し出して、喰い尽くされたい。
アーサーの手がベリルの下半身に伸びていった。
掴まれた雄は、初めて自慰をさせられたときよりももっと硬く張り詰めていて、解放の時を待っている。
興奮しているアーサーは、あのときよりも少しだけ乱暴に、ベリルの雄を擦り上げた。
あっという間に極みがやって来て、ベリルの頭が真っ白になる。
「今夜は終わり。ありがとう」
額に口づけて、身体を離そうとするアーサーの手首を掴んで引き止める。
「オレ、まだ、終わってないって知ってる」
「最後まですることだけが、愛じゃないよ」
「そんなの分かっている。けど、オレの身体、足りないって言っている。中途半端だっていっている。ずっと寂しかったって」
訴えると、アーサーがのしかかって来た。
腿に、彼の硬い雄を感じる。
「アーサーの緊張、解けた?」
アーサーはベリルの耳元に顔を埋め、切なげに息をする。
「うん。でも、怖い」
「最後まで愛してくれなきゃ、オレ、いつまでたっても寂しい」
アーサーの手を探し、小指を絡める。
アーサーの呼吸が一段と荒くなり、まるで獲物を食らう獣みたいに、ベリルの身体を舐めたり噛んだりする。
でも、目からは涙を流していて、ベリルを切なくさせる。
「来いよ、アーサー。オレ、大丈夫だから。シファーチェはさ、鹿の園っていう狭い世界に住んでいて、苦しみにしか注目できない状況だったんだ。けど、オレは違うよ。アーサーや、ダニエル、それに本体。ルシウスにバロン、ラリーにキース。たくさんの人間とオールドドメインに触れて、いろんな感情を知った。男娼の過去は消せないけれど、喜びとか楽しさとかが絶え間なく降ってくるから、今のオレは悲しみに溺れている暇なんかないんだ。アーサーに愛されるのが一番の幸せなんだから、与えてくれよ」
アーサーはしっかりと目を閉じた。
頬に大粒の涙が伝っていく。
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