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第八章 ルシウス
182:もう嫌だ!もう嫌だ!もう嫌だぁ!!!
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我慢が利かなくなって雄を触ろうとすると、ガシッと手首を掴まれた。
「触ってはなりません」
「どうして?」
「そこは、お客様が触れる場所。あなたが勝手に触れることは、今後できません」
「ボクの身体なのに?!」
「自分の身体を自由にできない。それが、娼館に売られたということです」
「冗談じゃないよ!出させてよ!ボク、こうなってしまうと、最後には痛くなってしまって辛いんだ」
「そうですか」
クリストファーは、そっけない返事をしながら、ルシウスの両手首を片手で拘束し、もう片方の手でベッドサイドにある小机の引き出しから赤い縄を取り出す。
「やだ、何するの?止めて、止めてったら。ボク、ケビンとそういうことはしたことがない!!」
「自由を奪われるのが怖いのですね。安心してください。そうやって本気で怖がる子を好きなお客様は多いですから、お駄賃程度のチップは貰えるでしょう。さあ、上を見て」
天井には丸い鉄の輪が下がっていた。
サイドには色とりどりの紐が下がっている。
赤い縄を手慣れた風にルシウスの手首に巻いたクリストファーは、ベッドサイドの紐の一本を引く。
ベッドの枕元に輪を下がってきた。
クリストファーはそれに、縄の端をくくりつけた。
グッと引かれ、ルシウスの腕がピンと伸びる。
「これで、どうやっても触れませんね」
淡々とクリストファーは言いながら、ルシウスの身体にのしかかってくる。
「無理!無理!こんなの、無理!ケビン!ケビン、助けてっ」
本気で怖くなって、ルシウスは叫ぶ。
「お客様の前で、前所有者の名前は呼んではいけません。それぐらい分かっていますよね?」
着ていたシャツを脱ぎながら、クリストファーは冷静に言う。
その冷静さが怖い。
怒鳴りつけられたり、叩かれた方がまだマシだ。
「今頃、大金を手にして舞い上がり、いかがわしいパーティでも開いているのでは?」
「ケビンはそんなことしない。政治家になりたいから、ボクをここに売ったんだ」
すると、少しだけクリストファーが目を細める。
「政治家に?」
でも、それは一瞬だった。
ルシウスの右の二の腕に唇を落としてくる。
「ッアアンッ」
「ここは身体の中でも、特に皮膚が薄い部分です。気持ちがいいでしょう?」
知らない快感と変な声を上げてしまったことで、ルシウスは返事をする余裕がない。
「ね、そうでしょう?」
クリストファーは再度言って、今度はその部分を甘噛みしてきた。
両手を上げさせられ、無防備になっているところにそんな攻撃をされてはたまらない。
突き抜けていった快感は、ルシウスに余裕を完全に無くさせ、右に左に身体を振らせた。
二の腕に甘噛みと口づけを繰り返したクリストファーは、今度は脇のくぼみに舌を這わせて来る。
温かく弾力のある舌が、ケビンにさえ触れられたことのない部分を、侵略していく。
「もう嫌だ!もう嫌だ!もう嫌だぁ!!!」
「触ってはなりません」
「どうして?」
「そこは、お客様が触れる場所。あなたが勝手に触れることは、今後できません」
「ボクの身体なのに?!」
「自分の身体を自由にできない。それが、娼館に売られたということです」
「冗談じゃないよ!出させてよ!ボク、こうなってしまうと、最後には痛くなってしまって辛いんだ」
「そうですか」
クリストファーは、そっけない返事をしながら、ルシウスの両手首を片手で拘束し、もう片方の手でベッドサイドにある小机の引き出しから赤い縄を取り出す。
「やだ、何するの?止めて、止めてったら。ボク、ケビンとそういうことはしたことがない!!」
「自由を奪われるのが怖いのですね。安心してください。そうやって本気で怖がる子を好きなお客様は多いですから、お駄賃程度のチップは貰えるでしょう。さあ、上を見て」
天井には丸い鉄の輪が下がっていた。
サイドには色とりどりの紐が下がっている。
赤い縄を手慣れた風にルシウスの手首に巻いたクリストファーは、ベッドサイドの紐の一本を引く。
ベッドの枕元に輪を下がってきた。
クリストファーはそれに、縄の端をくくりつけた。
グッと引かれ、ルシウスの腕がピンと伸びる。
「これで、どうやっても触れませんね」
淡々とクリストファーは言いながら、ルシウスの身体にのしかかってくる。
「無理!無理!こんなの、無理!ケビン!ケビン、助けてっ」
本気で怖くなって、ルシウスは叫ぶ。
「お客様の前で、前所有者の名前は呼んではいけません。それぐらい分かっていますよね?」
着ていたシャツを脱ぎながら、クリストファーは冷静に言う。
その冷静さが怖い。
怒鳴りつけられたり、叩かれた方がまだマシだ。
「今頃、大金を手にして舞い上がり、いかがわしいパーティでも開いているのでは?」
「ケビンはそんなことしない。政治家になりたいから、ボクをここに売ったんだ」
すると、少しだけクリストファーが目を細める。
「政治家に?」
でも、それは一瞬だった。
ルシウスの右の二の腕に唇を落としてくる。
「ッアアンッ」
「ここは身体の中でも、特に皮膚が薄い部分です。気持ちがいいでしょう?」
知らない快感と変な声を上げてしまったことで、ルシウスは返事をする余裕がない。
「ね、そうでしょう?」
クリストファーは再度言って、今度はその部分を甘噛みしてきた。
両手を上げさせられ、無防備になっているところにそんな攻撃をされてはたまらない。
突き抜けていった快感は、ルシウスに余裕を完全に無くさせ、右に左に身体を振らせた。
二の腕に甘噛みと口づけを繰り返したクリストファーは、今度は脇のくぼみに舌を這わせて来る。
温かく弾力のある舌が、ケビンにさえ触れられたことのない部分を、侵略していく。
「もう嫌だ!もう嫌だ!もう嫌だぁ!!!」
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