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第三章
43:昨晩、オナニーをしようとしました。今、勃起もしてしまいました。だから、ニ百回、僕のおぞましい性器を叩いてください
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翠雨が考え込む。
「親子間での適合率はいいから、親から子へ移植したり、逆の場合もある」
「もしかしたら、新興宗教に狂った憎い母親が腎臓の病気で、くれてやったか」
氷雨が憐れむような目で尚を見た。
「あと、日本じゃ禁止されているからあり得ないけれど、臓器売買とかな。難民とかがよくやる。腎臓一個の取引価格は、約二千万円だけど、本人に渡るのは十分の一。しかも、日本じゃ考えられないぐらい汚い場所で手術をするみたいだから、健康体には戻れない奴もいるって」
「さすが医大生」
時雨はあらためて感心した。
「日常生活もままならないほど具合が悪くなるときがあるなら、病院へ連れてけよ、ラブマ神」
「分かった。でも、応じてくれるかなあ。救世教団で嫌な目にあってきたせいか、尚は他人のこと信じてないし、頼ろうともしない」
「目の方は聞いたか?何で、いつも眼帯をしているのか」
「いや。寝ているときに外してやろうとしたら」
時雨は浴衣の右腕の袖をめくって、薄くなりかけている引っかき傷をみせる。
「こいつの左側に立つすえた匂いがする。しばらく身体を洗っていない人間の香りっていったら分かるか?左側の顔だけそういう匂い。ムレてあせもとかが大量に出来てんのかもしれない。目の周りを不衛生にしておくと、後々やべえぞ。医学書で悲惨なのをいっぱい見た。皮膚炎起こしているなら、薬を塗らなきゃいけないし、 こういう厚手のウレタン素材の眼帯はもっての他。紙製の清潔なやつで出来れば外出時だけとかにしとかないと」
翠雨が尚の目の下にできている眼帯の隙間を指先で掬おうとした。
すると、尚がはっと目を開ける。
「あ、尚。起きた。酔ったね?その缶、渡して」
時雨が声をかけると、尚の目は虚空を見つめている。
その様子があまりにもおかしく、時雨も翠雨も氷雨も尚の顔を覗き込んでしまった。
突然、
「ご……めんな……さい」
と唇が動いた。
そして、持っていた缶を怯えたように腹の上に落とし、今まで聞いたことないような大音量で「ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」と叫ぶ。
浴衣に缶の中身が溢れていく。
「酒癖、悪っ」
と翠雨が缶を座敷テーブルによせながら呆れた。
「いや、それだけじゃない。様子がおかしい」
氷雨が尚の顔を再度覗きこむ。
その間も尚は、「ごめんなさい」を繰り返し、恐怖に怯えた顔で、履いていたボクサーパンツに手をかけた。
そして、「オナニーなんてしようとしません。絶対しません」と震えながら言って、
「だから、手足を押さえないで。自分でやります」
とパンツを脱いで、膝の裏に手を入れた。
そして、首を大きく捻って座椅子の背もたれに埋めながら足を大きく開脚する。
尻の穴まで丸見えだ。
目はうつろ。
痩せ枯れた身体が異様なほど卑猥で、時雨の目がチカチカする。
人間の身体など、そして痴態など見慣れているはずなのに。
「尚?どうした?」
時雨は尚の右頬を擦った。
だが、膝裏に回った尚の手は外れない。
股関節が外れそうなほど、さらに足が大きく開かれる。
力なかった雄が、どんどん膨らんでいってぴんと上を向いた。使い方など知らないはずなのに、尻の穴がひくついている。
尚は、うわ言のように言う。
「昨晩、オナニーをしようとしました。今、勃起もしてしまいました。だから、ニ百回、僕のおぞましい性器を叩いてください」
「親子間での適合率はいいから、親から子へ移植したり、逆の場合もある」
「もしかしたら、新興宗教に狂った憎い母親が腎臓の病気で、くれてやったか」
氷雨が憐れむような目で尚を見た。
「あと、日本じゃ禁止されているからあり得ないけれど、臓器売買とかな。難民とかがよくやる。腎臓一個の取引価格は、約二千万円だけど、本人に渡るのは十分の一。しかも、日本じゃ考えられないぐらい汚い場所で手術をするみたいだから、健康体には戻れない奴もいるって」
「さすが医大生」
時雨はあらためて感心した。
「日常生活もままならないほど具合が悪くなるときがあるなら、病院へ連れてけよ、ラブマ神」
「分かった。でも、応じてくれるかなあ。救世教団で嫌な目にあってきたせいか、尚は他人のこと信じてないし、頼ろうともしない」
「目の方は聞いたか?何で、いつも眼帯をしているのか」
「いや。寝ているときに外してやろうとしたら」
時雨は浴衣の右腕の袖をめくって、薄くなりかけている引っかき傷をみせる。
「こいつの左側に立つすえた匂いがする。しばらく身体を洗っていない人間の香りっていったら分かるか?左側の顔だけそういう匂い。ムレてあせもとかが大量に出来てんのかもしれない。目の周りを不衛生にしておくと、後々やべえぞ。医学書で悲惨なのをいっぱい見た。皮膚炎起こしているなら、薬を塗らなきゃいけないし、 こういう厚手のウレタン素材の眼帯はもっての他。紙製の清潔なやつで出来れば外出時だけとかにしとかないと」
翠雨が尚の目の下にできている眼帯の隙間を指先で掬おうとした。
すると、尚がはっと目を開ける。
「あ、尚。起きた。酔ったね?その缶、渡して」
時雨が声をかけると、尚の目は虚空を見つめている。
その様子があまりにもおかしく、時雨も翠雨も氷雨も尚の顔を覗き込んでしまった。
突然、
「ご……めんな……さい」
と唇が動いた。
そして、持っていた缶を怯えたように腹の上に落とし、今まで聞いたことないような大音量で「ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」と叫ぶ。
浴衣に缶の中身が溢れていく。
「酒癖、悪っ」
と翠雨が缶を座敷テーブルによせながら呆れた。
「いや、それだけじゃない。様子がおかしい」
氷雨が尚の顔を再度覗きこむ。
その間も尚は、「ごめんなさい」を繰り返し、恐怖に怯えた顔で、履いていたボクサーパンツに手をかけた。
そして、「オナニーなんてしようとしません。絶対しません」と震えながら言って、
「だから、手足を押さえないで。自分でやります」
とパンツを脱いで、膝の裏に手を入れた。
そして、首を大きく捻って座椅子の背もたれに埋めながら足を大きく開脚する。
尻の穴まで丸見えだ。
目はうつろ。
痩せ枯れた身体が異様なほど卑猥で、時雨の目がチカチカする。
人間の身体など、そして痴態など見慣れているはずなのに。
「尚?どうした?」
時雨は尚の右頬を擦った。
だが、膝裏に回った尚の手は外れない。
股関節が外れそうなほど、さらに足が大きく開かれる。
力なかった雄が、どんどん膨らんでいってぴんと上を向いた。使い方など知らないはずなのに、尻の穴がひくついている。
尚は、うわ言のように言う。
「昨晩、オナニーをしようとしました。今、勃起もしてしまいました。だから、ニ百回、僕のおぞましい性器を叩いてください」
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