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また恋に堕ちる
持病が悪化
しおりを挟む私は退室する葵くんに手を振り終えた後、まだ泣き続けている凪の頭をポンポンと叩いた。
「おねえ~っ、ゴメンねぇ……。
具合が悪そうなの知ってたのに、ずっと無視してて。
もう迷惑かけないから許して。ほんっとゴメン。
お詫びに何か買ってあげるっ!何がイイ?あ、5千円以下で!」
「……別に……いらんよ」
「……ほんと、ゴメン。気付いてあげられなくて。
まさか肺炎だったなんてね。私も風邪引いちゃった」
やっぱり肺炎か。
諦めたような溜め息を吐くと、肺が軋んだ。
てか、ウイルス性のモノだとしたら移るし早く帰ってほしい。
アンタも呼吸器弱いんだからさ。
しばらくすると医者が来て、凪は両親に電話するため部屋を出て行った。
医者の話によれば、どうやらこのとてつもない息苦しさには肺炎だけじゃなく、呼吸不全やら気管支喘息も起因しているらしい。
とりあえず検査は明日からで、今は体を休めるように言われた。
お煙草は勿論、封印……ね。
禁煙かあ、試練だわ。
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