Shadow★Man~変態イケメン御曹司に溺愛(ストーカー)されました~

美保馨

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恋の焼け跡④

千鶴の妹

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「ああ!お美しい!
やっぱりお姉様は、わたくしの想像通りのお方でしたわ!
お話は聞いておりましたけど、やっぱり素敵なお方!」


……『やっぱり』とはこちらの台詞ですわ。
その言葉を使うにふさわしい状況は、まさにコレ。

この子、絶対、絶対、絶っっ対!千鶴の血縁者だ!


「あ!わたくしったら、はしたないですわね……すっかり申し遅れてしまいました。
わたくし、藤堂千鶴の妹ですわ!」


YAPPARIーー!!
おっと、いけない。思いがけないショックで、脳内変換がローマ字になってしまった。


「澪お姉様っ!
ねえ、澪お姉様とお呼びになってよろしいでしょうか!?」


「いや、もう既に呼んでるよね……?」


あくまでも私は笑顔でそう言った。え?苦笑いだって?


「ねえ澪お姉様!
千鶴お兄様との挙式が、宇宙という話は本当ですの!?」


「……は、ハイ?」


「プランはもちろん、無重力空間での指輪交換!!
それで、永遠の誓いを述べて……誓いのキッスを!?キャー!!
ロマンチックですわー!!!!
以前、お兄様からそう聞きましたの!
『地上から見上げる星空では、僕の澪はきっと満足しないことでしょう。だから僕は、星空から見下ろす地上を彼女にプレゼントしようと計画しているのですよ、フッ』
ですってー!!やるぅ~!お兄様ぁ~!!」


Oh,no……!

頭の中でそのような英語が木霊した。もはやこの子に一般的な日本語は通じないと思ったからである。
何故ならこの子は、外見も中身も千鶴にそっくりだからだ。

きっと、私の常識的な言葉なんて受け取っちゃくれないのよ。
うん、きっとそう。

これを機に、私はかつてのツッコミ体質に戻ってしまうのだった。

 



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