268 / 399
恋の焼け跡③
壮絶な姉妹喧嘩
しおりを挟む「何コレー。タール14ミリとかありえんしー」
テーブルの上に置いてあった煙草の箱を手に取ると、私に軽蔑の眼差しを注ぎながら凪は言った。
私は1本を吸い終えると、それを乱雑に灰皿に押し付けた。
「……いいじゃん、別に」
喉にヤニがべっとりと付着しているようで、正直気持ちが悪いけど。
「イイじゃんとか、無いしー。肺おかしくしても知らないよー。
私最近風邪気味だから、お姉熱出ても知らないかんねー」
「それは良かったんじゃない?
私が熱出て肺炎にでもなって入院すれば、アンタは厄介者から解放されるワケだ。
それで肌荒れも治って、サイコーじゃない」
今のは口が勝手に滑ったからであるわけで、私が意識的に放った言葉では無いはずだ。
「……はぁ~?何ソレ、感じ悪いんですけど。誰がそんなこと言ったのさ」
「別に」
「あーあ、被害妄想とかマジやってらんない。千鶴さんが理由無く出て行ったのだって、本当はお姉のそーいうトコが嫌だったんじゃない?
ってーか、何であんな人がこんな女を好きなのかワケ分かんないし。
やっぱあの人頭おかしいーよ」
――!!
突然、ガターン!!と巨大な音がリビングを震動させた。
テーブルが天地逆さになって吹っ飛んだ音だ。
思い切りテーブルを蹴り飛ばしたらしい。私が。
窓際の壁まで綺麗に弧を描いて飛んでいった。
このような物理の法則にその場にいる人間が驚く間も無く、その行為にキレた凪はテーブルを蹴った張本人である私の頬を、ピシャリと引っぱたいた。
その行為に更にキレた私は、凪のコテでグルグル巻きの髪を乱暴に引っ張った。
それが引き金でマジギレした凪は、凹凸にデコレーションされたクソ長い爪を私の頬だとか腕だとか、とにかく体中に食い込ませてきたので、体のあちこちが真っ赤に腫れ上がった。
0
お気に入りに追加
269
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R18】こんな産婦人科のお医者さんがいたら♡妄想エロシチュエーション短編作品♡
雪村 里帆
恋愛
ある日、産婦人科に訪れるとそこには顔を見たら赤面してしまう程のイケメン先生がいて…!?何故か看護師もいないし2人きり…エコー検査なのに触診されてしまい…?雪村里帆の妄想エロシチュエーション短編。完全フィクションでお送り致します!
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる