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恋の焼け跡③
煩い妹
しおりを挟む「たっだいまー!いや~、も~聞いてよお姉っ!
この後に及んでレポートとかマジありえんしー!
カスミのちょっと写さしてもらったらさー、
雨宮のクソババアが私を呼び付けやがってぇ~もうサイアク!
ちょっと美人だからって何さ!男3人はいるの知ってるんだから!あのヤリマン!!
ってか、あ~あ。お姉、寝煙草止めてって言ってるじゃん!
一昨日クッション焦がしたでしょ~?ってかさ~。も~。吸い過ぎなんだって!」
あー、煩い。
私が寝ながら煙草を吸おうが、吸い過ぎだろうが、そんなのアンタに関係ない。
そんなの、アンタが雨宮先生に呼び付けられたことと何も関係ないでしょ。
って言いたかったけど、口は煙草をくわえるのに忙しかった。
「聞いてんのー!?ゴミ箱、灰だらけじゃん!
大体さー私が煙草嫌いなのに横でスパスパスパスパ!
お肌荒れちゃうじゃん!」
キャンキャン喚いてお前は犬か!
って怒鳴り付けたかったけど、今は煙を肺に流し込むのに忙しかった。
天井に舞う紫煙を見つめていると、凪が私の体を跨いで向こう側に渡ろうとしたので睨み付けてやった。
凪は凪でサイアクに機嫌が悪いらしく、始終眉間に皺が寄っていた。私と同様、妹の方も最近は色々と大変らしい。
鼻の横に巨大ニキビを携えていることがそれを物語っている。
美容狂いの凪がニキビを栽培しているだなんて、初めて見る光景だ。
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