187 / 399
恋はさざ波に似て②
熱さの理由
しおりを挟む「……太陽十架?」
いつものように中庭に出て長い鎖に繋がれた時、中庭の片隅に、弟は、今までは無かった小さな太陽十架を見つけた。
弟は、その小さな太陽十字に、鎖が届くギリギリまで寄って行き、しゃがんで見た。
藍黒石に金や銀で象嵌されて造られていた、手のひら程の太陽十架は、美しかった。
「すごく綺麗……ーーだけれど」
これは碑……でなければ、奥つ城……。
「リシェ」
「兄さま……」
兄に腕を取られ立ち上がると、弟は自分から兄の頬に口づけた。それから唇に触れると、直ぐに兄に頭を引き寄せられ、濃厚な口づけを与えられた。
深く唇を合わせ、何度も舌を絡ませる。それだけで良く調教されている弟の身体は、簡単に火が着いた。
「それが、気になるか?」
「んっ……は……ぁ……」
背後にまわられた兄に耳を食まれ、胸の尖りを……口づけだけで、既に勃っている乳首を弾かれ、弟はあっという間に陥落する。
「その太陽十架は、兄の罪の刻印」
「あ…………や……ぁ、僕、の……」
「違う」
ーーこれは純然たる、兄自身の罪。
兄は、言いながら弟を苛んでいき、弟は立っているのも覚束なくなっていく。
「兄さま……ーーおね…が……、抱……て……くだ……い」
内腿が濡れた雫で、兄が、弟の肛門の縁をくるくる戯れで撫でる頃には、ツーーと、弟の頬を快感による生理的な涙が伝っていた。
「ーーここで? こんな明るい空の下で」
揶揄する兄の言葉に、素直に弟は頷いた。
「はい、兄……さま、ここで。ーー僕足……、開…く、から……抱いて……?」
兄は、弟の足を掬って横抱き、中庭に据え置いてある大きなソファへと歩み、弟を降ろした。
「何をそんな泣き出しそうな表情をしているんだ」
「だ…って……! 僕……初めて、“嫉妬”っていう言葉が……意味、を……」
ーー知った。
「何故……? そうだ、リシェが自分が言ったのだから……自分で足を抱えて大きく開いて見せなさい」
「んっ……、に…さま……」
頬に朱を刷いても、弟は、震える手で足を開く。
「さぁ、どんな恥ずかしいことを言わせようか……? それとも、自分で言うのか? リシェ」
「い…いつも……いつもたくさん、言っているのに……言…わなきゃ、駄目、なの……?」
くすくす笑って兄は、弟を促す。
「駄目だよ、リシェ。何回でも言わせると言ったろう? ーーそれに、……したいのだろう? ここで……明るいところで、恥ずかしいことが」
弟は、コク、と頷いた。
何回も口にした、恥ずかしい希いを今日も口にて、兄にねだる。
「あ……、僕、僕……ど…うか、この恥ずかしい恰好で、肛門……兄さま、僕の肛門を舐めて、くださ……い。に、さまの舌、尖らせて、僕の肛門、くにくにって……いっぱい、抉って、中まで、 濡らして……!! 僕……お尻……お尻を振りたい……! ぃあ……っ」
「兄さまが良い、と言う前にもう僕の尻は揺れている」
くちゅり……
「あ……にい、さま……どうか、ゆる……許して……」
くちゅ……くちゅ、ちゅぷ……っ……
「ひぁっ……あ……悦い……」
「もうひとつ。悦じめて欲しいところが
、……ある、だろう?」
兄は、焦らすように肛門をくすぐって、弟に嬌声を上げさせた。
「乳首っ……乳首を、一緒に苛めてくださいーーっ! はぅ……っ!!」
§
「あ……あぁ……っ、悦…………」
弟は兄の膝に座らされ、背を兄の胸に預けながら突き上げられていた。
キツく乳首を摘まむ、背後から回された兄の指に、弟も手を重ね、身悶えながら、腰を使った。
「何故……“嫉妬”を知った、と……?」
恍惚と、しながら揺さぶられている弟に、兄は囁いた。
「あ……ぅんっ……気持ち……悦ぃっ……! ーー……って、……ぃさま、あのコに……情を……かけた……でしょ……う? ひぅっ!」
「ーーあの子?」
「あの、十架の、コーーんっ!」
「…………」
「綺麗、だもの。ーーあの、十架……は……ぁっ……」
「兄さまの情は、お前だけのものだよ。ーーあれは、ただ一人だけの理解者。ーーそれでも、首を切った」
「そう…………あ、あ……もっ……と! もっと、男根突いてっ!! あ……ーーイく、イかせてにい、さま……あ……っ、ーー僕、ドライしちゃう……っ!!」
「良いよ、リシェ」
§
「ーーん………ぁ…………」
弟が、眼を開けると身体はゆったりと、揺れていて、肛門には兄の男根で貫かれたままだった。
「にいさま……」
「……リシェも兄さまに切られたかったか……?」
ぐりっと、男根が奥へ当たり、弟は、気持ち悦い……と、涙を零しながら、ふふっと花が綻ぶように笑う。
「は……ぁ…………悦ぃ……」
「リシェ……」
「兄さま……僕は、兄さまの重荷になるくらいなら、儚くなってしまいたかった」
ーーでも、と、弟は続ける
「でもね、僕……、兄さまが思うほど良い子じゃない……」
ーー罪深いのは、僕。
「リシェ……」
「兄さまが、僕を赦してくれるなら……。生きて、こうして……兄さまに可愛がってもらえる方が良い……。兄さま……助けてくれて、ありがとう。僕は、兄さまと生きたい……だから、兄さまの性奴隷でしかない身だけれど……どうか、罪は半分、僕にも負わせてください」
いつものように中庭に出て長い鎖に繋がれた時、中庭の片隅に、弟は、今までは無かった小さな太陽十架を見つけた。
弟は、その小さな太陽十字に、鎖が届くギリギリまで寄って行き、しゃがんで見た。
藍黒石に金や銀で象嵌されて造られていた、手のひら程の太陽十架は、美しかった。
「すごく綺麗……ーーだけれど」
これは碑……でなければ、奥つ城……。
「リシェ」
「兄さま……」
兄に腕を取られ立ち上がると、弟は自分から兄の頬に口づけた。それから唇に触れると、直ぐに兄に頭を引き寄せられ、濃厚な口づけを与えられた。
深く唇を合わせ、何度も舌を絡ませる。それだけで良く調教されている弟の身体は、簡単に火が着いた。
「それが、気になるか?」
「んっ……は……ぁ……」
背後にまわられた兄に耳を食まれ、胸の尖りを……口づけだけで、既に勃っている乳首を弾かれ、弟はあっという間に陥落する。
「その太陽十架は、兄の罪の刻印」
「あ…………や……ぁ、僕、の……」
「違う」
ーーこれは純然たる、兄自身の罪。
兄は、言いながら弟を苛んでいき、弟は立っているのも覚束なくなっていく。
「兄さま……ーーおね…が……、抱……て……くだ……い」
内腿が濡れた雫で、兄が、弟の肛門の縁をくるくる戯れで撫でる頃には、ツーーと、弟の頬を快感による生理的な涙が伝っていた。
「ーーここで? こんな明るい空の下で」
揶揄する兄の言葉に、素直に弟は頷いた。
「はい、兄……さま、ここで。ーー僕足……、開…く、から……抱いて……?」
兄は、弟の足を掬って横抱き、中庭に据え置いてある大きなソファへと歩み、弟を降ろした。
「何をそんな泣き出しそうな表情をしているんだ」
「だ…って……! 僕……初めて、“嫉妬”っていう言葉が……意味、を……」
ーー知った。
「何故……? そうだ、リシェが自分が言ったのだから……自分で足を抱えて大きく開いて見せなさい」
「んっ……、に…さま……」
頬に朱を刷いても、弟は、震える手で足を開く。
「さぁ、どんな恥ずかしいことを言わせようか……? それとも、自分で言うのか? リシェ」
「い…いつも……いつもたくさん、言っているのに……言…わなきゃ、駄目、なの……?」
くすくす笑って兄は、弟を促す。
「駄目だよ、リシェ。何回でも言わせると言ったろう? ーーそれに、……したいのだろう? ここで……明るいところで、恥ずかしいことが」
弟は、コク、と頷いた。
何回も口にした、恥ずかしい希いを今日も口にて、兄にねだる。
「あ……、僕、僕……ど…うか、この恥ずかしい恰好で、肛門……兄さま、僕の肛門を舐めて、くださ……い。に、さまの舌、尖らせて、僕の肛門、くにくにって……いっぱい、抉って、中まで、 濡らして……!! 僕……お尻……お尻を振りたい……! ぃあ……っ」
「兄さまが良い、と言う前にもう僕の尻は揺れている」
くちゅり……
「あ……にい、さま……どうか、ゆる……許して……」
くちゅ……くちゅ、ちゅぷ……っ……
「ひぁっ……あ……悦い……」
「もうひとつ。悦じめて欲しいところが
、……ある、だろう?」
兄は、焦らすように肛門をくすぐって、弟に嬌声を上げさせた。
「乳首っ……乳首を、一緒に苛めてくださいーーっ! はぅ……っ!!」
§
「あ……あぁ……っ、悦…………」
弟は兄の膝に座らされ、背を兄の胸に預けながら突き上げられていた。
キツく乳首を摘まむ、背後から回された兄の指に、弟も手を重ね、身悶えながら、腰を使った。
「何故……“嫉妬”を知った、と……?」
恍惚と、しながら揺さぶられている弟に、兄は囁いた。
「あ……ぅんっ……気持ち……悦ぃっ……! ーー……って、……ぃさま、あのコに……情を……かけた……でしょ……う? ひぅっ!」
「ーーあの子?」
「あの、十架の、コーーんっ!」
「…………」
「綺麗、だもの。ーーあの、十架……は……ぁっ……」
「兄さまの情は、お前だけのものだよ。ーーあれは、ただ一人だけの理解者。ーーそれでも、首を切った」
「そう…………あ、あ……もっ……と! もっと、男根突いてっ!! あ……ーーイく、イかせてにい、さま……あ……っ、ーー僕、ドライしちゃう……っ!!」
「良いよ、リシェ」
§
「ーーん………ぁ…………」
弟が、眼を開けると身体はゆったりと、揺れていて、肛門には兄の男根で貫かれたままだった。
「にいさま……」
「……リシェも兄さまに切られたかったか……?」
ぐりっと、男根が奥へ当たり、弟は、気持ち悦い……と、涙を零しながら、ふふっと花が綻ぶように笑う。
「は……ぁ…………悦ぃ……」
「リシェ……」
「兄さま……僕は、兄さまの重荷になるくらいなら、儚くなってしまいたかった」
ーーでも、と、弟は続ける
「でもね、僕……、兄さまが思うほど良い子じゃない……」
ーー罪深いのは、僕。
「リシェ……」
「兄さまが、僕を赦してくれるなら……。生きて、こうして……兄さまに可愛がってもらえる方が良い……。兄さま……助けてくれて、ありがとう。僕は、兄さまと生きたい……だから、兄さまの性奴隷でしかない身だけれど……どうか、罪は半分、僕にも負わせてください」
0
お気に入りに追加
269
あなたにおすすめの小説



今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


4人の王子に囲まれて
*YUA*
恋愛
シングルマザーで育った貧乏で平凡な女子高生の結衣は、母の再婚がきっかけとなり4人の義兄ができる。
4人の兄たちは結衣が気に食わず意地悪ばかりし、追い出そうとするが、段々と結衣の魅力に惹かれていって……
4人のイケメン義兄と1人の妹の共同生活を描いたストーリー!
鈴木結衣(Yui Suzuki)
高1 156cm 39kg
シングルマザーで育った貧乏で平凡な女子高生。
母の再婚によって4人の義兄ができる。
矢神 琉生(Ryusei yagami)
26歳 178cm
結衣の義兄の長男。
面倒見がよく優しい。
近くのクリニックの先生をしている。
矢神 秀(Shu yagami)
24歳 172cm
結衣の義兄の次男。
優しくて結衣の1番の頼れるお義兄さん。
結衣と大雅が通うS高の数学教師。
矢神 瑛斗(Eito yagami)
22歳 177cm
結衣の義兄の三男。
優しいけどちょっぴりSな一面も!?
今大人気若手俳優のエイトの顔を持つ。
矢神 大雅(Taiga yagami)
高3 182cm
結衣の義兄の四男。
学校からも目をつけられているヤンキー。
結衣と同じ高校に通うモテモテの先輩でもある。
*注 医療の知識等はございません。
ご了承くださいませ。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる