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恋の忘れ形見③
変態とのデートを思い起こす
しおりを挟むそういえば‥‥アイツ、あの変態と会った時もそんなんだった気がする。
初めてのデートで(最初で最後だったけど)とてつもなく緊張して、何を話したらイイのか全然分からなくて。
でもアイツは、そんな私に気を遣うかのごとく沈黙が流れないように、色々と話題を持ちかけてくれたっけなぁ。
‥‥ああ、遠い昔の話だよ。
出来れば戻ってほしい、あの頃に。
だってあの頃はまだ、まともだったもの。
‥‥ん?いや、違う!
あの頃から既に私の下着を盗んでたんじゃん!
はぁ~、危うく騙されるところだった。
アイツは最初から今まで、ずっと変態だったんだわ‥‥。
「ねぇ、何でコワイ顔してるの?」
キョトンとしながら、雨宮先生は私の顔をまじまじと見つめてきた。
「え、あ、いや~。
別にその~‥‥ムカつくヤツのことを考えていたんですよ!」
紅茶を吹き出しそうになりながら慌てて回想を中断した。
「あ、もしかして彼氏のこと考えてたんでしょ~?」
クスクス笑いながら先生は茶化してきた。
「ブッ!‥‥ゴホッガハァッ!」
「ちょっと、何むせてるの!?
大丈夫?」
顔を真っ赤にしながら盛大な咳をした私に、ティッシュが送られた。
うぅ‥‥気管支に紅茶が‥‥。
「はは~ん。もしや熱々ね?」
なんとも妖艶な顔付きをした先生は、とても楽しそうに私の反応を探ってきた。
「違いますっ!!!」
「‥‥そ、そんなおっきな声出さなくてもいいじゃない‥‥。」
口にグーの手を当てながら先生は苦笑いした。
「あ、すみません‥‥。」
「まぁ、いいわ。
それにしても若いってイイわねぇ~。私も戻りた~い。」
「え、先生だって十分若いじゃないですか。」
「え!?
全くもぉ~ミオちゃんたらぁ~!
そんなこと言ったって、テストの成績は上げられないのよ!?」
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いやいや‥‥。
成績上げるって言ったってアナタ、私の担当教諭じゃないしさぁ。
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