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恋のライバル
僕の澪に一目惚れなんて百億光年早いですよ。
しおりを挟む「ふぅ。まぁ、いいです。
時にそこの少年よ、僕の澪に一目惚れなんて百億光年早いですよ。」
ひゃ、百億光年て‥‥
果てしないな。
千鶴に指をさされた葵くんは、大きな目をキツく歪ませながら言い返す。
「ひ、一目惚れなんかしてねーよ!バッカじゃないの!オッサン!」
葵くんが威勢良くそう言い放つと、千鶴は青冷めながら突き付けた指を震わせた。
「お、お、オッサンと言いましたか?この僕をオッサン呼ばわりとは‥‥。」
「アハハハー!うけるー!
オッサンー!葵くん最高~!」
私は葵くんの細い背中をバシバシ叩いて爆笑した。
「だって、どう見てもオッサンじゃん。何でアンタ20歳なのにこんな年上と付き合ってるワケ?」
葵くんは溜め息をつくと、私を冷ややかな目で見てきた。
「つ、付き合ってなーい!オッサン呼ばわりは賛同するけど‥‥。」
私は千鶴と葵くんに視線を交互にやりながら否定した。
「僕はオッサンではありませんけど、恋人という事実は否定しません。」
千鶴は歯をキラリとさせながら微笑んだ。
というか、いつの間にかスーツが乾いている‥‥。
「まぁイイけど。
で、オッサンはいくつなの?」
葵くんは核心をついた。
「あ、それ私も気になった。
アンタ一体いくつなのよ?
まぁどう見ても25前って感じだけど‥‥。」
そう、千鶴は外見だけに着目すればせいぜい23、4歳なのだ。
実際年齢は一体いくつなのか。
「そんなに気になりますか?
全く、澪は知りたがり屋さんですね。喜んで教えますとも。
ただし澪だけに!」
そう言うと千鶴は私の耳に手をかざし、こっそり耳打ちしてきた。
全く‥‥オマエは小学生か。
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