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恋は1対1
私のパンツ…?
しおりを挟む「私のパンツぅー!!
‥‥貴様ぁ!!!」
千鶴の尻ポケットから顔を出したのは、なんと私のパンツだった。
私はショックのあまり床に座り込み、雄叫びを上げた。
いつの間に‥‥私が寝ている間だろうか?
「ふぅ‥‥だから止めて下さいと言ったのに。」
―ゴンッ!!
憎たらしい台詞を並べる千鶴の頭に、思いっ切り力を込めたゲンコツを落とした。
「痛い‥‥。」
千鶴は目に涙を浮かべながら仔犬のように甘えてきたが、私はそれに見向きもせずにパンツと格闘した。
「何よ‥‥コレェ!抜けないじゃないのよ!」
―ギリギリ‥‥!
私の花柄のパンツはポケット内に縫い込まれたかのごとく、ちっとも抜ける気配がしなかった。
「ふぅぅう!ぬ・け・ろ!」
―ポロッ
「やんっ。」
「あ、あれ?」
私は目を疑った。
花柄のパンツは見事に抜けたが、今度はそれに連なって水色や黒のパンツが手品のごとくズルズルと続けて抜けてきた。
―ズルズルズルズル‥‥
私はそれを漁業のように千鶴のポケットから引き上げる。
「‥‥おい、コレはどーいうことだよ。」
「盗みました。」
―ガゴンッ!!!
私は再びゲンコツを千鶴の頭部にお見舞いした。
千鶴の頭はまるで某テーマパークのネズミの耳のように2つに盛り上がる。
「‥‥説明しろ。」
「説明するまでもないでしょう。澪のタンスの中で眠っていたパンツを片っ端から結んでいったんです。」
とか言いつつ、きちんと説明してんじゃねぇかクソ野郎。
私はコンクリートに落とされた自分のパンツの山を虚しく見つめた。
どうやってこの大量のパンツを尻ポケットに収めたのか‥‥。
謎が怒りを超越した時、私の頭はついにショートした。
「澪‥‥安心して下さい。
また可愛いパンツ、買ってあげますから。ね?」
ニッコリ千鶴スマイルが太陽の光に照らされた。
僕の美麗スマイルが地球を救う!と今にも言いそうな顔で、千鶴は床に崩れた私の肩にポンと手を置いてきた。
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