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恋は狂気
男は調教すべし
しおりを挟む私は煙を肺いっぱいに吸って、高ぶる気持ちを抑える。
「だけど……何でよりによって変態なんだろ。
変な男しか寄ってこない宿命なのかなぁ~……私」
私は濁った色の煙を吐き出しながら自嘲した。
凪はそれをもどかしいと言わんばかりに、ソワソワしながらこっちを見てくる。
しかし、何かひらめいたのか急にニヤッと笑いだした。
「あのさぁ、もうちょっとよく考えてみたら?モノは考えようだよ!
キープでもイイんじゃない?
あんなにカッコイイんだしぃ……」
「キープなんて……私はそんな大層な女じゃないもの。
アンタと違ってね。」
私は皮肉を言った。
「えぇー?
せっかく人が応援してるのにぃ。
だ~か~らさぁ。
お姉色に染めればイイんだよ!
相手はベタ惚れもベタ惚れ、お姉しか見えてないんだから言うこと聞くって!」
凪は大胆にそう言ってのけた後、こう付け足した。
「……あ、私ひらめいちゃった!」
「何をよ」
それに対して私は、ウンザリしながら投げやりに言った。
「調教すればいいよ!」
調教??
凪の甲高い声で放たれたその台詞が、頭の中で3回ほどエコーされた。
調教かぁ……調教ねぇ……。
それってイヤらしい意味じゃなくって、つまりはシツケよね?
私は心なしかウズウズした。
中身はアレだけど、外見だけは芸能人にも劣らない容姿の持ち主だ。
手なずけられたらどんなに気持ちがイイだろうか。
そう考えると無償にワクワクというか、優越感を感じた。
男を嫌悪するなら、支配するまでよ!
ドス黒い野望が、私を前向きに駆り立てた。
「う……何かお姉、メラメラしてるんですけど……、もしかして怒った?」
「いや……。
グッジョブよ、我が妹よ。
その案乗った!」
私は煙草を灰皿に乱暴に押し付けると、突然明るくなった未来に歓喜した。
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