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これから
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魔法陣の上に3人で乗ったあとすぐに浮遊感に襲われる。エレベーターに乗った気分でいれば一瞬で視界が変わった。
「大丈夫?酔ってない?」
「大丈夫、ありがとう」
心配してくれたエタンに差し伸べられた手を握ればふわっと抱き上げられて降ろされた。
「結構な段差だから、これくらいは許されるよね?」
「ありがとう、優しいのね、エタン」
王都の邸宅を案内してもらった。こっちの邸宅は王都に用がない限りほとんど使わないので、月1でハウスキーパーが入ればいいくらいらしい。なので使用人の方々は明日から来るんだって。
「レミ、エタン荷解きしたら、買い物に行こうか」
「リランディア、俺は騎士団を辞める手続きに行ってくるよ。もしかしたら処理業務に時間がかかるかもしれないんだ。レミ、ごめん」
「急いでるわけじゃないし、焦らなくていいよ。王都も観光して見たかったんだー。前いた時は殆ど外に出られなくて…」
王都は一番栄えてる場所らしいし、色々食材も探したい。リランディアと二人で市場みたいなとこに来てみた。何時でも旅に出れるように旅支度だけは済ませてしまうことにした。とはいえ殆どリランディア任せだし、フード付きの外套が欲しかったので好きな色を選んで楽しい買い物になって大満足。夕飯は甘いのと塩っぱいの両方食べれるようにパンケーキにした。明日からは一人分だけ作ればいいだけだし、保存できるジャムとか作ろうかな…これからの生活に浮かれながら眠った。
揺さぶられる感覚に目を開けると知らない女の人がいて申し訳なさそうにもじもじしている。よく見るとヴェルト伯爵のメイドさんと同じ服。
「おはようございます…えっと」
「レミ様…朝早く申し訳ございません、その…実は国王陛下がお越しになりまして、エタン様が早急に対応しておりますが、レミ様に面会したいとのことだそうです。」
「え、もう一回言ってもらってもいいですか?」
「…国王陛下が、レミ様と面会したいとのことです。」
メイドさんの顔がどんどん色ざめていく、滅茶苦茶焦っているんだろうな。
「とりあえず会いに行けばいいんですか?」
「詳しい事は私には分かりかねますので…一先ず、ご準備お手伝いさせていただきます。」
ベットから出るとそこからは凄まじい勢いで準備が終わった…仏頂面のメイドさんは顔が綺麗なせいで余計に怖い。多分失礼のないようにだけど、またどこかのお嬢様みたいな格好させられてます。応接間に入れば眩しいくらい顔の整った人達が沢山いました。朝イチでこれは目が痛い…。
「レミ!」
「おはよう、エタン」
促されたままエタンの隣に座れば、テーブルを挟んだ前には多分国王陛下で護衛の人達を見たらクラレンス様がいたけどそのまま国王陛下に向き合うことにする。
「遅くなりまして申し訳ございません。国王陛下、一体どの様な御用でこちらに?」
「こちらこそ、急に来てしまい申し訳ない。いくつか質問の答えて欲しいのだが…君がレミで間違いないな?」
「はい」
「君は転移者なのか?」
「転移者という呼び名を初めて拝聴しましたので、該当するのかわかりかねます。ただ、生まれ育った世界が全く違うことは確かです。」
「そうか…あいわかった。すまないがレミ1度城に来ていただけないだろうか?君に話さなければならない事がある、機密事項故にここでは話すことができない。迎えを明日寄越す。」
「…はい」
国王陛下を見送り次第、普段着にさっさと着替えて朝ごはんにした。リランディアを起こしてエタンと3人でご飯。とりあえず私がリランディアに会うまでの経緯を話しておいた。別の世界から来たことも、いつの間にかヴァンパイアになっていたことも。
「大丈夫?酔ってない?」
「大丈夫、ありがとう」
心配してくれたエタンに差し伸べられた手を握ればふわっと抱き上げられて降ろされた。
「結構な段差だから、これくらいは許されるよね?」
「ありがとう、優しいのね、エタン」
王都の邸宅を案内してもらった。こっちの邸宅は王都に用がない限りほとんど使わないので、月1でハウスキーパーが入ればいいくらいらしい。なので使用人の方々は明日から来るんだって。
「レミ、エタン荷解きしたら、買い物に行こうか」
「リランディア、俺は騎士団を辞める手続きに行ってくるよ。もしかしたら処理業務に時間がかかるかもしれないんだ。レミ、ごめん」
「急いでるわけじゃないし、焦らなくていいよ。王都も観光して見たかったんだー。前いた時は殆ど外に出られなくて…」
王都は一番栄えてる場所らしいし、色々食材も探したい。リランディアと二人で市場みたいなとこに来てみた。何時でも旅に出れるように旅支度だけは済ませてしまうことにした。とはいえ殆どリランディア任せだし、フード付きの外套が欲しかったので好きな色を選んで楽しい買い物になって大満足。夕飯は甘いのと塩っぱいの両方食べれるようにパンケーキにした。明日からは一人分だけ作ればいいだけだし、保存できるジャムとか作ろうかな…これからの生活に浮かれながら眠った。
揺さぶられる感覚に目を開けると知らない女の人がいて申し訳なさそうにもじもじしている。よく見るとヴェルト伯爵のメイドさんと同じ服。
「おはようございます…えっと」
「レミ様…朝早く申し訳ございません、その…実は国王陛下がお越しになりまして、エタン様が早急に対応しておりますが、レミ様に面会したいとのことだそうです。」
「え、もう一回言ってもらってもいいですか?」
「…国王陛下が、レミ様と面会したいとのことです。」
メイドさんの顔がどんどん色ざめていく、滅茶苦茶焦っているんだろうな。
「とりあえず会いに行けばいいんですか?」
「詳しい事は私には分かりかねますので…一先ず、ご準備お手伝いさせていただきます。」
ベットから出るとそこからは凄まじい勢いで準備が終わった…仏頂面のメイドさんは顔が綺麗なせいで余計に怖い。多分失礼のないようにだけど、またどこかのお嬢様みたいな格好させられてます。応接間に入れば眩しいくらい顔の整った人達が沢山いました。朝イチでこれは目が痛い…。
「レミ!」
「おはよう、エタン」
促されたままエタンの隣に座れば、テーブルを挟んだ前には多分国王陛下で護衛の人達を見たらクラレンス様がいたけどそのまま国王陛下に向き合うことにする。
「遅くなりまして申し訳ございません。国王陛下、一体どの様な御用でこちらに?」
「こちらこそ、急に来てしまい申し訳ない。いくつか質問の答えて欲しいのだが…君がレミで間違いないな?」
「はい」
「君は転移者なのか?」
「転移者という呼び名を初めて拝聴しましたので、該当するのかわかりかねます。ただ、生まれ育った世界が全く違うことは確かです。」
「そうか…あいわかった。すまないがレミ1度城に来ていただけないだろうか?君に話さなければならない事がある、機密事項故にここでは話すことができない。迎えを明日寄越す。」
「…はい」
国王陛下を見送り次第、普段着にさっさと着替えて朝ごはんにした。リランディアを起こしてエタンと3人でご飯。とりあえず私がリランディアに会うまでの経緯を話しておいた。別の世界から来たことも、いつの間にかヴァンパイアになっていたことも。
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