【本編完結】十八禁BLゲームの中に迷い込んだら、攻略キャラのひとりに溺愛されました! ~連載版!~

海里

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番外編!

あれからの毎日(ルード視点/R18)

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・本編終了後

・ルード視点(R18)

・ルードはヒビキを溺愛しすぎている気が……





 式典が終わり数ヶ月、普段通りの日常が戻って来た。城や街の警備はもう王立騎士団に任せても良いとサディアスが言っていた。そもそもは王立騎士団の仕事だから、聖騎士団が関わることが珍しい部類だ。人手が足りないわけではないだろう。聖騎士団よりは多いから。

 恐らく、サディアスが式典でプロポーズしたことと関係があるだろう。陛下がただでそんなことをさせるとは思わない。

 伯爵になって変わったことと言えば、夜会への招待状が大量に届くようになったことくらいだろうか。ヒビキと一緒に参加して欲しいというものが主だが、中には私ひとりだけを指定する招待状もあった。それらは全て辞退し、最初に行ったのはクリスティ嬢が主催する夜会だった。人数が少なく、男女共にバランスの良い人数が招かれていた。……とはいえ、ヒビキが囲まれてしまってあの式典の中継を数多くの人が見ていたことを裏付ける。ヒビキは自分が褒められて頬を赤く染めて「精霊さんたちが頑張ってくれたんです」と、自分よりも精霊のことを口にしていた。

 ……人数の少ない夜会だったが、私もヒビキも知らない人に囲まれたことで疲労して、早々に帰らせてもらった。恐らく、クリスティ嬢もそれをわかっていて誘ってくれていたのだろう。女性陣の勘の良さには本当に驚かされる。その日は「緊張しましたね」とヒビキがしみじみ言っていたのが心に残っている。ヒビキの故郷にはこういうことはなかったのかもしれない。私自身も、夜会に参加はしていなかったから(参加しても挨拶をしたらすぐに帰っていた)、懐かしくもあり、疲労度が高くもあった。

 それから数回、必要そうな夜会には参加したがそのくらいだ。

 ヒビキは屋敷で刺繍をしたりミサンガを作ったり、たまに蔦と一緒に踊っていた。踊っていたのを見られるのは恥ずかしいのか、「記憶から消去してください!」と顔を真っ赤にして言っていたが、可愛かったから曖昧に微笑むだけにした。

 変わったことと言えば、ヒビキの服装も変わった。ヒビキはもう私の愛し子ではない。一方的に愛する存在ではなく、クローゼットの服を全て取り替えようかとヒビキに提案したら、「イヤです」とばっさり言われた。メルクーシン家の家紋の刺繍だから、取り替えたほうが……と思ったが、ヒビキは、



「だってこの服全部、ルードの手作りですよ!? 捨てられません!」



 そう言った。それと「部屋着なら問題ないですよね?」と微笑むヒビキに、思わず手が伸びて抱きしめてしまった。それが一週間前。結局、寝室にクローゼットを増やしてヒビキが好きな服を買って入れる、それで落ち着いた。

 ……とは言え、ヒビキが屋敷から離れることはあまりないので、私の作った服を着てくれている。



「……ヒビキ、ちょっと背が伸びた?」

「え? そうですか?」



 自分では気付いていないのかもしれないけれど、チュニックの丈が短くなっているように見える。……それ以上身長が高くなると、ヒビキの服は本当に入れ替えないといけなくなるな。



「まだまだ成長期ですから、伸びると思います! 男は二十歳まで伸びるんです!」



 確かに、私もそのくらいの年齢に急激に伸びた。成長痛がつらかった記憶があるから、ヒビキが伸びるなら急激ではなくゆっくりと、痛みなく伸びて欲しいものだが……。



「……ちなみに、ヒビキはどのくらいの高さまでは欲しいの?」

「ルードくらい……は無理そうなので、せめてニコロくらいにはなりたいです……!」



 ぐっと意気込むヒビキに、ニコロの身長を思い浮かべてふむ、と呟く。そして、私がソファに座ってヒビキを招くと、ヒビキは素直に私の前に立った。やはり短くなっているように見える。

 そっとヒビキの腰に抱き着くと、ヒビキは「ルード?」と不思議そうに言ったが、優しく私の頭を撫でてくれた。……人に、いや、ヒビキに撫でられるのはとても心地が良い。ヒビキに触れれば触れるほど、もっとと思ってしまうのだから私も随分変わったものだ。

 腰に回した手の片方を、下へ移動させる。ヒビキのお尻を撫でると、ヒビキが「んっ」と躰を震わせる。大きく撫でまわしたり、割れ目をなぞると堪らずと言うようにヒビキが私に抱き着いた。

 私の上に跨るようにヒビキの躰を誘導すると、ソファの上に足を大きく開いて私に跨るヒビキ。服が小さくなっているから、ここまで足を広げるとチュニックが捲り上がりぴょこんとヒビキのモノが見えてしまう。……これはこれで可愛い。ヒビキのお尻を揉みながら覆いかぶさるヒビキを見上げると、頬を赤らめて感じているのか瞳を潤わせていた。目を閉じて近付いてくるヒビキの唇に、自分の唇を合わせる。

 触れるだけのキスから、段々と深くなるキスへ。大分長くキスを出来るようになった。キスを長く出来なくて悔しそうにしていたヒビキが……。これも成長、なのだろうか。唇が離れ、ぎゅっと私に抱き着いて来たヒビキを支えるように背中に手を回してソファへと押し倒した。

 ビックリしたような、期待しているような、そんな目で見られて堪らずヒビキの額にキスを落とす。

 それだけで、こんなにも幸せに笑ってくれるのは、きっとヒビキ以外に居ないだろう。すり、とヒビキの手が私の頬に触れた。ふにゃりと微笑む彼が、愛おしい。



「ヒビキ?」

「えーっと、ベッドに移動しませんか……? ソファ洗うの、大変そう……」



 ぱちくり、と目を瞬かせて、それからヒビキのことを持ち上げた。いきなり持ち上げられて驚いたのか、力強く私に抱き着く。耳まで真っ赤になりながらも、決して私を拒まないところが嬉しくもある。初めてだ、こんな風に全身全霊をもって誰かに愛されるのは。

 ベッドにヒビキを横たわらせて、ナイトテーブルの引き出しから小瓶を取り出した。玩具も色々取り出すと、ヒビキが「使うんですか?」と聞いて来たのでこくりとうなずく。私の手で可愛がるのももちろん好きだけど、快感で滅茶苦茶になっているヒビキを見るのも好きだ。

 服を脱がせて、互いに裸になるとヒビキの視線がうろうろする。快感が走るまでは恥ずかしがるところも可愛らしい。もう一度、ヒビキの額にキスをすると、今度は視線が交わる。……ヒビキの表情は、本当にわかりやすい。触れられて嬉しいのだと、顔に書いてある。……だからこそ、私が暴走するわけだが……。もっともっと、ヒビキを愛したい。そう思いながらヒビキの瞼や頬、鼻先に唇を落とす。ちゅっ、ちゅっ、と音を立ててキスをすると、ぴくりとヒビキの躰が跳ねる。唇を重ねるとぺろりと下唇を舐められた。キスに夢中になっているところを見ると、無意識、だろうか。無意識に、私を求めているのだと思うと嬉しくて……ヒビキの舌と自分の舌を絡めて、ちゅくちゅくと水音を立てると、私の動きに合わせるように舌が動く。つぅ、と口端から飲み込み切れない唾液が流れていく。唇を離して口端を舐めると、くすぐったそうに身を捩るヒビキの顔は真っ赤になっていてとても可愛らしい。



「ん、ぁ……」



 そのまま首筋へ舌を這わせて下へと愛撫を移動する。きゅ、と乳首を親指と人差し指で摘むと、ヒビキの口から甘い声が漏れた。こりこりとした感触を楽しむように乳首を揉むと、ビクビクとヒビキの腰が揺れる。反応ひとつひとつが可愛くて、どんどんとヒビキにはまっていく自覚があった。



「ァんッ、ぁ、ァああっ」



 片方の乳首を口に含んで舌で転がすように舐める。それだけでも、こんなに甘い声を聞かせてくれる。もっと感じさせたい、可愛い声が聞きたい。――求めて欲しい。……私が、誰かに対してこのような想いを抱くとは思わなかった。本当にヒビキと出逢ってから知らない私が出てくるものだ。

 ぢゅっと強く吸って甘噛みすると、ヒビキがぎゅっとシーツを握るのが見えた。もじもじと股間を擦り合わせているのも見えた。中心へと手を伸ばすと、既に緩く勃ち上がり、とろとろと先走りを流していた。優しく包み込むように擦るとすぐに大きくなった。ヒビキの躰はどんどん敏感になっていく。手の中で質量を増すと、あっという間に果ててしまった。ヒビキ自身もびっくりしたようで「ぇ、……?」と放心していた。

 私はローターを手にして、弱めの振動をヒビキの乳首に与えた。



「ふぁっ、ぁ、ァァああんッ」



 魔力を込めてぴたりと乳首にくっつけると、もう片方の乳首が切なそうに震えたのを見て、同じようにローターをくっつけた。弱い振動だけど、イったばかりだからか、それとも快感に弱いからか、……恐らくはその両方だろう。高い嬌声を上げて再び頭をもたげるヒビキの中心を見て、緩く笑みを浮かべた

 小瓶を取って蓋を開けて中身を手のひらに垂らす。ヒビキが冷たくないように、ローションを手を擦り合わせて温めてから、蕾へ塗る。まるで誘うようにくぱくぱしているそこを見て、ゆっくりと指を一本挿入する。……ほぼ毎日触れているから、抵抗なく入った。きゅうと締め付けてくるのは本能だろうか。



「気持ちいい?」



 私がそう尋ねると、ヒビキはこくこくとうなずいた。ナカを広げるように指を動かすと、ヒビキの腰が揺れた。充分に慣らしてから二本目、三本目と増やしていくと、どんどんヒビキの声が艶を増す。指を抜いて、代わりにエネマグラに手を伸ばしてローションをたっぷり垂らし、ヒビキの蕾に挿入した。質量のあるものを挿れられて、「ァァァああっ」と甘い声が放たれる。

 はぁはぁと荒い息が聞こえる。ヒビキが気持ち良いことを求めるようにエネマグラを動かす。ぐりぐりと前立腺を刺激しているのか、顔を真っ赤にして小刻みに震えている。その姿をじっと見てみると、ヒビキが高い嬌声を上げた。どうやらドライでイったようだ。すっかり出さないでもイけるようになった。



「ぁ、ぁ、ァァァああ、る、ルード……ッ、ルード……ッ」



 私を求めるように、ヒビキが手を伸ばす。乳首のローターへの魔力を切ると、ふたつともぽろりとシーツへ落ちた。ずっと愛撫を受けていたから赤く熟れた乳首がぷくりと硬くなっていて何とも扇情的だ。

 私がヒビキの額にキスを落とすと、ぎゅっと抱き着いて来た。可愛い。



「も、ゃぁ、……ッ、ルード、ルードがいい……ッ!」



 こんな風にねだられて、応えない男が居るだろうか。……いや、きっと居ない。



「抜くよ、ヒビキ」

「ぁ、ん、ァァァああああ……ッ」



 エネマグラを掴んでゆっくりと引き抜く。その感覚にもビクビクと躰を揺らして、多分またイった。ドライでは何度もイくことが出来ると聞いてはいたが、感じすぎてしまうヒビキにはつらいかもしれない。……その蕩け切った表情や甘い声。ヒビキが全身で感じている快感。ヒビキが感じれば感じるほど、もっとを求めてしまうのが、私の悪いところだろう。

 ヒビキの可愛い姿を見て、すっかり硬くなったモノをあてがうと、早く早くばかりとヒビキが抱き着く力を強めた。指で充分に慣らしたからか、それともエネマグラでナカが解れたのか、ナカへと挿入すると絡みつくように締め付けてきた。



「ぁ、ぁあっ、ルード……、ルード……ッ」



 何度も私の名を呼ぶヒビキに、愛しさがこみ上げる。ヒビキの背中に手を回して、ぐっと力を込めて抱き上げて私の上に座らせた。奥に入り込んだのか、ヒビキの躰が仰け反る。



「ひゃ、ァァァああっ!」



 気持ち良いのだろう。少し動いただけでもビクビクと躰が揺れている。馴染むまで待とうかと思ったが、ヒビキの腰が動いているのを見て、そんな考えは吹き飛んだ。



「あっあっあっ」



 リズムに合わせるようにヒビキが喘ぐ。ぐちゅぐちゅという水音が部屋に響き渡り、その音のリズムも段々と激しさを増していく。ヒビキのナカは熱くうねっていて、少しでも引き抜こうとすると行かないでとばかりに絡みついてくる。奥のほうをトントンと刺激すると、ヒビキの口から嬌声が上がった。



「ルード……ッ、ぁ、ァァああっ、キス、キスしたい……ッ」

「おいで、ヒビキ」



 背中に回している手を緩めると、ヒビキがじっと私を見た。キスをねだるように唇を尖らせて、恍惚の表情を浮かべるヒビキはとてもクるものがある。



「ぁ、おおきく……」



 ヒビキがうっとりとした声でそう言う。煽られているのは気のせいだろうか。奪うように唇を重ねてヒビキの口内を舐めた。



「んっ、んぅ、んんん――ッ」

「……ッ」



 ヒビキと一緒に果てた。ナカに白濁の液体を注いで、ヒビキはぴゅ、ぴゅ、と細かく精液を出した。唇を離すと、とろんとした表情で嬉しそうに微笑むヒビキ。ずくりとナカに挿れたモノがまた硬さを取り戻した。



「すまない、ヒビキ」

「え? ぁ、ァァあああッ、だめ、今、イったからぁ……ッ」

「……うん、もっと可愛いところ、見せて?」



 ――結局ヒビキが気を失うまで、求めてしまった……。









 くたりとベッドに横になっているヒビキの頭を撫でる。さらさらとした髪の感触を楽しむように、少しの時間そうした。



「少し待っていて」



 ちゅ、と額にキスを落としてクローゼットに向かう。バスローブを取り出して羽織、ヒビキの分も取り出してからヒビキをシーツで包んで風呂場へ向かう。いつでも入れるように配慮されているから、シーツを剥がして風呂場の椅子へと座らせる。

 ヒビキを支えるように後ろから抱きしめ、蕾に指を入れる。私が出したものが流れていくのを見て、小さく笑みを浮かべてしまう。



「んん……?」



 ナカをかき回されて、ヒビキが目覚めた。そして、ハッとしたような表情を浮かべるとばっと私を振り返る。



「すみません、おれまた……!」

「謝らないで、ヒビキ。ヒビキが気絶するまで愛したのは私なのだし……」



 愛、とヒビキが真似するように口にする。かぁっと頬を赤らめる姿を見て、より愛しさが湧いた。



「少し力める? 奥に出してしまったから、ちゃんと出さないと」

「ぁん……ッ」



 ビクビクとヒビキの躰が震えた。指でかき回しているから前立腺を掠めてしまったようだ。それでもゆっくりと息を吐いて整え、「んん……」と頑張って力んでくれた。白濁の液体を出し切って、シャワーを浴びせるとそれだけでも感じるのかヒビキの躰はぴくぴく跳ねた。可愛い。

 丁寧に躰を洗い、広い浴槽だけどぴったりとくっついて入った。



「……あの、ルードは、その……どこで玩具を知ったんですか……?」

「初めて知ったのは本かな。その後色々、聖騎士団で聞いたり見たり」

「見たり!?」

「ジョークグッズとして。罰ゲームとかそういうノリで」

「……聖騎士団のイメージがガラガラ崩れていきました……」

「聖騎士団は男性が主だからね。少ないけど女性もいるよ。その人たちはそう言うのには参加しないし」



 意外そうに私を見るヒビキに首を傾げると、ヒビキは「思ったより聖騎士団ってノリが良いんですね……」と困惑したように口にした。……そりゃあ、聖騎士団のトップがサディアスな時点でノリに関しては良いと思うんだけど……。

 ……ああ、そうか。ヒビキはまだサディアスと知り合って一年も経っていない。



「……なんだか、ヒビキとは何年も一緒に居た気がする」

「……実際は一年経ってないんですよね、かなり濃厚な時間を過ごしている気がします」



 そう言ってふたりで笑い合う。……ああ、なんて贅沢で幸せな時間なのだろうか。ヒビキに甘えるように後ろから抱き着くと、ヒビキは「?」と私を見たけれど、すぐに何か思い付いたように「向かい合って良いですか?」と聞いて来たので手を離した。

 くるっとこちらを向いて、私の手を絡めとる。そして、そのままちゅっと私の指に口付けた。私が目を瞬かせると、ふにゃりと笑って、



「いつも愛してくれるルードの指が好きです」

「……指だけ?」

「もちろん、本人も!」

「……そう。それは、嬉しいな」



 手を繋いだまま、ヒビキが私の顔に近付いてちゅっと可愛らしく音を立ててキスをした。……愛している人に触れられるのは、こんなにも嬉しいものなのかと改めて思う。この幸せを、ずっとヒビキと紡いでいきたい。



「愛しているよ、ヒビキ」

「――それはもう、全身で感じています!」



 そうきっぱり言い切るヒビキに、またひとつ、『好き』が増えていくのを感じた。









―Fin―

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