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第一章
男は皆狼なんて冗談だと思ってた 3
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ディーンは光輝から高田馬場の住所を聞くと、すぐに玄関を飛び出し通りでタクシーを拾った。運転手に住所を伝え、なるべく飛ばしてくれるように頼んだ。
(どうか無事でいてくれ…!)
胸の鼓動が早まり、冷たい汗が額に滲む。アレンが何かに巻き込まれているのは確かだった。谷垣のことは詳しく知らないが、アレンが危険な目に遭っているという確信だけがディーンを駆り立てていた。
「アレン…待ってろ、すぐに行くからな…」
一方、アレンは抵抗する力も失いつつあった。手錠で拘束された手首は痛み、薬の影響で思考がぼんやりとしていた。谷垣が徐々にシャツを脱がせるたびに、アレンの体が勝手に反応してしまうのが悔しかった。
「やめろ…頼む…」
声がかすれ、ほとんど力が入らない。谷垣はアレンの頬に手を添え、優しげな顔で微笑んだ。
「そんなに嫌がらなくてもいいんですよ、レンカさん。あなたを傷つけるつもりはない。ただ、あなたと一つになりたいだけなんです。」
「…俺は、お前なんかに…」
言葉を吐き出すのも辛く、アレンはされるがままになっていた。
谷垣はアレンの白い首筋に口付けし、跡をつけた。アレンのシャツを脱がせると胸元に舌を這わせ、乳首を指で弾いた。
「あっ…ああっ…」
アレンは弓なりにビクビクと背中を反らせた。
「本当に綺麗だ…ピンク色ですね。こんなに尖らせて…今すぐ可愛がってあげますね。」
そう言って谷垣はアレンの乳首にむしゃぶりついた。
「やっ…やめろっ…ああ…もう…ダメっ…」
アレンは谷垣にしつこく責めたてられ、涙を流しながら達してしまった。
「はぁっはぁっ…」
「嬉しい…乳首だけでイッちゃったんですね。僕ももう限界です。下も脱がしますよ」
そう言って谷垣はアレンのズボンに手をかけた。
その時、玄関の方で何かが倒れる音が響いた。谷垣は驚いたように顔を上げ、音の方を見つめる。次の瞬間、ドアが勢いよく開き、ディーンが飛び込んできた。
「アレン!!」
ディーンの叫び声が響くと、谷垣は一瞬驚きの表情を浮かべたが、すぐに冷静さを取り戻し、ゆっくりとアレンのそばから立ち上がった。
「これは驚きましたね。誰かと思えば、レンカさんの「ただの」幼なじみさん。よくここが分かりましたね。」
「ふざけるな!アレンに何をしたんだ!」
ディーンが叫び、アレンを見ると、彼の手首は手錠で拘束され、胸元には無数の赤い跡が残っていた。涙を浮かべてぐったりしているアレンを見て、ディーンは怒りで体を震わせ、谷垣に向かって一歩踏み出す。
「何って、見れば分かるでしょう?レンカさんと愛し合っていたんですよ。これから本当に一つになろうとしていたところで、邪魔が入ってしまいましたね。」
谷垣はニヤリと笑いながら挑発するように言った。ディーンは怒りに任せ、谷垣に飛びかかろうとしたが、谷垣は軽々と身をかわした。
その瞬間、谷垣がディーンの背後に回り、何かを取り出そうとした。しかし、ディーンは素早く反応し、谷垣の腕を掴んで床に押し倒した。谷垣が抵抗しようとするのを力でねじ伏せる。
「お前、これ以上アレンに手を出したら、ただじゃ済まないぞ…!」
ディーンが低く唸るように言うと、谷垣は苦しげに呻きながらも、不敵な笑みを浮かべた。
「どうぞご自由に。でも、レンカさんはどうでしょうね。あなたが彼を助けたとして、彼がどこまで感謝するかは…」
その言葉にディーンは怒りが頂点に達し、拳を握りしめた。そして、そのまま谷垣の顔に拳を振り下ろす。血が飛び散り、谷垣の顔は腫れ上がっていく。
(やばい…ディーンは頭に血が上ってる。このままじゃ谷垣を殺してしまう…)
アレンはかすれた声で言った。
「ディーン…もういいから…手錠を外してくれ…頼む…」
アレンの言葉にディーンは我に返り、谷垣のズボンのポケットを探って手錠の鍵を見つけた。
「アレン、ごめん…すぐに外すから。」
ディーンの声がどこか遠くで聞こえるような感覚の中で、アレンはぼんやりと目を閉じ、疲れ切った体を少しリラックスさせた。
ディーンは手錠を外し、アレンのはだけたシャツのボタンを一つずつ留めてやる。しかし、手錠の跡や胸元の痕跡を見るたび、彼の目は悲しみに揺れていた。
「ディーン…ありがとう…」
アレンはまだ少し震えた声でつぶやくと、ディーンは彼を優しく、しかし強く抱きしめた。
「アレン…無事で本当によかった…」
その後、ディーンはスマホでタクシーを呼び、アレンを背負って谷垣のマンションを後にした。
「ディーン…ごめんな…やっぱりお前の言う通りだった。男は皆、狼だって言ってたよな…」
ディーンの背中に顔を埋めながら、アレンはかすれた声で言った。
「いや、俺こそお前を守れなくて…悪かった…」
ディーンの言葉に、アレンは首に回した手に力を込めた。
タクシーで家に戻ると、ディーンはアレンにシャワーを浴びるよう促し、光輝とアキラに「アレンが無事に見つかった」とメールで知らせた。
(どうか無事でいてくれ…!)
胸の鼓動が早まり、冷たい汗が額に滲む。アレンが何かに巻き込まれているのは確かだった。谷垣のことは詳しく知らないが、アレンが危険な目に遭っているという確信だけがディーンを駆り立てていた。
「アレン…待ってろ、すぐに行くからな…」
一方、アレンは抵抗する力も失いつつあった。手錠で拘束された手首は痛み、薬の影響で思考がぼんやりとしていた。谷垣が徐々にシャツを脱がせるたびに、アレンの体が勝手に反応してしまうのが悔しかった。
「やめろ…頼む…」
声がかすれ、ほとんど力が入らない。谷垣はアレンの頬に手を添え、優しげな顔で微笑んだ。
「そんなに嫌がらなくてもいいんですよ、レンカさん。あなたを傷つけるつもりはない。ただ、あなたと一つになりたいだけなんです。」
「…俺は、お前なんかに…」
言葉を吐き出すのも辛く、アレンはされるがままになっていた。
谷垣はアレンの白い首筋に口付けし、跡をつけた。アレンのシャツを脱がせると胸元に舌を這わせ、乳首を指で弾いた。
「あっ…ああっ…」
アレンは弓なりにビクビクと背中を反らせた。
「本当に綺麗だ…ピンク色ですね。こんなに尖らせて…今すぐ可愛がってあげますね。」
そう言って谷垣はアレンの乳首にむしゃぶりついた。
「やっ…やめろっ…ああ…もう…ダメっ…」
アレンは谷垣にしつこく責めたてられ、涙を流しながら達してしまった。
「はぁっはぁっ…」
「嬉しい…乳首だけでイッちゃったんですね。僕ももう限界です。下も脱がしますよ」
そう言って谷垣はアレンのズボンに手をかけた。
その時、玄関の方で何かが倒れる音が響いた。谷垣は驚いたように顔を上げ、音の方を見つめる。次の瞬間、ドアが勢いよく開き、ディーンが飛び込んできた。
「アレン!!」
ディーンの叫び声が響くと、谷垣は一瞬驚きの表情を浮かべたが、すぐに冷静さを取り戻し、ゆっくりとアレンのそばから立ち上がった。
「これは驚きましたね。誰かと思えば、レンカさんの「ただの」幼なじみさん。よくここが分かりましたね。」
「ふざけるな!アレンに何をしたんだ!」
ディーンが叫び、アレンを見ると、彼の手首は手錠で拘束され、胸元には無数の赤い跡が残っていた。涙を浮かべてぐったりしているアレンを見て、ディーンは怒りで体を震わせ、谷垣に向かって一歩踏み出す。
「何って、見れば分かるでしょう?レンカさんと愛し合っていたんですよ。これから本当に一つになろうとしていたところで、邪魔が入ってしまいましたね。」
谷垣はニヤリと笑いながら挑発するように言った。ディーンは怒りに任せ、谷垣に飛びかかろうとしたが、谷垣は軽々と身をかわした。
その瞬間、谷垣がディーンの背後に回り、何かを取り出そうとした。しかし、ディーンは素早く反応し、谷垣の腕を掴んで床に押し倒した。谷垣が抵抗しようとするのを力でねじ伏せる。
「お前、これ以上アレンに手を出したら、ただじゃ済まないぞ…!」
ディーンが低く唸るように言うと、谷垣は苦しげに呻きながらも、不敵な笑みを浮かべた。
「どうぞご自由に。でも、レンカさんはどうでしょうね。あなたが彼を助けたとして、彼がどこまで感謝するかは…」
その言葉にディーンは怒りが頂点に達し、拳を握りしめた。そして、そのまま谷垣の顔に拳を振り下ろす。血が飛び散り、谷垣の顔は腫れ上がっていく。
(やばい…ディーンは頭に血が上ってる。このままじゃ谷垣を殺してしまう…)
アレンはかすれた声で言った。
「ディーン…もういいから…手錠を外してくれ…頼む…」
アレンの言葉にディーンは我に返り、谷垣のズボンのポケットを探って手錠の鍵を見つけた。
「アレン、ごめん…すぐに外すから。」
ディーンの声がどこか遠くで聞こえるような感覚の中で、アレンはぼんやりと目を閉じ、疲れ切った体を少しリラックスさせた。
ディーンは手錠を外し、アレンのはだけたシャツのボタンを一つずつ留めてやる。しかし、手錠の跡や胸元の痕跡を見るたび、彼の目は悲しみに揺れていた。
「ディーン…ありがとう…」
アレンはまだ少し震えた声でつぶやくと、ディーンは彼を優しく、しかし強く抱きしめた。
「アレン…無事で本当によかった…」
その後、ディーンはスマホでタクシーを呼び、アレンを背負って谷垣のマンションを後にした。
「ディーン…ごめんな…やっぱりお前の言う通りだった。男は皆、狼だって言ってたよな…」
ディーンの背中に顔を埋めながら、アレンはかすれた声で言った。
「いや、俺こそお前を守れなくて…悪かった…」
ディーンの言葉に、アレンは首に回した手に力を込めた。
タクシーで家に戻ると、ディーンはアレンにシャワーを浴びるよう促し、光輝とアキラに「アレンが無事に見つかった」とメールで知らせた。
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