弱い犬ほどよく吠える、追放された冒険者は自業自得で

栗金団(くりきんとん)

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【第21話】 ダンジョン攻略ー初踏破ー

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「急いで!まずはディスカさんから治療します」
「おう!」
「ちっ、乗り心地が悪い……」
「あぁ!?」
水から引き揚げたコウガを背中におぶったロロンが、ダンジョン内を熱心に駆けまわる。
軽口を叩きながらも、ロロンは腰を落とし重心を下げて振動をかけないように細心の注意を払う。
礼一つ言わないコウガの指示に従って、小島から一飛びで砂浜に着地する。
ボスがいなくなり開いた扉に寄りかかって、息も絶え絶えに視線だけを送るディスカ。
複雑骨折をしてあらぬ方向を向く手足と酷い出血、骨の間からは内臓が露出している。
医学の知識がないロロンですら、意識を保っているのが不思議な瀕死状態だとわかる。
急いで、されど慎重に背中からディスカほどではなくとも重症のコウガを下ろす。
「ディスカ!!
聞こえるか!
もう大丈夫だからな!」
「ロロンはランタンのところに、こちらに連れてきてください」
「わかった!」
よく躾けられた猟犬のように再び走り出したロロンに対して、コウガは淡々と治療を始める。
労いの言葉も励ましの一つもないのが、実に彼らしい。もとより、この戦いは全てコウガが仕掛けたものだ。
その勝って当前というような傲慢な態度は、実に人の上に立つ人間らしい。
さらに他のギルドメンバーを友人ではなく駒で扱いながら、自分もしっかり駒として計算している。
ディスカはその姿をかつての戦友と並べて、久方ぶりに味わう勝利の余韻に浸る。
「まぁ、治すのは僕ですけどね。
『治癒』」
「…は、ははっ。
まるでアジリティーですね」
犬と飼い主の二人一組で取り組む、ドッグスポーツを例えにディスカが笑う。
敏捷性を意味する言葉でもあり、まさに神がかった俊足を持つロロンに合う言葉だ。
コウガは自分の怪我の回復はほどほどに、ディスカを優先する。
観察眼で体力やMPの量が見えるからこその判断だが、ディスカと違って痛覚は遮断されていない。
時々魔力が揺らいで本来は生成色に光る魔法が弱弱しくなり、どれだけ表面上は平静さを装っていても消しきれない人間みが見える。
「喋らないで。
戦闘後に気が抜けて死ぬ冒険者は少なくない」
「…ふふ」
「これが笑いごとなものですか、あなたが一番重症ですよ」
沖の向こうでは、ロロンがリヴァイアサンの口内から出てきたところだった。
まだ鱗の下で燻っている残り火で、体内は炎天下の砂漠のように暑い。
それにより内臓や皮膚が溶けて食道を塞ぐ中、ロロンは剣を抜いて突っ込んだ。
ランタンは手足を火傷していたが、会話をする力は残っているようだった。
杖とランタンを小脇に抱え込んで、ロロンが外に出る。
「な、何でこの持ち方なのだ…」
「仕方ないだろ。
両手が塞がっていたら、いざという時に剣が持てねぇんだから。
それより、無事で本当に良かった」
「もともと、火の耐性は少しくらいあったのだ…。
それに、顔を守って爆発させたのだ」
「顔を?」
「お陰で、腕が動かないのだ…」
「また治してもらえばいいだろ、
生きてりゃこっちの勝ちだ」
「…笑いにくいのだ」
黒焦げて変色した両手を投げ出したまま呟くランタンを抱えたまま、ロロンは明るく元気づける。
本人はその言葉に含まれた自虐に気づかず視線を逸らし、ふと小島の中心に置かれた宝箱が目に入った。
金青色の天然石で出来た丸みを帯びた蓋と、ずっしりとした重みを感じる幅面。
初めてダンジョンを踏破した者だけに送られる成功報酬が、あの中に詰まっている。
喉から手が出るほど求めた希少アイテム、があるかもしれない箱だ。
ロロンは今立っている地面に視線を戻すと、右足で力強く踏み出してコウガの元へと飛び上がった。
「コウガ、連れてきたぞ」
「こっちに寝かせください、
もう少しディスカさんを治療します」
「……私はもう大丈夫ですよ?」
そんなわけないだろうと、ロロンとランタンが心の中で突っ込む。
それでも致命傷だけは治療し終えたらしく、コウガがディスカのお喋りを咎めることはなかった。
だが、そう思っていたら既に行動移しているのがコウガだ。すぐに、ディスカの提案をぴしゃりと断る。
「それを決めるのは僕です」
「ふふ、お優しいですね」
「「優しい!?」」
ランタンを粒の細かい砂の上に敷いたローブに下ろしたロロンと、
その寝かせ方が気に食わないとわめていたランタンが同時にディスカに振り向く。
コウガが不満げに眉を寄せ、ディスカは肩を揺らしてケラケラと笑った。
しばらくして、彼女は自身のローブの内ボケットを探ってあるものを取り出す。
「みなさんに、言わないといけないことがあります」
「ん?なんだそれ」
「これは、映像伝達用の魔道具です」
手の上に乗っているのは、大ぶりなリンゴほどはある水晶だった。
リヴァイアサンの一撃で真ん中に亀裂が入って今にも割れそうなそれを、コウガ以外は初めて見る。
魔道具はその名の通り特定の魔法を使うことができる道具だが、この世界ではあまり重宝されていない。
理由は魔法使いが直接魔法を使った方が速く多種多様な魔法が使えるということと、
特殊な素材を使っているために高価なためだ。
だが、ロロンはその名前にどこか聞き覚えがある。
「私はこれで、今回の戦闘の映像と音声をサファリングに送っていました」
「え…?
それはつまり……
…どういうことなのだ?」
「…モサンエンがやった手口だ。
俺たちの手の内が全部誰かに伝わっていたってことだろ?
つまり、ディスカはスパイだったってことだ」
「そうなのだ!?」
かつて、ロロンがゴールド・ハンマーにいたころにモサンエンが同じように映像を記録して他ギルドに送ったことがある。
他ならぬリョナークがそれをロロンに教えたくらいなのだから、サファリングが積極的に魔道具を使用していたとしてもおかしくはない。
しかしロロンが苦汁を飲まされたような顔をしたのは、過去の恥辱を思い出したからではなく、ディスカが裏切った事実に対してだった。
ここで理由も聞かずにディスカを殴りつけるなかったのは、ロロンの心身がそれだけ成長したこと、彼がディスカを信頼していたことだ。
それに、ロロンたちを裏切って出し抜くにしては代償が大きすぎる。
彼女の満身創痍の身体と一言二言発するだけで息を切らす様子を見ていたら、
それ以上痛めつける気にはなれない。
判断に困ったロロンがコウガに視線をやると、本人は至って普通に答える。
「あぁ、知っていましたよ」
「え!?」
「はぁ!?」
「そうなのだ!?」
「リョナークがやりそうなことですしね、
ギルドメンバーを一人借りると言った時から予想はしていました」
「ははは…そうですか、気づいていたんですか……」
驚きを通り越して笑いながら、ディスカはコウガが発する月白の光を眩しそうに見つめた。
ロロンとランタンも、コウガが気づいていて放置していたというならと胸をなでおろす。
ディスカならずコウガまで黙っていたのは気になる点だが、彼の秘密主義は今に始まったことではない。
「まさか、本人が自白するとまでは思っていなかったですけど。
あなたは、リョナークから信頼されているようでしたから」
「うーん…
それは、どうでしょう…?
私はサファリングじゃ落ちこぼれでしたから」
「え?そんなことないのだ」
「あぁ、それはないな」
「えっ、いやいや…本当ですよ?」
どう考えてもサファリングのことを深く知っているのはディスカの方にも関わらず、ロロンとランタンは有無を言わさない口調で否定した。
謙遜を美徳と教わってきたこともあり、珍しくディスカが二人に食って掛かる。
「だって、サファリングにいた人たちよりディスカの方が強かったぞ」
「なのだ」
「そ、そんなことは……」
「サファリングは大所帯ですからね、
後輩教育やコミュニケーション能力も評価の一つなんですよ。」
「あ、っと、はい、まさにその通りで…」
図星をつかれたディスカが、今度は深く落ち込む。
多種多様な人間がいるサファリングでは、これほど直球なコミュニケーションは滅多にない。
それはメンバー同士の衝突を起こさないためであり、同時に仲間同士の一体感を損なうものだった。
自分の罪や弱さを晒すのは恥ずかしいことだと信じていたはずが、ディスカはどこか晴れ晴れしい気持ちだった。
「なんでなのだ?面倒なのだ」
「強い奴が一番でいいだろ」
「そういう思想なんでしょう」
「思想…あ、」

『最近の冒険者は思想が無くて実力もない怠惰な人ばかり。
でも、私はそれを変えて美しく強いギルドを作るの』

ディスカの脳に鮮やかな記憶が流れてくる。
黄金のように輝く髪を持つ、若く恐れ知らずの少女の言葉だ。
彼女の夢はいつの間にか叶っていたのだ、だがギルドは既に思い描いていた夢をずっと通り過ぎた場所にいる。ディスカは、いつの間にか自分の方が信念を失っていたことに気づいた。
そして、今から自分がしようとしている行為がその思想に即しているのかを考える。
「…リョナークは、もしこの戦いが失敗しても情報を得ようと思ってこれを私に託しました。
もちろん、あくまで秘密裏に。
でも、みなさんと一緒に戦って知りました。
これはフェアじゃない。何より、美しくない」
「なるほど。
脅しの意味で告白したと思っていたのですが、そういうわけではないようですね」
「脅し?」
「えぇ、僕がサファリングとしてきた契約です。
ギルドメンバーを一人借り、挑戦権1位を譲ってもらう対価です」
「改めて考えると、サファリングもよくその条件を飲んだな…」
コウガが修行中に暗躍していたのは、ロロンもランタンも薄々察していた。
だからこそ、サファリングとの共同作戦も驚きはしたが、寝耳に水だったというわけでもない。
腰に手を当てて、ロロンはさりげなく宝箱に目をやる。
ダンジョンの報酬は基本的に難易度が上がれば上がるほどよりレアものに、より効果の高いものになっていく。
だが死者蘇生の紅玉『第二の心臓』は、トップクラスに希少なアイテムだ。
それがこのダンジョンで得られるのか、次のダンジョンで得られるのか、それとも二度と現れないアイテムなのかは誰にもわからない。
妹が生き返るためなら全てを犠牲にすると決めたロロンだが、それが唯一の不安だった。
「えぇ。
その代わりに、僕らがもしダンジョンの初踏破に成功したら報酬を一部サファリングに引き渡す予定です」
「え!?初耳なのだ!!」
「え、聞いていないんですか…?」
「…具体的には?」
「ロロンの望むレアアイテム、ランタンに火属性の武道具、僕には未発見アイテム。
それ以外の全てです」
「ふえぇ…
でも、お金がないと御飯食べられないのだ」
表情が曇るロロンに、コウガはディスカの治療を終えてランタンに向き直る。
大食漢のランタンは、希少なアイテムよりも明日の飯代を心配する。
恐らく、今夜は打ち上げと称してコウガに奢らせる気なのだろう。
だが、その質問すら予期していたようにコウガが付け加える。
「あぁ、当面の生活費は僕のポケットマネーから補償します」
「ならいいのだ!」
「俺は…まぁ、元々目的は一つだからいいけどよ」
「でしょうね」
「でしょうねって、お前…」
「こうでもしないと、僕らが初踏破何て到底無理でしたから」
「うぐっ…」
コウガに突っかかろうとして、ロロンは言葉を飲み込んだ。
コウガの言う通り、本来はここまで来られるはずがない。
打ちのめされたロロンがコウガに出会い、森でランタンと戦って弱点を知り、修行で強くなり、最初にダンジョンに潜って全員が全力を出し尽くした結果だ。
そして、どれもコウガがいなくては成せなかった。
身の丈知らずな行動によって、順風満帆だった人生がある日突然失墜する恐ろしさを、知らないロロンではない。
モサンエンに追放を言い渡されたあの時と違うのは、
ロロンはまだここにいたいと強く思っていることだった。
だが、それを口にできるほど素直なロロンではない。
「リョナークがわざわざ盗撮をしてきたのも、それが一番の狙いでしょう。
僕らが不当に報酬を得たりどこかに隠したりしないように、リアルタイムで監視しておきたかったのです」
「お、おう…?」
「あとは報酬を巡って仲間割れしたり、ディスカに危険が及んだりしないように…とかね」
「さすが、私の説明はもういりませんね。
ですが、今はその魔道具もありません。
私は、みなさんがここで何をしても何も言わないつもりです」
「え!?それってつまり…?」
「報酬をくすねても誤魔化しても、何も見ていなかったことになるということです」
「良いのか?バレたらただじゃすまないぞ?」
「いいんです、もとよりサファリングは辞めるつもりでしたし」
「あなたの報酬はサファリングから出ますから、あなた自身の報酬が少なくなるのですよ?」
「これでも貯蓄はある方なんです、お気になさらず」
「で、でも…それは不公平なのだ…」
「…じゃあ、代わりに今度美味しいお酒でも奢ってください」
ぱっ、とランタンの顔が明るくなる。
治療が終わり、ディスカ以外の三人は宝箱の前に向かう。
言葉数が少ないロロンに、胸を高鳴らせるランタン。
そして、何を考えているのかわからないコウガ。
宝箱が目と鼻の先に近づいても、ロロンの心に高揚感はなかった。
「誰が開けるのだ?」
「一応、罠の可能性もありますし…ここはロロンで」
「え!?」
「どうしたのだ?嬉しくないのだ?」
「いや、それは…」
報酬を最初に確認できるのだから、嬉しくないはずがない。
だが、ロロンは心をかき乱す鉛のように思い感情に悩まされていた。

『仲間でなくても、ビジネスパートナーになってくれればいいんです』
『わかった。いいぜ、ビジネスパートナーでもなんでもなってやる』

そう言ったのは、ロロン自身だ。
あの頃のロロンは、そのビジネスパートナーに自分の命を預け、さらには命を預けられることになるとは思っていなかった。
ランタンに急かされてしぶしぶ宝箱の前にしゃがみこんでも、緩慢な動きで取っ手に手をかける。
装飾の少ない質素な箱には見たこともない言語が刻まれており、この世ならざる雰囲気を感じる。
だが重々しい見た目に反して軽く力を入れただけであっさりと蓋が開くことを予見して、ロロンはついに耐え切れなくなる。
「な、なぁ…これが終わったらどうすんだ?」
「はぁ?」
「ロロン?」
唐突にして脈絡のない質問に、コウガが深海のように冷たい視線で蔑む。
さりげなく取ってから手を離して、ロロンは慣れない嘘を並べ、葛藤と罪悪感から冷や汗が背中を伝う。
ロロン自身何の意味もない時間稼ぎとはわかっていても、コウガはともかく、純粋に疑問そうなランタンの視線が痛かった。
「い、いや、ちょっと気になってよ…」
「そんなの決まってるのだ、
打ち上げなのだ!
ね!?コウガ!!」
「はいはい、奢りますよ」
「お…おぉ、そっか、それは楽しみだ…」
「大丈夫なのだ!
これでもコウガが奢りの約束を破ったことはないのだ!」
「まぁ…さすがにそれは…」
目を伏せたロロンに、ランタンは腹が空いていたのだと受け取ったようだ。
「心配しなくても満腹になるまで食べられるのだ」と、見当違いな励ましをしてくる。
だが、それが善意から来るものだけにロロンも無下にはできない。
目を合わせずに適当な相槌を打って、のらりくらりと場を繋ごうとするロロン。
皮肉なことに、同じ捻くれた性格を持つコウガだけがロロンの感情を汲み取れた。
「僕は、これが終わったらロロンに借りを返すつもりです」
「借り?」
「初めて会った日、ロロンが僕にしたことです」
「…まさか」
初めて出会った居酒屋・虎穴で、ロロンはコウガをただの店員と思って絡んだ挙句に酒の勢いに任せて殴りつけた。
まだロロンがゴールド・ハンマーに所属していて、ランタンやディスカと出会ってもいなかった頃だ。
みるみる蒼白になっていくロロン、コウガは袖をまくって見せる。
引き締まった腕は、良く見れば並みの冒険者よりもずっと筋肉質で逞しい。
顔は人の良さそうな笑みを浮かべているが、目は全く笑っていない。
思えば、ロロンをギルドに誘った時も『いつか必ずやり返します』と断言したくらいだ。
「お前…さては根に持ってやがったな!」
「お、ケンカ?ケンカなのだ!?」
自分の手の内を見せたがらないコウガだが、唯一十全の状態のリヴァイアサンの体当たりを食らって攻撃を返した男だ。
それだけに、彼の報復は末恐ろしい。
「何を弱気になっているんですか?
さっさとこの湿っぽくて暗いダンジョンを出ますよ」
「誰が弱気だ!
この部屋に最初に足を踏み入れたのは俺だぞ!」
「わかったら、さっさと開けてください。
長い付き合いになるんですから、これしきのことでもたつかれては困ります」

コウガの真意に気づいたロロンが、顔を上げてコウガと真っ直ぐ目を合わせる。
家族を失って敗北を知ってもなお輝きを失わない旭光の瞳と、
命を預け合える仲間にすら秘密を抱える鉄紺の瞳が交差する。
その横でわけもわからないまま二人を見比べるランタンが、もう待てないとばかりに足踏みをする。
「早く開けるのだ!
そしてご飯にするのだ!」
「わかったわかった。
じゃあ、開けるぞ」
素早く取っ手に手をかけて、今度こそロロンが箱を開く。
胸につっかえていた小骨はいつの間にか消え去り、代わりに熱を持った血液が全身に巡り「はやく開け」と囃し立ててくる。
ロロンの動きに合わせて広がる隙間から漏れ出たきらめきが、覗き込んだ三人の足元から徐々に全身を照らしていく。
何度体験しても、この瞬間は全ての冒険者が心躍る瞬間だ。
だがロロンは、冒険者になってから、いやスラム街で生まれたときからも感じたことのない充足感で既に心が満たされていた。
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