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40-2 二度と離れない

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 涙に濡れたジウシードの瞼に唇を這わせた。そして、ジウシードの頬を両手で包みながら、涙をペロリと舐める。

「あぁ……あぁ……二度と……離れない……」
「うん」

 今度は俺がジウシードの額に瞼に、頬にと唇を這わせていった。そして首筋に吸い付き、ちゅっちゅっと音を立てながら、下へと下がる。
 ジウシードの均整の取れた綺麗な筋肉。その胸の谷間にある誓約の証。そこに口付けた。

「はっ……ア、アキラ……」

 ジウシードの色っぽい声が頭上から聞こえ、もっと聞きたくなってしまった。誓約の証をペロリと舐め、ちゅっちゅっと口付け、じゅっと吸い付く。そのたびにジウシードは耐えるように声を上げ、腰がもぞもぞと動き、さらに一層デカくなっていくアレ……。

「あっ……んっ、はっ……アキラ……あっ、アキラ! ま、待て!」
「なに?」

 ペロペロと誓約の証を舐めたまま、ジウシードの顔を見上げた。その顔は火照り、余裕のなさそうな顔で俺を見下ろしていた。

「そんなに舐められるともう耐えられない……」

 そう言葉にしたと同時にジウシードは俺の脇へと手を差し込んだかと思うと、ガッと俺を持ち上げ膝立ちにさせた。そして俺の後頭部を掴み、引き寄せたかと思うと、齧り付くように唇を合わせる。さらに反対の手は俺の尻へと伸び、さわっと撫でたかと思うと、俺の後孔へと指を挿入する。

「んん!!」

 久しぶりの感覚に、思わず身体が強張る。しかし、後孔への刺激と共に、口内のあらゆるところを舌で撫でられ、力が抜けてくる。じゅぷじゅぷと水音を立てながら、口内をまさぐられ、俺の唾液がジウシードの口内へと流れていく。ジウシードがそれを嬉しそうに目を細め、コクリと喉を鳴らしながら飲み込んだのが分かった。

 後孔に突っ込まれた指が、ぐりぐりと内壁を撫で、そして本数を増やされていく。そのたびに俺の腰は震え、そそり立った俺のモノがジウシードの身体へ当たっている。後頭部を支えていた手は俺のモノを掴み扱き出す。

「あっ、やっ、はぁん!」

 前も後ろも、と強い刺激に耐えられなくなり、唇を離すとジウシードの頭にしがみ付いた。

「ジ、ジウシード! で、出ちゃうから!!」
「出して良いぞ?」

 ジウシードの頭にしがみ付いたまま叫ぶが、ジウシードの手は止まらない。前も後ろも刺激され、どこにも逃げ場がなかった。俺の腰は刺激されるたびに動いてしまう。

「い、嫌だ……入れてよ……一緒にイキたい……」

 息も絶え絶えになりながら呟くと、それまで勢い良く動いていた両手がビタッと止まった。そして、ぬぽんと後孔から指が抜かれる。

「んあん」

 そしてぎゅっと抱き締められたかと思うと、ベッドに押し倒された。むくりと身体を起こしたジウシードは荒い息をしながら、余裕のなさげな顔で俺を見下ろし、俺の両太腿を掴んで開き、一気に俺の後孔目掛けて、自身のデカい楔を打ち込んだ。

「んあぁぁあ!!」

 久しぶりの挿入、久しぶりの感覚に、一瞬目の前に星が飛んだ気がした。

「アキラ……アキラ……」

 俺の首元に顔を埋め、荒い息のジウシードは何度も俺の名を愛おしそうに呼ぶ。耳に唇を這わせ、熱い吐息を浴びせながら、俺のなかで形を馴染ませるためか動かずじっとしている。久しぶりだからの気遣いなんだろうな、と嬉しい反面、早く欲しくてたまらない。
 今まで避けられていたことが余程トラウマなのか、抱かれなかったことが余程寂しかったのか。自分からこんなに欲しがるようになってしまったことに恥ずかしくもなるが、しかし、もう我慢が出来なくなっていた。

「ジウシード、いいから動いて……もう待てない……早く……」
「お、お前は……!!」

 ガバッと顔を起こし、俺の顔を見たジウシードは驚き目を見開いたかと思うと、真っ赤な顔になり、なにやら悔しいのか呆れたのか、よく分からない表情で俺を見下ろし、そして額を合わせた。そしてぬるんと引き抜いたかと思うと、バチンッ!! と、激しく打ち付ける。

「んはっ!!」

 そしてそれを開始の合図のように、バチンバチンッ!! と何度も激しく打ち付けられる。

「はっ、あっ、ジウシー……愛してる……」
「はっ、はっ、ア、アキラ……俺も愛してる……二度と離さない……」

 真っ暗な部屋にギシッギシッとベッドの軋む音が響き、肌のぶつかり合う音が響き、そしてお互いの荒い呼吸が響く。窓からは月明りが差し込むだけ。お互いの姿は月明りで照らされた姿しか分からない。
 しかし、それでもお互いを間近に見詰め合うと、ジウシードの綺麗な金色の瞳は俺の姿を映し、お互いの触れる熱い肌を感じ、今この瞬間だけは世界にふたりきりのような錯覚すら覚えるほど、俺たちはお互いのことだけしか目に入らなかった。


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