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第23話 諦めない ※後半ライル視点
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ルフィシスさんは立ち上がり、俺に握手を求めた。そして複雑そうな表情で俺を見た。
「ショーゴ様、本当にありがとうございます。貴方がライルの元に現れてくれて本当に良かった……きっとライルは理不尽な折檻をした父を、知っていてなにもしなかった私を、恨んでいるでしょうね……」
寂しそうな顔でそう呟いたルフィシスさんはお辞儀をし、部屋を後にした。
俺にはなにも言えなかった……。俺はまだそれほどライルを知らない。過去にそんなことがあったことを知らなかった。ライルの仏頂面にそんな理由があったなんて知らなかった。
だから俺の口からいくら慰めの言葉を発したところで、その言葉を受け入れてはくれるかもしれないが、ルフィシスさんの長年の重荷であるものを取り除くことはきっと出来ない……。
でも……でも、ライルはきっとお兄さんのことも、お父さんのことも、恨んでいないような気がする。
知り合って間もない人間がなに言ってんだって感じだが、でも……好きになったライルだから、心を通わせたライルだから……。
ライルはいつも相手のことを考えて知ろうとしている。
俺のときもそうだった。最初はきっと印象が悪かったはずなんだ。今の記憶を失ったライルがそうだから。
でも最初の印象が悪くとも俺のことを知ろうとしてくれた。嫌々でも護衛を続け、そこから俺の行動や言動を受け入れ、知ろうとしてくれたんだ。そして好きになってくれた……。
「ライル……」
想い出すと涙が滲む。
だからきっとライルはお兄さんのこともお父さんのことも恨んでいないと思う……。なぜお父さんがそんな言動や行動を取ったのか考えたんじゃないかな……。そして理解しようと頑張ったんじゃないかな……。
俺の想像でしかないけれどそう思った……。
ライルの記憶が戻ったら聞いてみたい……いつか……きっと……。
「ショーゴ、大丈夫か?」
ルフィシスさんが出ていった扉からレオンが入れ替わりに入ってくる。
「うん」
レオンが驚いたような顔をした。
「お、なにか良いことを聞けたのか? すっきりした顔をしているな」
そう言ってニッと笑う。
「うん、必ずライルの記憶を取り戻す」
もう迷わない。諦めない。
「絶対に!」
レオンは俺の背中をバーンッ!! と力任せに叩いた。
「ぐふっ。い、痛いよ!!」
「ハハハ!! ようやく元気が出たな!! よし、絶対記憶を取り戻す方法を見付けるぞ!!」
レオンは俺の首を絞めるように肩を組むと、ずりずりと引っ張って、意気揚々とダウバ行きの準備をするぞ! と叫んだ。
そんなレオンに勇気付けられ、引きずられながらもクスッと笑ったのだった。
◇◇ ライル視点
団長室で相変わらずの書類仕事をしていても、なぜか集中出来ない。今までとなんら変わらない時間のはずだ。なぜこんなに集中出来ないのだ。ふとした瞬間にあの男を思い出してしまう。そのたびに苛立ち、あんな男が気になる自分に腹が立つ。
「はぁぁ」
レオンはあの男の傍にいる。普段ならこんなときにレオンに雑用を任せるのだが、今は傍にいない。
あまりの集中出来なさに、仕事を中断し演習場で汗を流すかと腰を上げた。
「おや、ライル団長ではないか、なにをしているんだい?」
演習場へ向かう途中、背後から声を掛けられ振り向くとシナード宰相がいた。
「いえ、特になにも。仕事の休憩がてら演習場へ汗を流しに行くところです」
「ふむ。君は今ショーゴ殿の記憶がないと言っていたな。護衛も外れたんだったか」
「はい」
「…………」
「なにか?」
なんなのだ一体。この宰相はなにを考えているか分からないところがある。あまり近寄りたくないのだが……。それとは別になにか今までにない嫌悪感をこの宰相に感じる。なんだ?
それがなぜだか違和感を感じ、この場から早く離れたくなった。情けない。今までの私ならこんなことはなかったのに。なぜなんだ、あの男が現れてからなにか私が変わってしまった気がする……。
「ふむ、君の記憶を失ってしまったのは私のせいでもあるしね。少しは責任を感じているのだよ」
「?」
「君は覚えていないのだろうが、瘴気の根源を調べるようにショーゴ殿に頼んだのは私だからね。君は反対をしていた。ショーゴ殿が瘴気の森に行かなければ君が記憶を失うこともなかったわけだ。だから君が記憶を取り戻したとき、私は君に殺されるんじゃないかと覚悟をしている。ハハハ」
シナード宰相は冗談なのかなんなのか笑いながら言った。
私が反対をしていた……瘴気の根源を調べることに反対? 根源を浄化出来れば今後瘴気が発生することもないかもしれないのに? なぜ反対する必要がある。
困惑しているとシナード宰相は苦笑した。
「本当に忘れてしまったのだな……ショーゴ殿には申し訳ないことをした」
まただ……また私にあの男の話をする。宰相までもが……私にとってあの男は一体どういう存在だったのだ……分からない……しかし気になって仕方がない……なぜなんだ……。
護衛を離れてからも私の周りにはあの男の話が常にある。離れているのにあの男の顔が頭に浮かぶ。
泣きそうな顔しか見たことがないはずなのに、なぜかあの男の笑顔が思い浮かぶ。笑顔、照れた顔、泣き顔、困った顔、怒った顔……私を見る熱い眼差し……。ドクンと心臓が跳ねた。
なぜだ、なぜ見たこともないはずの顔が思い浮かぶ。心の奥底でなにかが疼いているような、抜け出したくてもがいているような、そんな苦しさ。私は……
「ショーゴ殿から報告を受けた」
ピクリと身体が反応し、シナード宰相の顔を見た。その顔は真面目な顔だった。
「君の記憶を取り戻すためにも、瘴気の根源を調べに行くと言っていた」
「どこへ!?」
なぜだか心がぞわぞわと不安に駆られる。なぜだ。あの男がなにをしようと、どこへ行こうと私には関係ないはずだ。聞いてどうする!
「王宮の書庫ではなにも見付からなかったから、ダウバへ行くと言っていたよ。もしかしたら瘴気の森について詳しい人間がいるかもしれない、と。昨日出発したはずだ」
ダウバ……またあの森へ行ったのか!?
また? またとはなんだ……なぜそんな風に思う。なぜこんなにも不安になるんだ!!
「くそっ」
私は演習場へと走った。背後ではシナード宰相がなにか言っていたようだが、そんなことはどうでもよかった。
あの男を止めるのが先決だ。私の記憶などどうでもいい。今もなんの支障もない。支障はないんだ。危険を冒してまで記憶を取り戻す必要などない!
いや、なぜそんなにあの男を心配するのだ。心配をする必要などないだろう。私が自ら向かう必要などないだろう。それなのに……それなのに、なぜ身体は勝手に動く……。
「しばらく留守にする! レオン副団長も今は城にいない。なにかあったときは各隊長の判断に任せる!」
演習場で訓練をしていた団員たちに大声で指示を出すと、厩舎から馬を引き連れ飛び乗った。団員たちは驚愕の顔で私を見ていたが、なにかを察したのかなぜか頬を緩めていた。
私は休むことなくダウバまで馬を走らせた。
「ショーゴ様、本当にありがとうございます。貴方がライルの元に現れてくれて本当に良かった……きっとライルは理不尽な折檻をした父を、知っていてなにもしなかった私を、恨んでいるでしょうね……」
寂しそうな顔でそう呟いたルフィシスさんはお辞儀をし、部屋を後にした。
俺にはなにも言えなかった……。俺はまだそれほどライルを知らない。過去にそんなことがあったことを知らなかった。ライルの仏頂面にそんな理由があったなんて知らなかった。
だから俺の口からいくら慰めの言葉を発したところで、その言葉を受け入れてはくれるかもしれないが、ルフィシスさんの長年の重荷であるものを取り除くことはきっと出来ない……。
でも……でも、ライルはきっとお兄さんのことも、お父さんのことも、恨んでいないような気がする。
知り合って間もない人間がなに言ってんだって感じだが、でも……好きになったライルだから、心を通わせたライルだから……。
ライルはいつも相手のことを考えて知ろうとしている。
俺のときもそうだった。最初はきっと印象が悪かったはずなんだ。今の記憶を失ったライルがそうだから。
でも最初の印象が悪くとも俺のことを知ろうとしてくれた。嫌々でも護衛を続け、そこから俺の行動や言動を受け入れ、知ろうとしてくれたんだ。そして好きになってくれた……。
「ライル……」
想い出すと涙が滲む。
だからきっとライルはお兄さんのこともお父さんのことも恨んでいないと思う……。なぜお父さんがそんな言動や行動を取ったのか考えたんじゃないかな……。そして理解しようと頑張ったんじゃないかな……。
俺の想像でしかないけれどそう思った……。
ライルの記憶が戻ったら聞いてみたい……いつか……きっと……。
「ショーゴ、大丈夫か?」
ルフィシスさんが出ていった扉からレオンが入れ替わりに入ってくる。
「うん」
レオンが驚いたような顔をした。
「お、なにか良いことを聞けたのか? すっきりした顔をしているな」
そう言ってニッと笑う。
「うん、必ずライルの記憶を取り戻す」
もう迷わない。諦めない。
「絶対に!」
レオンは俺の背中をバーンッ!! と力任せに叩いた。
「ぐふっ。い、痛いよ!!」
「ハハハ!! ようやく元気が出たな!! よし、絶対記憶を取り戻す方法を見付けるぞ!!」
レオンは俺の首を絞めるように肩を組むと、ずりずりと引っ張って、意気揚々とダウバ行きの準備をするぞ! と叫んだ。
そんなレオンに勇気付けられ、引きずられながらもクスッと笑ったのだった。
◇◇ ライル視点
団長室で相変わらずの書類仕事をしていても、なぜか集中出来ない。今までとなんら変わらない時間のはずだ。なぜこんなに集中出来ないのだ。ふとした瞬間にあの男を思い出してしまう。そのたびに苛立ち、あんな男が気になる自分に腹が立つ。
「はぁぁ」
レオンはあの男の傍にいる。普段ならこんなときにレオンに雑用を任せるのだが、今は傍にいない。
あまりの集中出来なさに、仕事を中断し演習場で汗を流すかと腰を上げた。
「おや、ライル団長ではないか、なにをしているんだい?」
演習場へ向かう途中、背後から声を掛けられ振り向くとシナード宰相がいた。
「いえ、特になにも。仕事の休憩がてら演習場へ汗を流しに行くところです」
「ふむ。君は今ショーゴ殿の記憶がないと言っていたな。護衛も外れたんだったか」
「はい」
「…………」
「なにか?」
なんなのだ一体。この宰相はなにを考えているか分からないところがある。あまり近寄りたくないのだが……。それとは別になにか今までにない嫌悪感をこの宰相に感じる。なんだ?
それがなぜだか違和感を感じ、この場から早く離れたくなった。情けない。今までの私ならこんなことはなかったのに。なぜなんだ、あの男が現れてからなにか私が変わってしまった気がする……。
「ふむ、君の記憶を失ってしまったのは私のせいでもあるしね。少しは責任を感じているのだよ」
「?」
「君は覚えていないのだろうが、瘴気の根源を調べるようにショーゴ殿に頼んだのは私だからね。君は反対をしていた。ショーゴ殿が瘴気の森に行かなければ君が記憶を失うこともなかったわけだ。だから君が記憶を取り戻したとき、私は君に殺されるんじゃないかと覚悟をしている。ハハハ」
シナード宰相は冗談なのかなんなのか笑いながら言った。
私が反対をしていた……瘴気の根源を調べることに反対? 根源を浄化出来れば今後瘴気が発生することもないかもしれないのに? なぜ反対する必要がある。
困惑しているとシナード宰相は苦笑した。
「本当に忘れてしまったのだな……ショーゴ殿には申し訳ないことをした」
まただ……また私にあの男の話をする。宰相までもが……私にとってあの男は一体どういう存在だったのだ……分からない……しかし気になって仕方がない……なぜなんだ……。
護衛を離れてからも私の周りにはあの男の話が常にある。離れているのにあの男の顔が頭に浮かぶ。
泣きそうな顔しか見たことがないはずなのに、なぜかあの男の笑顔が思い浮かぶ。笑顔、照れた顔、泣き顔、困った顔、怒った顔……私を見る熱い眼差し……。ドクンと心臓が跳ねた。
なぜだ、なぜ見たこともないはずの顔が思い浮かぶ。心の奥底でなにかが疼いているような、抜け出したくてもがいているような、そんな苦しさ。私は……
「ショーゴ殿から報告を受けた」
ピクリと身体が反応し、シナード宰相の顔を見た。その顔は真面目な顔だった。
「君の記憶を取り戻すためにも、瘴気の根源を調べに行くと言っていた」
「どこへ!?」
なぜだか心がぞわぞわと不安に駆られる。なぜだ。あの男がなにをしようと、どこへ行こうと私には関係ないはずだ。聞いてどうする!
「王宮の書庫ではなにも見付からなかったから、ダウバへ行くと言っていたよ。もしかしたら瘴気の森について詳しい人間がいるかもしれない、と。昨日出発したはずだ」
ダウバ……またあの森へ行ったのか!?
また? またとはなんだ……なぜそんな風に思う。なぜこんなにも不安になるんだ!!
「くそっ」
私は演習場へと走った。背後ではシナード宰相がなにか言っていたようだが、そんなことはどうでもよかった。
あの男を止めるのが先決だ。私の記憶などどうでもいい。今もなんの支障もない。支障はないんだ。危険を冒してまで記憶を取り戻す必要などない!
いや、なぜそんなにあの男を心配するのだ。心配をする必要などないだろう。私が自ら向かう必要などないだろう。それなのに……それなのに、なぜ身体は勝手に動く……。
「しばらく留守にする! レオン副団長も今は城にいない。なにかあったときは各隊長の判断に任せる!」
演習場で訓練をしていた団員たちに大声で指示を出すと、厩舎から馬を引き連れ飛び乗った。団員たちは驚愕の顔で私を見ていたが、なにかを察したのかなぜか頬を緩めていた。
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