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十三話 レイアの楽しみは変だった
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俺とエリスとレイアはヒュドラ討伐に向かっていた。
ヒュドラは、沼地にいるらしく、その沼地はかなり遠くの場所にある。馬車で二日はかかる。
俺は2日もレイアを連れて行って大丈夫なのかが心配になった。
「レイア、ヒュドラがいる沼地まで2日かかるが、大丈夫なのか?」
俺は、気になることを唯聞いただけなのに、思いもよらないところから叫び声が聞こえてきた。
「リョウタ!王女様を名前呼びするなんて何考えてるの!」
エリスは馬車の中から勢いよく顔を出した。ああ、エリスの前ではまだレイアって言ったことなかったっけ?
「王女様がそう呼べと言ったんだよ」
「え?」
エリスは気の抜けた声を出した。
そんな許可なく王女様を名前呼びなんてするわけがない。
俺はそこまでアホではない。
「そうなんです、エリスさん。わたくしが頼んだんです」
「そ、そうだったんですか」
レイアの付け足しの言葉にエリスは俺が名前を許されていると分かったようだ。
それはそれで良いのだが、俺の質問の返事が返ってきていない。
「レイア、もう一度聞くが往復4日ほどかかるけど、大丈夫なのか?」
「たぶん大丈夫だと思います」
俺は、たぶんてなんだよ!というツッコミを頑張って堪える。
正直、レイアにツッコミを入れたら負けな気がする。
話を戻そう。レイア曰くたぶん大丈夫らしいので、気にせずに馬車を進めよう。
と、そこで野宿の件にことについても聞かなければいけないと思い出した。
王女様に野宿をさせるという行為に少し不安があるのだ。
だが、いくらアホな王女様だからと言って、野宿があることを承知の上で付いてきているはずだ。
分かっているはずなのだ、普通なら。ただそれでも不安が拭えないので、本人に聞いてみるしかないのだ。
「レイア、わかっていると思うが、この4日間は野宿だからな」
「え...」
レイアは一言呟いて固まった。
このパターンはまさか...。
「野宿しないといけないの!?」
「やっぱりかー!」
俺は思わず大きな声で叫んでしまった。最近レイアのせいでよく叫んでいる気がするが、気のせいだろうか。
それはさておき、今は野宿の事だ。もしもレイアが、野宿は嫌だから帰るとでも言いだしたら、俺達は一度街に戻ってレイアを置いてこなければいけない。
だが、俺の心配は杞憂に終わった。
「野宿...楽しみです」
「え?」
聞き間違えだろうか、野宿が楽しみと聞こえた気がした。
普通、好きこのんで野宿をしたがる人なんていない。
それなのにレイアは野宿が楽しみと言ってるのか?
やはり聞き間違えかと確信しかけたその時、またもレイアがこう言った。
「野宿してみたかったんです!」
「え?」
これは確定だ。レイアは野宿をしたいのだろう。
だが、俺はえ、という言葉しか出ない。
俺は今街へ帰るつもりでいたのだが、レイアは野宿の事を楽しみや、してみたいと言っている。
戻らなくて済んだのは嬉しいが、レイアの返事が不思議で仕方ない。
「レイアは野宿をしたかったのか?」
「はい!」
「なんでだ?」
「わたくし、城の寝室でしか寝たことないんです。なので、1度は外で寝てみたいな、と思いまして」
王族の気持ちはわからないが、たぶんやったことが無いことをやってみたいのだろう。
そういうことなら良かったと俺は安心して、沼地に向けて馬車を走らせるのだった───。
ヒュドラは、沼地にいるらしく、その沼地はかなり遠くの場所にある。馬車で二日はかかる。
俺は2日もレイアを連れて行って大丈夫なのかが心配になった。
「レイア、ヒュドラがいる沼地まで2日かかるが、大丈夫なのか?」
俺は、気になることを唯聞いただけなのに、思いもよらないところから叫び声が聞こえてきた。
「リョウタ!王女様を名前呼びするなんて何考えてるの!」
エリスは馬車の中から勢いよく顔を出した。ああ、エリスの前ではまだレイアって言ったことなかったっけ?
「王女様がそう呼べと言ったんだよ」
「え?」
エリスは気の抜けた声を出した。
そんな許可なく王女様を名前呼びなんてするわけがない。
俺はそこまでアホではない。
「そうなんです、エリスさん。わたくしが頼んだんです」
「そ、そうだったんですか」
レイアの付け足しの言葉にエリスは俺が名前を許されていると分かったようだ。
それはそれで良いのだが、俺の質問の返事が返ってきていない。
「レイア、もう一度聞くが往復4日ほどかかるけど、大丈夫なのか?」
「たぶん大丈夫だと思います」
俺は、たぶんてなんだよ!というツッコミを頑張って堪える。
正直、レイアにツッコミを入れたら負けな気がする。
話を戻そう。レイア曰くたぶん大丈夫らしいので、気にせずに馬車を進めよう。
と、そこで野宿の件にことについても聞かなければいけないと思い出した。
王女様に野宿をさせるという行為に少し不安があるのだ。
だが、いくらアホな王女様だからと言って、野宿があることを承知の上で付いてきているはずだ。
分かっているはずなのだ、普通なら。ただそれでも不安が拭えないので、本人に聞いてみるしかないのだ。
「レイア、わかっていると思うが、この4日間は野宿だからな」
「え...」
レイアは一言呟いて固まった。
このパターンはまさか...。
「野宿しないといけないの!?」
「やっぱりかー!」
俺は思わず大きな声で叫んでしまった。最近レイアのせいでよく叫んでいる気がするが、気のせいだろうか。
それはさておき、今は野宿の事だ。もしもレイアが、野宿は嫌だから帰るとでも言いだしたら、俺達は一度街に戻ってレイアを置いてこなければいけない。
だが、俺の心配は杞憂に終わった。
「野宿...楽しみです」
「え?」
聞き間違えだろうか、野宿が楽しみと聞こえた気がした。
普通、好きこのんで野宿をしたがる人なんていない。
それなのにレイアは野宿が楽しみと言ってるのか?
やはり聞き間違えかと確信しかけたその時、またもレイアがこう言った。
「野宿してみたかったんです!」
「え?」
これは確定だ。レイアは野宿をしたいのだろう。
だが、俺はえ、という言葉しか出ない。
俺は今街へ帰るつもりでいたのだが、レイアは野宿の事を楽しみや、してみたいと言っている。
戻らなくて済んだのは嬉しいが、レイアの返事が不思議で仕方ない。
「レイアは野宿をしたかったのか?」
「はい!」
「なんでだ?」
「わたくし、城の寝室でしか寝たことないんです。なので、1度は外で寝てみたいな、と思いまして」
王族の気持ちはわからないが、たぶんやったことが無いことをやってみたいのだろう。
そういうことなら良かったと俺は安心して、沼地に向けて馬車を走らせるのだった───。
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