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三人の精霊と精霊ミリア物語
精霊ミリア物語②
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「グフフ、さあ我が僕たちよ。精霊たちを一匹残らず捕まえられるのデス」
神秘の森に精霊たちの悲鳴が木霊するーー。
デビル達は片っ端から精霊達を生け捕りにしサタンへと差し出す。
サタンは無理矢理、精霊に口付けを交わし魔力を吸い取っているのだ。
サタンの魔力のほとんどがデーモンズゲートの向こう側へ置いてきてしまっているのだ。
本来の魔力の三分の一程しかないのだ。
「グフフ、まだまだ足り無いのデス。もっと魔力の高い精霊を捕らえるのデス」
「キィー!!」
魔力を吸われた精霊たちの顔色は見る見る内に青白くゾンビのようになり、目は虚ろになり正気を失っている。
彼女たちは、もう二度と精霊界に戻る事は出来なくなってしまったのだった。
彼女たちの腕には悪魔の血の烙印が浮かび上がる。
泣き叫ぶ精霊たち、その声もまた神秘の森に響き渡っていたーー。
☆ ☆ ☆
「何!?ーー 今の音と誰の悲鳴? 何が起きてるの」
ルナの表情は曇り不安で顔色が冴えなくなっている。
再びーー 凄まじい爆音が森を振動させる。
また悲鳴や叫び声が森を包む。
「ねえ、 何なの? 何が起きてるの」
対戦相手のチームが堪らずルナに駆け寄り事情を知りたがっている。
しかし、ルナも首を横に振り分からないという様子だ。
「・・・とにかく今は、落ち着いてみんなで一箇所にあつまっーーーー」
「ルナ!!・・・・・うしろ・・・」
ルナが落ち着かせようと思いみんなに声をかけているとミリアが青白い顔でまるで見てはいけない物を見たような表情をしていた。
「えっ?? 何?」
ーールナは背後を振り返るとそこには居てはいけない者が鼻息を荒くしていた。
紫色の肌に目は血走り、 二本の小さな角を生やしコウモリのような翼に尻尾が生えている。 犬のお座りのような格好で木の枝に座っていた。
「精霊まだこんな何処にもいたゾ」
「報告、ホウコク、ほうこく」
「ーーーー!!」
怯える精霊たち、初めて遭遇し恐怖に駆られ身動きすら出来ずみんなで固まり震える事しか出来ないでいる。
「・・・悪魔族」
ルナは恐怖を必死に抑え冷静に努めようと必死だった。
もし、此処で自分まで怯えみんなと震えて泣き叫んでいても何も状況を変えられない。
自分がしっかりしなきゃ。
それは成績優秀で歴代の精霊の中でもトップクラスの才能があるからでも、 プライドとかでもなくただ単純に、
「大切な者が自分の背後にいるならそれを守るのが私の役目よ」
ルナはみんなの前に立ち魔力が解放する。
その凄まじい魔力にデビルだけでなくリサ達学生までもが驚くほどだ。
「グ・・・タダでスラ凄まじい魔力なのによりによって、 光属性トハ」
「報告、ほうこく、ホウコク、援軍ヨブ」
デビル二体は、 ルナの魔力の前に迂闊に近寄れずにいた。
「ここは、 私が時間を稼ぐ。 今のうちにみんな逃げてーー」
「嫌よ! ルナを置いて行けない。 私も残るわ」
ルナが一番守りたいと思っていた何よりも大切な人が自ら危険に晒そうとしている。
「駄目!逃げてお願いミリア・・・」
「嫌よ! ルナを置いて行けないよ。
ルナが残るなら私も残るわ」
涙目になり必死にルナに食い下がるミリア。
「・・・ミリア」
一緒にいたいと言ってくれる事が何よりも嬉しかった。
その天才的な才能と頑固な性格な故に、周りから近寄り難い存在と思われていた。
なので、友達など今まで一人もいなかった。
ミリアと出会いそれは変わったーー。
ミリアは、 どんな時も一緒に居てくれた。
周りから反感を買っても必ずルナを庇い相手をフォローしお互いを気遣ってくれた。
何よりもルナにとって初めて心から友達と呼べる存在だった。
「ルナが残るなら私も残る! 友達を一人にできない」
「みりあ」
嬉しくて、 嬉しくて、 ルナは涙を流した。
自分と同じことを、 自分の守りたいと思ってた人が全く同じことを言ってくれた事がルナにとって何より嬉しいことだった。
「ルナは一人じゃない。 私もいるわ」
「うん。 ミリアみんなを守ろう」
ルナの隣にミリアも立った。
二人はお互いの顔を見合わせ微笑む。
「他の人たちは私達が時間を稼ぐ隙に逃げて先生たちに連絡をお願い」
ルナが別のチームの学生に指示を伝える。
「分かったわ、 みんな退却する準備して」
そういうとみんなそれぞれ配置についた。
☆ ☆ ☆
「ーーオヤオヤ、私達に刃向かう精霊がいるとは・・・光属性の高魔力ですか。これは美味そうデス」
サタンの周りには魔力を吸われた精霊たちが大量に放置され、皆一同に涙をながし項垂れていた。
「捜索中止デス、神秘の森最深部に集結せよ」
ルナ達が相手の出方を伺っている最中に悪魔族は援軍を寄越していた。
二体だったデビルは五体になりそこにはとんでもないバケモノが現れた。
「これは、 これはまだこんなにたくさんの精霊が居たのですカ。 生け捕りデスネ」
「御意。サタン様」
肌が紺色、目は赤く、とがった耳を持ち、とがった歯を有する裂けた口を持ち、頭部にはヤギのような角を生やし、とがった爪の付いたコウモリのような翼に尻尾が生えている。 手には三又に割れた槍を持っている。
その悍ましい魔力に触れただけで身震いがする程だ。身体の震えが止まらない精霊たち。
「さ、寒い。身体の震えが止まらないわ」
「こ、怖いよ」
精霊たちは身を寄せ合っている。
「これが悪魔族の魔力・・・何て悍ましいの」
ルナが震えるのを必死で堪えて皆の前に立つ。
ーー 悪魔サタン現る ーー
神秘の森に精霊たちの悲鳴が木霊するーー。
デビル達は片っ端から精霊達を生け捕りにしサタンへと差し出す。
サタンは無理矢理、精霊に口付けを交わし魔力を吸い取っているのだ。
サタンの魔力のほとんどがデーモンズゲートの向こう側へ置いてきてしまっているのだ。
本来の魔力の三分の一程しかないのだ。
「グフフ、まだまだ足り無いのデス。もっと魔力の高い精霊を捕らえるのデス」
「キィー!!」
魔力を吸われた精霊たちの顔色は見る見る内に青白くゾンビのようになり、目は虚ろになり正気を失っている。
彼女たちは、もう二度と精霊界に戻る事は出来なくなってしまったのだった。
彼女たちの腕には悪魔の血の烙印が浮かび上がる。
泣き叫ぶ精霊たち、その声もまた神秘の森に響き渡っていたーー。
☆ ☆ ☆
「何!?ーー 今の音と誰の悲鳴? 何が起きてるの」
ルナの表情は曇り不安で顔色が冴えなくなっている。
再びーー 凄まじい爆音が森を振動させる。
また悲鳴や叫び声が森を包む。
「ねえ、 何なの? 何が起きてるの」
対戦相手のチームが堪らずルナに駆け寄り事情を知りたがっている。
しかし、ルナも首を横に振り分からないという様子だ。
「・・・とにかく今は、落ち着いてみんなで一箇所にあつまっーーーー」
「ルナ!!・・・・・うしろ・・・」
ルナが落ち着かせようと思いみんなに声をかけているとミリアが青白い顔でまるで見てはいけない物を見たような表情をしていた。
「えっ?? 何?」
ーールナは背後を振り返るとそこには居てはいけない者が鼻息を荒くしていた。
紫色の肌に目は血走り、 二本の小さな角を生やしコウモリのような翼に尻尾が生えている。 犬のお座りのような格好で木の枝に座っていた。
「精霊まだこんな何処にもいたゾ」
「報告、ホウコク、ほうこく」
「ーーーー!!」
怯える精霊たち、初めて遭遇し恐怖に駆られ身動きすら出来ずみんなで固まり震える事しか出来ないでいる。
「・・・悪魔族」
ルナは恐怖を必死に抑え冷静に努めようと必死だった。
もし、此処で自分まで怯えみんなと震えて泣き叫んでいても何も状況を変えられない。
自分がしっかりしなきゃ。
それは成績優秀で歴代の精霊の中でもトップクラスの才能があるからでも、 プライドとかでもなくただ単純に、
「大切な者が自分の背後にいるならそれを守るのが私の役目よ」
ルナはみんなの前に立ち魔力が解放する。
その凄まじい魔力にデビルだけでなくリサ達学生までもが驚くほどだ。
「グ・・・タダでスラ凄まじい魔力なのによりによって、 光属性トハ」
「報告、ほうこく、ホウコク、援軍ヨブ」
デビル二体は、 ルナの魔力の前に迂闊に近寄れずにいた。
「ここは、 私が時間を稼ぐ。 今のうちにみんな逃げてーー」
「嫌よ! ルナを置いて行けない。 私も残るわ」
ルナが一番守りたいと思っていた何よりも大切な人が自ら危険に晒そうとしている。
「駄目!逃げてお願いミリア・・・」
「嫌よ! ルナを置いて行けないよ。
ルナが残るなら私も残るわ」
涙目になり必死にルナに食い下がるミリア。
「・・・ミリア」
一緒にいたいと言ってくれる事が何よりも嬉しかった。
その天才的な才能と頑固な性格な故に、周りから近寄り難い存在と思われていた。
なので、友達など今まで一人もいなかった。
ミリアと出会いそれは変わったーー。
ミリアは、 どんな時も一緒に居てくれた。
周りから反感を買っても必ずルナを庇い相手をフォローしお互いを気遣ってくれた。
何よりもルナにとって初めて心から友達と呼べる存在だった。
「ルナが残るなら私も残る! 友達を一人にできない」
「みりあ」
嬉しくて、 嬉しくて、 ルナは涙を流した。
自分と同じことを、 自分の守りたいと思ってた人が全く同じことを言ってくれた事がルナにとって何より嬉しいことだった。
「ルナは一人じゃない。 私もいるわ」
「うん。 ミリアみんなを守ろう」
ルナの隣にミリアも立った。
二人はお互いの顔を見合わせ微笑む。
「他の人たちは私達が時間を稼ぐ隙に逃げて先生たちに連絡をお願い」
ルナが別のチームの学生に指示を伝える。
「分かったわ、 みんな退却する準備して」
そういうとみんなそれぞれ配置についた。
☆ ☆ ☆
「ーーオヤオヤ、私達に刃向かう精霊がいるとは・・・光属性の高魔力ですか。これは美味そうデス」
サタンの周りには魔力を吸われた精霊たちが大量に放置され、皆一同に涙をながし項垂れていた。
「捜索中止デス、神秘の森最深部に集結せよ」
ルナ達が相手の出方を伺っている最中に悪魔族は援軍を寄越していた。
二体だったデビルは五体になりそこにはとんでもないバケモノが現れた。
「これは、 これはまだこんなにたくさんの精霊が居たのですカ。 生け捕りデスネ」
「御意。サタン様」
肌が紺色、目は赤く、とがった耳を持ち、とがった歯を有する裂けた口を持ち、頭部にはヤギのような角を生やし、とがった爪の付いたコウモリのような翼に尻尾が生えている。 手には三又に割れた槍を持っている。
その悍ましい魔力に触れただけで身震いがする程だ。身体の震えが止まらない精霊たち。
「さ、寒い。身体の震えが止まらないわ」
「こ、怖いよ」
精霊たちは身を寄せ合っている。
「これが悪魔族の魔力・・・何て悍ましいの」
ルナが震えるのを必死で堪えて皆の前に立つ。
ーー 悪魔サタン現る ーー
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