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33話
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もう一度頭を撫でようとしたルークスの手首が、ぬっと出てきた大きな手に力強く掴まれる。
「あ、ルア」
「・・・・・・・・・」
顔を上げたルアは何も言わず、何かを探るようにじっとルークスの目を見つめていた。
部屋の暗さのせいかその瞳は真っ黒に見える。
ルークスはそれをしっかりと見返しながら、手首を掴んでいる手に触れた。ルアの手はその力の強さに反してあっさりと外れる。
無意識にか引こうとしたその手を引き止めて、ルークスは己の指を絡めた。
受け入れてもらえるだろうか。
こんな都合のいいことばかりして嫌われないだろうか。
怖い。
けれど伝えない選択肢は無い。
ルークスは絡めた手をギュッと握った。
「・・・ずっと、好きだった。ルアのことがずっとずっと。もちろん、今も」
「・・・・・・」
「色々ごちゃごちゃ考えちゃって、言うのが遅くなってごめんな。本当に、好きなんだ」
ちゃちな言葉しか出てこないのが歯痒くて。
それでもルアに信じて欲しくて、ルークスは必死に言い募る。
僕を見て。僕の心を見て。全部全部見せるから。
ルアが2度、3度とまばたきを繰り返す。
そうしておもむろにその唇が動いた。
ルークスは暴れる心臓を必死に押さえつける。
「・・・どのくらい?」
端的に零されたその問いに一瞬虚をつかれたような顔をしたルークス。
しかし次の瞬間、ふっ、と笑うとはにかんだ笑顔で小首を傾げて言った。
「心中しちゃうくらい?」
視界が回った、と思った時にはもう既にベッドの上に押し倒されていた。
「うわっ!」
「ルークス・・・ルークス」
ルアは押し倒したルークスの耳元に顔を埋め、ひたすらに低く名前を呟いている。
普段の戯れとは全く違う雰囲気に思わず唾を飲み込んだ。
顔を上げ、覗き込んできたルアの髪がひと房さらりと落ちる。
ルアは目を細めて、優しくルークスの頬を撫でた。
「愛してる。愛しています、ルークス。何よりも」
思わずルークスはその首に縋り付く。
「僕も、僕も愛してる。・・・やっと、言えた」
「言ってくれてありがとう。愛してくれて、ありがとうございます」
首元に抱きついて離れないルークスに優しく頬擦りをする。
触れ合った胸が、鼓動がやがてひとつになる。
「・・・キスしても?」
「・・・うん」
ようやく身体を離したルークスの顎に手を添えて、子供がするような触れるだけのキスをひとつ。間を置かずにもうひとつ。
「ずっと、ずっとこうしたかった・・・。ルークス、ルークス・・・ああ、おいしい・・・っ」
「ん、ルア・・・」
「ルークス、ルークス、ルークス・・・もっと俺の名前を呼んで。俺のルークス・・・」
角度を変えて今度はしっかりと唇を合わせる。
慎ましげに閉じた唇を割って歯列をなぞってきたルアの舌に、ルークスはどうすればいいのか分からず、ルアのシャツの胸元をきゅっと握りしめる。
ちゅ、と軽いリップ音を残して唇が離された。
ルークスは肺の空気を全て押し出すように、熱い吐息を吐いた。
恥ずかしさを誤魔化すようにルアの胸を軽く拳で叩けば、彼は楽しそうに笑う。
その笑顔に見とれていると、目尻や額、鼻の先と次々キスを落とされた。
ルークスも見よう見まねでルアの頬に口づける。この上なく嬉しそうに力いっぱい抱きしめられた。
「あ、ルア」
「・・・・・・・・・」
顔を上げたルアは何も言わず、何かを探るようにじっとルークスの目を見つめていた。
部屋の暗さのせいかその瞳は真っ黒に見える。
ルークスはそれをしっかりと見返しながら、手首を掴んでいる手に触れた。ルアの手はその力の強さに反してあっさりと外れる。
無意識にか引こうとしたその手を引き止めて、ルークスは己の指を絡めた。
受け入れてもらえるだろうか。
こんな都合のいいことばかりして嫌われないだろうか。
怖い。
けれど伝えない選択肢は無い。
ルークスは絡めた手をギュッと握った。
「・・・ずっと、好きだった。ルアのことがずっとずっと。もちろん、今も」
「・・・・・・」
「色々ごちゃごちゃ考えちゃって、言うのが遅くなってごめんな。本当に、好きなんだ」
ちゃちな言葉しか出てこないのが歯痒くて。
それでもルアに信じて欲しくて、ルークスは必死に言い募る。
僕を見て。僕の心を見て。全部全部見せるから。
ルアが2度、3度とまばたきを繰り返す。
そうしておもむろにその唇が動いた。
ルークスは暴れる心臓を必死に押さえつける。
「・・・どのくらい?」
端的に零されたその問いに一瞬虚をつかれたような顔をしたルークス。
しかし次の瞬間、ふっ、と笑うとはにかんだ笑顔で小首を傾げて言った。
「心中しちゃうくらい?」
視界が回った、と思った時にはもう既にベッドの上に押し倒されていた。
「うわっ!」
「ルークス・・・ルークス」
ルアは押し倒したルークスの耳元に顔を埋め、ひたすらに低く名前を呟いている。
普段の戯れとは全く違う雰囲気に思わず唾を飲み込んだ。
顔を上げ、覗き込んできたルアの髪がひと房さらりと落ちる。
ルアは目を細めて、優しくルークスの頬を撫でた。
「愛してる。愛しています、ルークス。何よりも」
思わずルークスはその首に縋り付く。
「僕も、僕も愛してる。・・・やっと、言えた」
「言ってくれてありがとう。愛してくれて、ありがとうございます」
首元に抱きついて離れないルークスに優しく頬擦りをする。
触れ合った胸が、鼓動がやがてひとつになる。
「・・・キスしても?」
「・・・うん」
ようやく身体を離したルークスの顎に手を添えて、子供がするような触れるだけのキスをひとつ。間を置かずにもうひとつ。
「ずっと、ずっとこうしたかった・・・。ルークス、ルークス・・・ああ、おいしい・・・っ」
「ん、ルア・・・」
「ルークス、ルークス、ルークス・・・もっと俺の名前を呼んで。俺のルークス・・・」
角度を変えて今度はしっかりと唇を合わせる。
慎ましげに閉じた唇を割って歯列をなぞってきたルアの舌に、ルークスはどうすればいいのか分からず、ルアのシャツの胸元をきゅっと握りしめる。
ちゅ、と軽いリップ音を残して唇が離された。
ルークスは肺の空気を全て押し出すように、熱い吐息を吐いた。
恥ずかしさを誤魔化すようにルアの胸を軽く拳で叩けば、彼は楽しそうに笑う。
その笑顔に見とれていると、目尻や額、鼻の先と次々キスを落とされた。
ルークスも見よう見まねでルアの頬に口づける。この上なく嬉しそうに力いっぱい抱きしめられた。
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