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だるまさんを転ばせない
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ちょっとだけ過去の回想に入る。
ミナミは2人目の仲間だった。
魔王を倒す冒険に出てから、それほどの月日は経っていない。
「いい加減に歩くのも飽きちまった。お前、召喚とか覚えて何でもいいから乗れそうな魔物出せよ」とチェルシーが言う。
「そんな無茶なことを言うな。俺まだ、こっちに来て一ヶ月も経ってねぇーんだからな」
「出来ない事が多すぎて嫌になるぜ」
とチェルシーが俺の隣でブツブツと文句を言っていた。
魔法も剣も戦いの最中に強くなっていくサイヤ人タイプだったので、経験の浅い頃の俺は出来ない事が多かった。
山道を歩いていると、小学六年生ぐらい子がフラフラと歩いて来た。
その子の服は焦げ、顔はススまみれで、髪だって火で炙られたみたいにチリチリになっている。それに右手が焼き爛れているのを通り越して、炭みたいになっていた。
俺達が駆け寄って行くと、その子は倒れた。
肉を焼いたような匂いがした。人間の肉を焼いても焼肉の匂いがする。
とりあえず俺はアイテムボックスからコップを取り出し、ウォーターの魔法で水を注いで、その子に水を飲ませた。
その子は一気飲みをした。
でも喉が焼けて上手く喋れないらしい。
「喋らなくても大丈夫」と俺が言う。
俺はチェルシーを見た。
「わかったよ。記憶を読み取ればいいんだな。本当にお前はおせっかいな奴だな。こんな汚ねぇーガキなんてほっておけばいいだろう」
チェルシーが、その子の頭に肉球の付いた手を置いた。
「これはやべぇーな。この子の村をイフリートに襲そわれている。早く行かないと全滅じゃん」
とりあえず俺は彼女に回復魔法をかけてあげた。
回復魔法は自己治癒力で傷を治す魔法である。
だから治すにも限界がある。
灰になった右手は治らない。
「俺は行く」と言った。
「お前だけ行け」とチェルシーが言う。
「猫の手も借りるほどのモノじゃねぇーよな? 俺はミナミといるよ。あっ、この子の名前はミナミって言うんだ。どっちかがこの子と一緒にいてあげないと、こんな山道で1人にしていたら奴隷狩りに捕まるかもしれねぇーだろう。本当は行きたかったんだけど、どっちがミナミと残るかってなった時、こっちは俺の役割じゃん。本当はイフリートと戦う方が美味しいのは知ってるけど、今回だけはお前にゆずってやるよ。感謝しろよな」
コイツめっちゃ喋るじゃん。
どれだけ行きたくないんだよ、と俺は思った。
コレが俺達の出会いだった。ミナミはボロボロで自分の村をイフリートに襲われ、助けを求めるために山道を歩いていたのを俺達が発見した。
「お兄ちゃんがイフリートを倒してあげるから」
と俺が言う。
その当時の実年齢は32歳だったけど、見た目が若いから自分のことをお兄ちゃんと言った。
「お願い」と少女は泣きながら呟いた。
久しぶりに戻った声は掠れていて、切実だった。
「村にはお母さんもお父さんも妹も弟もいるの」
うん、と俺は頷く。
「先に言っておくけど、そんなに期待するなよ」とチェルシーが言う。
「イフリートって言ったら魔神なんだぜ。すでに村は破壊されていて、別の村に行ってるかもしれねぇー。家族が生きてるって期待するな」
「……」
「でも、このアホが仇を討ってくれる。すげぇー運が良ければ家族も助かる。わかったか?」
ポクリと少女は頷いた。
「それじゃあ行って来る」
「村は、この道を真っ直ぐ行けば辿り着く」
俺は走った。
当時の俺は空を飛ぶことすら出来なかった。
早く行かなくちゃ、と思いながら走っていると足がどんどんと早くなり、風をきる音が変わり、景色の流れるスピードが変わった。
そして炎が上がっている村を見つけた。
結果としてイフリートは倒せた。イフリートの肉体は煙で出来ていて剣や武術は通用しなくて苦戦したけど、その戦いの内容自体はどうでもいい。
村は全焼していた。
魔法で大量の水を出し、火を鎮火して生きている人を村の隅々まで探したけど1人も見つからなかった。
あの子の家族も死んでしまっているんだろう。
彼女に何て言おう?
俺は来た道を戻った。
もう夕暮れになっていた。闇が支配しようとしている。
チェルシーと少女と別れたところに戻ると、猫が石に座って啜り泣いていた。
「どうしたんだよ?」
「俺、弱ぇーよ」
「知ってる」
「殺人猫なんだから、なんで強く造ってくれなかったんだよ」
「少女は?」
「攫《さら》われた」
「誰に?」
「たまたま通りかかった奴隷狩りに」
「奴隷狩り?」
「この世界には人を攫って売買する人がいるんだよ」
「なに泣いてんだよ。早く探しに行くぞ」
チェルシーが石から降りる。
「泣いてたこと誰にも言うなよ」
「誰に言うんだよ?」
「将来、仲間とか出来た時に、アイツ女の子を守れなくて泣いていたなんて言われた日には、尻尾で首を結んで死ななくちゃならねぇー」
「わかったよ」
「奴隷狩りが強すぎたんだよ。もしかしたらお前がいてもやられていたかもしれねぇー」
「そうか」
「それでお前イフリートは?」
「倒した」
「すげぇーな。それってチートって言うんだぞ」
「知ってる。つーか、俺の記憶から覚えた言葉を使って、俺に単語を教えてくるな」
「それで村は?」
「全焼」と俺は言った。「生きてる奴は誰もいなかった」
「可哀想に」とチェルシーが呟いた。
少女を助けだすのは俺達の責任だった。責任というのは対応することである。
イフリートに村を襲われ、少女は俺達に救いを求めた。俺がイフリートを倒している間に奴隷狩りに攫われた。
チェルシーが弱すぎたせいである。でも俺も別の対応が出来たはずだった。
その時はアイテムボックスの中に生物を入れて運搬しようと考えもしなかったけど、その知識があれば1匹と1人をアイテムボックスに入れてイフリートを倒しに行けば奴隷狩りに攫《さら》われることは避けられたのだ。
攫われる危険を減らす方法は他にもあると思う。
チェルシーが弱いことを知っているのに、猫に少女をまかせてしまった。
少女を救う責任は俺にはあった。
奴隷狩りが行った方向に街があった。つーか俺達が通って来た街だった。
夜遅くなって店が閉まっていたから、その日は宿で泊まって次の朝から少女を探すことになった。
「この店、潰していいか?」
牢屋で泣いている子を見た時に、俺は奴隷商を許せなかった。
もちろん奴隷を牢屋に入れずに商売している人もいる。
でも何軒も奴隷商を回り、俺は許せなかったのだ。
「やめとけ。お尋ね者になってしまうぞ。こういった奴隷商を潰していたら、全ての街を潰さなくちゃいけなくなる」
「いつか奴隷制度を俺が潰す」
そして少女を見つけた。
少女は牢屋の中で、両手両足を切断されて転がされていた。
男の性を処理するためだけの道具になっていた。
汚れた顔も綺麗にされ、髪もポニーテールに結ばれていた。
ヘラヘラした顔で、奴隷商の男が近づいて来た。
「お客様、お目が高いですね。この子はまだ若いんで10年は楽しむことが出来ますよ。手足を切断しているので逃げることもできません」
「なんで手足を切るんだ?」
怒りで爆発しそうだった。
「殿方には、こういった趣向の方がいますので。……感染症は大丈夫ですよ。ちゃんと傷口は回復魔法で塞いでおりますので。それに処女ですよ。こんな子は滅多に出ません」
「おい」とチェルシーが言う。「ココで騒ぎを起こすなよ」
「この子はいくらだ?」と俺は尋ねた。
奴隷商を破壊するか、お金を払って性奴隷を買うか?
俺はお金を払うことにした。
本当は力任せに店を潰したい。だけど今はダメだ。
この奴隷商を潰すだけでは意味がないのだ。
ルールが彼等を受け入れている。
俺は奴隷商にお金を払い、性奴隷になってしまった少女を買い取った。
お金はあった。クエスト報酬もあったし、国から魔王討伐の資金も貰っていた。
だるまさんになってしまった少女を奴隷商が牢屋から引っ張り出した。
お買い上げありがとうございます、と奴隷商が嬉しそうに言う。
俺は彼女が転ばないように支えた。
「……お兄ちゃん?」
と少女が呟いた。
初めの頃は俺のことを小次郎ではなく、お兄ちゃんとミナミは呼んでいた。
「村は?」
俺は言えなかった。
その代わり、小さく首を横に振った。
少女が顔をクシャっと歪ませて、わぁーーーと大声を出して泣き出した。
「全部、失くなった」と少女は言う。「全部、失くなった」「全部、失くなった」
俺は泣きじゃくる彼女を抱きしめた。
失くなった分だけ、俺達が埋め合わせをしよう。
それでも失くなった分は埋まらないかもしれない。
それでも少女の心の傷は治らないかもしれない。
だるまさんになった少女を背負い、落ちないようにロープで結んで俺達は冒険を続けた。
彼女の両手両足を再生できる人を探した。だけどなかなか見つからず、再生の泉という場所を見つけたのは一ヶ月後だった。
それ以来、少女は俺達と一緒にいる。
もう少女ではなく、1人の女性になっていた。
強くたくましく、仕事の出来る女性に成長していた。
そして彼女の空いた心の穴には俺が収まっている。
ミナミは2人目の仲間だった。
魔王を倒す冒険に出てから、それほどの月日は経っていない。
「いい加減に歩くのも飽きちまった。お前、召喚とか覚えて何でもいいから乗れそうな魔物出せよ」とチェルシーが言う。
「そんな無茶なことを言うな。俺まだ、こっちに来て一ヶ月も経ってねぇーんだからな」
「出来ない事が多すぎて嫌になるぜ」
とチェルシーが俺の隣でブツブツと文句を言っていた。
魔法も剣も戦いの最中に強くなっていくサイヤ人タイプだったので、経験の浅い頃の俺は出来ない事が多かった。
山道を歩いていると、小学六年生ぐらい子がフラフラと歩いて来た。
その子の服は焦げ、顔はススまみれで、髪だって火で炙られたみたいにチリチリになっている。それに右手が焼き爛れているのを通り越して、炭みたいになっていた。
俺達が駆け寄って行くと、その子は倒れた。
肉を焼いたような匂いがした。人間の肉を焼いても焼肉の匂いがする。
とりあえず俺はアイテムボックスからコップを取り出し、ウォーターの魔法で水を注いで、その子に水を飲ませた。
その子は一気飲みをした。
でも喉が焼けて上手く喋れないらしい。
「喋らなくても大丈夫」と俺が言う。
俺はチェルシーを見た。
「わかったよ。記憶を読み取ればいいんだな。本当にお前はおせっかいな奴だな。こんな汚ねぇーガキなんてほっておけばいいだろう」
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「これはやべぇーな。この子の村をイフリートに襲そわれている。早く行かないと全滅じゃん」
とりあえず俺は彼女に回復魔法をかけてあげた。
回復魔法は自己治癒力で傷を治す魔法である。
だから治すにも限界がある。
灰になった右手は治らない。
「俺は行く」と言った。
「お前だけ行け」とチェルシーが言う。
「猫の手も借りるほどのモノじゃねぇーよな? 俺はミナミといるよ。あっ、この子の名前はミナミって言うんだ。どっちかがこの子と一緒にいてあげないと、こんな山道で1人にしていたら奴隷狩りに捕まるかもしれねぇーだろう。本当は行きたかったんだけど、どっちがミナミと残るかってなった時、こっちは俺の役割じゃん。本当はイフリートと戦う方が美味しいのは知ってるけど、今回だけはお前にゆずってやるよ。感謝しろよな」
コイツめっちゃ喋るじゃん。
どれだけ行きたくないんだよ、と俺は思った。
コレが俺達の出会いだった。ミナミはボロボロで自分の村をイフリートに襲われ、助けを求めるために山道を歩いていたのを俺達が発見した。
「お兄ちゃんがイフリートを倒してあげるから」
と俺が言う。
その当時の実年齢は32歳だったけど、見た目が若いから自分のことをお兄ちゃんと言った。
「お願い」と少女は泣きながら呟いた。
久しぶりに戻った声は掠れていて、切実だった。
「村にはお母さんもお父さんも妹も弟もいるの」
うん、と俺は頷く。
「先に言っておくけど、そんなに期待するなよ」とチェルシーが言う。
「イフリートって言ったら魔神なんだぜ。すでに村は破壊されていて、別の村に行ってるかもしれねぇー。家族が生きてるって期待するな」
「……」
「でも、このアホが仇を討ってくれる。すげぇー運が良ければ家族も助かる。わかったか?」
ポクリと少女は頷いた。
「それじゃあ行って来る」
「村は、この道を真っ直ぐ行けば辿り着く」
俺は走った。
当時の俺は空を飛ぶことすら出来なかった。
早く行かなくちゃ、と思いながら走っていると足がどんどんと早くなり、風をきる音が変わり、景色の流れるスピードが変わった。
そして炎が上がっている村を見つけた。
結果としてイフリートは倒せた。イフリートの肉体は煙で出来ていて剣や武術は通用しなくて苦戦したけど、その戦いの内容自体はどうでもいい。
村は全焼していた。
魔法で大量の水を出し、火を鎮火して生きている人を村の隅々まで探したけど1人も見つからなかった。
あの子の家族も死んでしまっているんだろう。
彼女に何て言おう?
俺は来た道を戻った。
もう夕暮れになっていた。闇が支配しようとしている。
チェルシーと少女と別れたところに戻ると、猫が石に座って啜り泣いていた。
「どうしたんだよ?」
「俺、弱ぇーよ」
「知ってる」
「殺人猫なんだから、なんで強く造ってくれなかったんだよ」
「少女は?」
「攫《さら》われた」
「誰に?」
「たまたま通りかかった奴隷狩りに」
「奴隷狩り?」
「この世界には人を攫って売買する人がいるんだよ」
「なに泣いてんだよ。早く探しに行くぞ」
チェルシーが石から降りる。
「泣いてたこと誰にも言うなよ」
「誰に言うんだよ?」
「将来、仲間とか出来た時に、アイツ女の子を守れなくて泣いていたなんて言われた日には、尻尾で首を結んで死ななくちゃならねぇー」
「わかったよ」
「奴隷狩りが強すぎたんだよ。もしかしたらお前がいてもやられていたかもしれねぇー」
「そうか」
「それでお前イフリートは?」
「倒した」
「すげぇーな。それってチートって言うんだぞ」
「知ってる。つーか、俺の記憶から覚えた言葉を使って、俺に単語を教えてくるな」
「それで村は?」
「全焼」と俺は言った。「生きてる奴は誰もいなかった」
「可哀想に」とチェルシーが呟いた。
少女を助けだすのは俺達の責任だった。責任というのは対応することである。
イフリートに村を襲われ、少女は俺達に救いを求めた。俺がイフリートを倒している間に奴隷狩りに攫われた。
チェルシーが弱すぎたせいである。でも俺も別の対応が出来たはずだった。
その時はアイテムボックスの中に生物を入れて運搬しようと考えもしなかったけど、その知識があれば1匹と1人をアイテムボックスに入れてイフリートを倒しに行けば奴隷狩りに攫《さら》われることは避けられたのだ。
攫われる危険を減らす方法は他にもあると思う。
チェルシーが弱いことを知っているのに、猫に少女をまかせてしまった。
少女を救う責任は俺にはあった。
奴隷狩りが行った方向に街があった。つーか俺達が通って来た街だった。
夜遅くなって店が閉まっていたから、その日は宿で泊まって次の朝から少女を探すことになった。
「この店、潰していいか?」
牢屋で泣いている子を見た時に、俺は奴隷商を許せなかった。
もちろん奴隷を牢屋に入れずに商売している人もいる。
でも何軒も奴隷商を回り、俺は許せなかったのだ。
「やめとけ。お尋ね者になってしまうぞ。こういった奴隷商を潰していたら、全ての街を潰さなくちゃいけなくなる」
「いつか奴隷制度を俺が潰す」
そして少女を見つけた。
少女は牢屋の中で、両手両足を切断されて転がされていた。
男の性を処理するためだけの道具になっていた。
汚れた顔も綺麗にされ、髪もポニーテールに結ばれていた。
ヘラヘラした顔で、奴隷商の男が近づいて来た。
「お客様、お目が高いですね。この子はまだ若いんで10年は楽しむことが出来ますよ。手足を切断しているので逃げることもできません」
「なんで手足を切るんだ?」
怒りで爆発しそうだった。
「殿方には、こういった趣向の方がいますので。……感染症は大丈夫ですよ。ちゃんと傷口は回復魔法で塞いでおりますので。それに処女ですよ。こんな子は滅多に出ません」
「おい」とチェルシーが言う。「ココで騒ぎを起こすなよ」
「この子はいくらだ?」と俺は尋ねた。
奴隷商を破壊するか、お金を払って性奴隷を買うか?
俺はお金を払うことにした。
本当は力任せに店を潰したい。だけど今はダメだ。
この奴隷商を潰すだけでは意味がないのだ。
ルールが彼等を受け入れている。
俺は奴隷商にお金を払い、性奴隷になってしまった少女を買い取った。
お金はあった。クエスト報酬もあったし、国から魔王討伐の資金も貰っていた。
だるまさんになってしまった少女を奴隷商が牢屋から引っ張り出した。
お買い上げありがとうございます、と奴隷商が嬉しそうに言う。
俺は彼女が転ばないように支えた。
「……お兄ちゃん?」
と少女が呟いた。
初めの頃は俺のことを小次郎ではなく、お兄ちゃんとミナミは呼んでいた。
「村は?」
俺は言えなかった。
その代わり、小さく首を横に振った。
少女が顔をクシャっと歪ませて、わぁーーーと大声を出して泣き出した。
「全部、失くなった」と少女は言う。「全部、失くなった」「全部、失くなった」
俺は泣きじゃくる彼女を抱きしめた。
失くなった分だけ、俺達が埋め合わせをしよう。
それでも失くなった分は埋まらないかもしれない。
それでも少女の心の傷は治らないかもしれない。
だるまさんになった少女を背負い、落ちないようにロープで結んで俺達は冒険を続けた。
彼女の両手両足を再生できる人を探した。だけどなかなか見つからず、再生の泉という場所を見つけたのは一ヶ月後だった。
それ以来、少女は俺達と一緒にいる。
もう少女ではなく、1人の女性になっていた。
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