18 / 56
2章 赤ちゃんと孤児とオークキング
第18話 vsオーク
しおりを挟む
一瞬が一生に感じるぐらいの緊張感。
オークAが少年少女に手を伸ばした。それは机の上のスナック菓子を手に取るように。
息をするのも難しい恐怖のなか、昔のことがフラッシュバックした。
俺の父親は鐵工所で働くオヤジだった。中卒で、ガサツな人だった。勉強を教えてもらった記憶もないし、父親に何かを注意された記憶もない。もしかしたら放任主義だったのかもしれない。
そんな父親の数少ない教えのなかに、人に迷惑をかけれるようになれ。人に助けを求めることが出来る人間になれというモノがあった。
父親は大震災の被災者だった。その時に体験したのは、子どもは大人に助けを求めないと死んでしまう、というものだったらしい。
大人に対して迷惑とか考えなくていいから助けを求めろ。誰かに助けられた分だけ、大人になった時に子どもを助けてあげたらいい。
そんな父親の教えが、フラッシュバックした。
父親の教えのおかげで、世界はそんな風に回っていると思っていた。
なかには助けを求めても拒絶する奴もいるだろうし、変なことをしようとする奴もいるだろう。
だけど大抵の大人は子どもが助けを求めて来たら、動く。
俺は今まさに、助ける側の大人になっていた。
だからこそ、まだニキビが残る少年少女を置いて逃げ出すことが出来なかった。
気づいた時には少年少女を守るように、オークAの前に立っていた。
オークの太い腕がコチラに伸びて来ていた。その腕は本来、少年少女を掴むために伸ばされた腕だった。
「サンダーボルト」と俺は叫んだ。
声は震えていた。
スキルの威力次第では、今日は家に帰れない。
美子さん、本当にごめん。
俺の手の平から雨雲のような煙が飛び出す。
魔力をいっぱい使った。たぶん、この感じだと、2、3回サンダーボルトを出したら魔力が枯渇すると思う。
手の平から出た雨雲はゴロンゴロン、と音が鳴っていた。
そして目の前がピカッと一瞬だけ光った。
気づいた時には、目の前のオークAが倒れていた。
でも完全に倒しきったわけではない。
倒れたオークAが立ち上がろうとしている。
次のサンダーボルトを出そうとした。
美子さんのミルクを飲んで魔力の溜めが早くなったはずなのに、サンダーボルトで使用した魔力量に対して溜めの時間が必要だった。
少年の肉を食べているオークBと目が合った。その瞬間、木々を揺らすような大声で「ゴォーーー」と鳴き声が上がった。
鳴き声が鼓膜を揺さぶる。
もしかして、この鳴き声は仲間を呼んでいるのか?
もし仲間を呼ばれたら、詰みである。
少年少女を守りながら、倒せない魔物と対峙する。
無理ゲーである。
鳴き声が終わる前に、俺は腰に付けていた巾着を取っていた。
オークAは倒れている。
オークBとは距離がある。
「これを食べろ」と巾着を少年少女に投げようとして、やめた。
大きな音のせいで耳が使えなくなっていた。
巾着を少年少女に投げたところで俺の意図を読み取ってくれない可能性がある。
読み取ってくれない場合、巾着を拾って1人づつ口に放り込むことになる。そしたら時間のロスになるだろう。
今は1秒の時間のロスも許されない。
巾着に手を突っ込み、3つの団子を取り出す。
俺は、その団子を少年少女の口に入れた。
そしてオークに向き直った。
少年の肉を食べていたオークBがドシドシと大地を揺らしながらコチラに走って来ていた。
サンダーボルトで倒れていたオークAも立ち上がっていた。
サンダーボルトでは、わずか10秒間ぐらい倒れているだけだった。
初めからオーク達を倒すことは考えていない。今の自分ではレベル不足。少年少女を逃すことが出来たら、それでよかった。
「逃げろ」と俺は叫んだ。
耳鳴りが酷くて、彼等には聞こえていないだろう。
だけど3人は立ち上がり、元に戻った足で逃げようとした。
サンダーボルトで足を封じれられるのは一体だけ。
俺もこのまま逃げた方がいいかもしれない。
3人が逃げることが出来たのか、後ろを確認した。
1人の少女が転んでいた。
腰を抜かしているようだった。
脳内で選択肢が浮かぶ。
倒れた少女を担いで逃げる。
少女を担いでオークから逃げ切れるのだろうか?
サンダーボルトで一体の足を封じて、もう一体はどうにかする。どうにかするってどうするんだよ?
もし、どうにかできたとしても、次のサンダーボルトを出すまでに、もう一体のオークが立ち上がってしまう。
詰んだ。
「助けて」と少女の震えた声が聞こえた。
助けたい、と思う。
自分自身も助かりたい、と思う。
「ウォーターボール」と俺はスキルを叫んでいた。
さほど魔力は使わない。
攻撃力も低い。
俺は連続でウォーターボールを出す。
「ウォーターボール」
「ウォーターボール」
「ウォーターボール」
「ウォーターボール」
オークに、そして地面に。
辺りを水でビショビショにした。
そして叫んだ。
「サンダーボルト」
水は電気を通す。
一撃で二体のオークが倒れた。
だけど、これも時間稼ぎにしかならない。
俺は倒れた女の子をお姫様抱っこした。
逃げたはずの少年少女が、真っ青な顔で立ち尽くしていた。
「どうしたんだ?」
どうして逃げたはずのお前達が立ちつくしているんだよ?
真っ青な顔の少年が森の中を指差した。
木々を倒しながらオークがコチラに向かって来ていた。
周りを見渡す。
色んな方角からオークが木を倒しながら、コチラに向かって来ている。
ようやく耳に音が戻り始めた。
ドシンドシン、と木々が倒されている音が死の宣告のように聞こえた。
いつかしたように俺は魔法で地割れを作り、横穴も作って4人で隠れた。
オークは鼻が効く。
意味が無いかもしれない。
だけど何もせずに殺されたくなかった。もしかしたら鼻が効くオークでも地面の中までは見つけ出すことは出来ないかもしれない。
「私」
と少女は言った。
俺がお姫様抱っこした少女である。
「隠密が使えます」
「隠密?」と俺は尋ねた。
「隠れるためのスキルです」
「無理だよ」と少年は言った。「隠密でも匂いは消せない」
「使ってくれるかい?」と俺が言う。
「はい」と暗闇の中で声が聞こえた。
「ちょっと待って」と俺が言う。
そして少女がいる暗闇に向かって俺は手を伸ばした。彼女の頭を撫でた。金箔のような光が彼女の頭から溢れ出した。初めて見たから俺も驚く。
これはパパは戦士のパッシブスキルの『愛情』である。
「コレは?」と少女が尋ねた。
「ステータスを向上させる魔法」と俺が言う。
ありがとうございます、と女の子が言った。
そして「隠密」と彼女はスキル名を呟いた。
ドシンドシン、という音が近づいて来る。俺達は殺されるかもしれないという恐怖に心臓を鳴らした。
俺は名前も知らない見知らぬ3人の子どもを守るように抱きしめた。
少年少女は震えていて、俺の服をギュッと掴んで離さなかった。
生きて家に帰りたい、と俺は切に願った。
3人を生きて家に帰したい、と俺は切に願った。
オークAが少年少女に手を伸ばした。それは机の上のスナック菓子を手に取るように。
息をするのも難しい恐怖のなか、昔のことがフラッシュバックした。
俺の父親は鐵工所で働くオヤジだった。中卒で、ガサツな人だった。勉強を教えてもらった記憶もないし、父親に何かを注意された記憶もない。もしかしたら放任主義だったのかもしれない。
そんな父親の数少ない教えのなかに、人に迷惑をかけれるようになれ。人に助けを求めることが出来る人間になれというモノがあった。
父親は大震災の被災者だった。その時に体験したのは、子どもは大人に助けを求めないと死んでしまう、というものだったらしい。
大人に対して迷惑とか考えなくていいから助けを求めろ。誰かに助けられた分だけ、大人になった時に子どもを助けてあげたらいい。
そんな父親の教えが、フラッシュバックした。
父親の教えのおかげで、世界はそんな風に回っていると思っていた。
なかには助けを求めても拒絶する奴もいるだろうし、変なことをしようとする奴もいるだろう。
だけど大抵の大人は子どもが助けを求めて来たら、動く。
俺は今まさに、助ける側の大人になっていた。
だからこそ、まだニキビが残る少年少女を置いて逃げ出すことが出来なかった。
気づいた時には少年少女を守るように、オークAの前に立っていた。
オークの太い腕がコチラに伸びて来ていた。その腕は本来、少年少女を掴むために伸ばされた腕だった。
「サンダーボルト」と俺は叫んだ。
声は震えていた。
スキルの威力次第では、今日は家に帰れない。
美子さん、本当にごめん。
俺の手の平から雨雲のような煙が飛び出す。
魔力をいっぱい使った。たぶん、この感じだと、2、3回サンダーボルトを出したら魔力が枯渇すると思う。
手の平から出た雨雲はゴロンゴロン、と音が鳴っていた。
そして目の前がピカッと一瞬だけ光った。
気づいた時には、目の前のオークAが倒れていた。
でも完全に倒しきったわけではない。
倒れたオークAが立ち上がろうとしている。
次のサンダーボルトを出そうとした。
美子さんのミルクを飲んで魔力の溜めが早くなったはずなのに、サンダーボルトで使用した魔力量に対して溜めの時間が必要だった。
少年の肉を食べているオークBと目が合った。その瞬間、木々を揺らすような大声で「ゴォーーー」と鳴き声が上がった。
鳴き声が鼓膜を揺さぶる。
もしかして、この鳴き声は仲間を呼んでいるのか?
もし仲間を呼ばれたら、詰みである。
少年少女を守りながら、倒せない魔物と対峙する。
無理ゲーである。
鳴き声が終わる前に、俺は腰に付けていた巾着を取っていた。
オークAは倒れている。
オークBとは距離がある。
「これを食べろ」と巾着を少年少女に投げようとして、やめた。
大きな音のせいで耳が使えなくなっていた。
巾着を少年少女に投げたところで俺の意図を読み取ってくれない可能性がある。
読み取ってくれない場合、巾着を拾って1人づつ口に放り込むことになる。そしたら時間のロスになるだろう。
今は1秒の時間のロスも許されない。
巾着に手を突っ込み、3つの団子を取り出す。
俺は、その団子を少年少女の口に入れた。
そしてオークに向き直った。
少年の肉を食べていたオークBがドシドシと大地を揺らしながらコチラに走って来ていた。
サンダーボルトで倒れていたオークAも立ち上がっていた。
サンダーボルトでは、わずか10秒間ぐらい倒れているだけだった。
初めからオーク達を倒すことは考えていない。今の自分ではレベル不足。少年少女を逃すことが出来たら、それでよかった。
「逃げろ」と俺は叫んだ。
耳鳴りが酷くて、彼等には聞こえていないだろう。
だけど3人は立ち上がり、元に戻った足で逃げようとした。
サンダーボルトで足を封じれられるのは一体だけ。
俺もこのまま逃げた方がいいかもしれない。
3人が逃げることが出来たのか、後ろを確認した。
1人の少女が転んでいた。
腰を抜かしているようだった。
脳内で選択肢が浮かぶ。
倒れた少女を担いで逃げる。
少女を担いでオークから逃げ切れるのだろうか?
サンダーボルトで一体の足を封じて、もう一体はどうにかする。どうにかするってどうするんだよ?
もし、どうにかできたとしても、次のサンダーボルトを出すまでに、もう一体のオークが立ち上がってしまう。
詰んだ。
「助けて」と少女の震えた声が聞こえた。
助けたい、と思う。
自分自身も助かりたい、と思う。
「ウォーターボール」と俺はスキルを叫んでいた。
さほど魔力は使わない。
攻撃力も低い。
俺は連続でウォーターボールを出す。
「ウォーターボール」
「ウォーターボール」
「ウォーターボール」
「ウォーターボール」
オークに、そして地面に。
辺りを水でビショビショにした。
そして叫んだ。
「サンダーボルト」
水は電気を通す。
一撃で二体のオークが倒れた。
だけど、これも時間稼ぎにしかならない。
俺は倒れた女の子をお姫様抱っこした。
逃げたはずの少年少女が、真っ青な顔で立ち尽くしていた。
「どうしたんだ?」
どうして逃げたはずのお前達が立ちつくしているんだよ?
真っ青な顔の少年が森の中を指差した。
木々を倒しながらオークがコチラに向かって来ていた。
周りを見渡す。
色んな方角からオークが木を倒しながら、コチラに向かって来ている。
ようやく耳に音が戻り始めた。
ドシンドシン、と木々が倒されている音が死の宣告のように聞こえた。
いつかしたように俺は魔法で地割れを作り、横穴も作って4人で隠れた。
オークは鼻が効く。
意味が無いかもしれない。
だけど何もせずに殺されたくなかった。もしかしたら鼻が効くオークでも地面の中までは見つけ出すことは出来ないかもしれない。
「私」
と少女は言った。
俺がお姫様抱っこした少女である。
「隠密が使えます」
「隠密?」と俺は尋ねた。
「隠れるためのスキルです」
「無理だよ」と少年は言った。「隠密でも匂いは消せない」
「使ってくれるかい?」と俺が言う。
「はい」と暗闇の中で声が聞こえた。
「ちょっと待って」と俺が言う。
そして少女がいる暗闇に向かって俺は手を伸ばした。彼女の頭を撫でた。金箔のような光が彼女の頭から溢れ出した。初めて見たから俺も驚く。
これはパパは戦士のパッシブスキルの『愛情』である。
「コレは?」と少女が尋ねた。
「ステータスを向上させる魔法」と俺が言う。
ありがとうございます、と女の子が言った。
そして「隠密」と彼女はスキル名を呟いた。
ドシンドシン、という音が近づいて来る。俺達は殺されるかもしれないという恐怖に心臓を鳴らした。
俺は名前も知らない見知らぬ3人の子どもを守るように抱きしめた。
少年少女は震えていて、俺の服をギュッと掴んで離さなかった。
生きて家に帰りたい、と俺は切に願った。
3人を生きて家に帰したい、と俺は切に願った。
20
お気に入りに追加
162
あなたにおすすめの小説
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
転生貴族可愛い弟妹連れて開墾します!~弟妹は俺が育てる!~
桜月雪兎
ファンタジー
祖父に勘当された叔父の襲撃を受け、カイト・ランドール伯爵令息は幼い弟妹と幾人かの使用人たちを連れて領地の奥にある魔の森の隠れ家に逃げ込んだ。
両親は殺され、屋敷と人の住まう領地を乗っ取られてしまった。
しかし、カイトには前世の記憶が残っており、それを活用して魔の森の開墾をすることにした。
幼い弟妹をしっかりと育て、ランドール伯爵家を取り戻すために。
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
そよ風と蔑まれている心優しい風魔法使い~弱すぎる風魔法は植物にとって最高です。風の精霊達も彼にべったりのようです~
御峰。
ファンタジー
才能が全てと言われている世界で、両親を亡くしたハウは十歳にハズレ中のハズレ【極小風魔法】を開花した。
後見人の心優しい幼馴染のおじさんおばさんに迷惑をかけまいと仕事を見つけようとするが、弱い才能のため働く場所がなく、冒険者パーティーの荷物持ちになった。
二年間冒険者パーティーから蔑まれながら辛い環境でも感謝の気持ちを忘れず、頑張って働いてきた主人公は、ひょんなことからふくよかなおじさんとぶつかったことから、全てが一変することになる。
――世界で一番優しい物語が今、始まる。
・ファンタジーカップ参戦のための作品です。応援して頂けると嬉しいです。ぜひ作品のお気に入りと各話にコメントを頂けると大きな励みになります!
孤児による孤児のための孤児院経営!!! 異世界に転生したけど能力がわかりませんでした
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はフィル
異世界に転生できたんだけど何も能力がないと思っていて7歳まで路上で暮らしてた
なぜか両親の記憶がなくて何とか生きてきたけど、とうとう能力についてわかることになった
孤児として暮らしていたため孤児の苦しみがわかったので孤児院を作ることから始めます
さあ、チートの時間だ
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活
高梨
ファンタジー
ストレス社会、労働社会、希薄な社会、それに揉まれ石化した心で唯一の親友を守って私は死んだ……のだけれども、死後に閻魔に下されたのは願ってもない異世界転生の判決だった。
黒髪ロングのアメジストの眼をもつ美少女転生して、
接客業後遺症の無表情と接客業の武器営業スマイルと、勝手に進んで行く周りにゲンナリしながら彼女は異世界でくらします。考えてるのに最終的にめんどくさくなって突拍子もないことをしでかして周りに振り回されると同じくらい周りを振り回します。
中性パッツン氷帝と黒の『ナンでも?』できる少女の恋愛ファンタジー。平穏は遙か彼方の代物……この物語をどうぞ見届けてくださいませ。
無表情中性おかっぱ王子?、純粋培養王女、オカマ、下働き大好き系国王、考え過ぎて首を落としたまま過ごす医者、女装メイド男の娘。
猫耳獣人なんでもござれ……。
ほの暗い恋愛ありファンタジーの始まります。
R15タグのように15に収まる範囲の描写がありますご注意ください。
そして『ほの暗いです』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる