9 / 15
1章 覚醒するバカ
第9話 魔物の言語が使えるように成長しました。
しおりを挟む
蝶ネクタイを付けたボーイに案内されて狭い廊下を歩く。
そして一つの部屋に案内された。
「ハーピーに危害を加えないこと。死なせた場合、それ相当な賠償金を請求しますんで注意してください。後は何をやっても結構です」
ボーイが言う。
「一時間経ったら、電話がなりますんで」
「はい」と俺は返事をする。
ボーイが去って行く。
部屋の中には拘束されたハーピーがいた。
エロ椅子、って言えばいいのかな? SM椅子って言えばいいのかな?
SMの動画で出てくるような椅子に、ハーピーは両手両足をM字開脚にされて拘束されている。
しかもハーピーって裸だから、体が露わになっている。
直視できないから、描写はしないけど、すごい乳首がピンクである。
早く一時間経ってくれないかな?
ハーピーに何かをする気にはなれなかった。
部屋に付いていた扉を開ける。
シャワー室まで付いている。
ここでハーピーがどんな目に合っているのか?
こんな店があるということは魔物でも欲情できる人間がいるらしい。
たしかにハーピーは綺麗だ。だけど魔物だ。
空から降りて着て、田中中を掴んで羽ばたいて行ったハーピーのことを思い出す。
もし自分がハーピーに襲われていたらと思うと純粋に怖かった。
そのイメージがあるせいで、拘束されたハーピーにも近づけないでいた。
そんな魔物にイヤらしい事をする人間がいる。
想像しただけで気分が悪かった。
こんなところに一時間もいるのが耐えられない。
チラッとハーピーを見る。
青色の綺麗な瞳と目が合う。
ハーピーの口には穴が開いた球が咥えられていた。
球体の穴から「うー」と声が漏れている。
『魔物の言語が使えるように成長しました』
「えっ?」
俺は後ろを振り返った。
でも後ろには何もいなかった。
今の声は神の声?
魔物の言語が使えるように成長しました?
魔物の言葉がわかるようになったってこと?
なんで?
魔物の言葉がわかる奴なんて聞いた事がないぞ。
恐る恐るハーピーに近づいて行く。
「うー」とハーピーの声が聞こえる。
彼女は何かを俺に訴えようとしている。
近づいてもいいのかな?
何もしませんよ。
ゆっくりと近づいて行き、彼女が咥えさせられていた球体のベルトを外した。
「もうやめて」
と彼女は言った。
子どもが意地悪されて泣きながら相手に言うような声だった。
ハーピーの言葉がわかる。
さっきの声は本当に神の声だったらしい。
俺は魔物の言語が使えるように成長しているみたいだった。
「俺は何もしない」
「殺して」
と彼女は呟いた。
それは囚われたハーピーの願いだった。
「……それは無理」
彼女が俺の顔をジッと見る。
「……私の言葉がわかるの?」
「わかるよ」
なんか知らないけど魔物と会話している。
ハーピーが人格を持っていることが不思議だった。
魔物には人格なんて無い、と思っていた。
そう思いたかった。
だから俺達はダンジョンに入って殺してもいいのだろう。
言葉なんてわかったら……罪悪感が芽生えてしまう。
罪悪感が芽生えたところで俺は弱いから魔物なんて倒せないんだけど。
「私を家まで返して」
「家ってダンジョンのこと?」
「ダンジョン?」
「君達がいた場所のことを俺達はダンジョンって呼んでいる」
彼女は首を横に振った。
「魔王様に言われたの。あの場所を守りきれば新しくできる土地の領土をやろう、って」
何を言っているのかわからん。
俺の頭じゃあ理解ができん。
「君達はあの場所を守っていたの?」
「そうよ。領土をもらうために」
「そして俺達みたいな人間が来て、捕まえられたってこと?」
「そうよ。お前達は一体、何者なの?」とハーピーが言う。
コッチのセリフだよ。
魔物って何なんだよ?
「家に帰れないのなら、死ぬわ」
ハーピーが舌を出した。
止めるより先に、彼女は舌を噛み切ってしまった。
口から血が蛇口をひねった水のように滴り落ちる。
そこらへんにいるようなサラリーマンの顔をしていても、この人達はサラリーマンじゃない。
睨まれているだけで足がガクガクと震えた。
ハーピーが自害した後、俺は事務所に連れて行かれた。
俺のことを睨んでいる目の前のスーツを着たお兄さんがニッコリと笑った。
「うちの商品を君は殺したんだよ」
口調は優しいのにオシッコを漏らしてしまいそうだった。
「なにされても仕方ないよね?」
俺を逃げないように後ろにもスーツを着た男が二人立っている。
すみません、と俺は謝った。
先輩の姿はいない。どうやら先に帰ったらしい。
もしかしてこうなる事を見越して先に帰ったんじゃないだろうか? と思った。
そしたら俺はハメられたのか?
ハーピーが咥えていた口の球体を外す、というのは誰も予想ができないことだろう。
だからハメた、という線は薄いんじゃないだろうか?
でも先輩達はいない。相談もできない。
「ここに君の住所と電話番号を書いて」
紙を渡される。
その紙には500万を賠償します、みたいなことが書かれている。
いや、絶対に書いたらダメなやつじゃん。
しかもハーピーって一体50万じゃなかったっけ?
買取金額と賠償金額が違いすぎる。
でも怖いお兄さんには何も言えない。
震える手でペンを握った。
デタラメな住所と電話番号を書いた。
怖いお兄さんが紙を掴む。
「これ調べて」
そう言って、別の怖いお兄さんに俺が書いた紙を渡す。
「君は冒険者だろう? すぐにお金返せるって。報奨金は安くても50万以上はあるんだから。最高でも10回はダンジョンクリアーしたらお金は返せるんだよ」
「……」
「スキル無いって聞いたけど、本当なの?」
「……はい」
怖いお兄さんが笑っている。
「聞いたことねぇー。スキル無い奴なんて」
後ろのお兄さんも笑っている。
「それでも頑張ってダンジョンに入ってね。お金で許してあげるんだからね。本当は殺すんだからね」
「……」
「嘘だよ。殺すって言ってビビった?」
オシッコちびりました。
ちなみにデタラメな住所を書いたことも後悔しております。
帰りたい。
早く帰りたい。
住所を調べに行っていた怖いお兄さんが戻って来た。
「コイツ、デタラメな住所書いてますよ」
「ふざけてんじゃねぇーぞ」
さっきまでニコニコと喋っていた怖いお兄さんが怒鳴った。
すいません、すいません、と俺は頭を下げた。
「ちゃんとした電話番号と住所を書きますんで」
「初めから書いてね。殺すよ」
「……」
「殺すよ、って言ったら、コイツ超ビビる。笑える」
俺の後ろにいた二人がハハハと笑った。
「あっ、そうだ。綺麗な魔物がいたら捕まえて来てね。俺達はそれを買い取るし、そしたら君もお金をすぐに返せるよね? win-winじゃん」
それから俺は本当の電話番号と住所を書いて解放された。
最悪である。
家に到着する。
お母さんが寒いのにマンションの下で俺のことを待っていた。
母親の顔を見ると鼻の奥がツーンとして、瞳から液体が出そうになったけど、必死にこらえて俺は笑った。
「ただいま」
と俺はお母さんに言った。
お母さんは俺の顔を見て安心したのか「おかえりなさい」と震えた声で呟いた。
「無事に帰って来てくれて……」と母親が言う。「ありがとう」
「なんでお母さんが俺に礼を言うんだよ」
「いいのよ。いいのよ。お母さんは光太郎が生きているだけで嬉しいんだから」
「死ぬわけねぇーじゃん。俺はダンジョンで隠れているだけなんだから」
ハハハ、とお母さんが笑った。
本当は今日のことを母親に相談したかったけど、できるわけがない。
母親に心配させたくなかった。
家に帰ってくると思春期真最中の妹までも、玄関まで駆けつけてくれた。
暖かい家の空気。
お鍋の匂いがする。
それだけなのに胸が熱くなった。
絶対に泣いちゃダメだ。泣いたら二人を不安にさせる。
「なに驚いてるんだよ」と俺は妹に言った。「お兄ちゃんが死んでると思ったのかよ」
「ダンジョンで生還できるわけがない、って思ってた」
純子が唇を震わせた。
「失礼な奴だな」
妹が泣きそうになった顔を引っ込めた。
「俺が死ぬわけないじゃん。どんな事があっても帰って来るよ」
色んな不安がある。
母親にも妹にも言えない。
怖いお兄さんが、俺の家族にまで危害を加えたらどうしよう?
お金さえ返しきれば大丈夫のはずだ。
でも、そのためにはダンジョンを攻略しなくちゃいけない。
これからどうやってダンジョンを攻略したらいいんだろう?
俺にはスキルも無い。
無能である。
俺は何も持っていなかった。
どうしていいのかもわからないぐらいにバカだった。
その日の夜、夢を見た。
変な夢だ。
ダンジョンの黒い渦が世界を覆う。
そして黒い渦が爆発したと同時に、その土地が消えているのだ。
例えであげるなら日本。
雨雲のように黒い渦が日本を覆い、そして吹き消したように黒い渦が消える。
それと同時に日本までもが消えてしまう。
そんな変な夢を見ながら、俺は神の声を聞いた。
『成長する者。貴方は世界を守らなければいけません。ダンジョンを全て破壊して世界をお救いください』
でも俺スキル無しだぜ?
力も弱いし、経験も無いし、何も出来ない。
それにバカだ。
そして一つの部屋に案内された。
「ハーピーに危害を加えないこと。死なせた場合、それ相当な賠償金を請求しますんで注意してください。後は何をやっても結構です」
ボーイが言う。
「一時間経ったら、電話がなりますんで」
「はい」と俺は返事をする。
ボーイが去って行く。
部屋の中には拘束されたハーピーがいた。
エロ椅子、って言えばいいのかな? SM椅子って言えばいいのかな?
SMの動画で出てくるような椅子に、ハーピーは両手両足をM字開脚にされて拘束されている。
しかもハーピーって裸だから、体が露わになっている。
直視できないから、描写はしないけど、すごい乳首がピンクである。
早く一時間経ってくれないかな?
ハーピーに何かをする気にはなれなかった。
部屋に付いていた扉を開ける。
シャワー室まで付いている。
ここでハーピーがどんな目に合っているのか?
こんな店があるということは魔物でも欲情できる人間がいるらしい。
たしかにハーピーは綺麗だ。だけど魔物だ。
空から降りて着て、田中中を掴んで羽ばたいて行ったハーピーのことを思い出す。
もし自分がハーピーに襲われていたらと思うと純粋に怖かった。
そのイメージがあるせいで、拘束されたハーピーにも近づけないでいた。
そんな魔物にイヤらしい事をする人間がいる。
想像しただけで気分が悪かった。
こんなところに一時間もいるのが耐えられない。
チラッとハーピーを見る。
青色の綺麗な瞳と目が合う。
ハーピーの口には穴が開いた球が咥えられていた。
球体の穴から「うー」と声が漏れている。
『魔物の言語が使えるように成長しました』
「えっ?」
俺は後ろを振り返った。
でも後ろには何もいなかった。
今の声は神の声?
魔物の言語が使えるように成長しました?
魔物の言葉がわかるようになったってこと?
なんで?
魔物の言葉がわかる奴なんて聞いた事がないぞ。
恐る恐るハーピーに近づいて行く。
「うー」とハーピーの声が聞こえる。
彼女は何かを俺に訴えようとしている。
近づいてもいいのかな?
何もしませんよ。
ゆっくりと近づいて行き、彼女が咥えさせられていた球体のベルトを外した。
「もうやめて」
と彼女は言った。
子どもが意地悪されて泣きながら相手に言うような声だった。
ハーピーの言葉がわかる。
さっきの声は本当に神の声だったらしい。
俺は魔物の言語が使えるように成長しているみたいだった。
「俺は何もしない」
「殺して」
と彼女は呟いた。
それは囚われたハーピーの願いだった。
「……それは無理」
彼女が俺の顔をジッと見る。
「……私の言葉がわかるの?」
「わかるよ」
なんか知らないけど魔物と会話している。
ハーピーが人格を持っていることが不思議だった。
魔物には人格なんて無い、と思っていた。
そう思いたかった。
だから俺達はダンジョンに入って殺してもいいのだろう。
言葉なんてわかったら……罪悪感が芽生えてしまう。
罪悪感が芽生えたところで俺は弱いから魔物なんて倒せないんだけど。
「私を家まで返して」
「家ってダンジョンのこと?」
「ダンジョン?」
「君達がいた場所のことを俺達はダンジョンって呼んでいる」
彼女は首を横に振った。
「魔王様に言われたの。あの場所を守りきれば新しくできる土地の領土をやろう、って」
何を言っているのかわからん。
俺の頭じゃあ理解ができん。
「君達はあの場所を守っていたの?」
「そうよ。領土をもらうために」
「そして俺達みたいな人間が来て、捕まえられたってこと?」
「そうよ。お前達は一体、何者なの?」とハーピーが言う。
コッチのセリフだよ。
魔物って何なんだよ?
「家に帰れないのなら、死ぬわ」
ハーピーが舌を出した。
止めるより先に、彼女は舌を噛み切ってしまった。
口から血が蛇口をひねった水のように滴り落ちる。
そこらへんにいるようなサラリーマンの顔をしていても、この人達はサラリーマンじゃない。
睨まれているだけで足がガクガクと震えた。
ハーピーが自害した後、俺は事務所に連れて行かれた。
俺のことを睨んでいる目の前のスーツを着たお兄さんがニッコリと笑った。
「うちの商品を君は殺したんだよ」
口調は優しいのにオシッコを漏らしてしまいそうだった。
「なにされても仕方ないよね?」
俺を逃げないように後ろにもスーツを着た男が二人立っている。
すみません、と俺は謝った。
先輩の姿はいない。どうやら先に帰ったらしい。
もしかしてこうなる事を見越して先に帰ったんじゃないだろうか? と思った。
そしたら俺はハメられたのか?
ハーピーが咥えていた口の球体を外す、というのは誰も予想ができないことだろう。
だからハメた、という線は薄いんじゃないだろうか?
でも先輩達はいない。相談もできない。
「ここに君の住所と電話番号を書いて」
紙を渡される。
その紙には500万を賠償します、みたいなことが書かれている。
いや、絶対に書いたらダメなやつじゃん。
しかもハーピーって一体50万じゃなかったっけ?
買取金額と賠償金額が違いすぎる。
でも怖いお兄さんには何も言えない。
震える手でペンを握った。
デタラメな住所と電話番号を書いた。
怖いお兄さんが紙を掴む。
「これ調べて」
そう言って、別の怖いお兄さんに俺が書いた紙を渡す。
「君は冒険者だろう? すぐにお金返せるって。報奨金は安くても50万以上はあるんだから。最高でも10回はダンジョンクリアーしたらお金は返せるんだよ」
「……」
「スキル無いって聞いたけど、本当なの?」
「……はい」
怖いお兄さんが笑っている。
「聞いたことねぇー。スキル無い奴なんて」
後ろのお兄さんも笑っている。
「それでも頑張ってダンジョンに入ってね。お金で許してあげるんだからね。本当は殺すんだからね」
「……」
「嘘だよ。殺すって言ってビビった?」
オシッコちびりました。
ちなみにデタラメな住所を書いたことも後悔しております。
帰りたい。
早く帰りたい。
住所を調べに行っていた怖いお兄さんが戻って来た。
「コイツ、デタラメな住所書いてますよ」
「ふざけてんじゃねぇーぞ」
さっきまでニコニコと喋っていた怖いお兄さんが怒鳴った。
すいません、すいません、と俺は頭を下げた。
「ちゃんとした電話番号と住所を書きますんで」
「初めから書いてね。殺すよ」
「……」
「殺すよ、って言ったら、コイツ超ビビる。笑える」
俺の後ろにいた二人がハハハと笑った。
「あっ、そうだ。綺麗な魔物がいたら捕まえて来てね。俺達はそれを買い取るし、そしたら君もお金をすぐに返せるよね? win-winじゃん」
それから俺は本当の電話番号と住所を書いて解放された。
最悪である。
家に到着する。
お母さんが寒いのにマンションの下で俺のことを待っていた。
母親の顔を見ると鼻の奥がツーンとして、瞳から液体が出そうになったけど、必死にこらえて俺は笑った。
「ただいま」
と俺はお母さんに言った。
お母さんは俺の顔を見て安心したのか「おかえりなさい」と震えた声で呟いた。
「無事に帰って来てくれて……」と母親が言う。「ありがとう」
「なんでお母さんが俺に礼を言うんだよ」
「いいのよ。いいのよ。お母さんは光太郎が生きているだけで嬉しいんだから」
「死ぬわけねぇーじゃん。俺はダンジョンで隠れているだけなんだから」
ハハハ、とお母さんが笑った。
本当は今日のことを母親に相談したかったけど、できるわけがない。
母親に心配させたくなかった。
家に帰ってくると思春期真最中の妹までも、玄関まで駆けつけてくれた。
暖かい家の空気。
お鍋の匂いがする。
それだけなのに胸が熱くなった。
絶対に泣いちゃダメだ。泣いたら二人を不安にさせる。
「なに驚いてるんだよ」と俺は妹に言った。「お兄ちゃんが死んでると思ったのかよ」
「ダンジョンで生還できるわけがない、って思ってた」
純子が唇を震わせた。
「失礼な奴だな」
妹が泣きそうになった顔を引っ込めた。
「俺が死ぬわけないじゃん。どんな事があっても帰って来るよ」
色んな不安がある。
母親にも妹にも言えない。
怖いお兄さんが、俺の家族にまで危害を加えたらどうしよう?
お金さえ返しきれば大丈夫のはずだ。
でも、そのためにはダンジョンを攻略しなくちゃいけない。
これからどうやってダンジョンを攻略したらいいんだろう?
俺にはスキルも無い。
無能である。
俺は何も持っていなかった。
どうしていいのかもわからないぐらいにバカだった。
その日の夜、夢を見た。
変な夢だ。
ダンジョンの黒い渦が世界を覆う。
そして黒い渦が爆発したと同時に、その土地が消えているのだ。
例えであげるなら日本。
雨雲のように黒い渦が日本を覆い、そして吹き消したように黒い渦が消える。
それと同時に日本までもが消えてしまう。
そんな変な夢を見ながら、俺は神の声を聞いた。
『成長する者。貴方は世界を守らなければいけません。ダンジョンを全て破壊して世界をお救いください』
でも俺スキル無しだぜ?
力も弱いし、経験も無いし、何も出来ない。
それにバカだ。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
現代ダンジョンで成り上がり!
カメ
ファンタジー
現代ダンジョンで成り上がる!
現代の世界に大きな地震が全世界同時に起こると共に、全世界にダンジョンが現れた。
舞台はその後の世界。ダンジョンの出現とともに、ステータスが見れる様になり、多くの能力、スキルを持つ人たちが現れる。その人達は冒険者と呼ばれる様になり、ダンジョンから得られる貴重な資源のおかげで稼ぎが多い冒険者は、多くの人から憧れる職業となった。
四ノ宮翔には、いいスキルもステータスもない。ましてや呪いをその身に受ける、呪われた子の称号を持つ存在だ。そんな彼がこの世界でどう生き、成り上がるのか、その冒険が今始まる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
強奪系触手おじさん
兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる