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過去編① 邂逅
第三話 初めて出会ったあいつ
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あの夏の日、俺は自暴自棄になってたんだと思う。
* * *
高三の夏休みが始まってすぐの日曜日、塾に行く途中で拓真さんを見かけた。
拓真さんは俺の初めての恋人で、俺の初めての男で、俺のすべてだった。俺を好きだと言ってくれた。俺が高校を卒業したら一緒に暮らそうと言ってくれた。けど去年の夏、付き合ってちょうど一年経って、突然別れを告げられた。俺は別れたくないって泣きわめいた。俺に悪いところがあるなら直すから、拓真さんがいないと生きていけないって縋った。安っぽい恋愛ドラマにありがちな陳腐なセリフだけど、あのときの俺は必死だった。真剣にそう思ってもいた。そんな俺が重すぎたのかもしれない。拓真さんは只ごめんと謝るだけで、他には何も言わずに去っていった。その後、大学の同級生との間に子どもができて結婚したんだと噂で聞いた。
その噂の相手なんだろう。拓真さんの隣には同じ年頃の女の人がいて、その腕の中には赤ちゃんがいた。赤ちゃんの顔を覗き込んで幸せそうに微笑む拓真さんを見て、俺はその場から逃げ出した。
走って、走って、走って。とにかく逃げたかった。拓真さんから。拓真さんの奥さんと赤ちゃんから。残酷な現実から。
俺は男だから、子どもも産めないし、好きな人と結婚もできない。
好きな人に当たり前の幸せをあげることができない。
あんな風に幸せそうな笑顔にすることができない。
俺が男だから、拓真さんは俺を捨てたんだ。
悪いのは、俺。俺自身なんだ。
俺は、俺という存在そのものから、逃げ出したかった。
・
・
・
「君いくら?」
夜の繁華街で男に声を掛けられて、最初は何を言われてるのかわからなかった。けれど値踏みするような男の視線に、その意味を理解した。
男が好きな男。
男に体を売る男。
俺ってやっぱそんな風に見えるんだ。
ははっ……
なんか、笑える。
「五万」
その値段が高いのか安いのかはわからない。この間雑誌で見ていいなと思ったジーンズがそれくらいだったから、口をついて出たのだ。
「交渉成立。じゃ、行こう」
男は俺の答えに満足そうに頷いて口早にそう言うと、強引に俺の手を引っ張って歩き始めた。
冴えない格好の脂ぎったおやじ。
こんな男にたった五万でヤられんのか。
それとも俺がヤるほう? 勃つかな? 俺。
無言で男の後について歩きながらも、これから起きるであろうことに全く現実味が沸かず、まるで他人事のように感じていた。そんな場合じゃないと気づいたのは、路肩に停めてあった車に無理やり乗せられそうになってからだ。
白いステーションワゴンから降りてきたガタイのいい男とおやじの二人がかりで拘束された俺は、これはさすがにヤバいと焦った。がむしゃらに暴れて逃れようとしたけど、二対一という状況は不利すぎる。男二人に上半身と下半身をそれぞれ担がれてバックドアから車の中に放り込まれる直前、横からどしんと衝撃を感じた。と同時に、歩道に転がり落ちて尻もちをつく。
「汚ねえ手で触んじゃねえっ」
そう叫んだ男がひとり、俺を連れ去ろうとした二人を相手に殴り合う……、もとい、一方的に殴りつけるのを唖然として見上げていると、別の誰かに腕を引っ張られた。
「ほら、姫、立てる?」
「は?」
姫?
いや、俺の聞き間違いだろう。
「そこにいると危ないから、こっちおいで」
「え、けど……」
「ん? どっか痛い? 怪我でもしてる?」
「や、俺は大丈夫だけど……」
「ああ、あいつの心配してんの? あいつなら大丈夫だから」
俺が心配するまでもなく、男は確かに強かった。まるでドラマのワンシーンさながら、ほんの数分で男たちを叩きのめし、「覚えてろよっ」なんていかにも悪役じみた捨て台詞を吐いて二人が退散するのを見送ってから、少し離れたところに避難していた俺らの方へ近づいてくる。
「怪我してねえか?」
ちょっと長めの前髪を掻きあげながら問いかけてくる男は、まさにドラマに出てくる俳優、いや、そんじょそこらの俳優やモデルなんかよりずっとイケてる。均整の取れた体躯に驚くほど整った顔立ち、身に付けてるものも雰囲気も洗練されてるというか、オーラがあるというか、とにかく一般人とは一線を画していた。
「大丈夫。怪我とかしてないから」
「や、お前に聞いてねえから」
「だから俺のことじゃなくて、姫の話してるんじゃん」
「姫とか呼ぶな」
「けど姫でしょ?」
「そうだけど……」
「じゃあ、いいじゃん」
「よくねえよ。てかお前うざい。帰れ」
「えー、なにそれー。俺、邪魔者扱い? そんなに姫と二人きりになりたいの?」
「まじうぜえ」
「はいはい。わかりましたー。帰りますよー」
俺の頭越しに繰り広げられている会話の内容にはてなマークが浮かぶ。
やっぱ俺のこと姫って呼んでる?
聞き間違いじゃなかったんだ。
もしかして人違いされてる?
二人の会話に割り込もうと口を開きかけたとき、男に顔を覗き込まれた。俺を助け起こしてくれた方の男だ。よくよく見れば、この男も人形みたいに整った顔をしていて、その作りものめいた綺麗な顔が俺を見てにこりと笑う。
「ってことだから、姫。俺、帰るね」
「え、あ、俺、」
「また会おうねー」
「ちがっ、……ちょっ、まっ」
人違いだと言い出せないまま、バイバイと手を振って去っていく男の後ろ姿を目で追った俺は、こっちの様子を遠巻きに窺っている野次馬が少なからずいることにようやく気付いた。拉致まがいの騒ぎにド派手な乱闘、おまけに超がつくイケメン二人が絡んでいるとなれば、注目されるのは当然といえば当然だ。普段注目を浴びることなんてない平凡で庶民な俺としては、居心地悪いことこのうえない。
早いとこ人違いだと伝えて、この場を立ち去ろう。いや誤解を解くよりもまず助けて貰った礼を言うのが先かと隣に立つ男を見上げれば、不機嫌そうに眉を顰める男と視線が合った。体を張って助けてやったやつから感謝のことばもないんだから、機嫌が悪いのも当然だろう。
「あの、さっきは、」
「ああいうのが好み?」
「え?」
問いかけの意味がわからず首を傾けた俺に、男がすっと顎を動かして示した先には、雑踏に溶け込んでいくもう一人の男の姿があって。ああ、そういうことかと腑に落ちた。
男は不機嫌なわけじゃなくて、俺を軽蔑してるんだろう。男が好きな男、男なら誰でもいい尻の軽いやつ。実際、危ないおやじに付いて行くような馬鹿で、それが俺の現実だった。今さら傷つくことなんて何もないはずなのに、男の嫌悪に満ちた視線が胸に突き刺さってずきりと痛んだ。
昼間見た、拓真さんの姿が頭を過ぎる。
「だったら、なんだよ」
無様に震える声はまるで俺自身のようだ。
「あんたが相手、してくれんの?」
俺は俺自身を傷つけたかったのかもしれない。だから男の耳元にそう囁いた。せっかく助けてやったのに、と怒ればいい。さっきの男たちをぶちのめしたように、俺のことも殴ればいい。眉を寄せて俺を睨む男に、余裕の笑みを浮かべてみせる。こんなことは慣れっこなんだと虚勢を張りたかった。まさか男が俺の挑発に乗るなんて思ってもみなかったのだ。
「いいよ。じゃあ、俺んち来いよ」
男の是という返事がうまく呑み込めずにことばに詰まる。
「え、あ、あんたなに言って、」
「啓」
「は?」
「あんたじゃなくて。俺の名前、啓だから」
「はあ……」
「お前は? 名前なんつーの?」
唐突に自己紹介を始めた男が、にこにこと笑顔を浮かべて俺を見つめている。近寄りがたいほど整った顔立ちをしているくせに、笑うと妙に人懐っこくなるなんて反則だと思う。投げやりになっていた俺の気持ちがすっかり削がれ、男のペースに嵌ってしまったのはそのせいだ。
「幸、」
素直に答えようとして、はたと気付く。本名を教えるのはマズいんじゃないかって。男の名前だって本名かどうかなんてわからない。
「へえ、ユキか。もしかして雪?」
俺が途中までしか言わなかった名前にどの漢字を宛てたのかは、イントネーションでなんとなくわかった。絶対に違う字を想像してると思った。だから、頷いた。
「そっか。雪、か」
それなのに、まるですごく大事なものを噛みしめるみたいに名前を呼ばれて、やたらと悪いことをしてる気分になった。
「雪、色白いから。その名前、すげえ似合ってる」
あまりに屈託なく褒められて、さらに罪悪感が募る。
「幸せって字」
「ん?」
「ユキって、幸せって漢字だから」
「幸せの幸?」
「うん」
「そっか。幸か」
本当は幸也だけど、一文字足りないくらいが俺にはお似合いだ。
「俺のは啓蒙とか啓示とかの啓って字な」
「啓?」
小さい声で呟くと、男は嬉しそうに笑みを深めた。
それが俺と啓との、初めての出会いだった。
* * *
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その噂の相手なんだろう。拓真さんの隣には同じ年頃の女の人がいて、その腕の中には赤ちゃんがいた。赤ちゃんの顔を覗き込んで幸せそうに微笑む拓真さんを見て、俺はその場から逃げ出した。
走って、走って、走って。とにかく逃げたかった。拓真さんから。拓真さんの奥さんと赤ちゃんから。残酷な現実から。
俺は男だから、子どもも産めないし、好きな人と結婚もできない。
好きな人に当たり前の幸せをあげることができない。
あんな風に幸せそうな笑顔にすることができない。
俺が男だから、拓真さんは俺を捨てたんだ。
悪いのは、俺。俺自身なんだ。
俺は、俺という存在そのものから、逃げ出したかった。
・
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「君いくら?」
夜の繁華街で男に声を掛けられて、最初は何を言われてるのかわからなかった。けれど値踏みするような男の視線に、その意味を理解した。
男が好きな男。
男に体を売る男。
俺ってやっぱそんな風に見えるんだ。
ははっ……
なんか、笑える。
「五万」
その値段が高いのか安いのかはわからない。この間雑誌で見ていいなと思ったジーンズがそれくらいだったから、口をついて出たのだ。
「交渉成立。じゃ、行こう」
男は俺の答えに満足そうに頷いて口早にそう言うと、強引に俺の手を引っ張って歩き始めた。
冴えない格好の脂ぎったおやじ。
こんな男にたった五万でヤられんのか。
それとも俺がヤるほう? 勃つかな? 俺。
無言で男の後について歩きながらも、これから起きるであろうことに全く現実味が沸かず、まるで他人事のように感じていた。そんな場合じゃないと気づいたのは、路肩に停めてあった車に無理やり乗せられそうになってからだ。
白いステーションワゴンから降りてきたガタイのいい男とおやじの二人がかりで拘束された俺は、これはさすがにヤバいと焦った。がむしゃらに暴れて逃れようとしたけど、二対一という状況は不利すぎる。男二人に上半身と下半身をそれぞれ担がれてバックドアから車の中に放り込まれる直前、横からどしんと衝撃を感じた。と同時に、歩道に転がり落ちて尻もちをつく。
「汚ねえ手で触んじゃねえっ」
そう叫んだ男がひとり、俺を連れ去ろうとした二人を相手に殴り合う……、もとい、一方的に殴りつけるのを唖然として見上げていると、別の誰かに腕を引っ張られた。
「ほら、姫、立てる?」
「は?」
姫?
いや、俺の聞き間違いだろう。
「そこにいると危ないから、こっちおいで」
「え、けど……」
「ん? どっか痛い? 怪我でもしてる?」
「や、俺は大丈夫だけど……」
「ああ、あいつの心配してんの? あいつなら大丈夫だから」
俺が心配するまでもなく、男は確かに強かった。まるでドラマのワンシーンさながら、ほんの数分で男たちを叩きのめし、「覚えてろよっ」なんていかにも悪役じみた捨て台詞を吐いて二人が退散するのを見送ってから、少し離れたところに避難していた俺らの方へ近づいてくる。
「怪我してねえか?」
ちょっと長めの前髪を掻きあげながら問いかけてくる男は、まさにドラマに出てくる俳優、いや、そんじょそこらの俳優やモデルなんかよりずっとイケてる。均整の取れた体躯に驚くほど整った顔立ち、身に付けてるものも雰囲気も洗練されてるというか、オーラがあるというか、とにかく一般人とは一線を画していた。
「大丈夫。怪我とかしてないから」
「や、お前に聞いてねえから」
「だから俺のことじゃなくて、姫の話してるんじゃん」
「姫とか呼ぶな」
「けど姫でしょ?」
「そうだけど……」
「じゃあ、いいじゃん」
「よくねえよ。てかお前うざい。帰れ」
「えー、なにそれー。俺、邪魔者扱い? そんなに姫と二人きりになりたいの?」
「まじうぜえ」
「はいはい。わかりましたー。帰りますよー」
俺の頭越しに繰り広げられている会話の内容にはてなマークが浮かぶ。
やっぱ俺のこと姫って呼んでる?
聞き間違いじゃなかったんだ。
もしかして人違いされてる?
二人の会話に割り込もうと口を開きかけたとき、男に顔を覗き込まれた。俺を助け起こしてくれた方の男だ。よくよく見れば、この男も人形みたいに整った顔をしていて、その作りものめいた綺麗な顔が俺を見てにこりと笑う。
「ってことだから、姫。俺、帰るね」
「え、あ、俺、」
「また会おうねー」
「ちがっ、……ちょっ、まっ」
人違いだと言い出せないまま、バイバイと手を振って去っていく男の後ろ姿を目で追った俺は、こっちの様子を遠巻きに窺っている野次馬が少なからずいることにようやく気付いた。拉致まがいの騒ぎにド派手な乱闘、おまけに超がつくイケメン二人が絡んでいるとなれば、注目されるのは当然といえば当然だ。普段注目を浴びることなんてない平凡で庶民な俺としては、居心地悪いことこのうえない。
早いとこ人違いだと伝えて、この場を立ち去ろう。いや誤解を解くよりもまず助けて貰った礼を言うのが先かと隣に立つ男を見上げれば、不機嫌そうに眉を顰める男と視線が合った。体を張って助けてやったやつから感謝のことばもないんだから、機嫌が悪いのも当然だろう。
「あの、さっきは、」
「ああいうのが好み?」
「え?」
問いかけの意味がわからず首を傾けた俺に、男がすっと顎を動かして示した先には、雑踏に溶け込んでいくもう一人の男の姿があって。ああ、そういうことかと腑に落ちた。
男は不機嫌なわけじゃなくて、俺を軽蔑してるんだろう。男が好きな男、男なら誰でもいい尻の軽いやつ。実際、危ないおやじに付いて行くような馬鹿で、それが俺の現実だった。今さら傷つくことなんて何もないはずなのに、男の嫌悪に満ちた視線が胸に突き刺さってずきりと痛んだ。
昼間見た、拓真さんの姿が頭を過ぎる。
「だったら、なんだよ」
無様に震える声はまるで俺自身のようだ。
「あんたが相手、してくれんの?」
俺は俺自身を傷つけたかったのかもしれない。だから男の耳元にそう囁いた。せっかく助けてやったのに、と怒ればいい。さっきの男たちをぶちのめしたように、俺のことも殴ればいい。眉を寄せて俺を睨む男に、余裕の笑みを浮かべてみせる。こんなことは慣れっこなんだと虚勢を張りたかった。まさか男が俺の挑発に乗るなんて思ってもみなかったのだ。
「いいよ。じゃあ、俺んち来いよ」
男の是という返事がうまく呑み込めずにことばに詰まる。
「え、あ、あんたなに言って、」
「啓」
「は?」
「あんたじゃなくて。俺の名前、啓だから」
「はあ……」
「お前は? 名前なんつーの?」
唐突に自己紹介を始めた男が、にこにこと笑顔を浮かべて俺を見つめている。近寄りがたいほど整った顔立ちをしているくせに、笑うと妙に人懐っこくなるなんて反則だと思う。投げやりになっていた俺の気持ちがすっかり削がれ、男のペースに嵌ってしまったのはそのせいだ。
「幸、」
素直に答えようとして、はたと気付く。本名を教えるのはマズいんじゃないかって。男の名前だって本名かどうかなんてわからない。
「へえ、ユキか。もしかして雪?」
俺が途中までしか言わなかった名前にどの漢字を宛てたのかは、イントネーションでなんとなくわかった。絶対に違う字を想像してると思った。だから、頷いた。
「そっか。雪、か」
それなのに、まるですごく大事なものを噛みしめるみたいに名前を呼ばれて、やたらと悪いことをしてる気分になった。
「雪、色白いから。その名前、すげえ似合ってる」
あまりに屈託なく褒められて、さらに罪悪感が募る。
「幸せって字」
「ん?」
「ユキって、幸せって漢字だから」
「幸せの幸?」
「うん」
「そっか。幸か」
本当は幸也だけど、一文字足りないくらいが俺にはお似合いだ。
「俺のは啓蒙とか啓示とかの啓って字な」
「啓?」
小さい声で呟くと、男は嬉しそうに笑みを深めた。
それが俺と啓との、初めての出会いだった。
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