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大学で嫉妬
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昨夜のあの嵐のような快感は空イキと言うらしい。射精せずにイったのなんてもちろん初めてだ。しかもコックリングは射精を完全に止めるわけではないから、あの状態で空イキしたのは俺にその才能? ポテンシャル? があったってことなんだろうけど……
「いやー、祥吾、まじで可愛かったなー」
ニコニコしながら俺を眺めている圭介にカチンとくる。圭介の気持もわかるから余計にムカつく。
俺だってセックスした相手が中イキして乳首イキして空イキしたら嬉しいよ。
てか俺ってすげえじゃん? テクニシャン? って思って舞い上がるよ。
中イキはともかく、乳首イキも空イキもさせたことねえけどな。
大体、中イキだって演技かもしんねえし。
「うぜえよ、圭介」
「圭介、助けてぇって俺にしがみ付いてきてさー」
「煩いっ!」
学食のいつもの席でコソコソ話をしていたのに、俺が急に大声を出したせいで注目の的だった。それでなくとも圭介は目立つ存在で、みんな圭介に声を掛けたくてうずうずしているのだ。と、思ったら早速……
「祥吾くん、どうしたの? そんな大声出して」
「圭介くんと喧嘩? 二人ともほんと仲いいよねえ」
女の子たちが話しかけてきた。こいつらは圭介狙いのくせに本人には直接話しかけられなくて、まず俺に話しかけてくる。最初の頃は舞い上がってたけど、時間が経つにつれて利用されてるんだってわかってきて落ち込んだのなんの。まあその後は俺もそれを承知で、摘まみ食いさせてもらったりするからお互い様かもしれないけど。
「ねえ、祥吾くん。今夜空いてる?」
「なんで?」
圭介は素知らぬ顔で女の子たちを無視しているので、俺が対応することになるのはいつものことだ。
「うちらのサークルの新歓コンパがあるの」
「ほら、前に祥吾くん、可愛いって言ってた一年の子が来るからどうかと思って」
「え、莉緒ちゃん来るの?」
「うん、さっき来るって言ってたから」
「まじか。けど俺、行っていいの?」
「いいの、いいの。私たちが幹事やってるから」
「なんなら友だちと一緒に来てもらっても……」
女の子たちの視線の先にいるのはもちろん圭介だ。これもいつものことだけど、俺に圭介を誘って欲しいってことなんだろう。
「圭介」
「あ?」
「お前も来る?」
「祥吾お前、行くの?」
「うん、だって莉緒ちゃん来るっていうし」
「へえ」
こういう時に圭介の愛想がいいことは普通ないけど、今日は一段と機嫌が悪い気がする。
「別に嫌なら来なくても。喜んで来そうなやつ他に、」
「行く」
嫌ならマジで来なくていいんですけど……
思いっきり不機嫌そうに眉間に皺を寄せている圭介を真意を知りたくてじっと顔を窺う。
「行く?」
「行く」
女の子たちの方に向き直って「じゃあ圭介と二人で行くわ」と言うと、女の子たちは目に見えて浮足立った。
「わかった。じゃあ二人ね」
「これ、場所とか書いてあるから」
「今夜7時からだから」
「じゃあ、あとでね」
るんるんな足取りで女の子たちが去って行った後、圭介に「おい」と呼ばれて振り返る。
「誰だよ、莉緒ってのは」
「え、圭介知らない? 一年で超可愛い子が入ったの」
「知るかよ。祥吾お前、その莉緒とかいうの狙ってんの?」
「そりゃ狙ってるか狙ってないかって聞かれたら狙ってるけど……」
今までのノリでコンパに行くって言っちゃったけど、正直、莉緒ちゃんもコンパも別にどうでもいいような気がしないでもない。
「邪魔してやる」
うーんと唸っていた俺の耳には圭介の小さな呟きは届かなかった。
「いやー、祥吾、まじで可愛かったなー」
ニコニコしながら俺を眺めている圭介にカチンとくる。圭介の気持もわかるから余計にムカつく。
俺だってセックスした相手が中イキして乳首イキして空イキしたら嬉しいよ。
てか俺ってすげえじゃん? テクニシャン? って思って舞い上がるよ。
中イキはともかく、乳首イキも空イキもさせたことねえけどな。
大体、中イキだって演技かもしんねえし。
「うぜえよ、圭介」
「圭介、助けてぇって俺にしがみ付いてきてさー」
「煩いっ!」
学食のいつもの席でコソコソ話をしていたのに、俺が急に大声を出したせいで注目の的だった。それでなくとも圭介は目立つ存在で、みんな圭介に声を掛けたくてうずうずしているのだ。と、思ったら早速……
「祥吾くん、どうしたの? そんな大声出して」
「圭介くんと喧嘩? 二人ともほんと仲いいよねえ」
女の子たちが話しかけてきた。こいつらは圭介狙いのくせに本人には直接話しかけられなくて、まず俺に話しかけてくる。最初の頃は舞い上がってたけど、時間が経つにつれて利用されてるんだってわかってきて落ち込んだのなんの。まあその後は俺もそれを承知で、摘まみ食いさせてもらったりするからお互い様かもしれないけど。
「ねえ、祥吾くん。今夜空いてる?」
「なんで?」
圭介は素知らぬ顔で女の子たちを無視しているので、俺が対応することになるのはいつものことだ。
「うちらのサークルの新歓コンパがあるの」
「ほら、前に祥吾くん、可愛いって言ってた一年の子が来るからどうかと思って」
「え、莉緒ちゃん来るの?」
「うん、さっき来るって言ってたから」
「まじか。けど俺、行っていいの?」
「いいの、いいの。私たちが幹事やってるから」
「なんなら友だちと一緒に来てもらっても……」
女の子たちの視線の先にいるのはもちろん圭介だ。これもいつものことだけど、俺に圭介を誘って欲しいってことなんだろう。
「圭介」
「あ?」
「お前も来る?」
「祥吾お前、行くの?」
「うん、だって莉緒ちゃん来るっていうし」
「へえ」
こういう時に圭介の愛想がいいことは普通ないけど、今日は一段と機嫌が悪い気がする。
「別に嫌なら来なくても。喜んで来そうなやつ他に、」
「行く」
嫌ならマジで来なくていいんですけど……
思いっきり不機嫌そうに眉間に皺を寄せている圭介を真意を知りたくてじっと顔を窺う。
「行く?」
「行く」
女の子たちの方に向き直って「じゃあ圭介と二人で行くわ」と言うと、女の子たちは目に見えて浮足立った。
「わかった。じゃあ二人ね」
「これ、場所とか書いてあるから」
「今夜7時からだから」
「じゃあ、あとでね」
るんるんな足取りで女の子たちが去って行った後、圭介に「おい」と呼ばれて振り返る。
「誰だよ、莉緒ってのは」
「え、圭介知らない? 一年で超可愛い子が入ったの」
「知るかよ。祥吾お前、その莉緒とかいうの狙ってんの?」
「そりゃ狙ってるか狙ってないかって聞かれたら狙ってるけど……」
今までのノリでコンパに行くって言っちゃったけど、正直、莉緒ちゃんもコンパも別にどうでもいいような気がしないでもない。
「邪魔してやる」
うーんと唸っていた俺の耳には圭介の小さな呟きは届かなかった。
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