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第十五話
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「大変です!兵舎に落雷が落ち、燃え広がっています!300名以上の兵士たちが炎と煙にまかれ、治療を受けています」
ば、ばかな。雨も降っていないのに、落雷だと。
「鬼は祟る」
今度は空耳ではない。
扉の影から、赤い巨体が現れた。
鬼だ。間違いなく鬼だ。私もレコアも、そして、落雷の報告にきた兵士も恐怖で動けない。
鬼がゆっくりと近づき、レコアの頭を巨大な片手で掴み、そのまま持ち上げる。
電撃がレコアに走ったように見え、レコアが口から泡を吹きだした。
「子爵よ。一度だけチャンスをやろう。一度だけだ。間違えれば、お前の妻は死ぬ。答えよ。エリトーチカはどこだ?」
「う、う、裏の蔵だ」
「そうか」
鬼はレコアの頭から手を離した。レコアは泡を吹いたまま床に崩れ落ちた。
鬼はそのまま扉から出ていった。
私は、鬼が部屋からでていくまで、レコアに寄り添えず、恐怖で立ち尽くしたまま身体が動かなかった。
「レ、レコア!しっかりしろ!」
私は、口から泡を吹いている妻に、叫び声をあげる。
ば、ばかな。雨も降っていないのに、落雷だと。
「鬼は祟る」
今度は空耳ではない。
扉の影から、赤い巨体が現れた。
鬼だ。間違いなく鬼だ。私もレコアも、そして、落雷の報告にきた兵士も恐怖で動けない。
鬼がゆっくりと近づき、レコアの頭を巨大な片手で掴み、そのまま持ち上げる。
電撃がレコアに走ったように見え、レコアが口から泡を吹きだした。
「子爵よ。一度だけチャンスをやろう。一度だけだ。間違えれば、お前の妻は死ぬ。答えよ。エリトーチカはどこだ?」
「う、う、裏の蔵だ」
「そうか」
鬼はレコアの頭から手を離した。レコアは泡を吹いたまま床に崩れ落ちた。
鬼はそのまま扉から出ていった。
私は、鬼が部屋からでていくまで、レコアに寄り添えず、恐怖で立ち尽くしたまま身体が動かなかった。
「レ、レコア!しっかりしろ!」
私は、口から泡を吹いている妻に、叫び声をあげる。
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