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3.行政大学校入学編
1 成績がよくない学生はクズ野郎という考えのススメ
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ジェームスさんから、推薦状をもらったので、あとは受験に合格するだけだ。
俺は、入試の日まで王都のエクリン家の屋敷で、行政大学校の受験に向けて、最後の追込みをかけた。
そして、いよいよ、受験日当日。
うん。やばい。俺、緊張している。
ガチガチになりながら、行政大学校の受験会場に向かう。
若奥さんのエスタさんが昼食のサンドウィッチを持たせてくれ、娘さんのジュリちゃんと一緒に見送りをしてくれた。
「アルフ君。緊張しすぎないようにね。普段通りにやれば大丈夫だからね」
とエスタさん。
俺が実はあがり症のヘタレ野郎なのを知っているかのような励ましの言葉。
ありがたやー。頑張ります。
受験会場は、意外に小さく少し拍子抜けした。
受験者は総勢200名いるかどうか、という感じかな?
合格者は70名だから、倍率は3倍ぐらいか。
王家や高位貴族の子弟が通う王立大学や魔術大学校ほど華やかではないし、どちらかというと専門的な知識・技術を学ぶ、職業訓練学校の位置付けなので、致し方ない。
それに、受験者のほとんどは、中央官吏(内官)の子弟が中心だしな。
ちなみに、行政大学校の受験資格があるのが、13歳から15歳までとなっている。
一応、試験を失敗した時の救済処置として、2年間の浪人生活を送れるように配慮されている。ただ、一旦推薦状を入手したとしても、再度翌年受験を場合は、新しい推薦状の提出を要求される。そのため、二浪すると師匠の家に対して、なんども推薦状を書いてもらうことになり、とても申し訳ない思いをすることになる。
きっと最終年の受験のプレッシャーは半端ないだろうな、と他人事ながら想像すると胸が痛くなる。俺は、この試験が失敗したら、母上に泣きついて、浪人させてもらうおう。
『失敗した時のことの考えるとは、いつもながら、安定した小者感よのう。主殿は』
エクスよ。官僚を目指すものとして、万が一失敗した時のために、バックアップオプションを用意しておくのは当然のことだろう。俺の危機管理能力をなめるでないぞ。
『そういうところが、小心者ということよ。まぁ、我は主殿のそういうところは嫌いではないがな』
無事試験に合格した場合は、入学後、3年間、座学と実習を行うことになっている。そのため、卒業時点は、16歳から18歳ということになる。
場合によっては、年上だけど、下級生になるケースもある。ちなみに俺は13歳での受験なので、最年少組ということになる。
俺は、パルスキーの再建で忙しかった合間に、気が付いたら13歳になっていた。自分でもすっかり忘れていたので、祝ってくれる人は誰もいなかった。
唯一、すぐ下の妹が、手紙と手作りのブックカバーと送ってくれた。「小役人のススメ」を俺が大事にいつも持っているので、大事な本が汚れないようにカバーを掛けろ、ということらしい。本当に心優しい妹だ。
兄ちゃんが、お前が将来不幸にならないように全力を尽くすからな。父上や愚兄どもに任しておけない。
受付で、ジェームスさんからの推薦状を渡し、事前に登録していた受験札を確認され、試験会場へ入る。
試験は、筆記試験(①理論的推理、➁算術、③国家論、④経済論、⑤王国教養)と、筆記試験終了後に推薦状の内容についての面接(という名の雑談)だった。
これが王立大学ならば剣技、魔法大学校ならば、魔法の実技といった派手な試験科目があるだろうけど、内官の養成学校たる行政大学校には、そんな派手な試験科目はもちろんないのだよ。ただひたすらカリカリの筆記試験あるのみ。
『魔法大学校ならは、即、特待生で合格じゃろうな。主人殿よ』
『王立大学校ならばどうかな?』
『主殿の得物は小太刀かナイフであろう。剣の腕はたかが知れているから、きっとそちらの方では合格は無理であろうな』
うっ。言い返せないのが悔しい。
そのうち魔法で、小太刀やナイフで剣を形作る、光魔法なんて考案してやろうと心に決める。
そうこうしているうちに試験開始の合図がされた。
まるまる一日かけて試験が終わった感想として、筆記試験は、8割は正解した自信があり、残り2割はあまり自信がない。合格点や評価基準がわからないので、何とも言えないので少し不安になる。
筆記試験を順に振り返ってみる。
①理論的推理は、国家予算の歳入と歳出についての仮定があり、3年後予想される問題点とその対策を述べよ、という内容だった。
→うん。毎年の定型問題なので、特段問題なく解けた。貿易収支に目をつけるのが定石だ。
➁算術は、国家予算と財務状況を説明するために根拠資料をつくる問題だった。
→うん。問題なく解けた。計算のケアレスミスがないことを祈るばかりだ。
③国家論では、国家元首の統治正当性を証明するためにどのような方策が考えられるのか述べよ、で、最後、④王国教養は国の成り立ちと現在の国家体制について説明する内容だった。
→うん。それほど自信はないが、たぶん大丈夫なはず。
ちなみに④のフランド王国の国家体制についてだが、以下のようになっている。
フランド王国は、王家直轄領(中央政府)と貴族領(地方政府)に分かれている。
王家直轄領は皇領といわれ、おおよそ国土半分を占めており、経済中核都市、鉱山、重要な港湾などを含んでいる。
一方、貴族領は、約200の貴族が、国土の残り半分にそれぞれ地方自治政府をつくり、自分の所領を治めている。200も貴族家があると、大小さまざまな領地がある。
基本的には、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、準男爵の6つの爵位の順に領地が徐々に狭くなっていく。実家のプライセン子爵領はちょうど真ん中くらいの領地の広さだ。
王家直轄領の皇領を支える組織は、中央政府の官吏(官僚)(通常は内官と呼ばれる)組織と国軍(通常は軍官と呼ばれる)組織に分かれている。内官、軍官ともに、通常は、領地はもっておらず、中央政府から位にあった給金が支給されている。なお、国王陛下が内官・軍官の統帥権をもっている。
ところで、エクリン家の先代は、財務次官の権力にものを言わせて、慣習に反しパルスキーの町を買い取った。中央政府官僚は、滅私の精神で国王陛下に使えることを美徳する。そのため、蓄財につながる、町の所有権を購入したことで、カネに卑しいと思われ、周りからの反発は大きかったと思う。だから、町の差配に失敗した際、降格処分を受けたのも容易に推測できる。
見事、出る杭が打たれてしまった訳だ。
内官の階位は、一位の摂政、二位の大臣、三位の次官、四位の局長、五位の審議官、六位の局補官をはじめ9つに位付けされており、省庁は12に分かれている。
一方、軍官の階級は、上から順に、大将、中将、少将の3つの将官、大佐、中佐、少佐の3つの佐官、と、それ以下の階級に分かれている。
貴族の爵位と内官・軍官の階位は、いずれもピラミッド構造となっており、同じ爵位・階位・階級は同等とみられ、すべて貴族扱いとなる。例えば、トップの摂政・大将・公爵は同等とか、階位3位の政務官・少将・伯爵は同等の位であるとみられる。
あと、内官の七位と軍官の大尉よりも下の位は、貴族扱いはされない。
それと、地方貴族の方が、自治政府の長官なので、表向きは尊重されるが、実際上は、中央政府の内官・軍官の方が権限をもっている。
中央政府の国策に地方政府は従わないとならないし、王都で大きな土木工事があるときは、地方貴族のお金と労働力が駆り出される。
また、いざ隣国などと戦争になった場合は、地方貴族は自軍を率いて参戦するが、中央政府の軍官(多くの場合は大将位)が総指揮を握ることなる。
行政大学校に無事入学し、卒業できれば、俺も晴れて中央官吏(内官)の仲間入りとなる。もちろん、初めは階位などなく見習い扱いではあるけれども。成績が上位順に好きな部署の希望が出せる。
裏返すと、成績がよくない学生はクズ野郎ということだろう。
俺の希望は、魔法や工業技術情報を司る魔法技術省(通称、魔技省)だ。
戦争から遠ざかる意味で最も安全な戦時後方支援部署となっている。魔王のエクスちゃんと一緒に魔法と技術を開発し放題だ。るんるん。
『主殿よ。子ども扱いするでないぞ。』
エクスの文句は聞こえないふりをする。
なんとか合格していることを祈るのみ。
俺は、入試の日まで王都のエクリン家の屋敷で、行政大学校の受験に向けて、最後の追込みをかけた。
そして、いよいよ、受験日当日。
うん。やばい。俺、緊張している。
ガチガチになりながら、行政大学校の受験会場に向かう。
若奥さんのエスタさんが昼食のサンドウィッチを持たせてくれ、娘さんのジュリちゃんと一緒に見送りをしてくれた。
「アルフ君。緊張しすぎないようにね。普段通りにやれば大丈夫だからね」
とエスタさん。
俺が実はあがり症のヘタレ野郎なのを知っているかのような励ましの言葉。
ありがたやー。頑張ります。
受験会場は、意外に小さく少し拍子抜けした。
受験者は総勢200名いるかどうか、という感じかな?
合格者は70名だから、倍率は3倍ぐらいか。
王家や高位貴族の子弟が通う王立大学や魔術大学校ほど華やかではないし、どちらかというと専門的な知識・技術を学ぶ、職業訓練学校の位置付けなので、致し方ない。
それに、受験者のほとんどは、中央官吏(内官)の子弟が中心だしな。
ちなみに、行政大学校の受験資格があるのが、13歳から15歳までとなっている。
一応、試験を失敗した時の救済処置として、2年間の浪人生活を送れるように配慮されている。ただ、一旦推薦状を入手したとしても、再度翌年受験を場合は、新しい推薦状の提出を要求される。そのため、二浪すると師匠の家に対して、なんども推薦状を書いてもらうことになり、とても申し訳ない思いをすることになる。
きっと最終年の受験のプレッシャーは半端ないだろうな、と他人事ながら想像すると胸が痛くなる。俺は、この試験が失敗したら、母上に泣きついて、浪人させてもらうおう。
『失敗した時のことの考えるとは、いつもながら、安定した小者感よのう。主殿は』
エクスよ。官僚を目指すものとして、万が一失敗した時のために、バックアップオプションを用意しておくのは当然のことだろう。俺の危機管理能力をなめるでないぞ。
『そういうところが、小心者ということよ。まぁ、我は主殿のそういうところは嫌いではないがな』
無事試験に合格した場合は、入学後、3年間、座学と実習を行うことになっている。そのため、卒業時点は、16歳から18歳ということになる。
場合によっては、年上だけど、下級生になるケースもある。ちなみに俺は13歳での受験なので、最年少組ということになる。
俺は、パルスキーの再建で忙しかった合間に、気が付いたら13歳になっていた。自分でもすっかり忘れていたので、祝ってくれる人は誰もいなかった。
唯一、すぐ下の妹が、手紙と手作りのブックカバーと送ってくれた。「小役人のススメ」を俺が大事にいつも持っているので、大事な本が汚れないようにカバーを掛けろ、ということらしい。本当に心優しい妹だ。
兄ちゃんが、お前が将来不幸にならないように全力を尽くすからな。父上や愚兄どもに任しておけない。
受付で、ジェームスさんからの推薦状を渡し、事前に登録していた受験札を確認され、試験会場へ入る。
試験は、筆記試験(①理論的推理、➁算術、③国家論、④経済論、⑤王国教養)と、筆記試験終了後に推薦状の内容についての面接(という名の雑談)だった。
これが王立大学ならば剣技、魔法大学校ならば、魔法の実技といった派手な試験科目があるだろうけど、内官の養成学校たる行政大学校には、そんな派手な試験科目はもちろんないのだよ。ただひたすらカリカリの筆記試験あるのみ。
『魔法大学校ならは、即、特待生で合格じゃろうな。主人殿よ』
『王立大学校ならばどうかな?』
『主殿の得物は小太刀かナイフであろう。剣の腕はたかが知れているから、きっとそちらの方では合格は無理であろうな』
うっ。言い返せないのが悔しい。
そのうち魔法で、小太刀やナイフで剣を形作る、光魔法なんて考案してやろうと心に決める。
そうこうしているうちに試験開始の合図がされた。
まるまる一日かけて試験が終わった感想として、筆記試験は、8割は正解した自信があり、残り2割はあまり自信がない。合格点や評価基準がわからないので、何とも言えないので少し不安になる。
筆記試験を順に振り返ってみる。
①理論的推理は、国家予算の歳入と歳出についての仮定があり、3年後予想される問題点とその対策を述べよ、という内容だった。
→うん。毎年の定型問題なので、特段問題なく解けた。貿易収支に目をつけるのが定石だ。
➁算術は、国家予算と財務状況を説明するために根拠資料をつくる問題だった。
→うん。問題なく解けた。計算のケアレスミスがないことを祈るばかりだ。
③国家論では、国家元首の統治正当性を証明するためにどのような方策が考えられるのか述べよ、で、最後、④王国教養は国の成り立ちと現在の国家体制について説明する内容だった。
→うん。それほど自信はないが、たぶん大丈夫なはず。
ちなみに④のフランド王国の国家体制についてだが、以下のようになっている。
フランド王国は、王家直轄領(中央政府)と貴族領(地方政府)に分かれている。
王家直轄領は皇領といわれ、おおよそ国土半分を占めており、経済中核都市、鉱山、重要な港湾などを含んでいる。
一方、貴族領は、約200の貴族が、国土の残り半分にそれぞれ地方自治政府をつくり、自分の所領を治めている。200も貴族家があると、大小さまざまな領地がある。
基本的には、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、準男爵の6つの爵位の順に領地が徐々に狭くなっていく。実家のプライセン子爵領はちょうど真ん中くらいの領地の広さだ。
王家直轄領の皇領を支える組織は、中央政府の官吏(官僚)(通常は内官と呼ばれる)組織と国軍(通常は軍官と呼ばれる)組織に分かれている。内官、軍官ともに、通常は、領地はもっておらず、中央政府から位にあった給金が支給されている。なお、国王陛下が内官・軍官の統帥権をもっている。
ところで、エクリン家の先代は、財務次官の権力にものを言わせて、慣習に反しパルスキーの町を買い取った。中央政府官僚は、滅私の精神で国王陛下に使えることを美徳する。そのため、蓄財につながる、町の所有権を購入したことで、カネに卑しいと思われ、周りからの反発は大きかったと思う。だから、町の差配に失敗した際、降格処分を受けたのも容易に推測できる。
見事、出る杭が打たれてしまった訳だ。
内官の階位は、一位の摂政、二位の大臣、三位の次官、四位の局長、五位の審議官、六位の局補官をはじめ9つに位付けされており、省庁は12に分かれている。
一方、軍官の階級は、上から順に、大将、中将、少将の3つの将官、大佐、中佐、少佐の3つの佐官、と、それ以下の階級に分かれている。
貴族の爵位と内官・軍官の階位は、いずれもピラミッド構造となっており、同じ爵位・階位・階級は同等とみられ、すべて貴族扱いとなる。例えば、トップの摂政・大将・公爵は同等とか、階位3位の政務官・少将・伯爵は同等の位であるとみられる。
あと、内官の七位と軍官の大尉よりも下の位は、貴族扱いはされない。
それと、地方貴族の方が、自治政府の長官なので、表向きは尊重されるが、実際上は、中央政府の内官・軍官の方が権限をもっている。
中央政府の国策に地方政府は従わないとならないし、王都で大きな土木工事があるときは、地方貴族のお金と労働力が駆り出される。
また、いざ隣国などと戦争になった場合は、地方貴族は自軍を率いて参戦するが、中央政府の軍官(多くの場合は大将位)が総指揮を握ることなる。
行政大学校に無事入学し、卒業できれば、俺も晴れて中央官吏(内官)の仲間入りとなる。もちろん、初めは階位などなく見習い扱いではあるけれども。成績が上位順に好きな部署の希望が出せる。
裏返すと、成績がよくない学生はクズ野郎ということだろう。
俺の希望は、魔法や工業技術情報を司る魔法技術省(通称、魔技省)だ。
戦争から遠ざかる意味で最も安全な戦時後方支援部署となっている。魔王のエクスちゃんと一緒に魔法と技術を開発し放題だ。るんるん。
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2024年10月追記
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