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許婚様と恥ずかし嬉しのペアルック
しおりを挟む私は私でメルヘンランドにて、ディナー&パレードを存分に楽しみ、私はサプライズで許婚様へお土産を購入して帰宅しました。
許婚だからこそ、お揃いの物を持ちたいと思ったのです。
許婚様は私のことを想ってくださっている。私も許婚様のことをお慕いしているので、それぐらいは許されることなのではないかと、少しウフウフ気分で許婚様が待っている玄関まで向かった。
「おはようございます」
「あぁ、おはよう」
「だんだん、冷えてきましたわねぇ」
「あぁ。ちゃんと、暖かい格好しろよ」
「あの……実は、怜さんにお願いがありまして……」
「なんだ、言ってみろ」
「その……これを、ペアルックしていただきたいのです……」
メルヘンランドでは、基本的に可愛らしいグッズが売られている。
しかし、中には数少ない貴重でシンプルなグッズも売られているのです。
アルファベットと数種類の宝石が付いた、男性でも使えそうなキーホルダー。
これなら恥ずかしくないかな……と思い、勇気を出して購入しました。
「これは……」
「えぇ。名前の頭文字が付いた、キーホルダーです。私には怜さんの、怜さんには私の頭文字が付いたキーホルダーです。使っていただけませんかっ!?」
はぁああ~っ!語尾に少し、勢いがついてしまいましたわ。
どうなのかしら……許婚様は、私とペアルック……してくださるのかしら。
「えっと……その、だな」
「はい……」
「正直言うと……とても嬉しい」
「えっ」
「どこに付けるかは自由、でいいのか?」
「はい!付けてくださるのなら、どこにでも!」
「そうか、分かった。付けよう」
「ありがとうございます!後、他にも……」
私のわがままも、受け入れてくださるだなんて……なんて素敵な殿方なのでしょうか。
もしかすると、彼は神様なのでしょうか……有難や、ですわ。
あまりの嬉しさに、色々とお土産を渡してしまいました。
何だか、ファンの方にいただいたかのように両手が塞がるほど、私のお土産でいっぱいになった許婚様なのでした。
後日───
うんと悩まれたのでしょうか。許婚様は通学鞄につけてくださいました。
鞄が揺れる度に、キラキラと輝いているキーホルダー。
私も同じく、許婚様と同じように通学鞄にキーホルダーをつけました。
これでお揃いの秘密の“ペアルック”ですわ……!
ウフウフ気分でウフウフしながら、私はいつもよりもご機嫌で学校に登校したのでした。
許婚様とはいえ好きな方との“ペアルック”は何だか、いつもとは違った気分にさせてくれるものなのですね!
更に、許婚様のことが気になってきましたわ。
本当に、許婚様はお優しい方です。
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