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62. 後は任せておけ
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「き、貴様。公爵令嬢とか絶対嘘だろ!?」
なかば、私に引きずられるよう走りながら。
フォード王子は、ぜぇぜぇと息を切らしながらそう言いました。
「ひめさまは、本当に肝が据わってるな。
俺たちを見ても驚かないどころか、こんな中を顔色1つ変えず走り抜けるとはな!?」
「まだ死にたくありませんからね!」
走り抜ける私を守るように、何人かの魔族が併走していました。
「こんな状況で、何故そんなに落ち着いてるんだ。
死ぬのが怖くないのか?」
呆然としたように呟くフォード王子。
「誰かに国外追放されたせいですかね?
初めて魔族領で魔族に襲われた日を思えば、信じられるものがあるだけ、何も怖くありませんよ」
私は皮肉交じりに答えます。
フォード王子は、ハッとしたような表情を浮かべると
「そうか。そうだよな……。
……本当にすまなかった」
絞りだすような声で、そう口にするのでした。
もっとも今更謝られたところで、過去は何も変わりません。
そんな事より……
「過去を悔いるぐらいなら。
どうすれば、この場の悲劇を回避できるかだけを考えてください」
――私と魔王様が夢見た、和平交渉
――どうか力を貸してください
これからのことを考える方が、はるかに有意義ですから。
◇◆◇◆◇
そうして、私たちは無事に魔王様のもとに辿り着いたのでした。
「儀式魔法は見たことありますよね?」
「ああ。そんな使い勝手の悪いもの、学んで何のためになるんだと思っていたが。
こうして使う機会が訪れるとはな……」
魔王様とメディアルは、どうにか光り輝く鎖から抜け出そうと必死になっています。
しかし、さすがは最上位の拘束魔法。
2人を戒める鎖は、ピクリともしないようでした。
「何の用だ?
まんまとしてやられたよ。魔王とその弟が殺されれば、魔王一族の血も潰える。
こうも見事にやられると、怒る気すら失せるね」
私の顔を見るなり、メディアルが嫌みを言ってきました。
「このような目にあわせてしまって、申し訳ありません。
愚かな国王に代わって、お詫びいたします」
「けっ。口ではなんとでも言えるさ。
……こいつが、魔族との和平を望んでるのは本当なんだろうけどさ」
でも現実はこうだ、とメディアルは吐き捨てます。
返す言葉もありませんでした。
「フィーネに非がないのは、分かっているだろう?
それに元はといえば、罠を見抜けずみすみすフィーネを行かせた余にも責任がある」
「昔からその甘さが命取りになると、何度も言っただろうが!」
「貴様こそ、昔からやることなすこと過激すぎると何度も忠告したはずだ」
私を放って、言い争いをはじめるふたりの魔族。
「……ところで、メディアル様がヴァルフレア様の弟というのは?」
「そう言えば、言ってなかったか?
処刑することなく、人間界に力を封じて追放なんて甘い対応は、俺が魔王の血を引いてなかったらあり得なかっただろうね」
メディアルの言葉に驚き、私が魔王様に視線で問いかけると
「事実だ」
返ってきたのは短い肯定。
「ヴァルフレア様。
これから、この儀式魔法を解除します。
この場にいる人間を、出来るだけ殺さず無力化して欲しいのですが。できますか?」
「善処しよう」
この場に集められた騎士団員を目にしても、魔王様は自信に満ちた言葉を返します。
頼もしい限りです。
「おい、フィーネ。
こっちの魔族は、ものすごく人間を恨んでそうに見えるが。
本当に儀式魔法を解除して、大丈夫なんだろうな?」
問題はメディアルの方でしょうか。
さきほどの言葉に加えて……
「『人間の皆殺し』を命じられていますからね……」
魔王の血を引くもの――メディアル。
その力は魔王様に匹敵するほどの物でしょう。
……ジュリーヌさんも、厄介なものを残していってくれたものです。
「……ヴァルフレア様だけ、解除することはできないんですか?」
「この儀式魔法は、範囲を対象にかけられたものだ。
魔王の拘束だけをピンポイントに解除、なんて芸当は不可能だな」
「困りましたね……」
魔王様と同じぐらい強大な魔族を、ここで解き放つわけにもいきません。
かといってこのままだと国王の思い通りに、やがてはこの場の全員が殺されることになってしまいます。
そう悩んでいましたが、
「……心配する必要はないぜ。
そもそも契約は不成立だ。
とんだ横槍を入れられて、すっかり興が削がれちまった」
メディアルは、飄々とそう呟きました。
「……ヴァルフレア様。
メディアルの発言は、信用してよいものでしょうか?」
「ああ、問題ない」
私の質問に、魔王様はそう答えました。
「この場は、余とフィーネに預けるという意思表示だ。
メディアルは昔から思考が両極端で、危なっかしい奴だったがな。
人間を滅ぼそうとしたのも、仲間の魔族を大切に思えばこそ」
昔を懐かしむように、魔王様が言葉を続けます。
一方のメディアルは、分かったようなことを言いやがってと面白くなさそうな反応。
「そんな中、人間の中にも信用できそうな奴が見つかったんだ。
わざわざ行動を起こす必要もなくなったのだろう?」
これまでの光景を見て、信用できそうな人間ですか?
ジュリーヌさんも、ここにいるバカ王子も論外でしょうし。
国王は人間の汚点ですし、むしろ人間に絶望しそうなものですが。
「……おい、魔王。
面白いことを言うじゃねえか。
おまえとはいずれ真の魔王の座をかけて、勝負しないといけないな」
「ふん。無事に帰れたら、考えておこう」
もともと選択肢は多くありません。
私は、ヴァルフレア様の言葉を信じることにしました。
「フォード王子、お願いします」
「……フィーネ、貴様の判断を信じよう」
フォード王子は、軽くうなずくと儀式魔法の結界に向き合います。
――パチンッ
何かを弾き出すような音とともに。
魔王様とメディアルを戒めていた鎖が、弾け飛んだのでした。
「ヴァルフレア様!
無事でよかったです」
「ふん。
余が、人間ごときの放つ魔法程度でどうにかなるとでも思ったか?」
神聖魔法は、基本的に魔族にとって毒です。
「そんなこと言って、もうボロボロじゃないですか。
強がらないでください」
拘束を目的としているため、直接の殺傷力はありませんが。
それでも、国王による強烈な聖属性の魔力を浴び続けることになったのです。
外傷こそありませんが、体は毒に侵されてボロボロになっていました。
「今、治しますね」
魔王様の肩に手をあて私は初級の回復魔法を発動。
魔族にも効果のある自身の魔法の特殊性に、今ほど感謝したことはありません。
「手間をかけたな」
――後は任せておけ
回復魔法をかけ終えると。
魔王様は労るように私の頭を軽く撫でると、力強くそう言い切ったのでした。
儀式魔法による戒めが解かれたのに気が付いたのでしょう。
騎士団の面々が、絶望的な表情を浮かべています。
「……殺さないでくださいね」
「当然だ」
この場で戦う人間と魔族を見ながら、魔王様はいったい何を思ったのか。
その横顔からは、感情を読み取ることはできませんでした。
何を思っていたとしても、やるべきことは変わらないとばかりに。
――グラビティ・プレス
魔王様の力は圧倒的でした。
たった1回魔法を唱えるだけで、この場にいた人間は膝をついたのでした。
なかば、私に引きずられるよう走りながら。
フォード王子は、ぜぇぜぇと息を切らしながらそう言いました。
「ひめさまは、本当に肝が据わってるな。
俺たちを見ても驚かないどころか、こんな中を顔色1つ変えず走り抜けるとはな!?」
「まだ死にたくありませんからね!」
走り抜ける私を守るように、何人かの魔族が併走していました。
「こんな状況で、何故そんなに落ち着いてるんだ。
死ぬのが怖くないのか?」
呆然としたように呟くフォード王子。
「誰かに国外追放されたせいですかね?
初めて魔族領で魔族に襲われた日を思えば、信じられるものがあるだけ、何も怖くありませんよ」
私は皮肉交じりに答えます。
フォード王子は、ハッとしたような表情を浮かべると
「そうか。そうだよな……。
……本当にすまなかった」
絞りだすような声で、そう口にするのでした。
もっとも今更謝られたところで、過去は何も変わりません。
そんな事より……
「過去を悔いるぐらいなら。
どうすれば、この場の悲劇を回避できるかだけを考えてください」
――私と魔王様が夢見た、和平交渉
――どうか力を貸してください
これからのことを考える方が、はるかに有意義ですから。
◇◆◇◆◇
そうして、私たちは無事に魔王様のもとに辿り着いたのでした。
「儀式魔法は見たことありますよね?」
「ああ。そんな使い勝手の悪いもの、学んで何のためになるんだと思っていたが。
こうして使う機会が訪れるとはな……」
魔王様とメディアルは、どうにか光り輝く鎖から抜け出そうと必死になっています。
しかし、さすがは最上位の拘束魔法。
2人を戒める鎖は、ピクリともしないようでした。
「何の用だ?
まんまとしてやられたよ。魔王とその弟が殺されれば、魔王一族の血も潰える。
こうも見事にやられると、怒る気すら失せるね」
私の顔を見るなり、メディアルが嫌みを言ってきました。
「このような目にあわせてしまって、申し訳ありません。
愚かな国王に代わって、お詫びいたします」
「けっ。口ではなんとでも言えるさ。
……こいつが、魔族との和平を望んでるのは本当なんだろうけどさ」
でも現実はこうだ、とメディアルは吐き捨てます。
返す言葉もありませんでした。
「フィーネに非がないのは、分かっているだろう?
それに元はといえば、罠を見抜けずみすみすフィーネを行かせた余にも責任がある」
「昔からその甘さが命取りになると、何度も言っただろうが!」
「貴様こそ、昔からやることなすこと過激すぎると何度も忠告したはずだ」
私を放って、言い争いをはじめるふたりの魔族。
「……ところで、メディアル様がヴァルフレア様の弟というのは?」
「そう言えば、言ってなかったか?
処刑することなく、人間界に力を封じて追放なんて甘い対応は、俺が魔王の血を引いてなかったらあり得なかっただろうね」
メディアルの言葉に驚き、私が魔王様に視線で問いかけると
「事実だ」
返ってきたのは短い肯定。
「ヴァルフレア様。
これから、この儀式魔法を解除します。
この場にいる人間を、出来るだけ殺さず無力化して欲しいのですが。できますか?」
「善処しよう」
この場に集められた騎士団員を目にしても、魔王様は自信に満ちた言葉を返します。
頼もしい限りです。
「おい、フィーネ。
こっちの魔族は、ものすごく人間を恨んでそうに見えるが。
本当に儀式魔法を解除して、大丈夫なんだろうな?」
問題はメディアルの方でしょうか。
さきほどの言葉に加えて……
「『人間の皆殺し』を命じられていますからね……」
魔王の血を引くもの――メディアル。
その力は魔王様に匹敵するほどの物でしょう。
……ジュリーヌさんも、厄介なものを残していってくれたものです。
「……ヴァルフレア様だけ、解除することはできないんですか?」
「この儀式魔法は、範囲を対象にかけられたものだ。
魔王の拘束だけをピンポイントに解除、なんて芸当は不可能だな」
「困りましたね……」
魔王様と同じぐらい強大な魔族を、ここで解き放つわけにもいきません。
かといってこのままだと国王の思い通りに、やがてはこの場の全員が殺されることになってしまいます。
そう悩んでいましたが、
「……心配する必要はないぜ。
そもそも契約は不成立だ。
とんだ横槍を入れられて、すっかり興が削がれちまった」
メディアルは、飄々とそう呟きました。
「……ヴァルフレア様。
メディアルの発言は、信用してよいものでしょうか?」
「ああ、問題ない」
私の質問に、魔王様はそう答えました。
「この場は、余とフィーネに預けるという意思表示だ。
メディアルは昔から思考が両極端で、危なっかしい奴だったがな。
人間を滅ぼそうとしたのも、仲間の魔族を大切に思えばこそ」
昔を懐かしむように、魔王様が言葉を続けます。
一方のメディアルは、分かったようなことを言いやがってと面白くなさそうな反応。
「そんな中、人間の中にも信用できそうな奴が見つかったんだ。
わざわざ行動を起こす必要もなくなったのだろう?」
これまでの光景を見て、信用できそうな人間ですか?
ジュリーヌさんも、ここにいるバカ王子も論外でしょうし。
国王は人間の汚点ですし、むしろ人間に絶望しそうなものですが。
「……おい、魔王。
面白いことを言うじゃねえか。
おまえとはいずれ真の魔王の座をかけて、勝負しないといけないな」
「ふん。無事に帰れたら、考えておこう」
もともと選択肢は多くありません。
私は、ヴァルフレア様の言葉を信じることにしました。
「フォード王子、お願いします」
「……フィーネ、貴様の判断を信じよう」
フォード王子は、軽くうなずくと儀式魔法の結界に向き合います。
――パチンッ
何かを弾き出すような音とともに。
魔王様とメディアルを戒めていた鎖が、弾け飛んだのでした。
「ヴァルフレア様!
無事でよかったです」
「ふん。
余が、人間ごときの放つ魔法程度でどうにかなるとでも思ったか?」
神聖魔法は、基本的に魔族にとって毒です。
「そんなこと言って、もうボロボロじゃないですか。
強がらないでください」
拘束を目的としているため、直接の殺傷力はありませんが。
それでも、国王による強烈な聖属性の魔力を浴び続けることになったのです。
外傷こそありませんが、体は毒に侵されてボロボロになっていました。
「今、治しますね」
魔王様の肩に手をあて私は初級の回復魔法を発動。
魔族にも効果のある自身の魔法の特殊性に、今ほど感謝したことはありません。
「手間をかけたな」
――後は任せておけ
回復魔法をかけ終えると。
魔王様は労るように私の頭を軽く撫でると、力強くそう言い切ったのでした。
儀式魔法による戒めが解かれたのに気が付いたのでしょう。
騎士団の面々が、絶望的な表情を浮かべています。
「……殺さないでくださいね」
「当然だ」
この場で戦う人間と魔族を見ながら、魔王様はいったい何を思ったのか。
その横顔からは、感情を読み取ることはできませんでした。
何を思っていたとしても、やるべきことは変わらないとばかりに。
――グラビティ・プレス
魔王様の力は圧倒的でした。
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