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第七章 闘技大会編

それぞれの結果

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それぞれの結果


すごい。この大会はすごい!
まさかこんなにもレベルが高いとは思わなかった。予選は一瞬で終わらしてしまったから分からなかったが、強い奴がいっぱいいたんだろう。
少なくとも、決勝トーナメント進出者達に弱い奴はいない。決勝トーナメント第6戦目まで観戦してきたが、全員がSSランク冒険者上位、もしくはそれ以上の力を持っている。


特に───。

第1戦目の勝者、剣舞の達人シュミレーヌ。 

第2戦目の勝者、獣人界からの使者レクジ・ガルバン。

第3戦目の勝者、正体不明の参加者セティ。

第4戦目の2人、謎の魔法使いマイトと糸魔法の使い手シャカ。

第5戦目の勝者、SSランク冒険者6色シックスの《剛腕》クロノ。

第6戦目の勝者、謎の武器使いルイ。


──今挙げたこの人たちはその中でも規格外だ。

まず剣舞の達人シュミレーヌについてだが、この人は技術と身体の使い方がすごい。まるで踊っているかのように敵を攻撃して、翻弄する。
そして予測不能な身のこなしによって攻撃を避ける。前世でいうバレエみたいな動きだ。
まさに踊って戦うという言葉がピッタリ当てはまる。
次の対戦相手の、前回大会優勝者も相当苦戦するだろう。


獣人界からの使者レクジ・ガルバンって人と正体不明の参加者セティって人についてはよく分からなかった。
どちらも、魔法やスキルを使った気配は無く、単純な身体能力だけで試合を終わらせたからだ。

相手が弱かったわけではない。むしろ強かった。
特にレクジ・ガルバンの対戦相手、速さで成りがった男アクセルは相当強かったと思う。
カテリーナ以上の速さに、その速さを生かした剣技。はたから見たら厄介な相手だ。それにレクジ・ガルバンは見たところ二刀流の大剣使いだ。素早い相手は相性が最悪なはず。

だが、そんなことは全然関係なかった。
相手の剣を全て防御しはね返す。隙を見つけて、単純な身体能力で一瞬で駆け寄り、蹴りで気絶させる。
とんでもない奴だ。下手したらノヴァさん以上かもしれない。


正体不明の参加者セティに至っては一瞬で試合を終わらせてしまった。笛が鳴った瞬間、身体能力で駆け寄り殴りを入れる。それで試合終了だ。
スキルも使ってない殴りで魔道具破壊とかヤバくね?
次の準々決勝ではレクジ・ガルバンと当たる。どちらも本気を出していないので、勝敗が楽しみだ。


次に第4戦目の謎の魔法使いマイトと糸魔法の使い手シャカだが、こちらも中々すごかった。

まず糸魔法の使い手シャカは、ごく稀に特殊な魔法を持って生まれてくるというやつだろう。
広範囲の攻撃に拘束、防御まで出来る糸魔法。万能すぎる。全てを糸魔法一つで出来てしまう。
一見すると、メリットしかないように思えるがデメリットもある。
それは扱う難しさだ。多分相当な努力とセンスが無ければあのレベルまでは辿りつかないと思う。


謎の魔法使いマイトについては本当に謎だ。Sランクの魔物デススネークが使うアシッドショットや、SSランクの魔物ブラッドサイクロプスが使う炎獄陣に類似しているが、人間が魔物のスキルを使えるわけが無いし。
謎だ。
マイトの次の対戦相手はクロノさんだ。どうか気をつけてほしい。


そのクロノさんは言わずもがな普通に強い。華麗な大剣捌きは歳を感じさせない。むしろ前よりキレがかかってる気がする。俺がいない間に鍛錬を積んでたのか?


そして最後にルイについてだ。
正直この大会で一番驚いたのはルイだ。俺が地球から転生させてまだ2ヶ月も経っていないのに、この高レベルな大会に参加して、尚且つ決勝トーナメントに進出してるのが信じられない。
そりゃまあ転生するときにチートを授けたが、それにしても成長スピードが尋常じゃない。

ルイの戦闘スタイルは武術だ。対戦相手の執事で体術使いの奴といい勝負をしていた。武術の試合というのは普通観ていてもつまらないものだが、今回は違った。色んな技に高度な技術を見れてすごい勉強になった。

と思って観ていたが、なんでルイはそんなに武術が出来るの?
もしかして地球でなんかやってたとか?
じゃなきゃSSランク冒険者上位レベルの人と渡り合えるわけがない。
そこら辺は後ほどルイに聞くとしよう。

とまぁ疑問に思ったことはコレだけではない。ルイは対戦表発表の時に、謎の武器使いと呼ばれていた。
にも関わらず第6戦目で武器は使っていない。

すなわち予選で謎の武器使いを使ったが、決勝トーナメント進出者たちに見られたくないため武術で戦った。
そういうことだと推察出来る。
謎の武器、一体何を使ったんだ? 

もし、第7戦目で俺たち生徒チームが勝てば次はルイと戦うことになる。いや、勝つことは確定だな。
そうなったら嫌でもその謎の武器とやらを引き出してやるか。



とまぁそんな感じで第7戦目、俺たちの番が来たわけだ。いっちょボコすとしますか。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

すみません!今回は文だけで退屈だったと思いますが、説明しようとするとどうしてもこうなってしまって。

次回からは戦闘なので楽しみにしていてください!
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