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学園生活開始~学園祭。
43話『マイベストフレンド』
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※エミリア視点に戻ります。
私が寝込んでから5日も経過した。
私って寝すぎじゃない?
学園とベリアル様のことが気になってしょうがない。
寝室の天幕つきベッドに上半身だけ起こした状態で
お母様の特製スープを飲んで落ち着く。
「体調はどうかしら?」
「大丈夫」
メーデにスープ椀を渡して、カーラにお湯で濡らしたタオルで
汗をふき取ってもらう。
新しいパジャマに着替えてちょっとだけサッパリしたところで、
お母様に熱を測ってもらった。
「んー。明日まで安静にして、熱が出ないようなら
明後日から、授業を受けてもいいわよ」
「わかった」
「食事は、出来るだけリゾット系にしなさい。
木の実系は抜いてもらってね。あと、油系も。
食欲がどうしても出ない時は、果物を食べるのよ。
それと、水分は出来るだけ多めに取ること。わかった?」
前世のお母さんも私が風邪のとき同じ事言ってたなぁ。
ちょっと可笑しくなった。
「ふふ。わかった。ありがと」
コンコン!!
寮の扉を叩くドアノッカーの音がした。
来客かな?
メーデがすばやく寝室を出て行く。
「エミリア様、ご学友のベリアル様とマリエラ様がお見えになっております。
お通ししますか?」
おおおー!
ベリアル様はいつも来てくれるけど、マリエラ様が来るなんて珍しい!
何の用事かな?サロンについてだろうか?
純粋にお見舞いだったら嬉しいかも!
私が寝込んでから、最初の日にだけマリエラとレヴァンヌ様が
お見舞いに来てくれた。
また他愛ない話と授業の内容を聞けるのは嬉しい。
「入れてさしあげて!」
私は、メーデに指示を出す。
メーデは2人のもとに戻っていった。
2人は挨拶そこそこに寝室に入ってきた。
「失礼いたしますわ」 「失礼する」
2人は先に母と軽く挨拶をすませてからこちらに向かう。
「お久しぶりです。エミリア様。お加減はいかがですか?」
「もう大丈夫です。明日様子をみて、明後日には教室に顔をだします」
マリエラ様は、ふわっとした笑顔を向けてくれる。
「よかったですわ。レヴァンヌ様にも、報告しておきますね」
「ええ。よろしくおねがいします」
私はマリエラ様とベリアル様に、授業内容をちょこっとだけ聞いたりした。
「教養の時間では、ナナリー様とエドワード殿下は相変わらずでしたわ」
「そうなんですね……」
あの2人の話が出るなんて思ってもなかった私はいくらか元気が減った。
「あそこまで、露骨に好感度を上げるなんて、ハーレムエンドなんてリアルで
成功するはずありませんのにね」
…………んんんんん!?
ちょ、ちょっとまって!?
今なんて!?
私は、マリエラ様を見つめる。
お母様も驚いた顔をしてマリエラ様を見ていた。
ベリアル様は、困った微笑を、
マリエラ様はイタズラが成功したような笑みで続ける。
「ですが、最近は留学生のベリアル王子に乗り換えているご様子ですわ」
ななな、なんだってー!? 許すまじナナリーめ。
いや、そうじゃない。そうじゃないことは無いんだけど、今はそうじゃない。
「え、ま、マリエラ様、もしかして…………?」
マリエラ様はとってもいい笑顔で答えてくれた。
「お考えどうりですわ。 私も転生者ですの」
ええええええ!? やっぱりいいいい!!
そして、仲間きたーーー!!!
私は歓喜と感動と同士を見つけた思いでマリエラ様の手を握った。
「まい、べすとふれんど。マリエーラ様!!」
意味不明な私の発言にベリアル様はちょっと引きぎみだ。
母はハンカチで目頭を押さえていた。 え?涙腺ゆるくない?
「ふふふ。
どうぞ、私のことはマリエラと呼び捨てになさってください」
「では、私もエミリアと呼び捨てにしてください!」
私は、マリエラと親友になった。
私が寝込んでから5日も経過した。
私って寝すぎじゃない?
学園とベリアル様のことが気になってしょうがない。
寝室の天幕つきベッドに上半身だけ起こした状態で
お母様の特製スープを飲んで落ち着く。
「体調はどうかしら?」
「大丈夫」
メーデにスープ椀を渡して、カーラにお湯で濡らしたタオルで
汗をふき取ってもらう。
新しいパジャマに着替えてちょっとだけサッパリしたところで、
お母様に熱を測ってもらった。
「んー。明日まで安静にして、熱が出ないようなら
明後日から、授業を受けてもいいわよ」
「わかった」
「食事は、出来るだけリゾット系にしなさい。
木の実系は抜いてもらってね。あと、油系も。
食欲がどうしても出ない時は、果物を食べるのよ。
それと、水分は出来るだけ多めに取ること。わかった?」
前世のお母さんも私が風邪のとき同じ事言ってたなぁ。
ちょっと可笑しくなった。
「ふふ。わかった。ありがと」
コンコン!!
寮の扉を叩くドアノッカーの音がした。
来客かな?
メーデがすばやく寝室を出て行く。
「エミリア様、ご学友のベリアル様とマリエラ様がお見えになっております。
お通ししますか?」
おおおー!
ベリアル様はいつも来てくれるけど、マリエラ様が来るなんて珍しい!
何の用事かな?サロンについてだろうか?
純粋にお見舞いだったら嬉しいかも!
私が寝込んでから、最初の日にだけマリエラとレヴァンヌ様が
お見舞いに来てくれた。
また他愛ない話と授業の内容を聞けるのは嬉しい。
「入れてさしあげて!」
私は、メーデに指示を出す。
メーデは2人のもとに戻っていった。
2人は挨拶そこそこに寝室に入ってきた。
「失礼いたしますわ」 「失礼する」
2人は先に母と軽く挨拶をすませてからこちらに向かう。
「お久しぶりです。エミリア様。お加減はいかがですか?」
「もう大丈夫です。明日様子をみて、明後日には教室に顔をだします」
マリエラ様は、ふわっとした笑顔を向けてくれる。
「よかったですわ。レヴァンヌ様にも、報告しておきますね」
「ええ。よろしくおねがいします」
私はマリエラ様とベリアル様に、授業内容をちょこっとだけ聞いたりした。
「教養の時間では、ナナリー様とエドワード殿下は相変わらずでしたわ」
「そうなんですね……」
あの2人の話が出るなんて思ってもなかった私はいくらか元気が減った。
「あそこまで、露骨に好感度を上げるなんて、ハーレムエンドなんてリアルで
成功するはずありませんのにね」
…………んんんんん!?
ちょ、ちょっとまって!?
今なんて!?
私は、マリエラ様を見つめる。
お母様も驚いた顔をしてマリエラ様を見ていた。
ベリアル様は、困った微笑を、
マリエラ様はイタズラが成功したような笑みで続ける。
「ですが、最近は留学生のベリアル王子に乗り換えているご様子ですわ」
ななな、なんだってー!? 許すまじナナリーめ。
いや、そうじゃない。そうじゃないことは無いんだけど、今はそうじゃない。
「え、ま、マリエラ様、もしかして…………?」
マリエラ様はとってもいい笑顔で答えてくれた。
「お考えどうりですわ。 私も転生者ですの」
ええええええ!? やっぱりいいいい!!
そして、仲間きたーーー!!!
私は歓喜と感動と同士を見つけた思いでマリエラ様の手を握った。
「まい、べすとふれんど。マリエーラ様!!」
意味不明な私の発言にベリアル様はちょっと引きぎみだ。
母はハンカチで目頭を押さえていた。 え?涙腺ゆるくない?
「ふふふ。
どうぞ、私のことはマリエラと呼び捨てになさってください」
「では、私もエミリアと呼び捨てにしてください!」
私は、マリエラと親友になった。
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