エロ異世界で愛は叫ばない

ステファの兄の独り言③

美里の親は衣食住、教育は与えるけれど
無関心を貫き通した

美里は大学を卒業して就職を決め家を出た
何度か父親が訪ねてきたが居留守を使って
逃げていたが運悪く仕事帰りに父親と会ってしまう

少し立ち話でもしよう

父親は鞄から手紙を出しお前の結婚相手の身上書だと言い手紙を投げ渡してくる

「こいつ何を言っているんだ？」

美里の健康を気遣う話もなければ仕事の話も聞かない

「自分の話ばかりだな…」

自分が選んだ男はいかに素晴らしいかを語り
お前の取り柄は従順でその無駄にデカい肉の塊しかないと言い切った
美里はニッコリ微笑んでいる

結婚相手を押し付けるために美里の家に来ていたのか？

「美里を傷つけるな！」



父親が帰った後、美里は役所に向かい分籍届けを提出して戸籍から除籍された

新しい戸籍が編成された後
美里はこの街を去った


遺伝子上の父親と母親に感謝をします

産んでくれてありがとう。
育ててくれてありがとう。

さよなら

「美里、何も出来ない私を許しておくれ」




美里は新しい職場で恋をして結婚をした
子供か産まれ笑顔が増えていく

子を守る母親は強いなぁ～どんどん変わる美里

「眩しいよ」

人形だった美里はもういない

笑い、怒り、悲しむ

「綺麗だよ美里」


水鏡はもう何も映さない

私には有り余る時間がある
美里がまた生まれ変わるまで私はいつまでも
待てるよ

来世は絶対に離さないから…と思っていたのに…

ステファが美里を落とした

私が制約を受けた木の上に愛する美里がいる

「ああ…感謝します」






兄さん……助けて…助けて
ユリシアンが神柱に選ばれてしまった

「なに？」

どうしてユリシアンなのよ
彼は妖精族よ！神じゃないのに
「落ち着けステファ」

洗礼式が始まるわ。私には止められない
兄さん助けて

「私には制約がかかっている」

あ！あの子を見つけたわ
兄さんの宝珠を宿していたから直ぐに分かったの
制約は解けてるわ。美里は今50歳

「…50年経ったのか」

「ユリシアンは何に選ばれたんだ？」

今、兄さんがいる世界樹よ！

「はぁ？」

兄さんユリシアンを守って
ついでに美里も

「ついで…ってステファ……」

私が…すべては私のせいなの
兄さんわた……ジジ……ジジジジ……ジジ…

「ステファ？ステファ？」

誰かに干渉された…誰だ？

ふ～私の制約が解けているのなら力が使えるな！水鏡よ、トキを戻せ。私に真実を見せろ

ユラユラリ～ユラユラリ～


ユリシアンわたしね
すごく幸せだよ
「ステファ僕も幸せだよ」
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ユリシアン起きてよ～ご飯食べようよ
「ステファの料理は世界一だよ」
も～ユリシアン大好き
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ユリシアンどうしたの？
「風邪を引いたみたいだ」
妖精の里に戻る？
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ユリシアンの具合が良くならない
ユリシアン逢いたい逢いたい
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妖精の里に長くいられない
ユリシアンの意識が戻らない
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不思議な葦に出会う
擬態がとてもうまいわ
ユリシアンに逢いたい
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葦がユリシアンに擬態したわ
愛しの夫の姿に涙が溢れる
ユリシアン、ユリシアン、ユリシアン
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葦が兄に擬態した。何をするの
止めて止めて貴方は兄さんじゃない
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私は神になる
お前を吸収してやる。ロウファ何をする
やめろーロウフ…お前は葦のジジ…ジジジ…
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ロウファお前に制約をかけてやる
お前はこの場所から離れる事は出来ない

美里は俺が貰うよ。仮腹は私のものだ
もう1度私は復活する
次は…次こそは