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アドリーさんとの顔合わせを終えて、通りを一つ越えた所にある倉庫へ向かう。そこも大通りに面していて、幌馬車が何台も駐車スペースに停まっている。受付らしき所では、アドリーさんとは代わってガタイのいい男があれこれ忙しそうに指示を飛ばしていた。
「あぁ?アンタ新入りかよ」
「はい。お世話になります」
「アンタの積荷は……まだ揃ってないぜ!明日だ明日!」
腕っぷしの強そうなそのおっさんは鋭い目で俺が渡した商会の身分証を確認して、大声かつキビキビと言い渡した。
揃っていないのは手紙の類で、それ以外は蓋の固定された木箱ばかり。中身はクラーテルジンジャーがほとんどだという。例の特産品のショウガか。
それにしても、こんな人目ばかりの駐車スペースで車を出すわけにもいかない。積荷を運ぶ荷車を調達しなければ。
「どうせなら、魔物だけでなく荷馬車にも変身できれば良かったのにねぇ」
「変身てか、代行ね」
訂正しつつも、イアニスの言葉には全くもって同意見だ。
大体、代行車が魔物ってのがおかしい。この世界で代行車両に相当するのは馬車しかないだろうに、それをすっ飛ばして魔物だもんなぁ、リストにあるのは…。
仮に荷馬車の姿を取れたとしても、その姿のまま荷物を出し入れする事はできない。代行モード中は車を降りれないのだ。つまり、受け取った積荷は荷車か何かで運んで、人目を忍んで車に積むしかない……便利なんだか不便なんだか。
面接?を無事に終えて、商会を後にする。
お次は冒険者ギルドへ向かおうとした矢先、なんと軒先にぶら下がっていた筈のおはぎがいないことに気がついた。大慌てで探せば、通りを挟んだ向かい側の市場で野菜に釣られているのだった。
「キィキィー」
「このバカ!勝手にあちこち行くな!」
「キッ!?」
幸い周囲の通行人たちには見つかっていない。それほど離れていない場所にいたからいいものの、そうでなければ完全にはぐれていた。
おはぎはカンカンになっている俺に気がつくと、ようやく市場に並んだカブから目を離す。
「ギィ…」(我慢したもん…)
「その前に、動くなっての!黙っていなくなられたら探すの大変だろうが。置いてっちまうぞ!」
「ギーッ!」(いやだ!)
おはぎはパタパタと俺の頭上をまとわりつくように飛び回る。まったく、仕方ない毛玉め…。いつだったか付けていた、魔繋ぎの紐とかいうやつは店頭で買えるのだろうか。後でリヒャルトに尋ねてみないと。
「なんというか…思った以上の可愛がりようだねぇ…」
「はぁ?そんなんじゃないだろ。元はといやイアニスが軽率に契約してみろなんて言ったせいぞ、こうなってるのは」
「うん、まぁそうだけど」
「放り出すのは無責任なんて言われりゃ面倒見るしかないじゃん。ていうかもう、コイツの為にクリーンのスクロールもごっそり用意して、お手入れのブラシまで買ったんだぞ?」
「お手入れのブラシ」
「トイレも覚えさしたし。ここまで手間かけさせといて今さらほっぽり出したら、骨折り損だろうがよ」
何故か呆れ顔のイアニスを無視して、俺はおはぎに上着の裾へ入るよう促す。大人しくしているのを確認して、先ほどおはぎが熱心に見つめていたツヤピカのカブを数個買い上げた。
「キィー!」(やったー!)
「車に戻ったらな。いいか、次からはきちんと待ってるんだぞ」
「キ!」(うん!)
いっぺんに食うなよと注意すれば、裾の下でソワソワとみじろぎしている。
「これが嫌われからの溺愛かぁ…」とよく分からん台詞を背中に受けつつ、俺は車を出せそうな裏通りへ向かうのだった。
ゴタゴタしたものの、気を取り直して移動。冒険者ギルドへ辿り着く。
ここへ来たのはチーム・サンカヨウが稼いだお金を、ダンジョンアタックに協力した報酬として俺のギルド口座へ動かしてもらう為だ。その額なんと、きっちり100万G。
「本当にそんな貰っていいのか…?温泉の工事費なんだろ」
「はは。そっちから差し引くのは30くらいで、後は僕個人からの報酬金だよ。心配無用」
持ち歩きたくないでしょ、と軽い調子でイアニスは言う。貴族令息はお金持ち。
ギルドの口座はギルドで換金した場合でしか使えないが、その中で各口座へ金を動かす事は可能だ。冒険者チームの山分けは、大体そうやってるみたい。
「ドロップアイテムもクズ魔石だけでいいと言うので助かったよ。おかげで残らず資金にできる」
「そりゃ、俺が持ってても仕方ないものばかりだし」
ダンジョンで得たドロップアイテムは、小粒の魔石たちだけそのまま譲って貰った。それも報酬だ。その他の素材アイテムーー糸だの角だのは、こちらとしては全く使い道がない。
受付で手続きを済ませる。少々時間がかかったのは、本来ならチームのリーダーが立ち会って行うものだからだ。リーダーリヒャルトは「面倒だ」の一言でまたもや拒否し、自分のギルドカードをポイッとイアニスに渡してしまった。なんでリーダーになったの?
「前から思ってたんだけど、あいつってギルドに寄り付きたくないのか?」
「…だろうね。完全に自業自得だけど風当たり良くないから」
「そーそー!」
「ハッキリ言って、嫌われ者」
突然、後ろの方から会話に加わる声がした。
よっ、と気さくに話しかけてきたのは、ダンジョンで顔馴染みとなった冒険者チームの人たちだ。
「あ、どうも」
「やぁ。無事に戻ったんだね」
「うんっ、一昨日やっとねー!」
「あん時は助かった」
にこにこと朗らかに笑うツインテールの少女と、同じく爽やかスマイルのイケメン青年。残りのメンバーは、向こうで食堂のテーブルについて歓談中のようだ。モリモリマッチョのヒーラーもいた。
彼らは、ダンジョンで重傷を負い身動きが取れなくなった別の冒険者チームの救助をしていた。ステルス車で通りかかった俺たちもそれに加わり、持っていたポーションを譲って事なきを得たのだった。
「旦那も見たでしょ?助けに来たのがリヒャルトだって分かった時の、あの人たちの顔」
ツインテールをふりふりと揺らして、彼女は呆れたように首を振った。
確かに。そのBランク冒険者たちはリヒャルトを前にすると一様に顔を歪めていたし、怪我人はポーションで癒えていく傷を見ながら「助かったけど終わった…」と弱々しく呟いていた。
「んでもって、今言わなくてもいいだろって程の罵倒の嵐。どんなに実力があろうと、あんな奴が認められないのは当然さ」
イケメン殿の言う通り、危うく一命を取り止めようとしている人の前でリヒャルトはいつもの主張を炸裂させたのだ。『実力不足が来るところではない』『敗れた者は本来ダンジョンに身を捧げるべき』だのなんだの。
思いやりのかけらもない。せめて黙ってろよと呆れたが、そこで黙らないのがあの男だ。場の空気は最悪だった。
この二人もリヒャルトの悪評を知っている様子だし、イアニスは以前「ただでさえ問題ばかり起こして」みたいな事を言っていた。冒険者界隈では、かなり悪名高いようだ。
「あぁ?アンタ新入りかよ」
「はい。お世話になります」
「アンタの積荷は……まだ揃ってないぜ!明日だ明日!」
腕っぷしの強そうなそのおっさんは鋭い目で俺が渡した商会の身分証を確認して、大声かつキビキビと言い渡した。
揃っていないのは手紙の類で、それ以外は蓋の固定された木箱ばかり。中身はクラーテルジンジャーがほとんどだという。例の特産品のショウガか。
それにしても、こんな人目ばかりの駐車スペースで車を出すわけにもいかない。積荷を運ぶ荷車を調達しなければ。
「どうせなら、魔物だけでなく荷馬車にも変身できれば良かったのにねぇ」
「変身てか、代行ね」
訂正しつつも、イアニスの言葉には全くもって同意見だ。
大体、代行車が魔物ってのがおかしい。この世界で代行車両に相当するのは馬車しかないだろうに、それをすっ飛ばして魔物だもんなぁ、リストにあるのは…。
仮に荷馬車の姿を取れたとしても、その姿のまま荷物を出し入れする事はできない。代行モード中は車を降りれないのだ。つまり、受け取った積荷は荷車か何かで運んで、人目を忍んで車に積むしかない……便利なんだか不便なんだか。
面接?を無事に終えて、商会を後にする。
お次は冒険者ギルドへ向かおうとした矢先、なんと軒先にぶら下がっていた筈のおはぎがいないことに気がついた。大慌てで探せば、通りを挟んだ向かい側の市場で野菜に釣られているのだった。
「キィキィー」
「このバカ!勝手にあちこち行くな!」
「キッ!?」
幸い周囲の通行人たちには見つかっていない。それほど離れていない場所にいたからいいものの、そうでなければ完全にはぐれていた。
おはぎはカンカンになっている俺に気がつくと、ようやく市場に並んだカブから目を離す。
「ギィ…」(我慢したもん…)
「その前に、動くなっての!黙っていなくなられたら探すの大変だろうが。置いてっちまうぞ!」
「ギーッ!」(いやだ!)
おはぎはパタパタと俺の頭上をまとわりつくように飛び回る。まったく、仕方ない毛玉め…。いつだったか付けていた、魔繋ぎの紐とかいうやつは店頭で買えるのだろうか。後でリヒャルトに尋ねてみないと。
「なんというか…思った以上の可愛がりようだねぇ…」
「はぁ?そんなんじゃないだろ。元はといやイアニスが軽率に契約してみろなんて言ったせいぞ、こうなってるのは」
「うん、まぁそうだけど」
「放り出すのは無責任なんて言われりゃ面倒見るしかないじゃん。ていうかもう、コイツの為にクリーンのスクロールもごっそり用意して、お手入れのブラシまで買ったんだぞ?」
「お手入れのブラシ」
「トイレも覚えさしたし。ここまで手間かけさせといて今さらほっぽり出したら、骨折り損だろうがよ」
何故か呆れ顔のイアニスを無視して、俺はおはぎに上着の裾へ入るよう促す。大人しくしているのを確認して、先ほどおはぎが熱心に見つめていたツヤピカのカブを数個買い上げた。
「キィー!」(やったー!)
「車に戻ったらな。いいか、次からはきちんと待ってるんだぞ」
「キ!」(うん!)
いっぺんに食うなよと注意すれば、裾の下でソワソワとみじろぎしている。
「これが嫌われからの溺愛かぁ…」とよく分からん台詞を背中に受けつつ、俺は車を出せそうな裏通りへ向かうのだった。
ゴタゴタしたものの、気を取り直して移動。冒険者ギルドへ辿り着く。
ここへ来たのはチーム・サンカヨウが稼いだお金を、ダンジョンアタックに協力した報酬として俺のギルド口座へ動かしてもらう為だ。その額なんと、きっちり100万G。
「本当にそんな貰っていいのか…?温泉の工事費なんだろ」
「はは。そっちから差し引くのは30くらいで、後は僕個人からの報酬金だよ。心配無用」
持ち歩きたくないでしょ、と軽い調子でイアニスは言う。貴族令息はお金持ち。
ギルドの口座はギルドで換金した場合でしか使えないが、その中で各口座へ金を動かす事は可能だ。冒険者チームの山分けは、大体そうやってるみたい。
「ドロップアイテムもクズ魔石だけでいいと言うので助かったよ。おかげで残らず資金にできる」
「そりゃ、俺が持ってても仕方ないものばかりだし」
ダンジョンで得たドロップアイテムは、小粒の魔石たちだけそのまま譲って貰った。それも報酬だ。その他の素材アイテムーー糸だの角だのは、こちらとしては全く使い道がない。
受付で手続きを済ませる。少々時間がかかったのは、本来ならチームのリーダーが立ち会って行うものだからだ。リーダーリヒャルトは「面倒だ」の一言でまたもや拒否し、自分のギルドカードをポイッとイアニスに渡してしまった。なんでリーダーになったの?
「前から思ってたんだけど、あいつってギルドに寄り付きたくないのか?」
「…だろうね。完全に自業自得だけど風当たり良くないから」
「そーそー!」
「ハッキリ言って、嫌われ者」
突然、後ろの方から会話に加わる声がした。
よっ、と気さくに話しかけてきたのは、ダンジョンで顔馴染みとなった冒険者チームの人たちだ。
「あ、どうも」
「やぁ。無事に戻ったんだね」
「うんっ、一昨日やっとねー!」
「あん時は助かった」
にこにこと朗らかに笑うツインテールの少女と、同じく爽やかスマイルのイケメン青年。残りのメンバーは、向こうで食堂のテーブルについて歓談中のようだ。モリモリマッチョのヒーラーもいた。
彼らは、ダンジョンで重傷を負い身動きが取れなくなった別の冒険者チームの救助をしていた。ステルス車で通りかかった俺たちもそれに加わり、持っていたポーションを譲って事なきを得たのだった。
「旦那も見たでしょ?助けに来たのがリヒャルトだって分かった時の、あの人たちの顔」
ツインテールをふりふりと揺らして、彼女は呆れたように首を振った。
確かに。そのBランク冒険者たちはリヒャルトを前にすると一様に顔を歪めていたし、怪我人はポーションで癒えていく傷を見ながら「助かったけど終わった…」と弱々しく呟いていた。
「んでもって、今言わなくてもいいだろって程の罵倒の嵐。どんなに実力があろうと、あんな奴が認められないのは当然さ」
イケメン殿の言う通り、危うく一命を取り止めようとしている人の前でリヒャルトはいつもの主張を炸裂させたのだ。『実力不足が来るところではない』『敗れた者は本来ダンジョンに身を捧げるべき』だのなんだの。
思いやりのかけらもない。せめて黙ってろよと呆れたが、そこで黙らないのがあの男だ。場の空気は最悪だった。
この二人もリヒャルトの悪評を知っている様子だし、イアニスは以前「ただでさえ問題ばかり起こして」みたいな事を言っていた。冒険者界隈では、かなり悪名高いようだ。
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