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ダンジョンから帰還しお疲れのリヒャルトたちに代わって、ギルドでアイテムを換金するのは俺の役目となった。本来ならチームのリーダーが行うらしいが、リーダーリヒャルトは「貴様がやれ」の一言で拒否した。何でもありだなお前。
ともあれ、この世界の物価を知れるいい機会なので引き受ける。イアニスも慣れるまで付いてきてくれた。
一度のアタックで手に入るドロップアイテムの合計換金額は、35万G前後。
アラクネの糸袋は70000と一番高く、売値も安定している。更にその糸は6000前後で魔石は20000。オーガの魔石が15000でその角が8000前後。ミノタウロスの角が2000で、グールの血液は3000。小粒の魔石は10個単位での買取だが、1個に換算すると30~50だ。
「1泊2日だから……日給にすると6万弱か」
なるほど。車を運転して後は見てるだけの立場にしては、間違いなく破格の手取りだろうな。温泉開発へ使われるから俺の元に入るわけじゃないけど。
因みに大体20万くらいあれば、王都に住む平均的な一世帯が一ヶ月暮らせるという。ただし、この世界のひと月は40日で、一年は10ヶ月だと聞いて驚いた。感覚ついて行けるかな…。
目標金額の300万には、16日だと届かないペースだ。しかし、イアニスは自信たっぷりに「ちょっと頑張ればいける」と豪語した。
「これだけ回数を重ねれば、アラクネやオーガのレアドロップにありつけるだろうよ。様子を見て、10階以上へ挑んでもいいかもしれないし」
「みぃ、みぃ」
「にぃー」
子猫姿のロレッタちゃんとサマンサちゃんを宥めてカバンへ納めながら、イアニスがそう言った。2匹はカバンの口から頭を出して今にも飛び出しそうだ。その下には親猫姿のパメラちゃんがウロウロ。
こんなに可愛いのに、数時間後には巨大な二足歩行の牛やグロテスクな大蜘蛛に代わると思うとやはり複雑だった。
レアドロップはその名の通りレアなので、売値がオイシイ。オーガからは物理攻撃力上昇のスクロールが、アラクネからは大粒のアメシストが得られた。深い紫色の宝石だ。
例のミノタウロスの肉にも、ついにお目にかかった。意外なことに見た目は色鮮やかな霜降り肉で、かなり美味そうなのだった。最終日にみんなで食べよう、とイアニスはその肉塊を2つほど売らずに残している。果たして、見た目通りのお味だろうか…。
そして魔物の落とすアイテム以外でも、思わぬ収穫があった。8階の迷路を進み、道を間違えてモタモタしていた時のことだ。
「おい、止まれ」
突然リヒャルトがそう言ったので、その場にブレーキ。何事かと振り返れば、通路の一角をじっと見ている。
「トラップだ。ついさっきは無かったが、床が抜けている」
ソロソロとバックして分岐路を覗き込むと、本当だ。まっすぐ向こうへ続く通路の床が一部、ぽっかり開いている。壁の縁から縁まで2メートル四方程だろうか。飛び越えられそうではあるが、めちゃくちゃ危ない。よく見つけたな。
道中に落とし穴は何度も見かけたが、ついさっきまで無かったというのは気になる。降りて声をかけてみるも、返事は無かった。
「お前ちょっと見てこい。音を立てずにだ」
「キィー」(いいよー)
「は?あっコラ!危ないだろ!」
待てと止めるのも聞かず、リヒャルトに促されたおはぎがあっという間に足元の暗闇へ落っこちていった。
「バカかおい、なんて事言うんだよ!」
「暗くて何も見えん。奴が適任だろう」
「何かあったらどうすんだ…!?」
「うるせー、ただの偵察だろうが」
なんて奴!つーか、おはぎもホイホイ言うこと聞くなや、俺が主人じゃないの!?
程なくしておはぎは無事に戻ってきた。呑気な調子で「キィキィ」(なんかあったよ)と報告してくる。なんかって何だよ。
よく聞いてみると、穴の下は狭い部屋となっており、人や魔物はいなかったようだ。部屋の中心には大きな四角い物がポツンと置かれていたと…。
「宝箱?もしそうなら…」
「当たりの隠し部屋か。おい、降りるぞ」
「ええ?入るのかよ…」
「キィッ」(怖くないって)
リーダー命令により、キラーバットとなって落とし穴へ入る。久々なキラーバット登場に歓喜するおはぎと一緒に下降して行くと、予想は的中。そこは隠し部屋だった。真ん中に鎮座しているのは開かれていない宝箱だ。
リヒャルトが氷魔法を浴びせて人喰い箱でないのを確かめてから、固唾を飲んで蓋を開ける。透き通った赤い石のペンダントが1個、寂しく入っていた。
「ありゃ、これだけ?」
「魔力が通ってる。マジックアイテムだ」
「そうみたいだね。さーて、おいくらかな?」
赤い石は魔石らしい。イアニスは値段を気にしていたが、俺はどんなマジックアイテムなのかが気になった。
無事に帰還しギルドで鑑定をした結果、炎魔法の威力を上げるアクセサリーだと判明。売値はなんと26万。たった一個で桁違いの金額だ……恐るべし宝箱。おかげで一気に目標金額の達成が見えてきたのではないか?
そんな風に思っていた矢先、リヒャルトとイアニスから急遽12階層までの攻略を進言された。何でもそこに出るドッペルグールとやらを狙うのだという……。10階までって話だったじゃん!
「何でまた?聞いてないよ…」
「今まさにドッペルグールの血液の相場が跳ね上がっているらしいんだ。シマヤさん。あなたのスキルがあれば、行かない手はない」
ドッペルグールはグールの上位種で、長時間相手をしていると仲間の姿に擬態して撹乱させてくる嫌な奴だ。顔や身体つきは勿論、身につけている装備に仕草まで精巧に擬態されてしまう。
しかし強さ自体はグールと同程度なので、擬態させる間を与えず倒せば問題ないという。そういうの多いな。
「欲かきおって…」
「つべこべ言わずに連れて行け。貴様は見ているだけでいいんだよ」
確かにダンジョン攻略も後半にさしかかり、10階へ到達する時間は当初の半分近くに縮んでいる。遥々王都までやって来て挑んだ、折角の金稼ぎだからってのは分からないでもないけどさ。見てるだけの身の上としては、欲をかいて痛い目に合わないか心配になってしまう。
そんな俺にしかし、魔族二人は押せ押せだ。リヒャルトなど杖先で背中をグリグリしてくる。ツボ押しマッサージやめろ。どうせなら肩にして、肩に。
「ボーナス出します。稼ぎによっては上乗せ10、いや20万は行けるはず…!」
「そんな頑張らんでいいから…!ああもう、分かったって」
というわけで、ドッペルグール狩りが追加となった。追加と言えどもちょっと寄り道とはいかない。帰りの魔法陣を使うには、10階に戻りせっかく倒したアラクネを三度しばき倒さなければならないからだ。
そこまでして稼げる物なんか?と疑問だったが、現在血液の相場はなんと1個12000前後。通常の3倍近いという。
「あと3日もすれば、人間どもが12階へウヨウヨと押し寄せる筈だ」
「そうなるとクルマで乗り降りするのが難しくなるだろう?今がチャンスだよ」
12階への到達は、通常の冒険者のペースでは数日かかる。よって車のある俺たちが一番乗りでターゲットにありつけるというわけだ。
可愛い猫の親子から化け物蜘蛛へと変貌したロレッタちゃんたちを引き連れてドッペルグール狩りに勤しんだ結果、稼ぎは1.5倍ほど増えた。
そんなこんな迎えた16日目。
チーム・サンカヨウが稼いだ総額は428万8300Gとなった。目標達成だ。
ともあれ、この世界の物価を知れるいい機会なので引き受ける。イアニスも慣れるまで付いてきてくれた。
一度のアタックで手に入るドロップアイテムの合計換金額は、35万G前後。
アラクネの糸袋は70000と一番高く、売値も安定している。更にその糸は6000前後で魔石は20000。オーガの魔石が15000でその角が8000前後。ミノタウロスの角が2000で、グールの血液は3000。小粒の魔石は10個単位での買取だが、1個に換算すると30~50だ。
「1泊2日だから……日給にすると6万弱か」
なるほど。車を運転して後は見てるだけの立場にしては、間違いなく破格の手取りだろうな。温泉開発へ使われるから俺の元に入るわけじゃないけど。
因みに大体20万くらいあれば、王都に住む平均的な一世帯が一ヶ月暮らせるという。ただし、この世界のひと月は40日で、一年は10ヶ月だと聞いて驚いた。感覚ついて行けるかな…。
目標金額の300万には、16日だと届かないペースだ。しかし、イアニスは自信たっぷりに「ちょっと頑張ればいける」と豪語した。
「これだけ回数を重ねれば、アラクネやオーガのレアドロップにありつけるだろうよ。様子を見て、10階以上へ挑んでもいいかもしれないし」
「みぃ、みぃ」
「にぃー」
子猫姿のロレッタちゃんとサマンサちゃんを宥めてカバンへ納めながら、イアニスがそう言った。2匹はカバンの口から頭を出して今にも飛び出しそうだ。その下には親猫姿のパメラちゃんがウロウロ。
こんなに可愛いのに、数時間後には巨大な二足歩行の牛やグロテスクな大蜘蛛に代わると思うとやはり複雑だった。
レアドロップはその名の通りレアなので、売値がオイシイ。オーガからは物理攻撃力上昇のスクロールが、アラクネからは大粒のアメシストが得られた。深い紫色の宝石だ。
例のミノタウロスの肉にも、ついにお目にかかった。意外なことに見た目は色鮮やかな霜降り肉で、かなり美味そうなのだった。最終日にみんなで食べよう、とイアニスはその肉塊を2つほど売らずに残している。果たして、見た目通りのお味だろうか…。
そして魔物の落とすアイテム以外でも、思わぬ収穫があった。8階の迷路を進み、道を間違えてモタモタしていた時のことだ。
「おい、止まれ」
突然リヒャルトがそう言ったので、その場にブレーキ。何事かと振り返れば、通路の一角をじっと見ている。
「トラップだ。ついさっきは無かったが、床が抜けている」
ソロソロとバックして分岐路を覗き込むと、本当だ。まっすぐ向こうへ続く通路の床が一部、ぽっかり開いている。壁の縁から縁まで2メートル四方程だろうか。飛び越えられそうではあるが、めちゃくちゃ危ない。よく見つけたな。
道中に落とし穴は何度も見かけたが、ついさっきまで無かったというのは気になる。降りて声をかけてみるも、返事は無かった。
「お前ちょっと見てこい。音を立てずにだ」
「キィー」(いいよー)
「は?あっコラ!危ないだろ!」
待てと止めるのも聞かず、リヒャルトに促されたおはぎがあっという間に足元の暗闇へ落っこちていった。
「バカかおい、なんて事言うんだよ!」
「暗くて何も見えん。奴が適任だろう」
「何かあったらどうすんだ…!?」
「うるせー、ただの偵察だろうが」
なんて奴!つーか、おはぎもホイホイ言うこと聞くなや、俺が主人じゃないの!?
程なくしておはぎは無事に戻ってきた。呑気な調子で「キィキィ」(なんかあったよ)と報告してくる。なんかって何だよ。
よく聞いてみると、穴の下は狭い部屋となっており、人や魔物はいなかったようだ。部屋の中心には大きな四角い物がポツンと置かれていたと…。
「宝箱?もしそうなら…」
「当たりの隠し部屋か。おい、降りるぞ」
「ええ?入るのかよ…」
「キィッ」(怖くないって)
リーダー命令により、キラーバットとなって落とし穴へ入る。久々なキラーバット登場に歓喜するおはぎと一緒に下降して行くと、予想は的中。そこは隠し部屋だった。真ん中に鎮座しているのは開かれていない宝箱だ。
リヒャルトが氷魔法を浴びせて人喰い箱でないのを確かめてから、固唾を飲んで蓋を開ける。透き通った赤い石のペンダントが1個、寂しく入っていた。
「ありゃ、これだけ?」
「魔力が通ってる。マジックアイテムだ」
「そうみたいだね。さーて、おいくらかな?」
赤い石は魔石らしい。イアニスは値段を気にしていたが、俺はどんなマジックアイテムなのかが気になった。
無事に帰還しギルドで鑑定をした結果、炎魔法の威力を上げるアクセサリーだと判明。売値はなんと26万。たった一個で桁違いの金額だ……恐るべし宝箱。おかげで一気に目標金額の達成が見えてきたのではないか?
そんな風に思っていた矢先、リヒャルトとイアニスから急遽12階層までの攻略を進言された。何でもそこに出るドッペルグールとやらを狙うのだという……。10階までって話だったじゃん!
「何でまた?聞いてないよ…」
「今まさにドッペルグールの血液の相場が跳ね上がっているらしいんだ。シマヤさん。あなたのスキルがあれば、行かない手はない」
ドッペルグールはグールの上位種で、長時間相手をしていると仲間の姿に擬態して撹乱させてくる嫌な奴だ。顔や身体つきは勿論、身につけている装備に仕草まで精巧に擬態されてしまう。
しかし強さ自体はグールと同程度なので、擬態させる間を与えず倒せば問題ないという。そういうの多いな。
「欲かきおって…」
「つべこべ言わずに連れて行け。貴様は見ているだけでいいんだよ」
確かにダンジョン攻略も後半にさしかかり、10階へ到達する時間は当初の半分近くに縮んでいる。遥々王都までやって来て挑んだ、折角の金稼ぎだからってのは分からないでもないけどさ。見てるだけの身の上としては、欲をかいて痛い目に合わないか心配になってしまう。
そんな俺にしかし、魔族二人は押せ押せだ。リヒャルトなど杖先で背中をグリグリしてくる。ツボ押しマッサージやめろ。どうせなら肩にして、肩に。
「ボーナス出します。稼ぎによっては上乗せ10、いや20万は行けるはず…!」
「そんな頑張らんでいいから…!ああもう、分かったって」
というわけで、ドッペルグール狩りが追加となった。追加と言えどもちょっと寄り道とはいかない。帰りの魔法陣を使うには、10階に戻りせっかく倒したアラクネを三度しばき倒さなければならないからだ。
そこまでして稼げる物なんか?と疑問だったが、現在血液の相場はなんと1個12000前後。通常の3倍近いという。
「あと3日もすれば、人間どもが12階へウヨウヨと押し寄せる筈だ」
「そうなるとクルマで乗り降りするのが難しくなるだろう?今がチャンスだよ」
12階への到達は、通常の冒険者のペースでは数日かかる。よって車のある俺たちが一番乗りでターゲットにありつけるというわけだ。
可愛い猫の親子から化け物蜘蛛へと変貌したロレッタちゃんたちを引き連れてドッペルグール狩りに勤しんだ結果、稼ぎは1.5倍ほど増えた。
そんなこんな迎えた16日目。
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