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ノルマ300万への日々
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焦げ臭くも安全な部屋の中で、帰りに備えての休憩だ。
結局このダンジョン、迷路を進む時間と同じくらい休憩している気がするな。体感だけど。
流石のリヒャルトもあれだけ絶え間なく魔法を放っては疲れるだろう。俺と一緒に魔力回復のポーションをあおった。
「この私がこれしきで疲れるものか。たわけが」
アラクネとの激闘を労わると、このお返事。
流石のリヒャルト節だが、あの活躍を目の当たりにしたので言葉に説得力はなかった。
「多分、普通に疲れてるよ。要らんところでムキになるんだから…困ったもんだ」
イアニスがこっそりと聞こえないようにそう言った。バラされてやんの。
「実際、彼の役割りは大きいからね。気を張らせてしまうのは申し訳ないよ」
気を張る……そうか。確かにリヒャルトの氷魔法が無ければどうにもならない場面ばかりだ。攻撃も防御も担っていたもんな。普段あんだけふんぞり返って偉そうなのは、これほどの実力があったからなのか。…だからって見栄張るなよとは思うが。
アラクネの消えた後に残されたのは、ご丁寧に折り畳まれた糸が4束。紫っぽい色を帯びた大粒の魔石が1個。そして茶色いゴワゴワした塊が1つだった。眷属の大蜘蛛は何匹もいたのに、ドロップしたのは毒の牙が計3本だけ。
ゴワゴワ塊は糸袋と言って、アラクネの糸の元になる成分が詰まっているらしい。気持ち悪いが、これが今回入手したドロップアイテムの中で一番高価なものだという。
「ブルーオーガのドロップは取りっぱぐれちゃったね。残念」
「エリアボスを乗っ取るのは得策ではないな」
「そうだね。次からはその場で置いてくとしよう」
今後の方針を二人が話し合う。どうやらオーガたちを使役するのはやめて、乗っ取った後はロレッタちゃんたちを戻しドロップアイテムを確実に回収していくようだ。
ギドーホッグに一度頭を乗っ取られた者は、もう元には戻らない。生命活動を担う本体が離れれば、後はゆるゆると死体になっていくのみだという。
「直後に強力な治癒魔法をかけられれば、何とかなるかもしれないけど…頭の中だからねぇ」
ロレッタちゃんはネズミの中でお休み。サマンサちゃんとパメラちゃんはこの姿でミノタウロス狩りを手伝ってもらうが、帰りの際はネズミへ撤収だ。
これまでに倣い、休憩と魔力回復の指輪でガソリンを貯めていく。まっすぐ帰るかと思いきや、ミノタウロスやグールのドロップ品も狙うらしい。リヒャルトは「どうせならまだ上階へ行ける」とゴネだしたが、俺は猛反対しイアニスも味方してくれて事なきを得た。まったく!
「オーガたちの相手だってしないといけないんだからな。万一があるだろ」
「オーガ?えっ、エリアボスって帰りも戦うのか…?さっき倒したのに…?」
「いつの話だ。今頃はとっくに復活している」
「本当はあそこの魔法陣で一気に帰れるんだけど、まだ余力があるからね。このまま帰るのは勿体ないから、折り返してくつもりさ。ほら、今回は様子見も兼ねているし」
衝撃の事実だった。イアニスが指差す方を見ると、上階へ続く扉の脇に光る円陣がある。何でも10階と20階、そして最上階にはダンジョンの入り口に一瞬で戻れる転移の魔法陣があるらしい。
そんな便利なもんあったのか。まぁエリアボスを倒さないと出現しない所は、ダンジョン側の悪意を感じるが。
ーーー
こうして、来た道を戻る長いドライブが始まった。
10、9階は時折降りて、ミノタウロスとリザードマンの集団をドロップアイテムにすべく戦闘した。サマンサちゃんとパメラちゃんが糸で動きを封じ、リヒャルトが氷柱でちょいなちょいな。糸に絡められた獲物はとても刺しやすいとご満悦だ。
リザードマンからは尻尾やウロコ、ミノタウロスからは角や何故か鉄塊のような斧がドロップされた。レアで落とされる高級肉には結局ありつけなかった。ホッとしたような残念なような。
「お。この道は何となく覚えてる」
「帰りは流石に少し早いね」
「確か迷路の内装が変わるのは20階からだったっけ?」
「そうだよ」
それなら、今後通っていく内に道順は覚えて行けそうだ。ガソリン消費はマシになるかな…。
因みにダンジョンの地図はあるにはあるものの、高価な上にあまり出回っていないらしい。古い地図だとトラップの位置だとかも古いままで、大枚叩いて手に入れた所で当てにはならないのだという。
「ふむ。しかしこのクルマで進む場合トラップはあまり関係なさそうだから、入手してもいいかもしれないね」
「そんなものに金貨を使う気か?何のための金稼ぎだ。こいつが道順を頭に叩き込めば良い話だろう」
「げっ。……まぁ、努力します」
俺はそう聞き流して、地図の話をやめた。
7階から6階へ降りると、本当にオーガが3体復活していた。赤、青、黄色が勢揃いで何事も無かったように待ち構えている。ただ同一個体が復活するわけではないらしく、リヒャルトたちを覚えてる様子はない。
つまり、何度やっても同じ戦法が通じるという事だ。
オーガ三兄弟はサマンサちゃんたちの糸で絡め取られ、リヒャルトの必殺技っぽい青い氷柱でブスリブスリと倒されていった。
ただ、途中で糸から逃れたレッドオーガがパメラちゃんを攻撃。脚をもがれてショックを受けたパメラちゃんはここでリタイアし、ネズミの中へ戻っていった。
「よしよし!怖かったね。でもこれでパメラも一人前だ。今日はゆっくりお休み」
イアニスは己の手のひらで丸まっているパメラちゃん・ネズミのすがたを労っている。ロレッタちゃんとサマンサちゃんは歴戦のギドーホッグだが、パメラちゃんは今日が初陣だったらしい。
今度は3体分の魔石と角をきっちり入手し、6階を進む。リヒャルトが最初にオークから入手したピーナッツサイズの魔石をハニワに食べさせたので、休憩は無しだ。途中、見覚えのある冒険者さんたちがチラホラと見かけられた。
サマンサちゃん・大蜘蛛のすがたは他の冒険者さんを混乱させてしまうので、なるべく人目を避けながらグールを狩っていく。ドロップされた血液は、やはりご丁寧に小瓶に入れられていた。
程なくして4階まで降りてくると、ドロップアイテム収集はお終い。サマンサちゃんもネズミの中へ戻っていった。ふぅ、車内が広く感じるぜ。
冒険者さんたちに目撃されないよう車を出し入れするのに難儀しつつも、3階…2階…そして1階へと戻ってきた。ナビの時計では、もう夕方をとっくに過ぎた頃だ。
「あっ、出口だ…!」
そして通路の先に見えてくる、ダンジョン突入時に目にした金属の扉。やったぞ、無事に帰ってこられた。
「閉門に間に合うだろうか」
「確かに日帰りで10階まで行って戻れたが、かなり強行だったな」
「うーん。今後は下層で一泊すべきかね?」
一人感動している俺を放置して、リヒャルトたちは平静に話し合っている。そうか、あまり遅いと街に入れないんだ。
結局このダンジョン、迷路を進む時間と同じくらい休憩している気がするな。体感だけど。
流石のリヒャルトもあれだけ絶え間なく魔法を放っては疲れるだろう。俺と一緒に魔力回復のポーションをあおった。
「この私がこれしきで疲れるものか。たわけが」
アラクネとの激闘を労わると、このお返事。
流石のリヒャルト節だが、あの活躍を目の当たりにしたので言葉に説得力はなかった。
「多分、普通に疲れてるよ。要らんところでムキになるんだから…困ったもんだ」
イアニスがこっそりと聞こえないようにそう言った。バラされてやんの。
「実際、彼の役割りは大きいからね。気を張らせてしまうのは申し訳ないよ」
気を張る……そうか。確かにリヒャルトの氷魔法が無ければどうにもならない場面ばかりだ。攻撃も防御も担っていたもんな。普段あんだけふんぞり返って偉そうなのは、これほどの実力があったからなのか。…だからって見栄張るなよとは思うが。
アラクネの消えた後に残されたのは、ご丁寧に折り畳まれた糸が4束。紫っぽい色を帯びた大粒の魔石が1個。そして茶色いゴワゴワした塊が1つだった。眷属の大蜘蛛は何匹もいたのに、ドロップしたのは毒の牙が計3本だけ。
ゴワゴワ塊は糸袋と言って、アラクネの糸の元になる成分が詰まっているらしい。気持ち悪いが、これが今回入手したドロップアイテムの中で一番高価なものだという。
「ブルーオーガのドロップは取りっぱぐれちゃったね。残念」
「エリアボスを乗っ取るのは得策ではないな」
「そうだね。次からはその場で置いてくとしよう」
今後の方針を二人が話し合う。どうやらオーガたちを使役するのはやめて、乗っ取った後はロレッタちゃんたちを戻しドロップアイテムを確実に回収していくようだ。
ギドーホッグに一度頭を乗っ取られた者は、もう元には戻らない。生命活動を担う本体が離れれば、後はゆるゆると死体になっていくのみだという。
「直後に強力な治癒魔法をかけられれば、何とかなるかもしれないけど…頭の中だからねぇ」
ロレッタちゃんはネズミの中でお休み。サマンサちゃんとパメラちゃんはこの姿でミノタウロス狩りを手伝ってもらうが、帰りの際はネズミへ撤収だ。
これまでに倣い、休憩と魔力回復の指輪でガソリンを貯めていく。まっすぐ帰るかと思いきや、ミノタウロスやグールのドロップ品も狙うらしい。リヒャルトは「どうせならまだ上階へ行ける」とゴネだしたが、俺は猛反対しイアニスも味方してくれて事なきを得た。まったく!
「オーガたちの相手だってしないといけないんだからな。万一があるだろ」
「オーガ?えっ、エリアボスって帰りも戦うのか…?さっき倒したのに…?」
「いつの話だ。今頃はとっくに復活している」
「本当はあそこの魔法陣で一気に帰れるんだけど、まだ余力があるからね。このまま帰るのは勿体ないから、折り返してくつもりさ。ほら、今回は様子見も兼ねているし」
衝撃の事実だった。イアニスが指差す方を見ると、上階へ続く扉の脇に光る円陣がある。何でも10階と20階、そして最上階にはダンジョンの入り口に一瞬で戻れる転移の魔法陣があるらしい。
そんな便利なもんあったのか。まぁエリアボスを倒さないと出現しない所は、ダンジョン側の悪意を感じるが。
ーーー
こうして、来た道を戻る長いドライブが始まった。
10、9階は時折降りて、ミノタウロスとリザードマンの集団をドロップアイテムにすべく戦闘した。サマンサちゃんとパメラちゃんが糸で動きを封じ、リヒャルトが氷柱でちょいなちょいな。糸に絡められた獲物はとても刺しやすいとご満悦だ。
リザードマンからは尻尾やウロコ、ミノタウロスからは角や何故か鉄塊のような斧がドロップされた。レアで落とされる高級肉には結局ありつけなかった。ホッとしたような残念なような。
「お。この道は何となく覚えてる」
「帰りは流石に少し早いね」
「確か迷路の内装が変わるのは20階からだったっけ?」
「そうだよ」
それなら、今後通っていく内に道順は覚えて行けそうだ。ガソリン消費はマシになるかな…。
因みにダンジョンの地図はあるにはあるものの、高価な上にあまり出回っていないらしい。古い地図だとトラップの位置だとかも古いままで、大枚叩いて手に入れた所で当てにはならないのだという。
「ふむ。しかしこのクルマで進む場合トラップはあまり関係なさそうだから、入手してもいいかもしれないね」
「そんなものに金貨を使う気か?何のための金稼ぎだ。こいつが道順を頭に叩き込めば良い話だろう」
「げっ。……まぁ、努力します」
俺はそう聞き流して、地図の話をやめた。
7階から6階へ降りると、本当にオーガが3体復活していた。赤、青、黄色が勢揃いで何事も無かったように待ち構えている。ただ同一個体が復活するわけではないらしく、リヒャルトたちを覚えてる様子はない。
つまり、何度やっても同じ戦法が通じるという事だ。
オーガ三兄弟はサマンサちゃんたちの糸で絡め取られ、リヒャルトの必殺技っぽい青い氷柱でブスリブスリと倒されていった。
ただ、途中で糸から逃れたレッドオーガがパメラちゃんを攻撃。脚をもがれてショックを受けたパメラちゃんはここでリタイアし、ネズミの中へ戻っていった。
「よしよし!怖かったね。でもこれでパメラも一人前だ。今日はゆっくりお休み」
イアニスは己の手のひらで丸まっているパメラちゃん・ネズミのすがたを労っている。ロレッタちゃんとサマンサちゃんは歴戦のギドーホッグだが、パメラちゃんは今日が初陣だったらしい。
今度は3体分の魔石と角をきっちり入手し、6階を進む。リヒャルトが最初にオークから入手したピーナッツサイズの魔石をハニワに食べさせたので、休憩は無しだ。途中、見覚えのある冒険者さんたちがチラホラと見かけられた。
サマンサちゃん・大蜘蛛のすがたは他の冒険者さんを混乱させてしまうので、なるべく人目を避けながらグールを狩っていく。ドロップされた血液は、やはりご丁寧に小瓶に入れられていた。
程なくして4階まで降りてくると、ドロップアイテム収集はお終い。サマンサちゃんもネズミの中へ戻っていった。ふぅ、車内が広く感じるぜ。
冒険者さんたちに目撃されないよう車を出し入れするのに難儀しつつも、3階…2階…そして1階へと戻ってきた。ナビの時計では、もう夕方をとっくに過ぎた頃だ。
「あっ、出口だ…!」
そして通路の先に見えてくる、ダンジョン突入時に目にした金属の扉。やったぞ、無事に帰ってこられた。
「閉門に間に合うだろうか」
「確かに日帰りで10階まで行って戻れたが、かなり強行だったな」
「うーん。今後は下層で一泊すべきかね?」
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