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レダート家の訳あり次男坊が溺愛する義兄上は、まぁ寮生活が主らしいから来ないだろう。
そうたかを括っていた数時間後、「イアニス、久しぶり!元気にしてた?」とそのご子息がまさかのご登場を果たすのだった。
イアニスが王都へ来ると聞いて、兄弟の顔を見に王都邸へ帰ってきたらしい。イアニスからの人目を憚らない抱擁を恥入りながらも笑顔で受ける少年は、己の父親より年上の弟(もう意味不明だな)を慕っている様だ。
「え、俺らもう追い出されるん?」
「知らん。そうなったら起こせ、私は休む」
「ぼっちゃまはイアニス様と共にダンジョンに入られる貴方がたにも興味をお持ちです。宜しければどうぞご一緒に夕餉をお召し上がりください」
ダムザさんがそう言うので、どうやら今回は放り出されずに済むようだ。良かった。
「レダート家長子、クレイグ・レダートだ。今日はよく来てくれた。気兼ねなく身体を休めて、明日からに備えてくれ。……イアニスを宜しくね」
俺たちにもそう挨拶をしてくれる。貴族服をピシッと着こなし、穏やかそうな雰囲気だけがどことなくイアニスと似ていた。目を引くオレンジ色の髪に、コバルトブルーの瞳が嬉しそうに輝いている。
聞けば学院でも授業の一環でダンジョンに潜る事があるらしい。俺の思っている「学校」とは随分違う所なんだな…。
魚やサラダ、スープにパンと彩り鮮やかな料理がテーブルに用意され、ご馳走になった。テーブルマナーとか知らない俺は内心焦ったが、バターのきいた魚の美味さにどうでも良くなった。醤油、求む!
ダンジョンに潜る目的を聞かされ、義兄上くんは「温泉…ですか。確かキーストリア国に湯治で有名な街があるけど、あんなものが本当に我が領で…?」と首を傾げた。半信半疑みたいだ。
そんなこんな、明日からまた学院へ戻るという彼との晩餐は更けていった。
「リヒャルトのお祖母様の次は、イアニスの孫に会った気分だ」
「フン。奴らは血が繋がってないだろう。そもそも種族が違う」
俺とリヒャルトはあてがって貰えた自分の部屋へと向かいながら、そう雑談をかわす。イアニスは置いてきた。部外者二人は夕飯を食べ終えると退出し、今ダイニングには兄弟水入らずの時間が流れているはずだ。
「あのクレイグって子からしたら、イアニスは祖父が連れてきた子で、叔父さんみたいなポジションなんだよな。でも父親が養子として迎えたから兄弟で、長男だと跡取りになっちゃうから次男に据えられて…弟になった?」
そこまで複雑だというのに、見た目だけは歳の近い兄弟そのものだ。カオスにも程がある。
「人間どもの考えることは理解できん。家族とは血族。貴族なら尚更だ」
「ふーん。そう言う割には大人しくしてたけど、気を利かせてたのか?」
晩餐での様子を思い出して、俺はそう指摘する。リヒャルトは義兄上くんの質問にもただそっけなく返し、黙々と食事を口に運ぶのみ。意外だった。彼なりに先ほどの暴言を反省しているのだろうか。
「馬鹿が。くだらん話題に入りたくなかっただけだ。客人をもてなす会話ひとつ出てこんとは、貴族のたかが知れているな」
謎の上から目線で嫌味をぶちまけつつ、リヒャルトはさっさと部屋へ入って行った。
まぁ確かにレダート兄弟はお互いの近況に花を咲かせていたが、自分家なんだからそんなものだろう。飯もデザートも美味しかった。
予め客人が来ることを知らされていたのだろう。部屋は清潔そうに整えられていた。使用人さんに預けた荷物が部屋の隅に置かれ、窓枠にはおはぎがぶら下がっている。
「キィ~」
何食ったのさ?とちょっと恨めしげに聞いてくるおはぎは、許可を得て部屋に入れて貰った。イアニスのおかげだ。使用人さんは顔が引きつっていたが、何も言わずに荷物と一緒におはぎを連れていってくれた。ありがとうございました。
「拗ねてんのか?またフルーツ買ってやるから」
「キーッ?」(血はー?)
「ち、血はまた今度な…」
ーーー
翌日。
閑静な貴族街から一変、王都の冒険者ギルドは人また人で賑わっていた。
「お待たせしました。リヒャルト・グウィストン様、イアニス・レダート様、シマヤケント様。以上3名を冒険者チーム『サンカヨウ』として登録致しました。
規定に則り現在はEランクとします。それでは、ご武運を」
そう俺たちに告げギルドカードを返した受付さんは、小柄な女の子。しかもフワフワの小さな耳にくるんと丸まった尻尾持ちの、まごう事なきケモミミ美少女だった。
俺はこの時を待っていた…異世界に、乾杯。
動物の特徴を持った人間は「獣人」と呼ばれるらしく、人となんら変わりなく暮らしている。ドルトナのような辺境では一人しか会わなかった(俺の車をキモいと宣ったあの失礼なやつだ)が、王都では割と頻繁に見かけられた。
間違いなく彼女はこのギルドの看板娘だろう。にこっととびきりの笑顔を見せて「次の方~」と仕事に精を出している。
「はいはい。さっさと行きますよ~」
リス獣人の受付ちゃんに気を取られすぎている俺をイアニスが引っ張ってゆく。
王都のギルドは受付カウンターが幾つもあり、依頼用や相談用、登録手続き用などに分かれていた。それでも尚、列を為す人が絶えない。待合のベンチがそこかしこに並び、食堂らしきものまで併設されている。
2階、3階もあって職員や立派な身なりの冒険者が行き交っていた。あっちはいわゆるVIPルームらしい。VIPと言っても身分の高さではなく、ランクの高さによるものだ。
冒険者チームの登録(結局、チーム名は旅館の名をとってサンカヨウとなった)を終えると、慌ただしくギルドを後にする。もうちょっと中を見ていたかったが、イアニスもリヒャルトも準備に余念がないようだ。大人しく従おう。
ギルドの付近にはいかにも冒険者御用達といったお店があちこち立ち並んでおり、そこで二人はテキパキと目当てのものを仕入れて行った。
傷を癒すためのポーションに解毒薬。いくつもの松明と油。それらを買い求めながら、イアニスは俺に目的地である塔のダンジョンについての詳細をレクチャーしてくれる。
そうたかを括っていた数時間後、「イアニス、久しぶり!元気にしてた?」とそのご子息がまさかのご登場を果たすのだった。
イアニスが王都へ来ると聞いて、兄弟の顔を見に王都邸へ帰ってきたらしい。イアニスからの人目を憚らない抱擁を恥入りながらも笑顔で受ける少年は、己の父親より年上の弟(もう意味不明だな)を慕っている様だ。
「え、俺らもう追い出されるん?」
「知らん。そうなったら起こせ、私は休む」
「ぼっちゃまはイアニス様と共にダンジョンに入られる貴方がたにも興味をお持ちです。宜しければどうぞご一緒に夕餉をお召し上がりください」
ダムザさんがそう言うので、どうやら今回は放り出されずに済むようだ。良かった。
「レダート家長子、クレイグ・レダートだ。今日はよく来てくれた。気兼ねなく身体を休めて、明日からに備えてくれ。……イアニスを宜しくね」
俺たちにもそう挨拶をしてくれる。貴族服をピシッと着こなし、穏やかそうな雰囲気だけがどことなくイアニスと似ていた。目を引くオレンジ色の髪に、コバルトブルーの瞳が嬉しそうに輝いている。
聞けば学院でも授業の一環でダンジョンに潜る事があるらしい。俺の思っている「学校」とは随分違う所なんだな…。
魚やサラダ、スープにパンと彩り鮮やかな料理がテーブルに用意され、ご馳走になった。テーブルマナーとか知らない俺は内心焦ったが、バターのきいた魚の美味さにどうでも良くなった。醤油、求む!
ダンジョンに潜る目的を聞かされ、義兄上くんは「温泉…ですか。確かキーストリア国に湯治で有名な街があるけど、あんなものが本当に我が領で…?」と首を傾げた。半信半疑みたいだ。
そんなこんな、明日からまた学院へ戻るという彼との晩餐は更けていった。
「リヒャルトのお祖母様の次は、イアニスの孫に会った気分だ」
「フン。奴らは血が繋がってないだろう。そもそも種族が違う」
俺とリヒャルトはあてがって貰えた自分の部屋へと向かいながら、そう雑談をかわす。イアニスは置いてきた。部外者二人は夕飯を食べ終えると退出し、今ダイニングには兄弟水入らずの時間が流れているはずだ。
「あのクレイグって子からしたら、イアニスは祖父が連れてきた子で、叔父さんみたいなポジションなんだよな。でも父親が養子として迎えたから兄弟で、長男だと跡取りになっちゃうから次男に据えられて…弟になった?」
そこまで複雑だというのに、見た目だけは歳の近い兄弟そのものだ。カオスにも程がある。
「人間どもの考えることは理解できん。家族とは血族。貴族なら尚更だ」
「ふーん。そう言う割には大人しくしてたけど、気を利かせてたのか?」
晩餐での様子を思い出して、俺はそう指摘する。リヒャルトは義兄上くんの質問にもただそっけなく返し、黙々と食事を口に運ぶのみ。意外だった。彼なりに先ほどの暴言を反省しているのだろうか。
「馬鹿が。くだらん話題に入りたくなかっただけだ。客人をもてなす会話ひとつ出てこんとは、貴族のたかが知れているな」
謎の上から目線で嫌味をぶちまけつつ、リヒャルトはさっさと部屋へ入って行った。
まぁ確かにレダート兄弟はお互いの近況に花を咲かせていたが、自分家なんだからそんなものだろう。飯もデザートも美味しかった。
予め客人が来ることを知らされていたのだろう。部屋は清潔そうに整えられていた。使用人さんに預けた荷物が部屋の隅に置かれ、窓枠にはおはぎがぶら下がっている。
「キィ~」
何食ったのさ?とちょっと恨めしげに聞いてくるおはぎは、許可を得て部屋に入れて貰った。イアニスのおかげだ。使用人さんは顔が引きつっていたが、何も言わずに荷物と一緒におはぎを連れていってくれた。ありがとうございました。
「拗ねてんのか?またフルーツ買ってやるから」
「キーッ?」(血はー?)
「ち、血はまた今度な…」
ーーー
翌日。
閑静な貴族街から一変、王都の冒険者ギルドは人また人で賑わっていた。
「お待たせしました。リヒャルト・グウィストン様、イアニス・レダート様、シマヤケント様。以上3名を冒険者チーム『サンカヨウ』として登録致しました。
規定に則り現在はEランクとします。それでは、ご武運を」
そう俺たちに告げギルドカードを返した受付さんは、小柄な女の子。しかもフワフワの小さな耳にくるんと丸まった尻尾持ちの、まごう事なきケモミミ美少女だった。
俺はこの時を待っていた…異世界に、乾杯。
動物の特徴を持った人間は「獣人」と呼ばれるらしく、人となんら変わりなく暮らしている。ドルトナのような辺境では一人しか会わなかった(俺の車をキモいと宣ったあの失礼なやつだ)が、王都では割と頻繁に見かけられた。
間違いなく彼女はこのギルドの看板娘だろう。にこっととびきりの笑顔を見せて「次の方~」と仕事に精を出している。
「はいはい。さっさと行きますよ~」
リス獣人の受付ちゃんに気を取られすぎている俺をイアニスが引っ張ってゆく。
王都のギルドは受付カウンターが幾つもあり、依頼用や相談用、登録手続き用などに分かれていた。それでも尚、列を為す人が絶えない。待合のベンチがそこかしこに並び、食堂らしきものまで併設されている。
2階、3階もあって職員や立派な身なりの冒険者が行き交っていた。あっちはいわゆるVIPルームらしい。VIPと言っても身分の高さではなく、ランクの高さによるものだ。
冒険者チームの登録(結局、チーム名は旅館の名をとってサンカヨウとなった)を終えると、慌ただしくギルドを後にする。もうちょっと中を見ていたかったが、イアニスもリヒャルトも準備に余念がないようだ。大人しく従おう。
ギルドの付近にはいかにも冒険者御用達といったお店があちこち立ち並んでおり、そこで二人はテキパキと目当てのものを仕入れて行った。
傷を癒すためのポーションに解毒薬。いくつもの松明と油。それらを買い求めながら、イアニスは俺に目的地である塔のダンジョンについての詳細をレクチャーしてくれる。
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