64 / 116
4
しおりを挟む
「さぁ、これで全て周ったはずだぞ。気が済んだなら、とっととクルマを出せ!」
「源泉、見つけたいよな?」
「ああ。あの魔法陣の規模を見ても、全く別の場所にあるとは思えない。宿の周辺のはずだ」
「貴様ら!」
プンスカ怒るリヒャルトが、苛立った声を上げる。うーん、こりゃ無視してたら、氷漬けにされそうな剣幕だ。
「もう、分かったよ。まぁ源泉の調査は、人手をかけた方が良いか…」
「まだそんな事を言っているのか!ここは温泉宿などとくだらんものにはならん。魔境だ!何度も言わせるな!」
「しかしね、ギルドに報告すればここは十中八九、立入規制からの消滅だよ。ただの廃墟に元通りさ」
「私はこの場所の主人となるのだ。立入規制などに従う必要はない」
「ギルドに歯向かうってのか…そんな事してみろ。君はただでさえ問題ばかり起こしてるんだから、今度こそ冒険者の資格を失ってしまうよ」
「ええい、クソ食らえだ。私がこの国にきたのは、冒険者などになって人間にこき使われてやったのは!全部全部この時のためだ!」
ヒートアップしてきた。大丈夫か…?また魔法バトルしだすんじゃないだろうな。俺はいつでも車に乗り込めるよう、キーを握りしめとくことにした。
「大体、主人と言っても…装束はあの通りだ。実際君がここの主人となったところで、ギルドを抑止する効果のあるものとは限らないじゃないか」
「貴様はまたそうやって、適当な口八丁でこの場をやり込める気だろう…いい加減うんざりだ!誰がなんと言おうが、ここはダンジョン化させる!」
「適当な事を言い張っているのはどっちだか…。魔境?ここが?君が一生を無駄に費やそうと、せいぜい小さなダンジョン止まりだよ」
「黙れ黙れっ!」
「嫌だね」
ピシャリと言い放つイアニスの声にも、怒気が含まれてきている。
おはぎコウモリがスィーっとこちらへ飛んできて、慌てたように上着の裾へ入り込んでいった。人の膝裏を避難場所にするな。
「万が一何かの奇跡が起こって、ここが魔境となった所で、あと2つは?なぁ、リヒャルト。君だって本当は、自分がどんな荒唐無稽な事をしているのか分かっているんだろう?いつまで魔王だ魔境だなどと言い続けるつもりだ」
「魔族のなんたるかも忘れ人間どもにおもねったクソ野郎ごときが、私に説教をする気か!?貴様などここを金儲けの道具としか捉えていないのだろう。矮小な守銭奴が、分かったような顔をして私の道を阻むな!」
「そんなに時代錯誤の古狸でいたいなら、好きにするがいいよ。でも他人に危害を及ぼすような真似はよせ」
「くだらんな。人間を慮るなど、この私には一生かかっても理解できん芸当だ!」
「嘘をつけ!本当は何だかんだで、イェゼロフの子どもたちを気に留めているじゃないか。冒険者業だってな、片手間でイヤイヤやれる仕事じゃない。ここまで続けられているのは、君が気に入っているからだ」
「…はぁ?」
リヒャルトは訳がわからないといった顔で、イアニスをまじまじと見返している。
俺も疑問に感じた。あのリヒャルトが人間を気に留めてる??口を開けば見下した発言ばかりのこいつが…。一体どの辺を見てそんな風に思ったんだ。
しかしイアニスは至って真面目な顔で、冗談を言っている雰囲気ではなかった。
「君は自分が魔族であるからだとか、お家の言いつけだとかで思い込みが強すぎるんだよ。人間は弱くてバカで、自分たちより下等な生き物だと。その偏見があまりに強くて、自分の気持ちにすら気づけてない」
「何を勝手に決めつけているのだ!寝言をぬかしやがって。そんな訳ないだろう!」
「君自身はそんなにいうほど人を嫌っていないし、本気で魔境を創り上げようなど考えちゃいない。君のいう魔族の誇りやお祖母様の言葉の形だけ追って、一生懸命何かを成した気になっているだけ。不毛だよ…。繰り返すけど、そんなものに周囲の人の迷惑を買うなといってるんだ」
「よくも……よくもそんな事を…!私は…っ」
「いいか。みんな君と違って今を生きているし、君がどんなに足掻いたところで、今は共存の時代なんだ。確かにいつか、魔王が現れてこの世を力で捩じ伏せるような時代がくるかもしれない。でも、それは確実に今じゃない。僕らが生まれた時代の話じゃないんだよ」
「だったら、だったらどうしろと?私は他の魔族どものように、変わりたくなどない!誇り高きグウィストン家の魔族として生きるのだ!我が家がかしずくべき尊いお方を、今一度頂くのだ!魔族として生を受けた私がそれを望んで何が悪い!」
「…石頭だな、本当に。だからこその君なのかもしれないけど、少しはその凝り固まった考えを無視して、君自身に目を向けなよ」
リヒャルトはギリギリと歯を食いしばり鬼のような形相だ。しかし手が出る様子はなく、イアニスの胸ぐらを掴んでる。なので、成り行きを黙って見守る事にした。
…しかし、手持ち沙汰だ。手帳でも読んでようかね。
俺はポケットから手帳を取り出す。じろじろ内容を読み進めるのに躊躇って、一番最後のページを見ることにした。
手帳の半ばをだいぶ過ぎたくらいに、その最後の手記を見つける。几帳面だった字は随分乱れており不穏さを感じるも、内容に目を通すと訳が分かった。
ーーー
38年・春
目の病気の進行はあっという間で、今はもうほとんど見えていない。当初の相談通り、夫と共にイズミの家へ移住する事となった。
子供たちは方々手を尽くしてくれたが、こればかりは仕方ない。むしろありがとうと言いたいくらいだ。体はまだまだ健康だし、これから生まれてくるイズミのお腹の子へ精一杯尽くそう。
初孫!ああ待ち遠しい!もう既に目に入れても痛くない!!目見えないけど!!でもぜったい美形だ。あのノルドとイズミの子だもの!
…戦局はますます苛烈になっているようで、もうのんびりと温泉に浸かろうなどという人はめっきり減ってしまった。私たちの山荷葉も、寂しいがここで店じまいだ。
思えば当初、小さな山小屋の温泉でしかなかったここが何と大きくなった事か…
私たちの山荷葉はここでお終いだけど、いつの日かまた新しい山荷葉の歴史が動き出す事を願う。
宝石のようなたくさんの思い出をこの旅館が紡いでくれる時代が、もう一度来ますように。
緑根 咲良
「源泉、見つけたいよな?」
「ああ。あの魔法陣の規模を見ても、全く別の場所にあるとは思えない。宿の周辺のはずだ」
「貴様ら!」
プンスカ怒るリヒャルトが、苛立った声を上げる。うーん、こりゃ無視してたら、氷漬けにされそうな剣幕だ。
「もう、分かったよ。まぁ源泉の調査は、人手をかけた方が良いか…」
「まだそんな事を言っているのか!ここは温泉宿などとくだらんものにはならん。魔境だ!何度も言わせるな!」
「しかしね、ギルドに報告すればここは十中八九、立入規制からの消滅だよ。ただの廃墟に元通りさ」
「私はこの場所の主人となるのだ。立入規制などに従う必要はない」
「ギルドに歯向かうってのか…そんな事してみろ。君はただでさえ問題ばかり起こしてるんだから、今度こそ冒険者の資格を失ってしまうよ」
「ええい、クソ食らえだ。私がこの国にきたのは、冒険者などになって人間にこき使われてやったのは!全部全部この時のためだ!」
ヒートアップしてきた。大丈夫か…?また魔法バトルしだすんじゃないだろうな。俺はいつでも車に乗り込めるよう、キーを握りしめとくことにした。
「大体、主人と言っても…装束はあの通りだ。実際君がここの主人となったところで、ギルドを抑止する効果のあるものとは限らないじゃないか」
「貴様はまたそうやって、適当な口八丁でこの場をやり込める気だろう…いい加減うんざりだ!誰がなんと言おうが、ここはダンジョン化させる!」
「適当な事を言い張っているのはどっちだか…。魔境?ここが?君が一生を無駄に費やそうと、せいぜい小さなダンジョン止まりだよ」
「黙れ黙れっ!」
「嫌だね」
ピシャリと言い放つイアニスの声にも、怒気が含まれてきている。
おはぎコウモリがスィーっとこちらへ飛んできて、慌てたように上着の裾へ入り込んでいった。人の膝裏を避難場所にするな。
「万が一何かの奇跡が起こって、ここが魔境となった所で、あと2つは?なぁ、リヒャルト。君だって本当は、自分がどんな荒唐無稽な事をしているのか分かっているんだろう?いつまで魔王だ魔境だなどと言い続けるつもりだ」
「魔族のなんたるかも忘れ人間どもにおもねったクソ野郎ごときが、私に説教をする気か!?貴様などここを金儲けの道具としか捉えていないのだろう。矮小な守銭奴が、分かったような顔をして私の道を阻むな!」
「そんなに時代錯誤の古狸でいたいなら、好きにするがいいよ。でも他人に危害を及ぼすような真似はよせ」
「くだらんな。人間を慮るなど、この私には一生かかっても理解できん芸当だ!」
「嘘をつけ!本当は何だかんだで、イェゼロフの子どもたちを気に留めているじゃないか。冒険者業だってな、片手間でイヤイヤやれる仕事じゃない。ここまで続けられているのは、君が気に入っているからだ」
「…はぁ?」
リヒャルトは訳がわからないといった顔で、イアニスをまじまじと見返している。
俺も疑問に感じた。あのリヒャルトが人間を気に留めてる??口を開けば見下した発言ばかりのこいつが…。一体どの辺を見てそんな風に思ったんだ。
しかしイアニスは至って真面目な顔で、冗談を言っている雰囲気ではなかった。
「君は自分が魔族であるからだとか、お家の言いつけだとかで思い込みが強すぎるんだよ。人間は弱くてバカで、自分たちより下等な生き物だと。その偏見があまりに強くて、自分の気持ちにすら気づけてない」
「何を勝手に決めつけているのだ!寝言をぬかしやがって。そんな訳ないだろう!」
「君自身はそんなにいうほど人を嫌っていないし、本気で魔境を創り上げようなど考えちゃいない。君のいう魔族の誇りやお祖母様の言葉の形だけ追って、一生懸命何かを成した気になっているだけ。不毛だよ…。繰り返すけど、そんなものに周囲の人の迷惑を買うなといってるんだ」
「よくも……よくもそんな事を…!私は…っ」
「いいか。みんな君と違って今を生きているし、君がどんなに足掻いたところで、今は共存の時代なんだ。確かにいつか、魔王が現れてこの世を力で捩じ伏せるような時代がくるかもしれない。でも、それは確実に今じゃない。僕らが生まれた時代の話じゃないんだよ」
「だったら、だったらどうしろと?私は他の魔族どものように、変わりたくなどない!誇り高きグウィストン家の魔族として生きるのだ!我が家がかしずくべき尊いお方を、今一度頂くのだ!魔族として生を受けた私がそれを望んで何が悪い!」
「…石頭だな、本当に。だからこその君なのかもしれないけど、少しはその凝り固まった考えを無視して、君自身に目を向けなよ」
リヒャルトはギリギリと歯を食いしばり鬼のような形相だ。しかし手が出る様子はなく、イアニスの胸ぐらを掴んでる。なので、成り行きを黙って見守る事にした。
…しかし、手持ち沙汰だ。手帳でも読んでようかね。
俺はポケットから手帳を取り出す。じろじろ内容を読み進めるのに躊躇って、一番最後のページを見ることにした。
手帳の半ばをだいぶ過ぎたくらいに、その最後の手記を見つける。几帳面だった字は随分乱れており不穏さを感じるも、内容に目を通すと訳が分かった。
ーーー
38年・春
目の病気の進行はあっという間で、今はもうほとんど見えていない。当初の相談通り、夫と共にイズミの家へ移住する事となった。
子供たちは方々手を尽くしてくれたが、こればかりは仕方ない。むしろありがとうと言いたいくらいだ。体はまだまだ健康だし、これから生まれてくるイズミのお腹の子へ精一杯尽くそう。
初孫!ああ待ち遠しい!もう既に目に入れても痛くない!!目見えないけど!!でもぜったい美形だ。あのノルドとイズミの子だもの!
…戦局はますます苛烈になっているようで、もうのんびりと温泉に浸かろうなどという人はめっきり減ってしまった。私たちの山荷葉も、寂しいがここで店じまいだ。
思えば当初、小さな山小屋の温泉でしかなかったここが何と大きくなった事か…
私たちの山荷葉はここでお終いだけど、いつの日かまた新しい山荷葉の歴史が動き出す事を願う。
宝石のようなたくさんの思い出をこの旅館が紡いでくれる時代が、もう一度来ますように。
緑根 咲良
1
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

神様の願いを叶えて世界最強!! ~職業無職を極めて天下無双する~
波 七海
ファンタジー
※毎週土曜日更新です。よろしくお願い致します。
アウステリア王国の平民の子、レヴィンは、12才の誕生日を迎えたその日に前世の記憶を思い出した。
自分が本当は、藤堂貴正と言う名前で24歳だったという事に……。
天界で上司に結果を出す事を求められている、自称神様に出会った貴正は、異世界に革新を起こし、より進化・深化させてほしいとお願いされる事となる。
その対価はなんと、貴正の願いを叶えてくれる事!?
初めての異世界で、足掻きながらも自分の信じる道を進もうとする貴正。
最強の職業、無職(ニート)となり、混乱する世界を駆け抜ける!!
果たして、彼を待っているものは天国か、地獄か、はたまた……!?
目指すは、神様の願いを叶えて世界最強! 立身出世!

日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。
スライム小説家
SF
令和5年3月6日、日本国は唐突に異世界へ転移してしまった。
地球の常識がなにもかも通用しない魔法と戦争だらけの異世界で日本国は生き延びていけるのか!?
異世界国家サバイバル、ここに爆誕!
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる