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最終章 対米戦終了 そして、
第七十話 東太平洋海戦① 決死の大勝負
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「甲斐を撤退させろ」
栗田のそんな一声に誰もが首を傾げた。
そして、甲斐が撤退して何時間もたった5月29日20:00、日本艦隊は再度航空隊を出した。敵艦隊の主力戦艦のアイオワはⅡ、レーダーが破損しているため思うように対空射撃ができない。そう、栗田はこれを狙っていたのだ。これにより、アイオワⅡに、零攻が殺到する。片舷に計20発の魚雷をくらってもなお、アイオワⅡは動き続けていた。このとき、みな「化け物め...」と言っていたと一機戦所属第12水雷戦隊駆逐艦『吹雪改』水雷長が証言している。
しかし、アイオワⅡ(以下ハ『アイオワ』ト省略ス)は、思わぬ攻撃により沈没する。後援の聯合艦隊(GF艦隊)所属の大和型戦艦三隻の集中砲撃を受けたのである。
「まさか....!?」
この時、アイオワ艦長はすべてを悟った。日本軍の罠にはまったこと、本土爆撃が、今この瞬間にも行われていることも。
「砲撃はじめ!!!」
聯合艦隊司令長官 山本 五十六は、軍令部と共にこの作戦を立案してきた。まぁ、何がともあれ日本聯合艦隊により、米海軍の技術をかき集めた結晶 戦艦 アイオワⅡはここにて沈没した。これにより、米艦隊は撤退。あくまでも日本軍の目的はパナマ運河の破壊。この海域から撤退しようとしたときに。それは起きた。一足先に一機戦とは逆方向(日本本土)に帰っていった聯合艦隊から、モールス信号で『… --- …』(SOS)と送られてきた。
続いて、『・-・-- -・-・・ ---- ・・- ・・・- ・・- -・ ・- -- --・ -・- ・-・・ ・・ ・・・- ・・- -・・ ・・ -- ・-・-・ ・---・ -・-・・ ・・-・ ・-・-・ -・・ ・・ ・--・ --・-・ -・ --・』(敵航空隊により、我が空母四隻沈没したり)との送られてきた。栗田は詳細もつかないまま、判断を下した。
「救援に向かうぞ!艦隊反転!最大戦速ヨーソロー!!」
「待ってください司令官!敵の詳細もつかめないまま、聯合艦隊のあの熱い防空網を抜けて空母四隻を撃沈するなんて、並大抵の部隊じゃできません!ここはパナマに行くか、撤退するかのどちらかにしましょう」艦長が反論する。しかし、
「それでは、味方を裏切れと?」
これには、誰も反論できない。
「仲間を裏切れない。仇を討つ。それが俺たちのするべきことなのではないのか?」
これに、艦長が口を開ける。栗田はそれを抑えようと口を開くが、艦長の口から出てきたのは、
「そうですね」
という、とても優しい声だった。
「本艦いや、本艦隊 第一機動戦隊は聯合艦隊救援に向かう!」
「「「「「はい!!」」」」」
各部署の長(水雷長、艦長、司令長官、機関長などなど)から返事が返る。
これから、日米最大の海戦が起きるとはだれも思わなかった。
栗田のそんな一声に誰もが首を傾げた。
そして、甲斐が撤退して何時間もたった5月29日20:00、日本艦隊は再度航空隊を出した。敵艦隊の主力戦艦のアイオワはⅡ、レーダーが破損しているため思うように対空射撃ができない。そう、栗田はこれを狙っていたのだ。これにより、アイオワⅡに、零攻が殺到する。片舷に計20発の魚雷をくらってもなお、アイオワⅡは動き続けていた。このとき、みな「化け物め...」と言っていたと一機戦所属第12水雷戦隊駆逐艦『吹雪改』水雷長が証言している。
しかし、アイオワⅡ(以下ハ『アイオワ』ト省略ス)は、思わぬ攻撃により沈没する。後援の聯合艦隊(GF艦隊)所属の大和型戦艦三隻の集中砲撃を受けたのである。
「まさか....!?」
この時、アイオワ艦長はすべてを悟った。日本軍の罠にはまったこと、本土爆撃が、今この瞬間にも行われていることも。
「砲撃はじめ!!!」
聯合艦隊司令長官 山本 五十六は、軍令部と共にこの作戦を立案してきた。まぁ、何がともあれ日本聯合艦隊により、米海軍の技術をかき集めた結晶 戦艦 アイオワⅡはここにて沈没した。これにより、米艦隊は撤退。あくまでも日本軍の目的はパナマ運河の破壊。この海域から撤退しようとしたときに。それは起きた。一足先に一機戦とは逆方向(日本本土)に帰っていった聯合艦隊から、モールス信号で『… --- …』(SOS)と送られてきた。
続いて、『・-・-- -・-・・ ---- ・・- ・・・- ・・- -・ ・- -- --・ -・- ・-・・ ・・ ・・・- ・・- -・・ ・・ -- ・-・-・ ・---・ -・-・・ ・・-・ ・-・-・ -・・ ・・ ・--・ --・-・ -・ --・』(敵航空隊により、我が空母四隻沈没したり)との送られてきた。栗田は詳細もつかないまま、判断を下した。
「救援に向かうぞ!艦隊反転!最大戦速ヨーソロー!!」
「待ってください司令官!敵の詳細もつかめないまま、聯合艦隊のあの熱い防空網を抜けて空母四隻を撃沈するなんて、並大抵の部隊じゃできません!ここはパナマに行くか、撤退するかのどちらかにしましょう」艦長が反論する。しかし、
「それでは、味方を裏切れと?」
これには、誰も反論できない。
「仲間を裏切れない。仇を討つ。それが俺たちのするべきことなのではないのか?」
これに、艦長が口を開ける。栗田はそれを抑えようと口を開くが、艦長の口から出てきたのは、
「そうですね」
という、とても優しい声だった。
「本艦いや、本艦隊 第一機動戦隊は聯合艦隊救援に向かう!」
「「「「「はい!!」」」」」
各部署の長(水雷長、艦長、司令長官、機関長などなど)から返事が返る。
これから、日米最大の海戦が起きるとはだれも思わなかった。
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