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第三章 日本近海超決戦

第四十一話 マラッカの悲劇後篇

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「敵編隊接近!」
「味方航空隊が来るまで持ちこたえるぞ!」
多分だが、届くはずの航空機は、熟練だから、分散したんだろうな。もしかすると、受信しているかもしれん。
「対空戦闘用意!撃ち~方はじめ!」
ダン!ダン!
八島の120㎜砲が火を噴く。


「敵艦隊も、流石に気づき始めたか。対空砲火がすごい!でも、魚雷角度よし!てぇー!」
バシャン!
「命中コース!」
「あたれー!」
ダーン!
八島護衛の水雷艇が沈没する。



「くそ!いくら、特務艦隊とは言え、巡視艇、水雷艇が混ざっていたら、勝てない!」
この艦隊には、といえるものが、八島と、その護衛艦 鹿島くらいしかなかった。そんなこともあり、次々と周りの艦が沈没していく。中には、鹿島も被弾。八島も三発命中し、応急班が艦内を走り回っているありさまだ。戦闘から十数分がたったころには、鹿島も撃沈され、残っていたのは、八島と小型の巡視艇だけ。もう、勝ち目なんてありもしなかった。八島艦長は、退艦命令を出すことも頭に入れていた。そして、敵の第二波が襲来する。
もう、勝ち目なしか.....  そんなことを思っていた時だった。

ダダダダダ!

「なんだ⁉」
思わず空を見上げる。
零戦....しかも、新型の五三型だ。龍驤ではない。では、なんだというのか....それは、見張り員からの報告で明らかになる。

「五時の方向に艦影八!」

艦影...八⁉敵の母艦かというのか⁉
いや、あの艦影...伊勢、扶桑だ。伊勢と扶桑は、加賀の小型版のようなものであり、立派な正規空母だ。それに、元戦艦で、装甲も堅い。でも、なぜその艦隊が?

「伊勢より入電!『我、援軍二ケリ』」

そうゆうことか。

その後、伊勢、扶桑の艦載機とその、護衛艦部隊(第六護衛艦群)が、敵攻撃機隊を殲滅した。そして、航空機を総動員し、計44機の航空機で、敵空母艦隊を索敵し始めた。そして、敵艦隊を補足。代わりに、わが艦隊も発見されたが、敵艦隊からの、攻撃は15:00以降と推定。それまでに、攻撃隊の準備を取りそろえるのが、普通なのだが、今の戦力では、戦略的には勝てても、戦術的には負ける。なので、今のうちに、撤退を余儀なくされた。
「マレーシアは、必ず、奪還する!」
その言葉を残し、基地部隊を収容後、一度艦隊は、スラバヤに寄港することになった。
そして、この、海戦は、のちに、として、後世に長らく、伝えられていくこととなる.........
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