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第二章 アメリカ本土爆撃

第二十一話 第一次パラオ沖海戦①

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「対空戦闘用意!打ち~方はじめ!」

ダーン!バン!バン!バン!バン!ダダダダダ!ダダダダダダ!ダダダダダダダ!
バーン!カチャ。ヒュー ダン!...ドカーン!

「被害報告!」

「後方第三主砲に命中!火災が悪化、修理班および応急班の四分の三が壊滅しました‼」

「なんだと⁉」
万事休すか...

「第二波来ます!」

「是が非でも輸送船を守りぬけ!あの秘匿兵器も四発の使用を許可する!」

「了解!対空噴進弾発射管(VLS)一番から四番開け!発射用意!てぇー!」

実は、帝国海軍は、ひそかに、噴進弾を研究していた。そして、1942年8月に、試作品が完成。同年11月には、完全に完成。数本が、当時建造、改装中であった、主力艦に搭載されていた。

ブシューン!ブシューン!ブシューン!ブシューン!

「命中五秒前!四、三、二、一、命中!」

ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!

「機影第二波消えました!同時に、第三波来ます!」

「九八式対空気化弾発射用意!てぇー!」

ダーン!

「命中!しかし一機残っています...!重爆です!多分かなり固いと!九八をくらっても動いていますから」

「意地でも守れ!近接対空戦闘用意!打ち~方はじめ!」

ダン!ダン!ダン!バン!バン!バン!ダーン!ダーン!ダダダダダ!ダダダダダダダ!

「命中一!墜落します!あれは...まさか!駆逐艦子日に突撃する気です!」

「なんだって⁉阻止しろ!」

「間に合いません!」

「こうなったら...救助準備!爆雷、第一主砲残して、救助準備!」

「あたります!」

ダーン!ボカーン!!!!

「子日沈没!」「艦影補足!敵艦発砲!」「空母尾鈴被弾!尾鈴浸水発生!」「新たな艦影補足!....味方艦です!」

「えっ⁉」

「えっと....聯合艦隊(連合艦隊)かと....」

「なんだってー!そんな馬鹿な...」

「聯合艦隊旗艦『大和』より入電!『後ハ我々ニ任セテ輸送任務ヲ敢行セヨ』」

「了ー解!全艦最大速力!突っ切るぞ!全砲門打ち~方はじめ!」

ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!ダーン!

バン!バン!バン!バン!バン!バン!バン!

ゴゴゴゴゴ!

聯合艦隊旗艦大和
 
 「山本さん。ちょっとお人が良すぎやしませんか?」
 
「いいのだよ。それより敵艦隊を引き付けるぞ!」

「任してください!」

「全砲門七六式徹甲弾装填!交互打ち方!打ち~方はじめ!」

ダン! ダン! ダン! ダン! ダン!

「偵察中の電翔より入電!『敵艦隊は別艦隊と合流!米豪英蘭連合艦隊と思われる』」

「分かった...」


後書き
 
  最後の電翔の入電シーンで、電報はひらがなのかわりに、カタカナを作るのですが、いろいろと事情があり、ひらがなです。ご了承ください。すみません....
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