【新訳】帝国の海~大日本帝国海軍よ、世界に平和をもたらせ!第一部

山本 双六

文字の大きさ
上 下
5 / 77
第一章 真珠湾占領

第五話 マジュロ沖漸減作戦始動!!

しおりを挟む
「これが、肥前型戦艦...」
山本が驚いた顔をして呟く。
1942年日本軍は快進撃を続けていた。そんな時代にミッドウェー島攻略のために建造された艦がある。名前を「肥前型巡洋戦艦『肥前』・『肥後』」・「台風型追撃駆逐艦『台風』・『竜巻』」の四隻である。まず、肥前型の二隻の特徴は、金剛型と肩を並べる快速艦であること。公試最大速力は35ノットである。そして二つ目は水中発射管を前方四門中央六門後方二門の合計十二門の発射管がある。そして、台風型の特徴は、敵を追撃するための索敵力、攻撃力、耐久力の全てが備わっており、装甲は、5500t級。索敵力は利根並み。攻撃力は球磨(竣工時)なみ。速力は公試速力で32ノット。とても駆逐艦とは思えない力が備わっている。その代わりに、船体が120mと大きい。そして、速力が前述の通りのため駆逐としては物足りない。そんな苦悩がありながらも、肥前は1942年4月29日、肥後は同年5月1日、台風は同年5月12日、竜巻は同年5月21日竣工した。
「すごい...あれは?」
山本が技術長に聞く。
「あれは、九七式38サンチ砲ですね」

「肥前は金剛代艦だと聞いたが?」
「そうですね。金剛代艦といったところでしょうか」
そんな会話を交わしていると。
「ハァハァ」
息を切らした鳳炎航空参謀が走ってやってきた。
「アメリカの機動部隊がマジュロ沖に出現しました!」
その場が凍り付く。
「なんだって⁉」
山本は戸惑う。仕方ないことだ。主力艦隊がMI作戦のために択捉島に移動しているからだ。山本は冷や汗をかいている。そんな中技術長が、
「山本長官、恐れながらあの作戦を実行してみては?」
そんな言葉に、山本は閃いてしまった。
「艦長ら全員を作戦指令室に集めろ!!」

その後、作戦指令室にて。
「これより、を実行する!!」
山本がきっぱり言うと、鳳炎艦長の阿部大佐が、
「漸減作戦とはあの?」
その質問に山本は
「そうだ」
その一言だけだった。

「参加艦艇は.....................」
山本が淡々と説明する。
「以上だ!!各員出撃準備急げ!!」

「「「「はい!!!」」」」

その後、横須賀二は出撃警報が鳴り、横須賀にて息を抜いていた水兵出撃命令がかかった。
そして、警報から二時間後の1942年5月29日14時23分、空母機動部隊が横須賀を出港した。
旗艦及び艦隊の士気はとても高かった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

日本が危機に?第二次日露戦争

歴史・時代
2023年2月24日ロシアのウクライナ侵攻の開始から一年たった。その日ロシアの極東地域で大きな動きがあった。それはロシア海軍太平洋艦隊が黒海艦隊の援助のために主力を引き連れてウラジオストクを離れた。それと同時に日本とアメリカを牽制する為にロシアは3つの種類の新しい極超音速ミサイルの発射実験を行った。そこで事故が起きた。それはこの事故によって発生した戦争の物語である。ただし3発も間違えた方向に飛ぶのは故意だと思われた。実際には事故だったがそもそも飛ばす場所をセッティングした将校は日本に向けて飛ばすようにセッティングをわざとしていた。これは太平洋艦隊の司令官の命令だ。司令官は黒海艦隊を支援するのが不服でこれを企んだのだ。ただ実際に戦争をするとは考えていなかったし過激な思想を持っていた為普通に海の上を進んでいた。 なろう、カクヨムでも連載しています。

本能のままに

揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください! ※更新は不定期になると思います。

夢占

水無月麻葉
歴史・時代
時は平安時代の終わり。 伊豆国の小豪族の家に生まれた四歳の夜叉王姫は、高熱に浮かされて、無数の人間の顔が蠢く闇の中、家族みんなが黄金の龍の背中に乗ってどこかへ向かう不思議な夢を見た。 目が覚めて、夢の話をすると、父は吉夢だと喜び、江ノ島神社に行って夢解きをした。 夢解きの内容は、夜叉王の一族が「七代に渡り権力を握り、国を動かす」というものだった。 父は、夜叉王の吉夢にちなんで新しい家紋を「三鱗」とし、家中の者に披露した。 ほどなくして、夜叉王の家族は、夢解きのとおり、鎌倉時代に向けて、歴史の表舞台へと駆け上がる。 夜叉王自身は若くして、政略結婚により武蔵国の大豪族に嫁ぐことになったが、思わぬ幸せをそこで手に入れる。 しかし、運命の奔流は容赦なく彼女をのみこんでゆくのだった。

1333

干支ピリカ
歴史・時代
 鎌倉幕府末期のエンターテイメントです。 (現在の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』から、100年ちょい後の話です)  鎌倉や京都が舞台となります。心躍る激しい合戦や、ぞくぞくするようなオドロオドロしい話を目指そうと思いましたが、結局政治や謀略の話が多くなりました。  主役は足利尊氏の弟、直義です。エキセントリックな兄と、サイケデリックな執事に振り回される、苦労性のイケメンです。  ご興味を持たれた方は是非どうぞ!

皇国の栄光

ypaaaaaaa
歴史・時代
1929年に起こった世界恐慌。 日本はこの影響で不況に陥るが、大々的な植民地の開発や産業の重工業化によっていち早く不況から抜け出した。この功績を受け犬養毅首相は国民から熱烈に支持されていた。そして彼は社会改革と並行して秘密裏に軍備の拡張を開始していた。 激動の昭和時代。 皇国の行く末は旭日が輝く朝だろうか? それとも47の星が照らす夜だろうか? 趣味の範囲で書いているので違うところもあると思います。 こんなことがあったらいいな程度で見ていただくと幸いです

【架空戦記】蒲生の忠

糸冬
歴史・時代
天正十年六月二日、本能寺にて織田信長、死す――。 明智光秀は、腹心の明智秀満の進言を受けて決起当初の腹案を変更し、ごく少勢による奇襲により信長の命を狙う策を敢行する。 その結果、本能寺の信長、そして妙覚寺の織田信忠は、抵抗の暇もなく首級を挙げられる。 両名の首級を四条河原にさらした光秀は、織田政権の崩壊を満天下に明らかとし、畿内にて急速に地歩を固めていく。 一方、近江国日野の所領にいた蒲生賦秀(のちの氏郷)は、信長の悲報を知るや、亡き信長の家族を伊勢国松ヶ島城の織田信雄の元に送り届けるべく安土城に迎えに走る。 だが、瀬田の唐橋を無傷で確保した明智秀満の軍勢が安土城に急速に迫ったため、女子供を連れての逃避行は不可能となる。 かくなる上は、戦うより他に道はなし。 信長の遺した安土城を舞台に、若き闘将・蒲生賦秀の活躍が始まる。

枢軸国

よもぎもちぱん
歴史・時代
時は1919年 第一次世界大戦の敗戦によりドイツ帝国は滅亡した。皇帝陛下 ヴィルヘルム二世の退位により、ドイツは共和制へと移行する。ヴェルサイユ条約により1320億金マルク 日本円で200兆円もの賠償金を課される。これに激怒したのは偉大なる我らが総統閣下"アドルフ ヒトラー"である。結果的に敗戦こそしたものの彼の及ぼした影響は非常に大きかった。 主人公はソフィア シュナイダー 彼女もまた、ドイツに転生してきた人物である。前世である2010年頃の記憶を全て保持しており、映像を写真として記憶することが出来る。 生き残る為に、彼女は持てる知識を総動員して戦う 偉大なる第三帝国に栄光あれ! Sieg Heil(勝利万歳!)

【架空戦記】炎立つ真珠湾

糸冬
歴史・時代
一九四一年十二月八日。 日本海軍による真珠湾攻撃は成功裡に終わった。 さらなる戦果を求めて第二次攻撃を求める声に対し、南雲忠一司令は、歴史を覆す決断を下す。 「吉と出れば天啓、凶と出れば悪魔のささやき」と内心で呟きつつ……。

処理中です...