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初めてのデビュタントと隣国の王女様

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「ルー!」

あら?今度は後ろから声が聞こえますね。

私は後ろを振り返ると今度はアイリッシュ様が急いでこちらにいらっしゃいました。

今日は良く廊下で色々な人に会いますね。

「間に合って良かった。
ルーを部屋で待たせるわけには行かないからね」

そういってアイリッシュ様は私の方に寄ってきてエスコートをしようと手を差し出しました。

いえいえ、その前にご挨拶をしないといけないですね。

「殿下この度はお招き頂きありがとうございます。
また先日は色々と助けて頂きありがとうございました。」

私は挨拶と共にこの間のお茶会の件に付いてお礼をいうとアイリッシュ様から

「水を被ってしまったルーより感情を優先してしまい、ルーの体調を崩させてしまって私の方こそ申し訳ない。
あの時は本当にごめんね。
けど今日こうしてルーの体調が良くなって会う事が出来てとても嬉しいよ」

そんな風に廊下で会話が始まってしまった私達をトムが

「殿下、ここは廊下です。
皆さんの邪魔になるので早くお部屋に行きましょう。
また変な邪魔が入るかわかりませんので」

そう言われて私達は足早にアイリッシュ様のお部屋に向かいました。

お部屋に入るとすでにお茶の準備もされていました。

「ルー本当に元気になって良かったよ」

アイリッシュ様は笑顔でこちらに寄ってきました。

毎日花束を頂いたお礼を言わないと、と思った時にアイリッシュ様が私に抱き付き

「ルーの顔色がみるみる変わる瞬間を見た時には僕の心臓は止まりそうだったよ。
そのあと高熱も出してしまったし本当にごめんね。
くだらない茶番に付き合わせてしまって」

そう言いながらアイリッシュ様は私をギュウギュウ抱き締めています。

私は顔を赤くして凄い勢いでドキドキしています。

今私の心臓が止まりそうです。

これではお礼どころではありません。

「ゴッホン!殿下」

エマが咳をしてアイリッシュ様を軽く睨みます。

「わかってるよ。
エマそんなに睨まないでただルーがとても心配だったんだよ」

エマが睨んだのわかったんですか?

「殿下、お嬢様とはまだ婚約式も終わってませんし、公爵家としては一刻も早く殿下の、回りを飛んでいる虫の退治に期待しています。
もし手を子招いているのならこちらで退治いたしますと奥様がおっしゃってましたけど、どうしますか?」

エマ今の発言はは少しまずい感じがします。

けど、アイリッシュ様をチラッと見ると

「相変わらずオリビア様は手厳しね。
公爵家の皆様につたえて下さい。
虫はちゃんと退治します。
もうしばらくお待ち下さいと」

「かしこまりました。」

私には良くわからない内容だったのでトムを見ると"何でもありませんよ"と、子声で言われてしまいました。

「さぁ、ルーの元気の顔を見れたけれど次は喜んでいる顔がみたいからこちらに来てくれるかなぁ?」

そう言われて私はアイリッシュ様に手を引かれ隣の部屋に連れていかれました。

隣の部屋を開けるとそこには、私が婚約式に着るドレスが用意されています。

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