甘い婚約~王子様は婚約者を甘やかしたい~

モモ

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初めてのデビュタントと隣国の王女様

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「ラージグア王女もうその辺でやめて頂けますか?」

その声に驚き振り向こうとすると腰に手を回されてその声の主にグイッと引っ張られてしまった。

私がその顔を確認するとアイリッシュ様が私の側にいました。

アイリッシュ様は私がビショビショに濡れていることに驚きと戸惑いの顔を見せたと思うと一瞬で何か読み取ったのかラージグア様を目を細めて見つめています。

ラージグア様はアイリッシュ様に見つめられていると、思ったのか何故か顔をうっすらと染めています。

そんな状況の中ラージグア様付きの侍女が口を開きました。

「殿下、良いところにいらっしゃいました。
殿下よりルーチェ様にラージグア様に対しての態度を改めて欲しいと進言して下さい」

確かにラージグア様付きの侍女であるが王族に対しての意見はを言うのはよろしくないと思う。

アイリッシュ様はそのまま侍女の言葉を無視してラージグア様に質問する

「ラージグア様何があってルーがこんなに濡れているのですか?」

アイリッシュ様の質問にラージグア様は答えないでいると、その代わりに侍女がアイリッシュ様に

「殿下、そんな事よりもルーチェ様はラージグア様のドレスにコーヒーをかけたのですよ。
貴族令嬢が王族に対してこのような振る舞い…」

侍女は最後まで言う前にアイリッシュ様に睨まれて言葉が発声られなくなってしまった。

今のアイリッシュ様は私が知る限りでは今ままで見たこともないオーラを出しているこれが王族のオーラなのでしょうか?

いつもは優しい雰囲気のアイリッシュ様ですが、目を細めてラージグア様一点を見ている状態です。

回りの護衛や侍女の方々にも緊張が走ってます。

「私は王女に質問しているんですが、何故?侍女が発言する?
私は侍女に発言を許した覚えはないよ。」

発せられる声はいつもと違いとても冷たい感じで感情が感じられない。

隣で腰に手を回されている私ですが背中に冷たい汗が流れます。

私が緊張しているのがアイリッシュ様に伝わってしまったらしく

「ルーごめんね。
怖がられてしまったかなぁ?
直ぐに終わるからもう少し待っていて」

その声と雰囲気はいつもとアイリッシュ様なのですが、女王の方に向きを変えるとまた先ほどと同じ冷たい雰囲気をまとわれました。

ラージグア様はそんなアイリッシュ様の雰囲気を感じているかわかりませんが気にすることもなく

「わたくしただルーチェ様にご忠告しただけですわ。
その事に対してルーチェ様がわたくしにコーヒーをかけたのですよ」

ラージグア様はそんなの風に答えました。

ただ私はラージグア様のドレスにコーヒーをかけてはいません。

けど誰も見ていなかったのですがここで反論しても場を混乱させるだけなので私は黙って聞く事にしました。
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