上 下
92 / 117
初めてのデビュタントと隣国の王女様

27

しおりを挟む
今からお茶やお菓子の準備、そして場所のセッティング30分ではとても出来ません。

トムやメイは唖然としてしまいました。

けど折角ラージグア王女様がお忙しい時間の中で設けてくれたのも事実です。

しかし無理をしてお茶会をしてもそれでは意味がありません。

私の中これからのやることを決めると

「メイ侍女の方を呼び止め」

私の言葉に驚きながらメイは王女の侍女の所に行きました。

トムからは

「ルーチェ様何をするおつもりですか?
こんな無謀なお願いは無視して大丈夫です。
この事は王妃様と殿下にご報告いたしますから」

トムが言っていることは確かにわかりますが、私自信中途半端がイヤですので

「私明日王女様と改めてお茶会をしたいと思います。」

トム宣言するとトムはとても驚いていました。

メイが侍女の方を連れ戻してくれました。

侍女の方は何か用ですかと言う顔です。

私は侍女の方に

「本日のお茶会ですが明日に変更出来ませんでしょうか」

「えっ?何をおっしゃっているのですか?
ラージグア様が折角招待をしたのにそれを無下にするのですか?」

トムは呆れ顔で侍女を見ています。

「はい、折角王女様からのお茶会を招待させて頂きましたが、この何もない状態で無理して準備してもとても満足できるお茶会を開くことは出来ません。」

「ですから30分後と言いましたよ」

侍女の方もわかっていると、思いますが30分では何も出来ませんよ。 

「私としては王女様とのお茶会をとても楽しみにしていました。
しかしこんな不本意は形でのお茶会ではなくて素敵なお茶会にしたいのでぜひ明日の仕切り直しをお願いしたいのです」

私の発言に侍女の方は渋々

「只今確認中してきます」

と、言って立ち去って行きました。

女性よ方が見えなくなるとトムとメイから一斉に

「ルーチェ様明日仕切り直しとはどうしてですか?」

「お嬢様がやることではありません」

と、2人とも凄い剣幕で言ってきます。

確かに2人が言っていることもわかるのですが何より私が王女様とお茶をしたいと言うのが1番の理由でして王女様がどんな人なのかみたいですよね。

先ほどの侍女が戻ってきました。

「ラージグア様にお伝えしたところルーチェ様がそうしたいのならば明日また同じ時間でとおっしゃってました。
楽しみにしているとのことです」

侍女の方は伝言を伝えるとその場を立ち去って行きました。

私トムにに向き合うと

「明日もこの時間にこの場所を使用すると伝えておいて欲しいの、あとはお菓子もお願いしないとね」

そうして私は明日の、準備に取りかかりました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

皇太子夫妻の歪んだ結婚 

夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。 その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。 本編完結してます。 番外編を更新中です。

王子様と朝チュンしたら……

梅丸
恋愛
大変! 目が覚めたら隣に見知らぬ男性が! え? でも良く見たら何やらこの国の第三王子に似ている気がするのだが。そう言えば、昨日同僚のメリッサと酒盛り……ではなくて少々のお酒を嗜みながらお話をしていたことを思い出した。でも、途中から記憶がない。実は私はこの世界に転生してきた子爵令嬢である。そして、前世でも同じ間違いを起こしていたのだ。その時にも最初で最後の彼氏と付き合った切っ掛けは朝チュンだったのだ。しかも泥酔しての。学習しない私はそれをまた繰り返してしまったようだ。どうしましょう……この世界では処女信仰が厚いというのに!

婚約者が実は私を嫌っていたので、全て忘れる事にしました

Kouei
恋愛
私セイシェル・メルハーフェンは、 あこがれていたルパート・プレトリア伯爵令息と婚約できて幸せだった。 ルパート様も私に歩み寄ろうとして下さっている。 けれど私は聞いてしまった。ルパート様の本音を。 『我慢するしかない』 『彼女といると疲れる』 私はルパート様に嫌われていたの? 本当は厭わしく思っていたの? だから私は決めました。 あなたを忘れようと… ※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。

危害を加えられたので予定よりも早く婚約を白紙撤回できました

しゃーりん
恋愛
階段から突き落とされて、目が覚めるといろんな記憶を失っていたアンジェリーナ。 自分のことも誰のことも覚えていない。 王太子殿下の婚約者であったことも忘れ、結婚式は来年なのに殿下には恋人がいるという。 聞くところによると、婚約は白紙撤回が前提だった。 なぜアンジェリーナが危害を加えられたのかはわからないが、それにより予定よりも早く婚約を白紙撤回することになったというお話です。

王太子殿下の執着が怖いので、とりあえず寝ます。【完結】

霙アルカ。
恋愛
王太子殿下がところ構わず愛を囁いてくるので困ってます。 辞めてと言っても辞めてくれないので、とりあえず寝ます。 王太子アスランは愛しいルディリアナに執着し、彼女を部屋に閉じ込めるが、アスランには他の女がいて、ルディリアナの心は壊れていく。 8月4日 完結しました。

【完結】貴方を愛するつもりはないは 私から

Mimi
恋愛
結婚初夜、旦那様は仰いました。 「君とは白い結婚だ!」 その後、 「お前を愛するつもりはない」と、 続けられるのかと私は思っていたのですが…。 16歳の幼妻と7歳年上23歳の旦那様のお話です。 メインは旦那様です。 1話1000字くらいで短めです。 『俺はずっと片想いを続けるだけ』を引き続き お読みいただけますようお願い致します。 (1ヶ月後のお話になります) 注意  貴族階級のお話ですが、言葉使いが…です。  許せない御方いらっしゃると思います。  申し訳ありません🙇💦💦  見逃していただけますと幸いです。 R15 保険です。 また、好物で書きました。 短いので軽く読めます。 どうぞよろしくお願い致します! *『俺はずっと片想いを続けるだけ』の タイトルでベリーズカフェ様にも公開しています (若干の加筆改訂あります)

【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!

りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。 食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。 だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。 食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。 パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。 そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。 王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。 そんなの自分でしろ!!!!!

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

処理中です...